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18歳・冬至 ー君と、僕の未来ー
3.君の明るい未来に、僕は…
しおりを挟む家路を歩きながら、ただ、想う。
速生のことを。
一緒にいたい。
ただ、それだけなのに。
叶わないーー……願ってはいけなかったのかな。
もう、遅いかもしれない。
だけどーー……
きっと、このまま、俺がそばにいることは……
速生を駄目にする。
大好きなんだよ。
誰よりも、本当に、大切に思っているんだ。
だからーーー…
明るい未来を歩んで欲しい。
俺が一緒にいることで……速生が、何かを諦めて、失って、まるで底の見えない海に沈んでいくのは……
そんなの、耐えられない。
許される訳がない。
そんなの、幸せだなんて言えないよ。
涙は出なかった。
ただ、想像するのは、空っぽになった未来で。
鮮やかに、あたたかく、眩い光が差し込んでいた景色から,色が失われていく。
それでもーーー……
覚悟を決めるしかない。
速生。
ごめん………………。
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