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来訪~宝石の行方~

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 エレニカ財閥本家から馬車を走らせること五分、俺たちは再び敷地の出口へとやって来ていた。
 先導してくれていた馬車が停止しケニスさんが降りてきてこちらに向かってきたので、こちらも馬車を停めて俺とレリスも馬車から降りる。

「明日はうちに来るんだろう? 時間を指定してくれればこちらから迎えに行こうかと思うんだけど」
「そうですね……場所がわからないしそうしてもらったほうがいいですね」

 横にいるレリスに視線を向けると小さく頷いたので、同意と見て良いようだ。

「俺たちはアーデンハイツ城で寝泊まりさせてもらってるんで、そこまで迎えに来てもらえれば」
「城に泊っているのか……さすがというべきか……」

 まあこれについてはスチカに任せていたらなぜかそうなっていただけであり、俺たちが進んで城に泊らせてくれと言ったわけではない。
 そんなことを思いつつ互いに落ち合う時間を決めて、軽くお別れをしてケニスさんは再び馬車に乗り込んでいった。

「なんか不思議な人だよな……」
「ケニス様がですか?……確かにあの方は時々こちらを見透かしているかのようなふるまいをすることがありますが、基本的には思いやりのある優しい方ですわね」

 思いやりがあって優しいという部分を否定するつもりはないけどね。

「そういえばレリスは本当にこっちに泊らなくて良かったのか?」
「はい、今のわたくしはシューイチ様たちの仲間の一人ですもの」

 そう言ってレリスがニッコリと微笑む。
 ティニアさんから別れ際に「この国に滞在してる間はうちに泊って行ったらどうか?」と持ち掛けれらたものの、その誘いをレリスは今言ったのと同じ言葉でやんわりと断っていた。
 別に実家にも俺たちに気を使ってるわけではないみたいだが、俺からも一応聞いてみた次第だ。

「わたくしがあの家に本当の意味で帰る時は、冒険者を辞めたときともう心に決めましたので」
「そこまでの覚悟があったのか……」

 そう言ったレリスの表情は、先ほどまでと打って変わって晴れ晴れとしていた。
 どうやらここ数日で抱えてた不安とかいろいろな物を払拭できたようだ。

「そんじゃお城へ戻りますか!」
「テレアちゃんたちが待っておりますものね」

 ティアを押し付ける形になってしまったからなぁ……なにか手土産でも買っていってあげるか。
 ただアイスだけはやめよう……テレアが味を占めて神獣をそっちのけでそっちに夢中になられたら困るからな。



「あっ、お兄ちゃんたちおかえりなさい!」

 城へ着いた俺たちは、スチカの案内ので城内の資料室へと足を運ぶと、相変わらずテレアが真っ先に俺に気が付いて駆け寄って来た。

「お疲れさんテレア、何かわかったか?」
「えっと……うっうん」

 あーこれはあまりこれといった成果がなかったんだな。テレアは根が正直だからこういう時咄嗟に嘘がつけないんだよね。
 テレアの後に続いて資料室の奥へと足を運んでいくとフリルとティアがなにやら喧々囂々としていた。

「だーかーらー、こっちの魔物の方が強そうなのじゃ! 見よこの逞しい胸板を! 岩をも粉砕すると書いてあるのじゃ!」
「……図体がでかいだけでは強いとは言えない。時代はコンパクトかつスピードが勝負」
「お前らは何の議論をしてるんだよ……」

 魔物図鑑を片手に議論を交わす二人を見て思わず頭を抱える。

「あっシューイチなのじゃ!其方ならこの胸板の凄さがわかるはずじゃ!!」
「……シューイチならスピードの大切さがわかるはず」

 俺たちを目ざとく発見した二人が魔物図鑑を片手に俺たちの元へと駆け寄ってきて、どうでも良さそうなことを真剣に騒ぎ立ててきた。

「ティア……お前うちらがいない間に何をしとんねん?」
「そうだぞ二人とも? 今のトレンドはパワーやスピードよりも如何に相手の意表を突く能力を持つかだぞ?」
「そうそう、そうやって魔物も三すくみでバランスを取って……ってなんでやねん!!」

 俺の胸にスチカの鋭いツッコミが突き刺さった。
 ビシッといい音がする。

「……スッチー今のツッコミ素晴らしかった……ぐっじょぶ!」
「スチカは前々からやる女だと思っていたぞ」
「なんやねんお前ら?」

 変なコンビネーションを見せる俺とフリルを前に、スチカが呆れたようなため息を吐いた。
 どうやらこの様子ではまともに調べものなどしていなかっただろうな……明日グウレシア家に行くときはテレアもフリルも連れて行こう。

「ごめんなさいお兄ちゃん……でもテレアはちゃんと一生懸命調べたりしてたんだよ?」
「大丈夫だぞ、ちゃんとわかってるからな?」
「あーっ、ずるいのじゃ!! テレアだって世界のアイス大百科を見てよだれを垂らしておったじゃろうが!!」
「……テレア、嘘はいくない」

 あっという間に二人に嘘を露呈されて、ばつが悪そうにテレアが俺から目を逸らした。
 ……まあ別に怒るつもりもないんだけどね。


 どうやら調べもの自体は一応していたらしく、ティアがそれっぽい本を持って俺たちに見せてきたので、一つのテーブルを囲みながらその本に目を通していく。

「この本によると、アーデンハイツの王族とエレニカ財閥は100年ほど前に家系図が分かれておるのじゃ」
「数字にすると結構な年月に聞こえるけど、国単位で見ると結構最近の話なんだな」

 元々は財閥だなんて大げさな物ではなく、ぽっと出の貴族も当然だったとのこと。
 それをレリスのおじいさんである先代がその手腕を持って規模を拡大させていくことで、財閥と呼ばれるまでの大きさになったらしい。

「そもそもの話、なんで王族から分裂したんですかね?」
「その辺の事情に関わっておられたおじい様もすでに鬼籍に入っておられますから、詳しいことはわかりませんわね」
「その辺は後でおっちゃんに聞いてみた方が早いかもな」

 恐らくだけど青龍が関わってる気がするんだよなぁ。
 今日会って来たティニアさんの口ぶりからして、青龍の封印を解くための二つの宝石についても知ってる風だったし。
 それにしても、二つの宝石か……二つの宝石?
 こうして改めて考えると、その宝石に心当たりがあるような無いような気がしてくる。
 なんだろうこの妙に心に引っかかる感覚……俺はそれを見たことがあるような……しかも結構身近で。

「どうかなさいましたかシューイチ様?」
「あっ大丈夫、なんでもないから!」

 そんな都合のいい話があるわけないと、俺は軽く頭を振ってその考えを放棄した。
 ……その後も本を囲いながらあーでないこーでもないと小一時間ほど議論を交わした物の、メイドさんが食事の時間ということで俺たちを呼びに来たことでひとまずお開きとなった。

 これは後になってつくづく思うことだが、この時その都合のいい発想をきちんと確かめておかなかったのは、完全に悪手だった。



「げふ……食いすぎた……こりゃしばらく動けないぞ……っと」

 そんなことをのたまいながらやたらフカフカなベッドに身を投げ出した。
 布団の柔らかさと満腹になって満たされた俺のお腹が、心地よい眠気を提供してくる。
 思えばこの国に到着してから、ほとんど休むことなく動きっぱなしだった。
 あーそういえばギルドに行ってメイシャさんと言う人とコンタクトを取るのを忘れていたなぁ……でもそんな暇なかったしなぁ……。
 だんだんと思考回路がふにゃふにゃになっていく……もういいやこのまま寝てしまおう……。
 そのまま程よい眠気に身をまかせて眠りに落ちようとしたところで、部屋の扉をノックされる音で意識を引き戻された。

「人が折角眠りに落ちようとしているというのに……」

 少しばかり憎々しく思いながら扉を開けると、メイドさんが立っていた。

「失礼します、ハヤマ様にお客様が来ていらっしゃいますが、お部屋に通してもよろしいでしょうか?」
「お客様……? 誰ですか?」

 俺の言葉を受けてメイドさんが身を横にスライドさせると、そこに入れ替わる形で今日知り合いになったばかりのケニスさんが現れた。

「やあ、僕だよ」
「ケニスさん!?」

 意外過ぎる人物の来訪に、さっきまでの眠気が完全に吹き飛んでしまった。
 部屋の前で立ち話するわけにもいかず、そのままケニスさんを部屋へと招き入れると、メイドさんは一礼して立ち去って行った。

「一体どうしたんですか?」
「君に話しておかないといけないことが色々とあってね。明日うちに来る前にどうしても会っておかなければならないと思ってこうして足を運んだ次第だよ」

 それはわざわざお城にいる俺の元に来てまで話しておかないといけないようなことなんだろうか?
 とりあえず椅子に座ってもらい、誰か呼んだ方がいいかと思ったところで、ケニスさんが口を開いた。

「いや、誰も呼ばなくていいよ。僕は君に話があって来たんだ」
「そうですか……俺に話が……」

 待てよ? 今俺口に出したか?
 驚きで目を見開きながらケニスさんを見ると、相変わらず悪意も何も感じさせない笑顔を浮かべてた。

「君は何も口に出してないよ? 驚いたかい?」
「……薄々そうなんじゃないかと思ってたんですけど、もしかしてケニスさん……」

 この人はスチカと同じで生まれつき魔力を持たない体質の人だ。
 エナ曰く魔力を持たずに生まれてきた人には、神様が特別に一つの才能を与えるとのこと。
 ということは、この人もその才能を持っているということになる。
 その才能と言うのはズバリ……。

「相手の心を読めるんですね?」
「ご明察! 随分と察しがいいと思っていたけど、君は自分の持っている情報を一瞬で順序立てて正確に判断して答えを導き出すんだね。ティニアもそのタイプなんだよ」

 道理でなんか色々とおかしいと思ったんだ!
 妙にこちらを見透かしてくるし、思っていたことを言い当てられると思っていたら、心を読まれていたのか!
 ……ビックリはしたものの、ネタがわかってしまえばどうということはない。そう言う物だと思えば不快感もなくなるしな。

「君は僕のこの力を不気味に思わないんだね?」
「まあ驚きはしましたけど、そう言う物だと思ってしまえば」
「あはは、君は本当に面白い人だね! 思い切って事実を打ち明けに来てよかったよ!」

 何がおかしいのか、ケニスさんが楽しそうに笑い声をあげる。

「まあ心が読めるといっても色々と条件が必要でね……まず第一に僕が信頼できる人間だと思った人じゃないと無理なんだ」

 こういうのって漫画とかアニメだと、際限なく相手の心が読めてしまって疑心暗鬼に陥ってしまうパターンが多いんだけど、この人場合少し勝手が違うようだ。

「そしてもう一つ、相手が僕のことを信頼してくれていないとダメなんだ」
「……正直な話、俺はあなたのこと疑ってますけどね?」
「だが同時にある種の信頼を置いてくれてるんだろ? そうじゃなきゃ君の考えてることは僕にはわからないよ」

 ある意味嘘がつけなくてやりにくい相手だな……まあ嘘を吐くつもりなんて毛ほどもないわけだが。

「君と初対面の時はまだはっきりと君の心を読むことは出来なかったんだけど、客室に案内したあたりからかな? 君の心が読めるようになって来たのは」

 思いっきり心当たりがあるなぁ……思えばあの辺から妙に俺のことを見透かす発言が多かった気がする。

「もしかして俺と手合わせをしたのも……?」
「僕に対し信頼を置いてもらいたいって狙いもあったけど、単純に君の実力を見たかったって好奇心の方が強かったね」

 随分とあけすけだなぁ……なんかこの人のノリはヤクトさんを彷彿とさせるものがある。
 しかし聞いてると相手との信頼関係が深くなるにつれて、よりはっきりと相手の心を正確に読めるようになるみたいだな。

「僕のこの能力を知っても距離を置こうと思わなかったのは、ティニアに続いて君が二人目かな」
「ティニアさんもこの能力のことは知ってるんですね?」
「勿論だよ。じゃなきゃ僕が伴侶にしたいと思うわけがない」
「……のろけ話に来たんですか?」

 そう言うのは今お腹一杯なんでご遠慮願いたいんだけど。
 そんな俺の心を読んだのか知らないが、ケニスさんがなにやら楽しそうに笑う。

「そういった話は僕よりも君の方が充実してると思うんだけど……違うかい?」
「……一応否定しておきます」

 さてと……世間話はこれくらいにしよう。

「それで? 俺に話というのはなんですか?」
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