45 / 51
三章 野生児少女と野生の王
災害襲来
しおりを挟む
緊急避難が開始されてから五時間程、街の住民の大半が街の外へ退避し、離れた別の町に避難して行った。しかし未だ全員が避難てきた訳では無く、今も尚騎士や冒険者による避難誘導が続いている。そして同時に、メサイアが操る木々の大津波は既に街の直ぐ側まで迫っていた。
サンザック率いる法撃部隊が外壁へ登り、迫り来る津波に対し迎撃態勢を取る。
「魔法砲撃部隊!攻撃用意!」
サンザックの合図で一斉に魔力を溜める。
「放て!」
一斉に火球が放たれる。火球は全て命中、木が燃え始める。が燃えた側から燃えた部分が切り離され広がる事は無く、且つ国一つ分に相当する広さから成る木々は幾ら燃やし、切り離させようとも無くなる気配は無い。
「撃て!魔力が、ある限り攻撃を止めるな!」
サンザックが騎士達に呼びかけ、騎士達は絶え間無く魔法を放ち続ける。だがその勢いは衰える事は無い。遂にはメサイアはさらなる攻撃を始めた。
傍らに浮いた木で出来た蕾が大きく膨れ上がり、数秒後に中から木で出来た物体を吐き出す。それは翼を広げてメサイアの頭上を飛び始めた。
「行け。」
メサイアが鳥に指示を出すと鳥は街へ向かって行く。
「何だあれは、巨大な…鳥?鷹の様な…ええい何でも良い、あの鳥を撃ち落とせ!決して近付けるな!」
一部の騎士達が鳥に向かって魔法を放つ、しかしその大きさからは想像出来ない程俊敏な動きで攻撃を躱す、そして騎士達の苛烈な砲撃を掻い潜り、鳥は騎士達の上を通過し街へ侵入した。
「団長!不味いです!鳥が市街地に!このままでは住民に被害が!」
「クソ!あの位置じゃ迂闊に攻撃出来ない、もし外せば流れ弾が逃げ遅れた人に当たりかねない。」
そう考えている間にも街の奥へと飛んで行く鳥、然しその途中で、下から放たれた巨大な火球が鳥を撃ち落とした。
「今のは!」
その火球を撃ったのはマーリンだった。
「成る程、街は彼女に任せて良さそうだ。我々は引き続きアレを攻撃する!少しでも勢いを削ぐんだ!」
サンザックは騎士達に呼びかける。騎士達は火球の他に複数の属性の魔法を撃ち、迎撃する。だがそれでも尚、その勢いは止まらない。
「団長!このままでは、我々が飲み込まれます!退避を!」
「く…!全員!今すぐ壁を降りて避難しろ!」
サンザックの指示で一斉に壁を降りていく騎士達、騎士達が全員退避したその後、直ぐに壁は津波によって突破される。その光景を見た者達が街と一緒に飲み込まれ死ぬのだと恐怖した、がその瞬間津波に向かって巨大な火球が、何発も放たれる。すると波止まり、中からメサイアが現れ、上から見下ろしながら火球を放ったマーリンに話しかけた。
「今更になって漸く儂を攻撃したか、遅すぎるんじゃないか?」
「街を守るのが私の役目だ。」
「その役目が、己の首を絞めていると何故わからん、貴様は何時もそうだった、あの狐が現れた時も此度の儂の捜索もそうだ、貴様自ら出向けば、早期に解決し被害を最小限に出来たというのに、何時も守る必要があると言って街から出ようとしない、その結果、儂は見事壁を破壊し街に侵入出来た、そしてその時点で貴様は儂を倒せなくなった。」
「何故そう言い切れる?私は何時でもお前を倒せるぞ。」
「そうか?ならやってみろ!さっきみたいな虚仮威しでは無く、もっと確実な攻撃をしてみろ!」
マーリンは黙り込んだ。
「出来無いよな、この街は貴様の大好きな師とやらの故郷、街を破壊するような攻撃は出来無い、加えてこの体はお前の大事な生徒の体、完全に消滅させてしまっては蘇生出来ない、故に貴様はさっき以上の攻撃は出来ない。そうだよな?儂を甘く見るなよ?妖精王にも、あの日儂が逃亡を図った時にも言った筈だぞ?算段は付いてると。さあどうした?儂を倒してみろ!」
メサイアが叫んだ次の瞬間、ローニャが上からメサイアに剣を振り下ろした。
「惜しい、もっと殺意を抑えるべきだな。」
メサイアは木で攻撃を防ぎ、ローニャを弾き飛ばした。
ローニャは地面に着地し叫んだ。
「何してるの!ダラダラ話してる暇は無い!」
その言葉で、マーリンはっとして瞬時に攻撃を仕掛けた。それと同時にメサイアの傍らに浮く蕾が膨らみ次々に魔物を産み落とし始めた。
「何をしても無駄だ、儂は一人で来た訳では無い、そもそも儂の目的は貴様らでは無い、よって代わりにこいつらに相手をしてもらおう。」
次々に地面に落ちて来る魔物達。それらは起き上がると同時にその場に居た騎士や冒険者に襲い掛かった。
周りの騎士や冒険者が魔物達で手一杯となっている。メサイアはその上を通過しようとしたが、ローニャとマーリンだけがメサイアに攻撃を仕掛けた。
メサイアは二人の攻撃を全て防いだ。
「鬱陶しい虫が、矮小な小娘と本領の発揮できない長生きしただけの小娘、たった二人だけで儂を倒せると?」
「思ってるからやってんでしょうが!お前こそ!あの大量の木で街ごと轢き潰せば良いんじゃないか?」
「人は全員殺すがこの場所は少しの間の寝床として使うからな、なくなってもらっては困る。」
「それも算段の内の一つか?お前こそ傲ってるんじゃないか?」
「そうかもな、だが勝てるから傲ってるんだ、貴様らと一緒にするな。」
「あっそ、じゃぁその確信、勘違いだったって赤っ恥かかせてやる!」
マーリンが火と風の二属性の魔法攻撃を他絶え間なく浴びせる。メサイアはそれら全てを防ぎ、マーリンの攻撃に集中して死角からローニャが奇襲を仕掛ける。二人係でメサイアを攻撃しているが、普通ならば防ぎ切れない攻撃もメサイアは全てを防ぎ切っている。がメサイアは二人の攻撃に段々と苛立ちを露わにし始める。
「あぁ…あああ!鬱陶しい!」
メサイアは木の触手で辺りを薙ぎ払った。
「顔の周りをブンブンと飛び回る羽虫のウザさを知ってるか?知ってるだろう?それと同等の鬱陶しさだ。特に貴様だ!」
メサイアはローニャを指差す。
「お前は何時も何時も儂の邪魔をする、存在自体が不愉快だ。丁度いい機会だ、この場で殺してやる。」
メサイアはにやりと笑い一件の崩れた建物を見る。崩れた瓦礫の影に女性と子供が隠れていた。メサイアはその二人に向かって触手を飛ばす。ローニャはそれに気が付き瞬時に二人の前に立ち、魔法障壁を幾重にも重ねて防御した。が触手は何層に重ねた障壁をいとも容易く貫通し、ローニャは咄嗟に剣で触手を防いだ。
「う!」
「ローニャ君!」
駆け付けたサンザック含む騎士達がローニャに駆け寄る。
「私は良い!二人を!」
ローニャの指示で騎士達が親子を誘導しその場から逃がした。
「ローニャ君!君も!」
「分かってる…けど…(今防御解いたら確実に死ぬ!なんとか…何とか躱す方法を!)」
ローニャは触手を防ぎながらこの状況を打破する方法を考えた。その結果、考えているその刹那が仇となり、剣に出来ていた亀裂が広がり、剣は砕け、ローニャの胴体を貫いた。
サンザック率いる法撃部隊が外壁へ登り、迫り来る津波に対し迎撃態勢を取る。
「魔法砲撃部隊!攻撃用意!」
サンザックの合図で一斉に魔力を溜める。
「放て!」
一斉に火球が放たれる。火球は全て命中、木が燃え始める。が燃えた側から燃えた部分が切り離され広がる事は無く、且つ国一つ分に相当する広さから成る木々は幾ら燃やし、切り離させようとも無くなる気配は無い。
「撃て!魔力が、ある限り攻撃を止めるな!」
サンザックが騎士達に呼びかけ、騎士達は絶え間無く魔法を放ち続ける。だがその勢いは衰える事は無い。遂にはメサイアはさらなる攻撃を始めた。
傍らに浮いた木で出来た蕾が大きく膨れ上がり、数秒後に中から木で出来た物体を吐き出す。それは翼を広げてメサイアの頭上を飛び始めた。
「行け。」
メサイアが鳥に指示を出すと鳥は街へ向かって行く。
「何だあれは、巨大な…鳥?鷹の様な…ええい何でも良い、あの鳥を撃ち落とせ!決して近付けるな!」
一部の騎士達が鳥に向かって魔法を放つ、しかしその大きさからは想像出来ない程俊敏な動きで攻撃を躱す、そして騎士達の苛烈な砲撃を掻い潜り、鳥は騎士達の上を通過し街へ侵入した。
「団長!不味いです!鳥が市街地に!このままでは住民に被害が!」
「クソ!あの位置じゃ迂闊に攻撃出来ない、もし外せば流れ弾が逃げ遅れた人に当たりかねない。」
そう考えている間にも街の奥へと飛んで行く鳥、然しその途中で、下から放たれた巨大な火球が鳥を撃ち落とした。
「今のは!」
その火球を撃ったのはマーリンだった。
「成る程、街は彼女に任せて良さそうだ。我々は引き続きアレを攻撃する!少しでも勢いを削ぐんだ!」
サンザックは騎士達に呼びかける。騎士達は火球の他に複数の属性の魔法を撃ち、迎撃する。だがそれでも尚、その勢いは止まらない。
「団長!このままでは、我々が飲み込まれます!退避を!」
「く…!全員!今すぐ壁を降りて避難しろ!」
サンザックの指示で一斉に壁を降りていく騎士達、騎士達が全員退避したその後、直ぐに壁は津波によって突破される。その光景を見た者達が街と一緒に飲み込まれ死ぬのだと恐怖した、がその瞬間津波に向かって巨大な火球が、何発も放たれる。すると波止まり、中からメサイアが現れ、上から見下ろしながら火球を放ったマーリンに話しかけた。
「今更になって漸く儂を攻撃したか、遅すぎるんじゃないか?」
「街を守るのが私の役目だ。」
「その役目が、己の首を絞めていると何故わからん、貴様は何時もそうだった、あの狐が現れた時も此度の儂の捜索もそうだ、貴様自ら出向けば、早期に解決し被害を最小限に出来たというのに、何時も守る必要があると言って街から出ようとしない、その結果、儂は見事壁を破壊し街に侵入出来た、そしてその時点で貴様は儂を倒せなくなった。」
「何故そう言い切れる?私は何時でもお前を倒せるぞ。」
「そうか?ならやってみろ!さっきみたいな虚仮威しでは無く、もっと確実な攻撃をしてみろ!」
マーリンは黙り込んだ。
「出来無いよな、この街は貴様の大好きな師とやらの故郷、街を破壊するような攻撃は出来無い、加えてこの体はお前の大事な生徒の体、完全に消滅させてしまっては蘇生出来ない、故に貴様はさっき以上の攻撃は出来ない。そうだよな?儂を甘く見るなよ?妖精王にも、あの日儂が逃亡を図った時にも言った筈だぞ?算段は付いてると。さあどうした?儂を倒してみろ!」
メサイアが叫んだ次の瞬間、ローニャが上からメサイアに剣を振り下ろした。
「惜しい、もっと殺意を抑えるべきだな。」
メサイアは木で攻撃を防ぎ、ローニャを弾き飛ばした。
ローニャは地面に着地し叫んだ。
「何してるの!ダラダラ話してる暇は無い!」
その言葉で、マーリンはっとして瞬時に攻撃を仕掛けた。それと同時にメサイアの傍らに浮く蕾が膨らみ次々に魔物を産み落とし始めた。
「何をしても無駄だ、儂は一人で来た訳では無い、そもそも儂の目的は貴様らでは無い、よって代わりにこいつらに相手をしてもらおう。」
次々に地面に落ちて来る魔物達。それらは起き上がると同時にその場に居た騎士や冒険者に襲い掛かった。
周りの騎士や冒険者が魔物達で手一杯となっている。メサイアはその上を通過しようとしたが、ローニャとマーリンだけがメサイアに攻撃を仕掛けた。
メサイアは二人の攻撃を全て防いだ。
「鬱陶しい虫が、矮小な小娘と本領の発揮できない長生きしただけの小娘、たった二人だけで儂を倒せると?」
「思ってるからやってんでしょうが!お前こそ!あの大量の木で街ごと轢き潰せば良いんじゃないか?」
「人は全員殺すがこの場所は少しの間の寝床として使うからな、なくなってもらっては困る。」
「それも算段の内の一つか?お前こそ傲ってるんじゃないか?」
「そうかもな、だが勝てるから傲ってるんだ、貴様らと一緒にするな。」
「あっそ、じゃぁその確信、勘違いだったって赤っ恥かかせてやる!」
マーリンが火と風の二属性の魔法攻撃を他絶え間なく浴びせる。メサイアはそれら全てを防ぎ、マーリンの攻撃に集中して死角からローニャが奇襲を仕掛ける。二人係でメサイアを攻撃しているが、普通ならば防ぎ切れない攻撃もメサイアは全てを防ぎ切っている。がメサイアは二人の攻撃に段々と苛立ちを露わにし始める。
「あぁ…あああ!鬱陶しい!」
メサイアは木の触手で辺りを薙ぎ払った。
「顔の周りをブンブンと飛び回る羽虫のウザさを知ってるか?知ってるだろう?それと同等の鬱陶しさだ。特に貴様だ!」
メサイアはローニャを指差す。
「お前は何時も何時も儂の邪魔をする、存在自体が不愉快だ。丁度いい機会だ、この場で殺してやる。」
メサイアはにやりと笑い一件の崩れた建物を見る。崩れた瓦礫の影に女性と子供が隠れていた。メサイアはその二人に向かって触手を飛ばす。ローニャはそれに気が付き瞬時に二人の前に立ち、魔法障壁を幾重にも重ねて防御した。が触手は何層に重ねた障壁をいとも容易く貫通し、ローニャは咄嗟に剣で触手を防いだ。
「う!」
「ローニャ君!」
駆け付けたサンザック含む騎士達がローニャに駆け寄る。
「私は良い!二人を!」
ローニャの指示で騎士達が親子を誘導しその場から逃がした。
「ローニャ君!君も!」
「分かってる…けど…(今防御解いたら確実に死ぬ!なんとか…何とか躱す方法を!)」
ローニャは触手を防ぎながらこの状況を打破する方法を考えた。その結果、考えているその刹那が仇となり、剣に出来ていた亀裂が広がり、剣は砕け、ローニャの胴体を貫いた。
74
お気に入りに追加
1,503
あなたにおすすめの小説

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。

帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす
黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。
4年前に書いたものをリライトして載せてみます。

修学旅行に行くはずが異世界に着いた。〜三種のお買い物スキルで仲間と共に〜
長船凪
ファンタジー
修学旅行へ行く為に荷物を持って、バスの来る学校のグラウンドへ向かう途中、三人の高校生はコンビニに寄った。
コンビニから出た先は、見知らぬ場所、森の中だった。
ここから生き残る為、サバイバルと旅が始まる。
実際の所、そこは異世界だった。
勇者召喚の余波を受けて、異世界へ転移してしまった彼等は、お買い物スキルを得た。
奏が食品。コウタが金物。紗耶香が化粧品。という、三人種類の違うショップスキルを得た。
特殊なお買い物スキルを使い商品を仕入れ、料理を作り、現地の人達と交流し、商人や狩りなどをしながら、少しずつ、異世界に順応しつつ生きていく、三人の物語。
実は時間差クラス転移で、他のクラスメイトも勇者召喚により、異世界に転移していた。
主人公 高校2年 高遠 奏 呼び名 カナデっち。奏。
クラスメイトのギャル 水木 紗耶香 呼び名 サヤ。 紗耶香ちゃん。水木さん。
主人公の幼馴染 片桐 浩太 呼び名 コウタ コータ君
(なろうでも別名義で公開)
タイトル微妙に変更しました。

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

異世界に落ちたら若返りました。
アマネ
ファンタジー
榊原 チヨ、87歳。
夫との2人暮らし。
何の変化もないけど、ゆっくりとした心安らぐ時間。
そんな普通の幸せが側にあるような生活を送ってきたのにーーー
気がついたら知らない場所!?
しかもなんかやたらと若返ってない!?
なんで!?
そんなおばあちゃんのお話です。
更新は出来れば毎日したいのですが、物語の時間は割とゆっくり進むかもしれません。

異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!
あるちゃいる
ファンタジー
山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。
気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。
不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。
どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。
その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。
『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。
が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。
そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。
そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。
⚠️超絶不定期更新⚠️

聖女の力を隠して塩対応していたら追放されたので冒険者になろうと思います
登龍乃月
ファンタジー
「フィリア! お前のような卑怯な女はいらん! 即刻国から出てゆくがいい!」
「え? いいんですか?」
聖女候補の一人である私、フィリアは王国の皇太子の嫁候補の一人でもあった。
聖女となった者が皇太子の妻となる。
そんな話が持ち上がり、私が嫁兼聖女候補に入ったと知らされた時は絶望だった。
皇太子はデブだし臭いし歯磨きもしない見てくれ最悪のニキビ顔、性格は傲慢でわがまま厚顔無恥の最悪を極める、そのくせプライド高いナルシスト。
私の一番嫌いなタイプだった。
ある日聖女の力に目覚めてしまった私、しかし皇太子の嫁になるなんて死んでも嫌だったので一生懸命その力を隠し、皇太子から嫌われるよう塩対応を続けていた。
そんなある日、冤罪をかけられた私はなんと国外追放。
やった!
これで最悪な責務から解放された!
隣の国に流れ着いた私はたまたま出会った冒険者バルトにスカウトされ、冒険者として新たな人生のスタートを切る事になった。
そして真の聖女たるフィリアが消えたことにより、彼女が無自覚に張っていた退魔の結界が消え、皇太子や城に様々な災厄が降りかかっていくのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる