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二章 学園少女と遺物
あれから更に
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あれから更に時が経ち夏。ローニャ達はテストを終え、採点が終わり、返されてそれぞれで結果を報告し合っていた。
「見て!私今回高得点!」
「私もですわ!」
アリスとマテリアが見せる用紙にはアリスが八十八点、マテリアは六十五点書かれている。
「マテリアはギリギリじゃね?」
「私にとっては高いんです!」
「二人は?」
「俺は八十五だ。」
「ん…」
ローニャは不服そうな顔で様子を見せた用紙には九十九店と書かれていた。
「すごい!ほぼ満点!でも何でそんな…」
アリスが不服な理由を聞こうとしたが用紙には『もっと綺麗に書きましょう』と書かれておりなんとなく理解した。
「全問正解してるはずなのに字が汚いってだけで減点された…理不尽…別に満点じゃ無い事はどうでもいいけど、何か納得できない。」
「なんだ…ドンマイ」
レーナが慰める様にローニャの肩を叩いた。
そんな時ローニャは視線を感じ周りを見渡すとラッシュ・ノートンが凄い形相でローニャを睨んでいた。三人がローニャと同じ方向を見てラッシュが見ているのに気が付くとレーナがラッシュに声を掛けた。
「何見てんだよ、何だ?ローニャに点数で負けたか?」
「うるさい…」
「んな怒んなよ!ただのテストだろ。」
レーナがそう言うとラッシュは立ち上がり教室を出て行った。
「たく、テストの点数で負けた位でムキになんなよな。」
「気にするだけ無駄だよ。放っとこ。」
四人はそれからテストの振り返りや談笑をし時間を潰しているした。
その頃廊下に出ていったラッシュはブツブツと呟きながら闇雲に廊下を歩いていく。
「くそ…全く…不服だが今回はあの女に同感だ、僕は何を苛ついているんだ。たかが学力の違いだろう、些細な事だ。だというのに何で僕はこんなにイライラしてるんだ。くそ!おかしい、無性に腹が立つ。」
ラッシュはその後もブツブツと文句を呟きながら廊下をウロウロして気持ちを落ち着かせていった。
その日の夜 ノートン家
「うるさい!僕に構うな!」
「ラッシュ!待ちなさい!話を…」
ラッシュは両親を振り切って自室に戻った。
「どうしたのかしらあの子あんなに怒って。やっぱりテストで満点取れなかったのが不満だったのかしら。」
「俺達が追い詰めすぎたのかもな。また明日落ち着いた頃にまた話し合おうか。」
ラッシュの両親は不安そうな表情で自室へ戻った。
そのまた翌日 学園 学園長室
ラッシュが学園長に呼び出されていた。
「ラッシュくん御両親から聞いたよ?何だか何時もより様子が変だって。私も昨日廊下で見かけたけど、なんだかイライラしてるみたいだね。御両親が言うには家ではそんなに怒る事は無いんだろ?どうしたんだい?ストレス?それとも悩みでもあるのかな?」
「何でもありません、ただ物事がうまくいかなくて苛立ってるだけです。全て僕が至らぬだけです。ご心配には及びません。」
「ん~…そうかい?なら良いけど。(一応魔力を見てみるか。)」
学園長は然りげ無くラッシュの体内の魔力を透視した。
「…(魔力に多少の乱れがある…けど…【魔暴病】の兆候は無いな…)君が問題ないなら構わない行ってよし。」
「失礼します。」
ラッシュはお辞儀をし部屋を出ていった。
「心配なら私が見張っててあげようか?」
「お前に任せるわけ無いだろ魔獣め。後でノイマンくんにでも任せる。お前は大人しくしてろ良いな?」
学園長は脅す様に梟を睨みつけた。
「ハイハイ分かりましたよ学園長殿。」
「はぁ…」
学園長は溜め息を吐きまた悩みが増えた事に頭を抱えた。
それ以来ラッシュはノイマンに密かに監視されながら、時にメンタルケア等を行いながら様子を見る事に成った。
そんな事があった時期からまた少し時間が過ぎた頃の事、ラッシュは大荷物を纏めて全て馬車に詰め込んみ、馬車に乗り込んだ。
「坊っちゃん、本当に宜しいのですか?御両親は反対されておりましたぞ?」
「良いんだこれで。こんな状態じゃ、何時また二人に当たり散らすか分からない、もう二人を傷つけたくない。だからこれで良いんだ。」
「左様ですか…ならわたくしはこれ以上は言いません。参りましょう。」
ラッシュの乗った場所は動き出す。そして一時間後、馬車は学園に到着した。
登校しようと寮を出たローニャ達は豪華な馬車が目に入り気になって目で追っていると中からラッシュが降りてくるのが驚いた。
「何でラッシュ君が寮に?まさか引っ越して来たのかな。」
「そうなんじゃない。」
「何で今頃?」
コソコソ三人で話していた時ラッシュが、横目にローニャを見た。が何かするでも無く使用人らしき男と共に荷物を持って男性寮の中に入っていった。三人はラッシュが見えなくなると学園へ急いだ。
そんな事があったりもしたが特に大きな事も起こらず、時間がどんどんと経って行く。学園での催しや街で大きな祭りが開催される等もあったが、これまでの様な事件等は無く、ローニャ達は平和に学園生活を送って行った。
そして…あれから更に三年後、ローニャは十五歳に成った。
「四人で国外旅行に行きましょ!」
と教室で突然マテリアが大声でそんな事を言いました。
「見て!私今回高得点!」
「私もですわ!」
アリスとマテリアが見せる用紙にはアリスが八十八点、マテリアは六十五点書かれている。
「マテリアはギリギリじゃね?」
「私にとっては高いんです!」
「二人は?」
「俺は八十五だ。」
「ん…」
ローニャは不服そうな顔で様子を見せた用紙には九十九店と書かれていた。
「すごい!ほぼ満点!でも何でそんな…」
アリスが不服な理由を聞こうとしたが用紙には『もっと綺麗に書きましょう』と書かれておりなんとなく理解した。
「全問正解してるはずなのに字が汚いってだけで減点された…理不尽…別に満点じゃ無い事はどうでもいいけど、何か納得できない。」
「なんだ…ドンマイ」
レーナが慰める様にローニャの肩を叩いた。
そんな時ローニャは視線を感じ周りを見渡すとラッシュ・ノートンが凄い形相でローニャを睨んでいた。三人がローニャと同じ方向を見てラッシュが見ているのに気が付くとレーナがラッシュに声を掛けた。
「何見てんだよ、何だ?ローニャに点数で負けたか?」
「うるさい…」
「んな怒んなよ!ただのテストだろ。」
レーナがそう言うとラッシュは立ち上がり教室を出て行った。
「たく、テストの点数で負けた位でムキになんなよな。」
「気にするだけ無駄だよ。放っとこ。」
四人はそれからテストの振り返りや談笑をし時間を潰しているした。
その頃廊下に出ていったラッシュはブツブツと呟きながら闇雲に廊下を歩いていく。
「くそ…全く…不服だが今回はあの女に同感だ、僕は何を苛ついているんだ。たかが学力の違いだろう、些細な事だ。だというのに何で僕はこんなにイライラしてるんだ。くそ!おかしい、無性に腹が立つ。」
ラッシュはその後もブツブツと文句を呟きながら廊下をウロウロして気持ちを落ち着かせていった。
その日の夜 ノートン家
「うるさい!僕に構うな!」
「ラッシュ!待ちなさい!話を…」
ラッシュは両親を振り切って自室に戻った。
「どうしたのかしらあの子あんなに怒って。やっぱりテストで満点取れなかったのが不満だったのかしら。」
「俺達が追い詰めすぎたのかもな。また明日落ち着いた頃にまた話し合おうか。」
ラッシュの両親は不安そうな表情で自室へ戻った。
そのまた翌日 学園 学園長室
ラッシュが学園長に呼び出されていた。
「ラッシュくん御両親から聞いたよ?何だか何時もより様子が変だって。私も昨日廊下で見かけたけど、なんだかイライラしてるみたいだね。御両親が言うには家ではそんなに怒る事は無いんだろ?どうしたんだい?ストレス?それとも悩みでもあるのかな?」
「何でもありません、ただ物事がうまくいかなくて苛立ってるだけです。全て僕が至らぬだけです。ご心配には及びません。」
「ん~…そうかい?なら良いけど。(一応魔力を見てみるか。)」
学園長は然りげ無くラッシュの体内の魔力を透視した。
「…(魔力に多少の乱れがある…けど…【魔暴病】の兆候は無いな…)君が問題ないなら構わない行ってよし。」
「失礼します。」
ラッシュはお辞儀をし部屋を出ていった。
「心配なら私が見張っててあげようか?」
「お前に任せるわけ無いだろ魔獣め。後でノイマンくんにでも任せる。お前は大人しくしてろ良いな?」
学園長は脅す様に梟を睨みつけた。
「ハイハイ分かりましたよ学園長殿。」
「はぁ…」
学園長は溜め息を吐きまた悩みが増えた事に頭を抱えた。
それ以来ラッシュはノイマンに密かに監視されながら、時にメンタルケア等を行いながら様子を見る事に成った。
そんな事があった時期からまた少し時間が過ぎた頃の事、ラッシュは大荷物を纏めて全て馬車に詰め込んみ、馬車に乗り込んだ。
「坊っちゃん、本当に宜しいのですか?御両親は反対されておりましたぞ?」
「良いんだこれで。こんな状態じゃ、何時また二人に当たり散らすか分からない、もう二人を傷つけたくない。だからこれで良いんだ。」
「左様ですか…ならわたくしはこれ以上は言いません。参りましょう。」
ラッシュの乗った場所は動き出す。そして一時間後、馬車は学園に到着した。
登校しようと寮を出たローニャ達は豪華な馬車が目に入り気になって目で追っていると中からラッシュが降りてくるのが驚いた。
「何でラッシュ君が寮に?まさか引っ越して来たのかな。」
「そうなんじゃない。」
「何で今頃?」
コソコソ三人で話していた時ラッシュが、横目にローニャを見た。が何かするでも無く使用人らしき男と共に荷物を持って男性寮の中に入っていった。三人はラッシュが見えなくなると学園へ急いだ。
そんな事があったりもしたが特に大きな事も起こらず、時間がどんどんと経って行く。学園での催しや街で大きな祭りが開催される等もあったが、これまでの様な事件等は無く、ローニャ達は平和に学園生活を送って行った。
そして…あれから更に三年後、ローニャは十五歳に成った。
「四人で国外旅行に行きましょ!」
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