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第三部 暗殺者編
第151話 暗殺失敗(死棘のマリー)
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転移が使えるようになったクレイは、戦闘中でも危険な状態になったらいつでもその場から脱出する事ができる。
だが、それもクレイの意識があればこそである。もし、戦闘中に一瞬で意識が奪われるような事態になった場合、離脱もできない。
打撃系の攻撃については不意打ちであっても【自動盾】が防いでくれる。だが、例えば絞め技や投げ技には自動盾は反応しない。首を締められたり、あるいは毒や麻痺系の攻撃なども同様である。そのような自動盾が対応できない方法で攻撃を受けた場合の対策として、クレイを心配したエリー(リルディオン)が、苦肉の策として考案したのが自動転移であった。
少々強引な方法であるが、クレイの意識が失われた瞬間、自動的に転移が発動し、リルディオンの寝室に転移させられる。そして自動的にリルディオンによってクレイの身体の健康チェックと治療・修復が行われるのである。
ただ、これは気絶した時だけでなく、毎日の入眠時も発動してしまう。つまり、クレイは実は毎日、リルディオンに用意した自分の部屋のベッドに自動的に転移してそこで眠っているのであった。
毎日眠る度に転移が発動してしまうのは煩わしいようにも思えるが、考えてみればクレイとしても、毎日自分の慣れたベッドで眠れるのはむしろ歓迎であったのでそれを受け入れた。なにせ、リルディオンの用意してくれたベッドは最上質のもので、とても寝心地が良いのである。そして、絶対安全なリルディオンの寝室ならばこそ、外敵を気にせず安心して眠れるというものである。
そのため、眠っている間にクレイを襲うというのは不可能なのである。
奴隷であった時のルルとリリは、クレイを性的に誘惑する行為は禁止されていたのでできなかったが、二人が奴隷から解放された事で、自由になった二人はクレイを襲う事も可能になった。それに気づいた二人は早速、クレイに夜這いを掛けたのであったが…
当然、そこにクレイは居なかったのである。
翌日、クレイにその事を問い詰めた二人。
ルル 「夜、部屋に居なかったにゃ!」
リリ 「どこに行ってたにゃ?」
ルル 「夜遊びにゃ?」
リリ 「女遊びにゃ?」
ルル 「悪い子にゃ?」
クレイ 「違うわ! 俺は枕が変わるとよく眠れないんだよ」
そして、そのような仕掛けがあると聞かされたのである。そうしてルルとリリは夜這いを諦めざるを得ないのであった。
毎日リルディオンに帰って眠るのであれば宿に泊まる必要はない。ルルとリリだけ宿泊させれば良さそうなものであるが、それだとクレイが宿を利用する事ができなくなる。転移は人に見られないようにしたいので、宿の部屋から行う事が多い。(客でもない人間が出入りするのを宿は嫌がるのでルルとリリの部屋を利用させてもらうわけにも行かない。)そのため、クレイも普通に宿泊し、客として宿のサービスを受けられるようにしているのである。
金は十分にあるのでケチる必要もない。それに、本当に眠る時はリルディオンのベッドに戻るにしても、たまには眠らずに宿のベッドでゴロゴロしたい時もあるのだ。
* * * *
ブレラ 「死棘のマリーが失敗するとはな…」
※クレイの部屋に侵入した刺客、マリーは、【心必中】という特殊なスキルを持っていた。相手の心臓へ攻撃が自動的にヒットするというスキルである。このスキルを発動しながら相手を攻撃すると、自動的かつ正確に相手の心臓を突く事ができるのだ。
ただし、その射程距離は短く、相手にかなり接近しなくてはならない制約があった。近づけば、当然相手からの攻撃を自分が受ける可能性もある。
実はマリーは昔、冒険者をしていたのだが、あまり活躍できていなかった。いくら【心必中】があっても、そもそも危険度の高い魔物の至近距離に踏み込むのは難しかったからである。勇気を持って踏み込めば、相打ちには確実に持っていけるスキルではあるが、それで自分が死んでしまっては意味がない。
試しに、あまり近づかなくて済むよう槍を持ってみたりもしたのだが、長槍の射程ではスキルが発動しなかった。色々試した結果、短剣が刺さる距離まで近づく必要がある事が分かった。だが、身の安全を確保しながらそこまで至近距離に近づく方法がなかなか見いだせず、スキルは宝の持ち腐れとなっていたのだ。
だがそんなマリーに闇烏のスカウトが目をつけた。貧乏ぐらしをして金に困っていたマリーは闇烏に高額でスカウトされ、隠密活動の訓練を受け、気配を消す事と眠り薬の使い方を学ぶ。暗殺者【死棘のマリー】の誕生である。
マリーのスキルは暗殺向きであった。例えば人混みの中などで、ターゲットを見ずに別の方向を向いていても心臓を暗殺用の針で刺してしまう事ができるのだ。(それを行わせるために闇烏では鎧も貫ける特殊なピックやナイフを用意してマリーに与えていた。)
マリーも最初は裏の仕事をする事に抵抗があったが、なにせ報酬が良い。お膳立てに乗って一瞬チクリと刺すだけで、数ヶ月暮らせるような報酬が貰えるのである。いまさら、明日の食事を買うお金を必死で稼ぐ冒険者稼業に戻る事はできなかった。
ただ、雑踏の中で一瞬で相手の心臓を突いて離脱するような仕事はそれほど多くない。闇烏としても、リスクの少ない安全な方法をできるだけ取る。例えば相手を眠り薬で眠らせてしまうなどである。眠っている相手を殺すなど、マリーには文字通り目を瞑ってもできる簡単な仕事である。
眠らせてしまえば、別にマリーでなくとも暗殺は可能なのだが、マリーがやれば一瞬で終わるし何より仕損じる事がない。確実に殺ったかどうか確認する必要もないのだ。実際、ここまでのマリーの仕事の成功率は百パーセントであったのだ。
それが、初めて失敗した…。
マリー 「申し訳ありません」
ブレラ 「一体何があったんだ?」
マリー 「それが、いつものように深夜、部屋に忍び込んだのですが、ベッドにターゲットはおらず、もぬけの殻でした」
※スキルによって自動的に急所を刺せるマリーは、相手の事をよく確認せずに攻撃して去るのが癖になっていたのだ。今回もスキルに任せてベッドにナイフを突きたてたらサクッと帰るつもりであったのだ。
ブレラ 「気づかれて逃げられた? 眠り薬は盛ったのだろう?」
マリー 「はい、確かに。眠気に襲われ部屋に戻っていきました。侵入前にも室内に眠り薬を流し込みましたので、その時点で居なかったのだろうと思います。しかしおかしいのです、部屋はずっと見張っていましたが、部屋に入った後、出ていく様子はありませんでした。外から見張っていたベルも、窓から出入りしたような様子も一切なかたっと」
ブレラ 「部屋に隠し通路でもあったか?」
マリー 「それも調べましたが、そのようなモノはありませんでした。まるで密室から煙のように消えてしまったような―――
ブレラ 「待てよ、そうだよ! そいつは転移が使えるという情報だったろうが!」
マリー 「…あ!」
ブレラ 「部屋には入ったが、その後、転移でどこかへ移動したという事か…」
マリー 「たまたまか? あるいはまさか、宿をとっておきながら毎日別の場所で寝ているなんて事は……」
ブレラ 「そこまで用心深い奴もそうは居ないと思うがな」
マリー 「もしそうだとしたら、部屋を襲う方法も使えませんね…」
ブレラ 「まぁ、もしそうだとしたら、どこか、確実に奴がいる場所で襲うしかないという事になるが」
マリー 「あの…でも、仮に正面から襲ったとしても、転移が使えるのなら、それで逃げられてしまうのでは…?」
ブレラ 「…そうだよな。…もしかして、転移ってものすごく厄介な魔法じゃないか?」
マリー 「伝説の魔法ですからねぇ、使いこなせば国が滅ぼせるレベルでは…?」
ブレラ 「……まぁ、侯爵が暗殺を命じる奴だ、手強いのは当然だな…」
だが、それもクレイの意識があればこそである。もし、戦闘中に一瞬で意識が奪われるような事態になった場合、離脱もできない。
打撃系の攻撃については不意打ちであっても【自動盾】が防いでくれる。だが、例えば絞め技や投げ技には自動盾は反応しない。首を締められたり、あるいは毒や麻痺系の攻撃なども同様である。そのような自動盾が対応できない方法で攻撃を受けた場合の対策として、クレイを心配したエリー(リルディオン)が、苦肉の策として考案したのが自動転移であった。
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ただ、これは気絶した時だけでなく、毎日の入眠時も発動してしまう。つまり、クレイは実は毎日、リルディオンに用意した自分の部屋のベッドに自動的に転移してそこで眠っているのであった。
毎日眠る度に転移が発動してしまうのは煩わしいようにも思えるが、考えてみればクレイとしても、毎日自分の慣れたベッドで眠れるのはむしろ歓迎であったのでそれを受け入れた。なにせ、リルディオンの用意してくれたベッドは最上質のもので、とても寝心地が良いのである。そして、絶対安全なリルディオンの寝室ならばこそ、外敵を気にせず安心して眠れるというものである。
そのため、眠っている間にクレイを襲うというのは不可能なのである。
奴隷であった時のルルとリリは、クレイを性的に誘惑する行為は禁止されていたのでできなかったが、二人が奴隷から解放された事で、自由になった二人はクレイを襲う事も可能になった。それに気づいた二人は早速、クレイに夜這いを掛けたのであったが…
当然、そこにクレイは居なかったのである。
翌日、クレイにその事を問い詰めた二人。
ルル 「夜、部屋に居なかったにゃ!」
リリ 「どこに行ってたにゃ?」
ルル 「夜遊びにゃ?」
リリ 「女遊びにゃ?」
ルル 「悪い子にゃ?」
クレイ 「違うわ! 俺は枕が変わるとよく眠れないんだよ」
そして、そのような仕掛けがあると聞かされたのである。そうしてルルとリリは夜這いを諦めざるを得ないのであった。
毎日リルディオンに帰って眠るのであれば宿に泊まる必要はない。ルルとリリだけ宿泊させれば良さそうなものであるが、それだとクレイが宿を利用する事ができなくなる。転移は人に見られないようにしたいので、宿の部屋から行う事が多い。(客でもない人間が出入りするのを宿は嫌がるのでルルとリリの部屋を利用させてもらうわけにも行かない。)そのため、クレイも普通に宿泊し、客として宿のサービスを受けられるようにしているのである。
金は十分にあるのでケチる必要もない。それに、本当に眠る時はリルディオンのベッドに戻るにしても、たまには眠らずに宿のベッドでゴロゴロしたい時もあるのだ。
* * * *
ブレラ 「死棘のマリーが失敗するとはな…」
※クレイの部屋に侵入した刺客、マリーは、【心必中】という特殊なスキルを持っていた。相手の心臓へ攻撃が自動的にヒットするというスキルである。このスキルを発動しながら相手を攻撃すると、自動的かつ正確に相手の心臓を突く事ができるのだ。
ただし、その射程距離は短く、相手にかなり接近しなくてはならない制約があった。近づけば、当然相手からの攻撃を自分が受ける可能性もある。
実はマリーは昔、冒険者をしていたのだが、あまり活躍できていなかった。いくら【心必中】があっても、そもそも危険度の高い魔物の至近距離に踏み込むのは難しかったからである。勇気を持って踏み込めば、相打ちには確実に持っていけるスキルではあるが、それで自分が死んでしまっては意味がない。
試しに、あまり近づかなくて済むよう槍を持ってみたりもしたのだが、長槍の射程ではスキルが発動しなかった。色々試した結果、短剣が刺さる距離まで近づく必要がある事が分かった。だが、身の安全を確保しながらそこまで至近距離に近づく方法がなかなか見いだせず、スキルは宝の持ち腐れとなっていたのだ。
だがそんなマリーに闇烏のスカウトが目をつけた。貧乏ぐらしをして金に困っていたマリーは闇烏に高額でスカウトされ、隠密活動の訓練を受け、気配を消す事と眠り薬の使い方を学ぶ。暗殺者【死棘のマリー】の誕生である。
マリーのスキルは暗殺向きであった。例えば人混みの中などで、ターゲットを見ずに別の方向を向いていても心臓を暗殺用の針で刺してしまう事ができるのだ。(それを行わせるために闇烏では鎧も貫ける特殊なピックやナイフを用意してマリーに与えていた。)
マリーも最初は裏の仕事をする事に抵抗があったが、なにせ報酬が良い。お膳立てに乗って一瞬チクリと刺すだけで、数ヶ月暮らせるような報酬が貰えるのである。いまさら、明日の食事を買うお金を必死で稼ぐ冒険者稼業に戻る事はできなかった。
ただ、雑踏の中で一瞬で相手の心臓を突いて離脱するような仕事はそれほど多くない。闇烏としても、リスクの少ない安全な方法をできるだけ取る。例えば相手を眠り薬で眠らせてしまうなどである。眠っている相手を殺すなど、マリーには文字通り目を瞑ってもできる簡単な仕事である。
眠らせてしまえば、別にマリーでなくとも暗殺は可能なのだが、マリーがやれば一瞬で終わるし何より仕損じる事がない。確実に殺ったかどうか確認する必要もないのだ。実際、ここまでのマリーの仕事の成功率は百パーセントであったのだ。
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マリー 「それが、いつものように深夜、部屋に忍び込んだのですが、ベッドにターゲットはおらず、もぬけの殻でした」
※スキルによって自動的に急所を刺せるマリーは、相手の事をよく確認せずに攻撃して去るのが癖になっていたのだ。今回もスキルに任せてベッドにナイフを突きたてたらサクッと帰るつもりであったのだ。
ブレラ 「気づかれて逃げられた? 眠り薬は盛ったのだろう?」
マリー 「はい、確かに。眠気に襲われ部屋に戻っていきました。侵入前にも室内に眠り薬を流し込みましたので、その時点で居なかったのだろうと思います。しかしおかしいのです、部屋はずっと見張っていましたが、部屋に入った後、出ていく様子はありませんでした。外から見張っていたベルも、窓から出入りしたような様子も一切なかたっと」
ブレラ 「部屋に隠し通路でもあったか?」
マリー 「それも調べましたが、そのようなモノはありませんでした。まるで密室から煙のように消えてしまったような―――
ブレラ 「待てよ、そうだよ! そいつは転移が使えるという情報だったろうが!」
マリー 「…あ!」
ブレラ 「部屋には入ったが、その後、転移でどこかへ移動したという事か…」
マリー 「たまたまか? あるいはまさか、宿をとっておきながら毎日別の場所で寝ているなんて事は……」
ブレラ 「そこまで用心深い奴もそうは居ないと思うがな」
マリー 「もしそうだとしたら、部屋を襲う方法も使えませんね…」
ブレラ 「まぁ、もしそうだとしたら、どこか、確実に奴がいる場所で襲うしかないという事になるが」
マリー 「あの…でも、仮に正面から襲ったとしても、転移が使えるのなら、それで逃げられてしまうのでは…?」
ブレラ 「…そうだよな。…もしかして、転移ってものすごく厄介な魔法じゃないか?」
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