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第二部 ダンジョン攻略編
第101話 クレイ? 知らんな
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ヤーマ 「言うにことかいて父親とか……笑わせる! すぐバレるような嘘つくんじゃねぇ!」
クレイ 「嘘など言ってないんだが…」
ポルトス 「…ヴァレット子爵には、子供はワルドマ様一人しか居ないはずだが? いや、まさか、領主の落胤だとでも…?」
クレイ 「別に妾の子というわけではない、ワルドマは俺の実の兄だよ。俺は魔力が少なくてな、ヴァレット家に迷惑が掛からないよう、家を出たんだよ。
―ああこの事は秘密だぞ? 表向きは、ヴァレット家には俺は存在しない事になっているんだ。外でベラベラ喋らると、領主から処罰されるかもしれん」
ポルトス 「それは…、本当なら、もちろん喋らんが…、本当の事なのか?」
クレイ 「俺には魔力はなかったが、魔導具作りの才能があってな。領主が持っていた魔導銃は、俺が作ってプレゼントしたものだ。似ていて当然だな」
ヤーマ 「領主家の秘密だって脅せば何も言えなくなると思ってのハッタリじゃないのか?! 証拠は?! お前が言ってる事が本当だという証拠は何もないだろうが!」
ポルトス 「領主家に確認させてもらう事になるがそれでもいいか?」
クレイ 「うーん、あまり実家に迷惑を掛けたくないんだがな。訊くだけならまぁ、いいか? 通信用の魔導具は冒険者ギルドにもある、それを借りれるかも…」
ヤーマ 「班長…もし嘘だったら俺達が領主様に何やってんだって叱られますよ。それより、まどろっこしい事していないで逮捕して隷属の首輪で自白させればいいでしょう! それでスピード解決だ! 少しは一班の連中を見返してやれますよ!」
ポルトス 「逮捕命令はまだ出ていない」
ヤーマ 「こうすればいいんですよ!」
そう言うと、ヤーマは突然床にひっくり返り、一番近くに居たルルを指差しながら叫び出した。
ヤーマ 「ああ! 痛い! 殴られた! コイツに殴られた! 暴行罪だ、逮捕だ! コイツラも全員仲間だ、まとめて逮捕だ~!」
ルル 「……何言ってるにゃ? ルルは指一本触れてないにゃよ?」
ヤーマ 「衛兵が殴られたって証言したんだからそれで逮捕できるんだよ! 衛兵の証言が信じられないってのか?! ポルトス班長、何をしてるんです、早く逮捕しちゃって下さい!」
クレイ 「……これは酷いな」
ポルトス 「…やめろヤーマ。俺はそういうやり方は好かんといつも言ってるだろうが!」
そう言われて渋々ヤーマは立ち上がった。
ヤーマ 「ポルトス班長は甘いんですよ! …そんなだから二班は一班に勝てないんだ…」
クレイ 「おいおい…、この街の衛兵は、いつもこんなやり方をしているのか?」
ポルトス 「……
…そういう方法もある事は否定しない。街の治安を維持するためには、綺麗事では済まない事もあるんだ。
まぁ俺としては、できるだけそういう乱暴なやり方は使いたくないんだがな…」
クレイ 「なんかいろいろ問題がありそうだなぁ……でも、俺が口を出すことでもないか…
それより、逮捕しないなら、領主に確認って事でいいのか?」
ポルトス 「そ、そうだな…」
* * * *
ギルドマスターの執務室の通信機を借りて、ポルトスが領主家と通信している。
通信機の先に居るのはどうやらクレイの兄、ワルドマのようである。
ポルトス 「あの…ワルドマ様、東隊第二班の班長ポルトスです、お忙しいところ申し訳ありません」
ワルドマ 『ポルトスか? どうした? 何かあったのか?』
ポルトス 「それが、ですね、クレイと名乗る冒険者が、自分はヴァレット家の縁者だと言っておるのですが……間違いないですか?」
ワルドマ 『クレイ? そんな奴は知らんな』
クレイ 「?! ちょ――」
ヤーマ 「やっぱり嘘――」
ワルドマ 『――なんてな、冗談だ。声が聞こえたが、クレイ、そこに居るのか?』
クレイ 「…つまらん冗談はやめてくれよ…」
ワルドマ 『はははスマンスマン。だが、お前が家名を名乗るなんて珍しいな、どうかしたのか?』
クレイ 「すまんな兄さん、ここだけの話にするよう言ってある。別に俺がヴァレット家の人間だと吹聴して回ってるわけじゃないんで勘弁してくれ」
ワルドマ 『別に吹聴してもらっても構わんぞ? お前を貴族籍に戻したいって親父も言っていたろ?』
クレイ 「俺は平民の冒険者のままでいいんだよ」
ヤーマ 「嘘だろおい……本当に…ヴァレット家の…?」
ワルドマ 『ああ、クレイは俺の弟、ヴァレット家の人間で間違いない。何か問題でも?』
ポルトス 「っいえ! 問題など何も…!」
ワルドマ 「それはおかしいな、問題が何もないのにわざわざ連絡してきたわけじゃなかろう? 俺も暇じゃないんだが?」
クレイ 「ああ、スマン。俺が使っている魔導銃を見た者が居たらしくてな。俺が領主家から盗んだんじゃないかって疑われてるんだ」
ワルドマ 『ああ、なるほど。それは災難だったな。だが、今お前が使ってるのは、領主家のとは大分デザインが違っていると思うが…?』
クレイ 「細かいデザインの違いまでは誰も覚えてないんだとさ。まぁ俺も、ヴァレット家の紋章の入ったグリップを付けていたから良くなかった。今度から別のを使うよ」
ワルドマ 『別に構わんだろ、そのまま付けとけ。何が文句がある奴は、全部俺に言ってこさせればいい』
クレイ 「いちいち兄さんの手を煩わせる事もないさ」
ワルドマ 『少しは煩わせて欲しいんだがな?
――ポルトス、そういうわけだ。くだらん事で弟を煩わせるんじゃない。弟の事で何か文句があるなら全部俺に言って来い』
ポルトス 「はっ、いえ! その…はい! 分かりました、申し訳ありませんでしたっ……!」
クレイ 「嘘など言ってないんだが…」
ポルトス 「…ヴァレット子爵には、子供はワルドマ様一人しか居ないはずだが? いや、まさか、領主の落胤だとでも…?」
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―ああこの事は秘密だぞ? 表向きは、ヴァレット家には俺は存在しない事になっているんだ。外でベラベラ喋らると、領主から処罰されるかもしれん」
ポルトス 「それは…、本当なら、もちろん喋らんが…、本当の事なのか?」
クレイ 「俺には魔力はなかったが、魔導具作りの才能があってな。領主が持っていた魔導銃は、俺が作ってプレゼントしたものだ。似ていて当然だな」
ヤーマ 「領主家の秘密だって脅せば何も言えなくなると思ってのハッタリじゃないのか?! 証拠は?! お前が言ってる事が本当だという証拠は何もないだろうが!」
ポルトス 「領主家に確認させてもらう事になるがそれでもいいか?」
クレイ 「うーん、あまり実家に迷惑を掛けたくないんだがな。訊くだけならまぁ、いいか? 通信用の魔導具は冒険者ギルドにもある、それを借りれるかも…」
ヤーマ 「班長…もし嘘だったら俺達が領主様に何やってんだって叱られますよ。それより、まどろっこしい事していないで逮捕して隷属の首輪で自白させればいいでしょう! それでスピード解決だ! 少しは一班の連中を見返してやれますよ!」
ポルトス 「逮捕命令はまだ出ていない」
ヤーマ 「こうすればいいんですよ!」
そう言うと、ヤーマは突然床にひっくり返り、一番近くに居たルルを指差しながら叫び出した。
ヤーマ 「ああ! 痛い! 殴られた! コイツに殴られた! 暴行罪だ、逮捕だ! コイツラも全員仲間だ、まとめて逮捕だ~!」
ルル 「……何言ってるにゃ? ルルは指一本触れてないにゃよ?」
ヤーマ 「衛兵が殴られたって証言したんだからそれで逮捕できるんだよ! 衛兵の証言が信じられないってのか?! ポルトス班長、何をしてるんです、早く逮捕しちゃって下さい!」
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そう言われて渋々ヤーマは立ち上がった。
ヤーマ 「ポルトス班長は甘いんですよ! …そんなだから二班は一班に勝てないんだ…」
クレイ 「おいおい…、この街の衛兵は、いつもこんなやり方をしているのか?」
ポルトス 「……
…そういう方法もある事は否定しない。街の治安を維持するためには、綺麗事では済まない事もあるんだ。
まぁ俺としては、できるだけそういう乱暴なやり方は使いたくないんだがな…」
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それより、逮捕しないなら、領主に確認って事でいいのか?」
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通信機の先に居るのはどうやらクレイの兄、ワルドマのようである。
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ヤーマ 「やっぱり嘘――」
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ヤーマ 「嘘だろおい……本当に…ヴァレット家の…?」
ワルドマ 『ああ、クレイは俺の弟、ヴァレット家の人間で間違いない。何か問題でも?』
ポルトス 「っいえ! 問題など何も…!」
ワルドマ 「それはおかしいな、問題が何もないのにわざわざ連絡してきたわけじゃなかろう? 俺も暇じゃないんだが?」
クレイ 「ああ、スマン。俺が使っている魔導銃を見た者が居たらしくてな。俺が領主家から盗んだんじゃないかって疑われてるんだ」
ワルドマ 『ああ、なるほど。それは災難だったな。だが、今お前が使ってるのは、領主家のとは大分デザインが違っていると思うが…?』
クレイ 「細かいデザインの違いまでは誰も覚えてないんだとさ。まぁ俺も、ヴァレット家の紋章の入ったグリップを付けていたから良くなかった。今度から別のを使うよ」
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ワルドマ 『少しは煩わせて欲しいんだがな?
――ポルトス、そういうわけだ。くだらん事で弟を煩わせるんじゃない。弟の事で何か文句があるなら全部俺に言って来い』
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