75 / 115
第四章 マドネリ村
第75話 剣聖、バトルマニアに迷惑する3
しおりを挟む
コジロー:「どちらが強いかなら、はっきりしている。アンタのほうが俺より強い。それは間違いない。それではダメなのか?」
テムジン:「剣聖が負けを認めるというのか?」
コジロー:「全然構わない。剣聖じゃないし。」
テムジン:「それでは世間が、俺のほうが強いとは認めてくれんのだよ。」
コジロー:「どうあっても、俺と殺し合いがしたい、諦めてはくれないということか?」
テムジン:「噂の剣聖と是非にでも試合がしてみたい。お前が断ろうと、逃げようと、必ず受けてもらう。」
コジロー:「・・・さっきも言ったが、実力は、俺のほうが多分弱い。だから、真剣で戦えば俺は怪我するか死ぬことになる。俺はできたら死にたくはないのだが・・・」
テムジン:「弱いのなら仕方がないだろう。分不相応な称号を持った不運だと思って死んでいけ。」
コジロー:「迷惑な奴だなぁ・・・ひとつ言っておくが、俺は下手くそなので手加減ができない。オマエが死ぬ可能性もあるんだぞ?それも覚悟の上か?」
テムジン:「無論だ!!御託はいい、さっさと始めよう!」
コジロー:「俺はテイマーだ、従魔と一緒に戦ってもいいか?」
テムジン:「剣の勝負がしたいのだが・・自信がないというのならそれでもいいぞ?」
コジロー:「では、まずはオレ一人で戦って、勝てなそうだったら獣魔も参戦するということでどうだ?」
テムジン:「ふん、構わん!」
テムジンは剣を抜いた。
コジロー:「オマエから挑んで来たのだ、殺されても恨むなよ?・・・俺は殺されたら恨む、化けて出るがな。」
コジローも剣を抜き、だが、コジローは、それでもできれば殺したくないという思いが過り、つい、剣を峰打ちに返した。
お互いに剣を構えたことで戦いは暗黙のうちに開始となる。
激しい殺気が交錯する。
刹那、コジローは、加速と転移を発動、テムジンの背後に瞬間移動した。
テムジンの背後から、加速(二十倍)による高速の斬撃が襲う。
だが、驚くべき事に、テムジンは背後からの転移斬に反応し、振り返って受け止めて見せたのだ。
「ほう、やるな!」
驚くテムジン。
慌てて飛び退くコジロー。
転移斬に反応するレベルの相手、さすが、強者を探して戦いを挑んできたというだけの事はある。
これは、危険だ、コジローのほうが殺される可能性が高い。手加減している余裕はない。
コジローは、峰打ちをやめ、刃を向けた。次元剣を人に向けて奮うという事は、相手を殺す事になるが、こちらが殺されかねないのであれば仕方がない。
次元剣は、なんでも斬れる剣である。相手が攻撃してきた剣を受け止めてしまうと、その剣が斬れてしまい飛んでくるので危険である。相手の攻撃は受け止めずにかわすしかない。
それ以前に、相手の剣ごと斬ってしまうのが常套手段となる。先に攻撃を仕掛けて、相手の防御ごと斬ってしまうのが危険が少ない戦法となる。
コジローは剣をさらに伸ばして見せた。その長さを見せつけつつ、コジローは再び斬りかかる。
加速(二十倍速)の高速の踏み込み。遠い間合いから水平斬り。
だが、相手は転移斬を初見でかわすレベルである。まともに正面から行けば反撃をくらう可能性がある。
コジローは斬り込みながらも同時に転移を発動し、位置を変えながらの斬り込みである。それでも反応されるかも知れない、それも想定内である。テムジンがもし剣で受け止めてくれれば、剣ごと体を斬られて終わりである。
テムジンはコジローの初太刀を剣で受け止めている、今回も受け止める可能性は高いとコジローは思ったのだが・・・
テムジンは剣で受け止めることをせず、飛び退いて躱してみせた。
一歩引いた程度では躱されないよう、数メートルにも伸ばした長剣で深めに踏み込んでの斬撃であったのだが、間合いの外に逃げられてしまった。
勢い余った次元剣が横にあった岩に当たり、岩の上部を斬り飛ばしてしまう。
なんてカンの良さであろうか。テムジンは、受け止めてはいけないと見抜き、咄嗟に空振りさせる事を選んだのである。
「なるほど、凄い切れ味だ。その剣が貴様の必殺の武器と言うわけか。ならばこちらも奥の手を見せよう。」
テムジンはなにやら呪文を唱え始めた。詠唱はすぐに終わり、テムジンの体の色が変わる。
「先に言っておいてやる、魔法によって、この体は鉄壁の強度と化した。いまだ剣では傷ひとつ付けられた事はない!」
(【アストロン】か・・・確か、ギガンテスがこのスキルを持っていたと脳内百科事典で読んだ気がするが・・・
・・・あれ?)
テムジン:「剣聖が負けを認めるというのか?」
コジロー:「全然構わない。剣聖じゃないし。」
テムジン:「それでは世間が、俺のほうが強いとは認めてくれんのだよ。」
コジロー:「どうあっても、俺と殺し合いがしたい、諦めてはくれないということか?」
テムジン:「噂の剣聖と是非にでも試合がしてみたい。お前が断ろうと、逃げようと、必ず受けてもらう。」
コジロー:「・・・さっきも言ったが、実力は、俺のほうが多分弱い。だから、真剣で戦えば俺は怪我するか死ぬことになる。俺はできたら死にたくはないのだが・・・」
テムジン:「弱いのなら仕方がないだろう。分不相応な称号を持った不運だと思って死んでいけ。」
コジロー:「迷惑な奴だなぁ・・・ひとつ言っておくが、俺は下手くそなので手加減ができない。オマエが死ぬ可能性もあるんだぞ?それも覚悟の上か?」
テムジン:「無論だ!!御託はいい、さっさと始めよう!」
コジロー:「俺はテイマーだ、従魔と一緒に戦ってもいいか?」
テムジン:「剣の勝負がしたいのだが・・自信がないというのならそれでもいいぞ?」
コジロー:「では、まずはオレ一人で戦って、勝てなそうだったら獣魔も参戦するということでどうだ?」
テムジン:「ふん、構わん!」
テムジンは剣を抜いた。
コジロー:「オマエから挑んで来たのだ、殺されても恨むなよ?・・・俺は殺されたら恨む、化けて出るがな。」
コジローも剣を抜き、だが、コジローは、それでもできれば殺したくないという思いが過り、つい、剣を峰打ちに返した。
お互いに剣を構えたことで戦いは暗黙のうちに開始となる。
激しい殺気が交錯する。
刹那、コジローは、加速と転移を発動、テムジンの背後に瞬間移動した。
テムジンの背後から、加速(二十倍)による高速の斬撃が襲う。
だが、驚くべき事に、テムジンは背後からの転移斬に反応し、振り返って受け止めて見せたのだ。
「ほう、やるな!」
驚くテムジン。
慌てて飛び退くコジロー。
転移斬に反応するレベルの相手、さすが、強者を探して戦いを挑んできたというだけの事はある。
これは、危険だ、コジローのほうが殺される可能性が高い。手加減している余裕はない。
コジローは、峰打ちをやめ、刃を向けた。次元剣を人に向けて奮うという事は、相手を殺す事になるが、こちらが殺されかねないのであれば仕方がない。
次元剣は、なんでも斬れる剣である。相手が攻撃してきた剣を受け止めてしまうと、その剣が斬れてしまい飛んでくるので危険である。相手の攻撃は受け止めずにかわすしかない。
それ以前に、相手の剣ごと斬ってしまうのが常套手段となる。先に攻撃を仕掛けて、相手の防御ごと斬ってしまうのが危険が少ない戦法となる。
コジローは剣をさらに伸ばして見せた。その長さを見せつけつつ、コジローは再び斬りかかる。
加速(二十倍速)の高速の踏み込み。遠い間合いから水平斬り。
だが、相手は転移斬を初見でかわすレベルである。まともに正面から行けば反撃をくらう可能性がある。
コジローは斬り込みながらも同時に転移を発動し、位置を変えながらの斬り込みである。それでも反応されるかも知れない、それも想定内である。テムジンがもし剣で受け止めてくれれば、剣ごと体を斬られて終わりである。
テムジンはコジローの初太刀を剣で受け止めている、今回も受け止める可能性は高いとコジローは思ったのだが・・・
テムジンは剣で受け止めることをせず、飛び退いて躱してみせた。
一歩引いた程度では躱されないよう、数メートルにも伸ばした長剣で深めに踏み込んでの斬撃であったのだが、間合いの外に逃げられてしまった。
勢い余った次元剣が横にあった岩に当たり、岩の上部を斬り飛ばしてしまう。
なんてカンの良さであろうか。テムジンは、受け止めてはいけないと見抜き、咄嗟に空振りさせる事を選んだのである。
「なるほど、凄い切れ味だ。その剣が貴様の必殺の武器と言うわけか。ならばこちらも奥の手を見せよう。」
テムジンはなにやら呪文を唱え始めた。詠唱はすぐに終わり、テムジンの体の色が変わる。
「先に言っておいてやる、魔法によって、この体は鉄壁の強度と化した。いまだ剣では傷ひとつ付けられた事はない!」
(【アストロン】か・・・確か、ギガンテスがこのスキルを持っていたと脳内百科事典で読んだ気がするが・・・
・・・あれ?)
0
お気に入りに追加
238
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
劣等冒険者の成り上がり無双~現代アイテムで世界を極める~
絢乃
ファンタジー
F級冒険者のルシアスは無能なのでPTを追放されてしまう。
彼は冒険者を引退しようか悩む。
そんな時、ルシアスは道端に落ちていた謎のアイテム拾った。
これがとんでもない能力を秘めたチートアイテムだったため、彼の人生は一変することになる。
これは、別の世界に存在するアイテム(アサルトライフル、洗濯乾燥機、DVDなど)に感動し、駆使しながら成り上がる青年の物語。
努力だけでは届かぬ絶対的な才能の差を、チートアイテムで覆す!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~
青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。
彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。
ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。
彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。
これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。
※カクヨムにも投稿しています
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
転生したら、伯爵家の嫡子で勝ち組!だけど脳内に神様ぽいのが囁いて、色々依頼する。これって異世界ブラック企業?それとも社畜?誰か助けて
ゆうた
ファンタジー
森の国編 ヴェルトゥール王国戦記
大学2年生の誠一は、大学生活をまったりと過ごしていた。
それが何の因果か、異世界に突然、転生してしまった。
生まれも育ちも恵まれた環境の伯爵家の嫡男に転生したから、
まったりのんびりライフを楽しもうとしていた。
しかし、なぜか脳に直接、神様ぽいのから、四六時中、依頼がくる。
無視すると、身体中がキリキリと痛むし、うるさいしで、依頼をこなす。
これって異世界ブラック企業?神様の社畜的な感じ?
依頼をこなしてると、いつの間か英雄扱いで、
いろんな所から依頼がひっきりなし舞い込む。
誰かこの悪循環、何とかして!
まったりどころか、ヘロヘロな毎日!誰か助けて
【完結】神様と呼ばれた医師の異世界転生物語 ~胸を張って彼女と再会するために自分磨きの旅へ!~
川原源明
ファンタジー
秋津直人、85歳。
50年前に彼女の進藤茜を亡くして以来ずっと独身を貫いてきた。彼の傍らには彼女がなくなった日に出会った白い小さな子犬?の、ちび助がいた。
嘗ては、救命救急センターや外科で医師として活動し、多くの命を救って来た直人、人々に神様と呼ばれるようになっていたが、定年を迎えると同時に山を買いプライベートキャンプ場をつくり余生はほとんどここで過ごしていた。
彼女がなくなって50年目の命日の夜ちび助とキャンプを楽しんでいると意識が遠のき、気づけば辺りが真っ白な空間にいた。
白い空間では、創造神を名乗るネアという女性と、今までずっとそばに居たちび助が人の子の姿で土下座していた。ちび助の不注意で茜君が命を落とし、謝罪の意味を込めて、創造神ネアの創る世界に、茜君がすでに転移していることを教えてくれた。そして自分もその世界に転生させてもらえることになった。
胸を張って彼女と再会できるようにと、彼女が降り立つより30年前に転生するように創造神ネアに願った。
そして転生した直人は、新しい家庭でナットという名前を与えられ、ネア様と、阿修羅様から貰った加護と学生時代からやっていた格闘技や、仕事にしていた医術、そして趣味の物作りやサバイバル技術を活かし冒険者兼医師として旅にでるのであった。
まずは最強の称号を得よう!
地球では神様と呼ばれた医師の異世界転生物語
※元ヤンナース異世界生活 ヒロイン茜ちゃんの彼氏編
※医療現場の恋物語 馴れ初め編
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
3521回目の異世界転生 〜無双人生にも飽き飽きしてきたので目立たぬように生きていきます〜
I.G
ファンタジー
神様と名乗るおじいさんに転生させられること3521回。
レベル、ステータス、その他もろもろ
最強の力を身につけてきた服部隼人いう名の転生者がいた。
彼の役目は異世界の危機を救うこと。
異世界の危機を救っては、また別の異世界へと転生を繰り返す日々を送っていた。
彼はそんな人生で何よりも
人との別れの連続が辛かった。
だから彼は誰とも仲良くならないように、目立たない回復職で、ほそぼそと異世界を救おうと決意する。
しかし、彼は自分の強さを強すぎる
が故に、隠しきることができない。
そしてまた、この異世界でも、
服部隼人の強さが人々にばれていく
のだった。
異世界に転生をしてバリアとアイテム生成スキルで幸せに生活をしたい。
みみっく
ファンタジー
女神様の手違いで通勤途中に気を失い、気が付くと見知らぬ場所だった。目の前には知らない少女が居て、彼女が言うには・・・手違いで俺は死んでしまったらしい。手違いなので新たな世界に転生をさせてくれると言うがモンスターが居る世界だと言うので、バリアとアイテム生成スキルと無限収納を付けてもらえる事になった。幸せに暮らすために行動をしてみる・・・
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる