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第二章 街へ
第54話 ヤベェゾコイツ
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間合いを探りながら、どうすればよいか考えるルーク。
ルークの引き出しは意外と多い。バッケンや、おそらく師匠の剣聖フィルモアよりも。
剣の道を行くようには育てられていないため、枠にはまらない柔軟な考え方ができるからである。
キリングに対しても、まだまだ色々な手を思いつくが……
ルークは爺ちゃんが「考えるな、感じろ」と言っていたのを思い出した。たしかに、考え込んでいても動きが鈍るだけである。
ルークは直感に従って動く事にした。思いついた事を全部試してみればいい。
まずは超速の攻撃である。フットワークだけならバッケンをも上回るルークである。バッケンにはやや劣るにせよ、並の剣士ではルークの速攻にはまず反応できないだろう。
果たしてキリングは反応できるか? こればかりは、試してみないと分からない。
ふっと息を吐くと、ルークの身体が一瞬ブレる。そしてルークの超高速の踏み込みによる剣撃がキリングを襲う。
結論から言うと、キリングはルークの攻撃に反応できていた。ルークの攻撃があたった直後にキリングが反撃してきたのであった。
ルークの攻撃は上段に振りかぶったキリングの手首を捉えていたが、ルークも反撃を警戒して軽い打ち込みになっていたため、キリングの手首を折る事はできなかった。ただ、そのおかげで回避が間に合ったのだが。もし本気で強く打ち込んでいたら回避できなかったかも知れない。
キリング、なかなかに侮れない……。
キリング (危なかった……バッケンの攻撃を経験していなかったら反応できなかったな)
キリングはバッケンの神速の攻撃を何度も何度も受けて(その度に瞬間治癒して立ち上がる事を繰り返して)いたため、その速度に身体が慣れて反応できるようになっていたのだ。まだ成長する余地がある、引退したとは言えさすが元Aランクである。
だが、ルークは直後にまたすぐ踏み込んできた。
キリング (波状攻撃で回復させない作戦か!?)
両手突きがキリングの胸に向かって来る。
木剣とはいえ、ルークの本気の高速踏み込みからの本気の突きである。当たれば身体を貫かれてしまうだろう。キリングはそれを見て覚悟を決めた。
胸は貫かせてやろう。その代わり、同時にルークを打つ。剣が刺さったままでも【ヒール】を掛け続ければ死にはしない。ルークを倒した後、すぐに刺さった剣を抜いて【ヒール】を掛ければ傷は治る。
だが、ルークの突きは胸に当たる前にするすると上に登っていった。胸への突きはフェイントで、まさか、首、いや顔を狙っている?!
さすがに頭を貫かれてはキリングの【ヒール】でも危ない。だが、的が小さくなれば当たりにくくなる。キリングは慌てて首を倒した。なんとか突きの軌道は躱したはず。
キリング (しかし、なんて凶悪な攻撃をしてくるのか? たとえ模擬戦であっても相手を殺してしまうのはルール違反のはずなのだが、まさか分かっていないのか?!これは思い知らせてやる必要がある。手加減なし、ルークを殺すつもりで打ち込んでやろう。)
だが、キリングが振り下ろした手の中に剣はなかった。
ルークの突きが狙ったのはキリングの持っている剣の石突であったのだ。ピンポイントでルークの木剣がキリングの木剣の底部を突き、木剣はキリングの手の中からスっぽ抜けてしまったのだ。
直後にルークの剣が振り下ろされ、キリングを打ち据える。
肩口をルークに打ち込まれ、膝を突いたキリング。さらにルークの剣が今度は下から上にキリングの顎を打ち上げる。
ぶぎゃっと変な悲鳴をあげながらキリングが転がる。
だが、転がった勢いのまま一回転してキリングは即座に立ち上がった。打たれたはずの身体は既に治っている。転がっている間に【ヒール】を掛けたようた。
さらに迫るルークの追撃を再び転がるように躱しながら、キリングは落ちた剣を拾い上げた。
ルーク「意外と手強い……」
キリング「意外とヤベェゾコイツ……」
ポーリン「ちょっとメア、ギルマスの魔力、どんだけあるのよ?」
メア「そんなの知らないわよ」
実はキリングは、自分の身体を治療する場合に限っては、非常に魔力消費は少なくて済むのだ。
ポーリン「まずいわね、いくら攻撃しても、即座に回復されてしまう。魔力の消費もそれほど多いようには見えないわ。このまま戦い続けていたら、そのうちルークのスタミナが切れてしまう」
ポーリンはルークの体力も見誤っていた。幼い頃から森を駆け回っていたルークである、スタミナは尋常ではないのである。
再び、キリングに向かって突撃するルーク。迎え撃つキリング。だが、キリングの攻撃は突然誰も居ない場所へと振り下ろされた。
ルークのファントムフリックである。相手に高速で突進しながら、目線、肩、腰、気の流れを駆使して、相手に移動先を誤認させるフェイント術である。
空振りしたキリングの身体がルークの攻撃を受けて地面に転がる。
即座に治療して立ち上がるキリング。
ルークは少し面白くなってきていた。手加減なしで攻撃しても大丈夫そうである。人間相手にそこまで手加減無用で戦ったことはルークは一度もないのである。
ルークは自身のリミッターをはずす。
変幻自在の攻撃がキリングを襲い始める。技術的にも、受けて返すフィル爺ちゃんの技ではない、ルークの直感にもとづく自由奔放な攻撃である。
華麗なフットワークに翻弄されるキリング。足捌きにとどまらず、時に転がり、時に宙を飛び、フェイントを使い、油断すると背中側まで回り込まれてしまう。頭の上から手の先・足の先・武器までどこでも狙ってくる。剣による攻撃だけではない、パンチやキック、時に投げ技や関節技までも。
ルークの剣術の枠には収まらない自由で変幻自在な動きについていけず、キリングの相打ち攻撃はもはや機能しなくなっていた。
ポーリン「これは……」
メア「ちょっと……」
はっきり言って一方的にボコボコにされている状態のキリングに周囲もドン引きしている。
ポーリン「いつまで続くのかしら……?」
しかしキリングもしぶとい。ボロボロになりながらも、【ヒール】で回復して何度でもルークと向き合うのである。
キリング「俺は……はぁはぁ……ギルマスとして……はぁはぁ……ましてやメアの前で、新人に負けるわけにはいかないんだよぉ……」
ルークもそろそろ飽きてきていた。全力で打ち込んでも平気な人間相手に手加減無しで剣を振るうのは新鮮な感覚ではあったが、もはやただのイジメのようにもなってきている。基本期には優しいルークには辛くなってきてしまうのであった。
もちろん、これでもまだルークは100%本気ではないのだが。相手を殺してしまうような攻撃はしないように注意しているからである。本気になったら、とっくにルークの突きがキリングの脳を突き破っていただろう。
ルーク「しかし……凄いなぁ……尊敬しますね」
【ヒール】で瞬時に復活できるとは言え、どれだけ打ちのめされても戦意を失わないキリング。不屈の闘志を持っている事はよくわかった。
ルーク「でも、いい加減、終わりにしましょうか」
ルークもやっと、キリングの意識を刈り取ってしまうしかないという考えに至った。ルークは剣を下げ、キリングに向かってスタスタまっすぐ近づいて行く。特に攻撃する事もなく、どんどん近づいていく。
攻撃が来たら反撃するつもりのキリングも、突然のルークの行動に戸惑う。ルークが攻撃してくるタイミングでの反撃を狙っていたキリングは、攻撃してこない相手に何もできず、気がつけば密着するほどの距離まで二人は近づいていた。
堪らず慌ててキリングが剣を振り上げるが、ルークはそのキリングの腕を掴んだ。
ルークの引き出しは意外と多い。バッケンや、おそらく師匠の剣聖フィルモアよりも。
剣の道を行くようには育てられていないため、枠にはまらない柔軟な考え方ができるからである。
キリングに対しても、まだまだ色々な手を思いつくが……
ルークは爺ちゃんが「考えるな、感じろ」と言っていたのを思い出した。たしかに、考え込んでいても動きが鈍るだけである。
ルークは直感に従って動く事にした。思いついた事を全部試してみればいい。
まずは超速の攻撃である。フットワークだけならバッケンをも上回るルークである。バッケンにはやや劣るにせよ、並の剣士ではルークの速攻にはまず反応できないだろう。
果たしてキリングは反応できるか? こればかりは、試してみないと分からない。
ふっと息を吐くと、ルークの身体が一瞬ブレる。そしてルークの超高速の踏み込みによる剣撃がキリングを襲う。
結論から言うと、キリングはルークの攻撃に反応できていた。ルークの攻撃があたった直後にキリングが反撃してきたのであった。
ルークの攻撃は上段に振りかぶったキリングの手首を捉えていたが、ルークも反撃を警戒して軽い打ち込みになっていたため、キリングの手首を折る事はできなかった。ただ、そのおかげで回避が間に合ったのだが。もし本気で強く打ち込んでいたら回避できなかったかも知れない。
キリング、なかなかに侮れない……。
キリング (危なかった……バッケンの攻撃を経験していなかったら反応できなかったな)
キリングはバッケンの神速の攻撃を何度も何度も受けて(その度に瞬間治癒して立ち上がる事を繰り返して)いたため、その速度に身体が慣れて反応できるようになっていたのだ。まだ成長する余地がある、引退したとは言えさすが元Aランクである。
だが、ルークは直後にまたすぐ踏み込んできた。
キリング (波状攻撃で回復させない作戦か!?)
両手突きがキリングの胸に向かって来る。
木剣とはいえ、ルークの本気の高速踏み込みからの本気の突きである。当たれば身体を貫かれてしまうだろう。キリングはそれを見て覚悟を決めた。
胸は貫かせてやろう。その代わり、同時にルークを打つ。剣が刺さったままでも【ヒール】を掛け続ければ死にはしない。ルークを倒した後、すぐに刺さった剣を抜いて【ヒール】を掛ければ傷は治る。
だが、ルークの突きは胸に当たる前にするすると上に登っていった。胸への突きはフェイントで、まさか、首、いや顔を狙っている?!
さすがに頭を貫かれてはキリングの【ヒール】でも危ない。だが、的が小さくなれば当たりにくくなる。キリングは慌てて首を倒した。なんとか突きの軌道は躱したはず。
キリング (しかし、なんて凶悪な攻撃をしてくるのか? たとえ模擬戦であっても相手を殺してしまうのはルール違反のはずなのだが、まさか分かっていないのか?!これは思い知らせてやる必要がある。手加減なし、ルークを殺すつもりで打ち込んでやろう。)
だが、キリングが振り下ろした手の中に剣はなかった。
ルークの突きが狙ったのはキリングの持っている剣の石突であったのだ。ピンポイントでルークの木剣がキリングの木剣の底部を突き、木剣はキリングの手の中からスっぽ抜けてしまったのだ。
直後にルークの剣が振り下ろされ、キリングを打ち据える。
肩口をルークに打ち込まれ、膝を突いたキリング。さらにルークの剣が今度は下から上にキリングの顎を打ち上げる。
ぶぎゃっと変な悲鳴をあげながらキリングが転がる。
だが、転がった勢いのまま一回転してキリングは即座に立ち上がった。打たれたはずの身体は既に治っている。転がっている間に【ヒール】を掛けたようた。
さらに迫るルークの追撃を再び転がるように躱しながら、キリングは落ちた剣を拾い上げた。
ルーク「意外と手強い……」
キリング「意外とヤベェゾコイツ……」
ポーリン「ちょっとメア、ギルマスの魔力、どんだけあるのよ?」
メア「そんなの知らないわよ」
実はキリングは、自分の身体を治療する場合に限っては、非常に魔力消費は少なくて済むのだ。
ポーリン「まずいわね、いくら攻撃しても、即座に回復されてしまう。魔力の消費もそれほど多いようには見えないわ。このまま戦い続けていたら、そのうちルークのスタミナが切れてしまう」
ポーリンはルークの体力も見誤っていた。幼い頃から森を駆け回っていたルークである、スタミナは尋常ではないのである。
再び、キリングに向かって突撃するルーク。迎え撃つキリング。だが、キリングの攻撃は突然誰も居ない場所へと振り下ろされた。
ルークのファントムフリックである。相手に高速で突進しながら、目線、肩、腰、気の流れを駆使して、相手に移動先を誤認させるフェイント術である。
空振りしたキリングの身体がルークの攻撃を受けて地面に転がる。
即座に治療して立ち上がるキリング。
ルークは少し面白くなってきていた。手加減なしで攻撃しても大丈夫そうである。人間相手にそこまで手加減無用で戦ったことはルークは一度もないのである。
ルークは自身のリミッターをはずす。
変幻自在の攻撃がキリングを襲い始める。技術的にも、受けて返すフィル爺ちゃんの技ではない、ルークの直感にもとづく自由奔放な攻撃である。
華麗なフットワークに翻弄されるキリング。足捌きにとどまらず、時に転がり、時に宙を飛び、フェイントを使い、油断すると背中側まで回り込まれてしまう。頭の上から手の先・足の先・武器までどこでも狙ってくる。剣による攻撃だけではない、パンチやキック、時に投げ技や関節技までも。
ルークの剣術の枠には収まらない自由で変幻自在な動きについていけず、キリングの相打ち攻撃はもはや機能しなくなっていた。
ポーリン「これは……」
メア「ちょっと……」
はっきり言って一方的にボコボコにされている状態のキリングに周囲もドン引きしている。
ポーリン「いつまで続くのかしら……?」
しかしキリングもしぶとい。ボロボロになりながらも、【ヒール】で回復して何度でもルークと向き合うのである。
キリング「俺は……はぁはぁ……ギルマスとして……はぁはぁ……ましてやメアの前で、新人に負けるわけにはいかないんだよぉ……」
ルークもそろそろ飽きてきていた。全力で打ち込んでも平気な人間相手に手加減無しで剣を振るうのは新鮮な感覚ではあったが、もはやただのイジメのようにもなってきている。基本期には優しいルークには辛くなってきてしまうのであった。
もちろん、これでもまだルークは100%本気ではないのだが。相手を殺してしまうような攻撃はしないように注意しているからである。本気になったら、とっくにルークの突きがキリングの脳を突き破っていただろう。
ルーク「しかし……凄いなぁ……尊敬しますね」
【ヒール】で瞬時に復活できるとは言え、どれだけ打ちのめされても戦意を失わないキリング。不屈の闘志を持っている事はよくわかった。
ルーク「でも、いい加減、終わりにしましょうか」
ルークもやっと、キリングの意識を刈り取ってしまうしかないという考えに至った。ルークは剣を下げ、キリングに向かってスタスタまっすぐ近づいて行く。特に攻撃する事もなく、どんどん近づいていく。
攻撃が来たら反撃するつもりのキリングも、突然のルークの行動に戸惑う。ルークが攻撃してくるタイミングでの反撃を狙っていたキリングは、攻撃してこない相手に何もできず、気がつけば密着するほどの距離まで二人は近づいていた。
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