友達以上恋人未満

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まさかここ!?

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2人で話しながら帰っているとふと不思議に思った。

拓也「あ、あの‥‥どこまで一緒なんだろ?」

言い方が悪かったかなと思いつつも他に聞き方が分からなかったため直球で聞いてみた。

健太「そうだよな。俺はそこの角を曲がったとこだぞ。」

なにかおかしいと思った。その角を曲がると五件ほどの家しか並んでいない。拓也の家を抜いてあとの三件は顔見知りで一件は最近引っ越してきたという。‥‥‥‥まさか。

拓也「まさか、この頃引っ越してきた?」

それしかないだろうとは思っていたが確認のため健太の方を見て聞くと

健太「そうだぞ!よくわかったな?」

やはり。この間引っ越してきたのは健太だったようだ。拓也は少しため息をこぼし前に向き直した。

拓也「その隣の家‥‥俺の家だよ。」

ぱっと横を見てみると健太は口を大きく開けパクパクさせている。

拓也(そんなに驚くことなのか‥‥?)

拓也が不思議そうな顔をしているとなにか確信したのか、表情をキリッと変えて

健太「そうか。お前が‥‥」

いつもと違う大人しい声で俺にそう言った。
なにかおかしいことでも言ったのか、全くわからず止まっていると。

健太「そうか!お前が拓也か!どうりで同じ名前だと思った!」

いきなり大声をあげたのでびっくりして肩があがった。そして健太の言っている意味がわからない。

拓也「そうだと思ったって‥‥?」

健太は嬉しそうな顔をして俺にこう言った。

健太「俺達、幼い頃一緒に住んでたんだよ!」

‥‥‥‥は?意味がわからない。俺は健太と住んだ覚えなんてない。まして、家族以外の人と住んだこともない。

健太「そら覚えてねーよな。ずっと前のことだし‥‥」

少し残念そうな顔をした後、俺に向き直りこう言った。

健太「お前の母さんに聞いてみろよ。」

それだけ言うといつの間にか着いていた家に入っていった。俺はまだ状況がつかめず立ち尽くしている。

拓也「マジで‥‥。そんなことあるわけない‥‥よな?」

少し冷静になった拓也は家に入りリビングへ向かった。
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