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全面戦争
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「…何が…起きた…の…?」
地面から体を起こしながらテティスはそう呟く。
強く頭を打ったせいで直前の記憶も曖昧になっている。
前の出来事を思い出そうとすると頭痛が走るが、今はそんな事を気にしている場合ではない。
テティスは頭痛を耐えながら必死で記憶を辿る。
「えっと…私…確か…ヴァルカンと一緒に『反逆軍』と戦って…」
テティスは無意識に自分の首筋を触っていた。
よく見ると、テティスの触った部分には僅かに血が流れていた。
実は、テティスは先の戦いで死にかけている。
今回の敵であるアダマスの持つ大鎌、神器ハルパーによる攻撃を受けかけたからだ。
しかし、テティスの首に刃が触れかけたその瞬間、有り得ないほどの巨大な火柱が上がった。
テティスはこの時、炎の熱に体が持たずにに意識を失って倒れた。
敵であるアダマスも思わず後ずさった。
次の瞬間、アダマスの体は真っ二つに切断され、『反逆軍』の幹部は命を落とした。
しかし、テティスはこの一部始終を覚えていない。
ただ一つ分かっているのは、ずっと一緒にいたヴァルカンがいなくなっているということだけ。
となれば、テティスの取る行動は一つだけだ。
テティスはヴァルカンの捜索を開始した。
地面から体を起こしながらテティスはそう呟く。
強く頭を打ったせいで直前の記憶も曖昧になっている。
前の出来事を思い出そうとすると頭痛が走るが、今はそんな事を気にしている場合ではない。
テティスは頭痛を耐えながら必死で記憶を辿る。
「えっと…私…確か…ヴァルカンと一緒に『反逆軍』と戦って…」
テティスは無意識に自分の首筋を触っていた。
よく見ると、テティスの触った部分には僅かに血が流れていた。
実は、テティスは先の戦いで死にかけている。
今回の敵であるアダマスの持つ大鎌、神器ハルパーによる攻撃を受けかけたからだ。
しかし、テティスの首に刃が触れかけたその瞬間、有り得ないほどの巨大な火柱が上がった。
テティスはこの時、炎の熱に体が持たずにに意識を失って倒れた。
敵であるアダマスも思わず後ずさった。
次の瞬間、アダマスの体は真っ二つに切断され、『反逆軍』の幹部は命を落とした。
しかし、テティスはこの一部始終を覚えていない。
ただ一つ分かっているのは、ずっと一緒にいたヴァルカンがいなくなっているということだけ。
となれば、テティスの取る行動は一つだけだ。
テティスはヴァルカンの捜索を開始した。
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