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閑話1 妻たちのお茶会
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リィナたちの話が終わったところでデインを除く男性陣は仕事のためにお茶会から抜け、それからエイダに話が振られた。
「……ごく普通でしたわよ?」
「今一瞬詰まりましたね?」
アネットが指摘を入れると、それに便乗してカレンが口を開く。
「その“ごく普通”の中身をお聞きしたいですわ」
エイダは何故か気遣うような目をシュエラに向けた。それから女性陣の期待の視線を受けて仕方なさそうに話し出す。
「わたくしも夫のラドクリフも、お互いとの結婚は避けられないものだと感じていました。わたくしは幼くして母を亡くしたのち、父の後妻に邸を追い出されてペレス公爵のお世話になっていましたし、ラドクリフは両親が盗賊に襲われて亡くなったばかりで十代で爵位を継がなくてはならなかったため、ペレス公爵の後ろ楯はどうしても必要でした。わたくしは当時結婚に少なからず希望を抱いていたので、ラドクリフの苦悩に気付かずありきたりなプロポーズにがっかりしたものです」
「何だか意外です。15人もの御子を持つ仲のよいご夫婦の結婚にこんなご事情あったなんて」
緊張をほどこうとするようなため息とともに、カレンが言う。シュエラも初めて聞いたのでびっくりだった。仲のよい両親にそんな過去があったなんて。祖父母がいない理由は漠然と聞いていたのだけれど、その事実の陰で両親が苦労したということは今回初めて知ったのだった。
今の話振りからして自分が生まれた時はまだ夫婦仲がよくなかったのだと察せられてちょっとショックだったけれど、それよりも聞きたいことがあってシュエラは身を乗り出すようにして尋ねる。
「それで、どうやって父さまと仲良くなっていったの?」
「最初の頃はお互い自分の役目に精一杯で、相手のことを気遣う余裕もなかったの。でもシュエラ、あなたが生まれたり、ラドクリフが過労で倒れてわたくしが看病したりする中でお互いを知る機会があって、そうして少しずつ絆を深めていったのよ」
「素敵なお話ですね」
リィナがうっとりした様子で相槌を入れると、マチルダがカレン越しにマントノンを見る。
「それで、マントノン夫人はどうだったんですか?」
マントノンにしては珍しく、一瞬言葉に詰まった。
「……あまり楽しい話ではありませんよ。それでも聞きたいですか?」
「聞きたいです!」
みんながわくわくしながら待っていると、マントノンは小さくため息をついて言った。
「わたくしたちの結婚にプロポーズの言葉は必要ありませんでした。──わたくしたちの結婚はラベンナ様の遺言だったからです」
ラベンナ──シグルドの生母で前国王の愛妾。十九歳の若さでこの世を去った薄幸の人。
誰も言葉がない中で、マントノンは淡々と語った。
「夫は、ラベンナ様をお守りするよう国王陛下より遣わされた近衛隊士でした。接する機会が多かったことから、そのうち憎からず想い合うようになったのですが、それに気付いたラベンナ様から何度も結婚を勧められたのです。ですが伯爵家の嫡子である夫と結婚すれば、邸を守るために女官の職を辞さなければならなくなります。ただでさえお味方の少ないラベンナ様のおそばを離れるわけにはいかず、わたくしはその都度お断り申し上げていました。ですが亡くなられる数日前、ラベンナ様はわたくしと夫を枕もとにお呼びになり、おっしゃったのです。“わたしが死んだら、結婚するように”と。ラベンナ様の容体がすでに手の施しようがないことはわかっていました。ですからわたくしと夫は、その場でお約束しました。それから間もなくラベンナ様はこん睡状態に陥り、その後目を覚ますことなくお亡くなりになったのです」
マントノンの話が終わってからも、誰も少しの間口を利かなかった。遊び疲れたルーミスとエイミーはじゅうたんの上に横になり、上掛けにくるまってぐっすり眠っている。カチュアやデインたちも、遊び相手をしていてつかれたこともあって無口だった。
涙ぐみながらカレンがつぶやく。
「……おかわいそうすぎます。ラベンナ様も、マントノン夫人も」
対するマントノンの様子は、いつもと変わらず淡々としたものだった。
「お話し申し上げたことは全て過去のことです。皆様お気になさらぬよう。──それよりも、わたくしはフィーナのことが気になります」
「フィーナの?」
唐突な話の切り出し方に、シュエラはぽかんとしながら聞き返す。マントノンは「はい」とうなずいて、それからじゅうたんの隅に座るフィーナのほうを向いた。
「カチュアはともかく、フィーナには誰かお相手はいないのですか?」
マントノンがこういう言い方をするのは、カレンとマチルダにも婚約者がいるため、この場で正式なお相手がいないのはカチュアとフィーナの二人だけだからだ。
カチュアはぶすくれた。
「あたしはともかくってどーいう意味ですか?」
「オレがいるからじゃない?」
にまにまするデインに、カチュアは冷ややかな目を向ける。
「だからデイン、あんたとの結婚はありえないって言ってるでしょ?」
マチルダがふと思い出したように言った。
「そういえばフィーナには付き合ってる人がいるのよね? そろそろプロポーズしてもらった?」
フィーナは慌てて小さく手を振る。
「まだそんな段階じゃないです。あ、あのっ。お時間のほうは大丈夫なのでしょうか? ずいぶん日が傾いてきているように思うのですが」
談話室の中にいっぱい差し込んでくる光には赤みがあって、もうすぐ日が暮れることを示していた。昼過ぎからお茶会を始めたから、ずいぶんと長い時間話し込んでいたようだ。
「そろそろお開きにしなくてはならないわね」
残念そうにシュエラが言うと、リィナがなぐさめるように声をかける。
「楽しかったわ。呼んでいただいた趣旨と違う話になったけれど」
シュエラはしまったというように口元に手を当てる。
「そういえば、リィナには出産のアドバイスをもらうためのお茶会だと伝えたままにしちゃってたかしら?」
「あたしもケヴィン様からそう聞きました。でも一番の目的はケヴィン様の吊るし上げかなっておもって黙ってましたけど」
そう言ったアネット以外の面々も、“そういえば……”と思い出したように困惑顔になる。その中で、一番最初にエイダが苦笑しだした。
「今回のお茶会は仕切り直しが必要のようね」
「直前になっていろいろ変更しちゃったから、話が互い違いになっちゃったみたい……」
しゅんとするシュエラに、マントノンが言った。
「国王陛下のご機嫌が直られたようですので、それでよしといたしましょう」
「次の機会にまた誘ってくださいましね」
リィナがそう言ったあとに、アネットも続ける。
「次にご招待いただけることがありましたら、アランデル侯爵夫人も招待していただけませんか?」
シュエラは心配げに目を細めた。
「あまり社交の場に出られない方とお聞きしていますけど、喜んでいただけますでしょうか?」
「今日のようなお話が大好きな方なんです。是非誘って差し上げてください」
アネットがよどみない返事をかえしてくれるので、シュエラはほっとして顔をほころばせた。
「わかりましたわ。近いうちに招待状を送らせていただきたいとお伝えいただけますでしょうか?」
「承りました。あ、ところでみなさん。今日のお話はアランデル侯爵夫人にもお話していいでしょうか? 口止めはしますから」
アネットは身を寄せさせてもらっている侯爵家の夫人の名前を出してにっこりした。
シュエラがマントノンとセシールを連れてお見送りに出ていってすぐ、カチュアたち四人はお茶会の片付けを始めた。
マントノンの監視がないので、おしゃべりに花が咲く。
「ねえフィーナ。例の衛兵君とその後進展はないの?」
使われた皿を重ねながらカレンが尋ねると、カチュアと一緒におもちゃを片付けているフィーナが答える。
「はい、何にも。そもそも付き合ってもないんですよ?」
その声は屈託なく、楽しげにさえ聞こえる。
「え! そうなの? いい雰囲気だと思ったんだけどなぁ」
余ったお菓子や果物を一つの皿にまとめながら、マチルダが不満そうに言う。
フィーナの話はそれで終わり、あとは今日のお茶会で聞いた新事実の話で盛り上がる。
けれどカチュアは、みんなの視線が逸れた時にフィーナがこっそり見せた憂い顔に気付いていたのだった。
「……ごく普通でしたわよ?」
「今一瞬詰まりましたね?」
アネットが指摘を入れると、それに便乗してカレンが口を開く。
「その“ごく普通”の中身をお聞きしたいですわ」
エイダは何故か気遣うような目をシュエラに向けた。それから女性陣の期待の視線を受けて仕方なさそうに話し出す。
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「何だか意外です。15人もの御子を持つ仲のよいご夫婦の結婚にこんなご事情あったなんて」
緊張をほどこうとするようなため息とともに、カレンが言う。シュエラも初めて聞いたのでびっくりだった。仲のよい両親にそんな過去があったなんて。祖父母がいない理由は漠然と聞いていたのだけれど、その事実の陰で両親が苦労したということは今回初めて知ったのだった。
今の話振りからして自分が生まれた時はまだ夫婦仲がよくなかったのだと察せられてちょっとショックだったけれど、それよりも聞きたいことがあってシュエラは身を乗り出すようにして尋ねる。
「それで、どうやって父さまと仲良くなっていったの?」
「最初の頃はお互い自分の役目に精一杯で、相手のことを気遣う余裕もなかったの。でもシュエラ、あなたが生まれたり、ラドクリフが過労で倒れてわたくしが看病したりする中でお互いを知る機会があって、そうして少しずつ絆を深めていったのよ」
「素敵なお話ですね」
リィナがうっとりした様子で相槌を入れると、マチルダがカレン越しにマントノンを見る。
「それで、マントノン夫人はどうだったんですか?」
マントノンにしては珍しく、一瞬言葉に詰まった。
「……あまり楽しい話ではありませんよ。それでも聞きたいですか?」
「聞きたいです!」
みんながわくわくしながら待っていると、マントノンは小さくため息をついて言った。
「わたくしたちの結婚にプロポーズの言葉は必要ありませんでした。──わたくしたちの結婚はラベンナ様の遺言だったからです」
ラベンナ──シグルドの生母で前国王の愛妾。十九歳の若さでこの世を去った薄幸の人。
誰も言葉がない中で、マントノンは淡々と語った。
「夫は、ラベンナ様をお守りするよう国王陛下より遣わされた近衛隊士でした。接する機会が多かったことから、そのうち憎からず想い合うようになったのですが、それに気付いたラベンナ様から何度も結婚を勧められたのです。ですが伯爵家の嫡子である夫と結婚すれば、邸を守るために女官の職を辞さなければならなくなります。ただでさえお味方の少ないラベンナ様のおそばを離れるわけにはいかず、わたくしはその都度お断り申し上げていました。ですが亡くなられる数日前、ラベンナ様はわたくしと夫を枕もとにお呼びになり、おっしゃったのです。“わたしが死んだら、結婚するように”と。ラベンナ様の容体がすでに手の施しようがないことはわかっていました。ですからわたくしと夫は、その場でお約束しました。それから間もなくラベンナ様はこん睡状態に陥り、その後目を覚ますことなくお亡くなりになったのです」
マントノンの話が終わってからも、誰も少しの間口を利かなかった。遊び疲れたルーミスとエイミーはじゅうたんの上に横になり、上掛けにくるまってぐっすり眠っている。カチュアやデインたちも、遊び相手をしていてつかれたこともあって無口だった。
涙ぐみながらカレンがつぶやく。
「……おかわいそうすぎます。ラベンナ様も、マントノン夫人も」
対するマントノンの様子は、いつもと変わらず淡々としたものだった。
「お話し申し上げたことは全て過去のことです。皆様お気になさらぬよう。──それよりも、わたくしはフィーナのことが気になります」
「フィーナの?」
唐突な話の切り出し方に、シュエラはぽかんとしながら聞き返す。マントノンは「はい」とうなずいて、それからじゅうたんの隅に座るフィーナのほうを向いた。
「カチュアはともかく、フィーナには誰かお相手はいないのですか?」
マントノンがこういう言い方をするのは、カレンとマチルダにも婚約者がいるため、この場で正式なお相手がいないのはカチュアとフィーナの二人だけだからだ。
カチュアはぶすくれた。
「あたしはともかくってどーいう意味ですか?」
「オレがいるからじゃない?」
にまにまするデインに、カチュアは冷ややかな目を向ける。
「だからデイン、あんたとの結婚はありえないって言ってるでしょ?」
マチルダがふと思い出したように言った。
「そういえばフィーナには付き合ってる人がいるのよね? そろそろプロポーズしてもらった?」
フィーナは慌てて小さく手を振る。
「まだそんな段階じゃないです。あ、あのっ。お時間のほうは大丈夫なのでしょうか? ずいぶん日が傾いてきているように思うのですが」
談話室の中にいっぱい差し込んでくる光には赤みがあって、もうすぐ日が暮れることを示していた。昼過ぎからお茶会を始めたから、ずいぶんと長い時間話し込んでいたようだ。
「そろそろお開きにしなくてはならないわね」
残念そうにシュエラが言うと、リィナがなぐさめるように声をかける。
「楽しかったわ。呼んでいただいた趣旨と違う話になったけれど」
シュエラはしまったというように口元に手を当てる。
「そういえば、リィナには出産のアドバイスをもらうためのお茶会だと伝えたままにしちゃってたかしら?」
「あたしもケヴィン様からそう聞きました。でも一番の目的はケヴィン様の吊るし上げかなっておもって黙ってましたけど」
そう言ったアネット以外の面々も、“そういえば……”と思い出したように困惑顔になる。その中で、一番最初にエイダが苦笑しだした。
「今回のお茶会は仕切り直しが必要のようね」
「直前になっていろいろ変更しちゃったから、話が互い違いになっちゃったみたい……」
しゅんとするシュエラに、マントノンが言った。
「国王陛下のご機嫌が直られたようですので、それでよしといたしましょう」
「次の機会にまた誘ってくださいましね」
リィナがそう言ったあとに、アネットも続ける。
「次にご招待いただけることがありましたら、アランデル侯爵夫人も招待していただけませんか?」
シュエラは心配げに目を細めた。
「あまり社交の場に出られない方とお聞きしていますけど、喜んでいただけますでしょうか?」
「今日のようなお話が大好きな方なんです。是非誘って差し上げてください」
アネットがよどみない返事をかえしてくれるので、シュエラはほっとして顔をほころばせた。
「わかりましたわ。近いうちに招待状を送らせていただきたいとお伝えいただけますでしょうか?」
「承りました。あ、ところでみなさん。今日のお話はアランデル侯爵夫人にもお話していいでしょうか? 口止めはしますから」
アネットは身を寄せさせてもらっている侯爵家の夫人の名前を出してにっこりした。
シュエラがマントノンとセシールを連れてお見送りに出ていってすぐ、カチュアたち四人はお茶会の片付けを始めた。
マントノンの監視がないので、おしゃべりに花が咲く。
「ねえフィーナ。例の衛兵君とその後進展はないの?」
使われた皿を重ねながらカレンが尋ねると、カチュアと一緒におもちゃを片付けているフィーナが答える。
「はい、何にも。そもそも付き合ってもないんですよ?」
その声は屈託なく、楽しげにさえ聞こえる。
「え! そうなの? いい雰囲気だと思ったんだけどなぁ」
余ったお菓子や果物を一つの皿にまとめながら、マチルダが不満そうに言う。
フィーナの話はそれで終わり、あとは今日のお茶会で聞いた新事実の話で盛り上がる。
けれどカチュアは、みんなの視線が逸れた時にフィーナがこっそり見せた憂い顔に気付いていたのだった。
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