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第四章 全部まとめて解決します!
36、ゲーム中盤 後編 ~バカ王子~
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うっかりしてたよ。この世界の人たちが実年齢よりずっと上に見えるってこと。いや、わかってはいたけれど、そのわかりかたが足りなかった。てっきりウェルティと同じ十六歳かそれより上の年齢だと思ってた。
しっかし十二、三歳とは……めちゃくちゃ高飛車だったのに急にしおらしくなったのもうなずけるわ。大人になるにつれいろいろ考えちゃって、非を認めるのが難しくなっていくから。
それにしても、あたしってばほんっとに大人げないことしてたのね!
コンディータ王女たちがディオファーンの貴族に話しかけられてクイズの隠し場所に向かったのを見送ってから、あたしは近くの壁に拳をついてうなだれる。フォージにそでを引っ張られたけど、顔を上げる気力がない。
「ごめん、フォージ。トラブル発生とかじゃなければ、ちょっとの間そっとしておいてもらえないかな?」
「失礼いたしました。それではのちほど改めて伺いますね」
その声に聞き覚えがあって、あたしは勢いよく振り返る。
「ラテライト王子……どうしてあの子たちの年齢を教えてくださらなかったんですか?」
「王族としての自覚を持つことに、年齢は関係ありません。今回のように、他国に招待されたのでしたらなおさらです。今回のことで、あの子たちに大変貴重な勉強となりました。勉強の一言ですませられる程度に収めてくださり、舞花様にはとても感謝しています。ありがとうございました」
話し終えると、ラテライト王子は深々と頭を下げる。
この世界の人たちは基本的に頭を下げない。下げるのは主人に対してか、よっぽど身分が高い相手に対してだけだ。
「やめてください。あたしは王子様に頭を下げていただくような、そんな身分の人間じゃありません」
「ソルバイト陛下の婚約者様ではないですか。友好国の一王子にすぎない私からすれば、雲の上の御人ですよ。ですが、舞花様が婚約者様でなくても、私は頭を下げていたと思います。舞花様は、コンディータたちに重要なことを教えてくださいました。この先、あの子たちは他人を見た目で判断することなく、誰に対しても一定のマナーを守ることでしょう」
あたしの正体を見抜いたラテライト王子でも、見た目はやっぱり〝舞花様〟らしくないと思ってたのね、ははは……。
それはそれで別に構わないんだけど、ディオファーン以外のひとたちから見てもあたしは美人の類にはなれないんだなぁとちょっと凹む。
ラテライト王子はくすりと笑って言った。
「失礼ながら、見た目より年上とは思っていましたが、よもや二十四歳とは思いませんでした」
「多分二十五歳になってますけどね。ところで、ラテライト王子はおいくつですか?」
「十六歳です」
……もう何も言うまい。
うなだれるあたしに、ラテライト王子は笑いをこらえたような声音で言った。
「ヘマータ様とウェルティ様をお待たせしているので、そろそろ失礼します」
準備で協力してくれた彼女たちは、あぶれた参加者とチームを組むことでも協力してくれている。
ラテライト王子は妹さんたちのせいで他の王子王女たちに避けられていたから、交流会で陛下が他の国の王子たちと引き合わせたのにな。会話できたのはあの場限りで、今もまだ孤立しているのかもしれない。
ラテライト王子はすまなそうにほほえんだ。
「ソルバイト陛下と舞花様にお膳立てしていただいたのに、交流会ののち、他国の方々と親交を深めることができませんでした。申し訳ありません」
「妹さんたちの評判を落としたのはあたしですから。こちらこそごめんなさい」
「謝らないでください。妹たちは自ら評判を落とす振る舞いをしたのですし、紹介いただいた方々とは最初のうちは友好を築けていたんです。互いの国の特産品をやりとりできればいいと語り合い国家間で協議する場を設けようという話まで出たのですが、その後相手の方々がよそよそしくなっていきまして。きっと、我が国と取引するつもりはないと国の方々から言われ、私と距離をとることにしたのだと思います。それは私や我が国の力不足のせいであって、舞花様のせいではありません。それに、一人あぶれていたからこそヘマータ様とウェルティ様がチームに誘ってくださったんです。おかげさまで大変楽をさせていただいて、他のチームに申し訳ないくらいです」
「いえいえ。誰とチームを組むかもゲームの一部ですから、申し訳なく思う必要はありませんよ。ヘマータサマとウェルティとチームを組んだ利点を存分に活用してください」
ちょっとおどけて言うと、ラテライト王子は「あはは」と声を立てて笑い、調子を合わせてくれる。それから王子様らしい爽やかな笑みを浮かべた。
「ヘマータ様とウェルティ様は順位にこだわらないそうなので、のんびり楽しませていただいてます」
ヘマータサマの姿が見えたので、あたしは声をかける。
「ヘマータサマ、楽しんでくれている?」
「第二ポイントは通過したので、これから二階へ行くところです」
ヘマータサマがいつもの無表情で淡々と答える。そういうことを聞いてるんじゃないんだけどな。
ウェルティの姿は見えない。きっとフォージを避けてるんだろう。準備を手伝ってくれているときはそんなそぶりはなかったんだけど、今もまだ心を読まれることを怖がってるんだろう。
第二ポイントを通過したのにラテライト王子たちが一階にとどまっていたのは、妹さんたちのことが気になっていたからに違いない。それでも彼女たちに協力しなかったのは、成長を見守りたかったからかな? 辛抱強い、いいお兄ちゃんだ。
思うこといろいろあれど、それらを口には出さずに、フォージと二人、彼らを見送る。
三バカ──いや、ラテライト王子の妹さんたちも含め、チーム全部が第二ポイントに並んだのを見届けたところで、あたしはフォージと一緒に二階へ上がった。
すでに半数以上のチームが来ている二階は、かなり騒がしいことになっていた。
「クイズが七問に増えてるぞ!?」
「ノーズ国の首都にかかる最大の橋の名前? 聞いた覚えはあるが……ええと、何といったかな」
「王女、貴国のことについて伺いたいのですが」
「はい、喜んで。その代わりと言っては何ですが、この暗号を見ていただけますでしょうか?」
うんうん、うまい具合に取引してる。でも、そのやり方が通用するのは、せいぜいこの階だけですよ。駆け引きや打算だけでは三階より上は進めませんからね。──と心の中で言いながら、あたしはフォージと一緒に、できるだけ壁際を歩く。
それでもめざとい人たちは、あたしたちに話しかけてきた。
「この問題の答えを教えてください!」
「チームメンバー意外に協力を求めてもいいということは、舞花様にお聞きしてもいいということですよね?」
「ごめんなさい。あたし、クイズの答えほとんど知らないんです。他の方々に聞いてください」
「え? クイズを作ったのはあなたでしょう?」
「違いますー。あたしはクイズの作成をお願いしただけで、問題も答えも見てないんです」
「じゃあクイズを作ったのは誰です!?」
「それはナイショでーす」
そんなやり取りを繰り返しながら、クイズの回答を求めて話しかけてくる人たちを振り切っていく。
その途中で、ラジアル君とお父上お母上のチームを見かけた。
「〝ステム国の旧王都で、今も繁栄を続けている都市の名前は?〟~? わっかんねーよ!」
ぼやき声を上げるラジアル君を、お母上がたしなめる。
「これ。言葉遣いをきちんとなさい」
叱ってるんだけど、楽しそうに目を細めている。お父上はそんなお母上を愉快そうにたしなめる。
「まあ、いいじゃないか。ラジアルの人となりがみなに知れる、いい機会になる」
「オレじゃ国王は務まらないってみんなに知れ渡るってことだよね? 父上」
「調子に乗っていると、ソルバイト陛下をお支えする臣下としてもふさわしくないと思われてしまうぞ」
「そこはちゃんと上手くやるよ!」
「そう簡単に切り替えできるかしら?」
仲良し親子を、他の人たち──主にディオファーンの貴族たちが注目している。お父上とラジアル君が国王になるつもりはないって明言したあと、彼らとどう接したらいいのかわからなくなっているようだ。遠巻きにして、気にはなるけど話しかけるきっかけを見付けられずにいるらしい。まあ、これまでいろいろあったもん。気長にいくしかないよね。──とのんびり構えようとしたそのときだった。
「おまえは我々のチームのメンバーではないのか!?」
トラブル発生!? と思って見てみれば、人目はばからず怒鳴っていたのはリグナシカ国のバカ王子だった。
「知っているのなら何故答えない!?」
怒鳴られてるのは、コークスさん。でも、全然こたえた様子がない。
「ぼくに聞いては、ゲームが面白くなくなると思うんですが……」
困ったような笑みを浮かべるコークスさんに、バカ王子は怒鳴り散らした。
「面白い面白くないでこのイベントに参加しているわけではない!! 我々は何としてでも面会権を勝ち取らなければならないのだ!」
騒がしいなあ。周りの人たちが迷惑そうに注目してるの、気付いてないのかな?
あたしは近付いていって声をかけた。
「ダイアス王子、少し声を落としてくださいますか? みなさんに丸聞こえですよ」
「侍女ふぜいが話しかけるな!」
「兄様! その方、舞花様です!」
フィラ王女が慌ててバカ王子に言う。
そのバカな兄はぎょっとしてあたしを見、それから取り繕うように横柄に言った。
「舞花様がそのような恰好をしておられるからいけないのです。ソルバイト陛下の婚約者なら婚約者で、それにふさわしい格好をしていただかなくては」
「に、兄様……!」
兄を止められず、フィラ王女はもはや涙目だ。バカな兄を持ってると苦労するねぇ。あたしは同情を込めて話しかける。
「フィラ王女、心配なさらなくていいですよ。お兄さんがあたしに何を言おうが、それでリグナシカ国の立場が悪くなるっていうことはありませんから」
無視されて、バカ王子は腹を立てた。
「私が話をしている最中に失礼な! それに私は間違ったことは言っていない!」
「間違ってなくても、ものの言い方には気を付けたほうがいいと思います。フィラ王女がかわいそうじゃないですか。お兄さんであるあなたの言動に振り回されて。妹さんが泣きそうになっているのに気付かないんですか?」
「フィラ、何故そんな顔をする!?」
叱りつけるように言うバカ王子に、フィラ王女は言い返した。
「兄様が舞花様に無礼な物言いをして、それを謝らないからじゃないですか! 舞花様がどれほど寛大なことをおっしゃってくださったか、兄様は全然わかってない! 舞花様に対する無礼はソルバイト陛下とディオファーンへの侮辱にもなるのよ!?」
「馬鹿なことを言うな! 私は舞花様に無礼など働いていない! 舞花様がふさわしい恰好をなさっていないのがいけないのだ!」
「兄様! まだそれを言うのですか!?」
エスカレートしてきたきょうだい喧嘩に、あたしは割って入った。
「ダイアス王子のおっしゃることも一理あります。ですが、あたしは今日、イベントスタッフとして働いているんです。舞花としての恰好をしていたら動きにくいですし、皆さんあたしのことをスタッフだと思ってくださらないでしょ? イベントに関する疑問質問を気軽に問い合わせてもらいたいのもあって、あえて他のスタッフと同じ恰好をしてるんです」
「ならば伺おう。チームメンバーの一人が非協力的な場合、その者には罰が科せられるのか? その者に協力するよう舞花様が命じてくださるのか?」
罰とか命じるとか、そんな言葉を聞いたもんだから、顔が引きつっちゃうよ。
「コークスさんはスタッフの一人と思ってください。どうしても三人集まれない方々とチームを組んで、参加できない方がいなくなるよう協力してくれているんです。ですので、コークスさんにはできるだけ頼らず、お二人が主体になってゲームを進めていただけたらと思います」
「ぼくはクイズとその答えを全部見ちゃったから、ぼくがクイズの答えを言ったらズルになっちゃうしね」
あたしはぎょっとした。
「いつの間に!?」
「クイズを暗号が示す場所に隠すときだよ。時間があったから、フラックスと一緒に全部目を通しちゃった」
コークスさん~! そういうことはもっと早く言ってくださいよ!
そんな気持ちが顔や態度に出てしまったのか、コークスさんはすまなそうな笑みを浮かべた。
「単なる数合わせだと思ってたから引き受けちゃったんだけど、話しておけばよかったよね。ごめん」
いや、コークスさんは悪くない。あたしは気持ちを切り替える。
「いえ、責任者としてのあたしの不手際です。ごめんなさい」
コークスさんとあたしが謝り合っていると、バカ王子が苛立たしげに口を挟んでくる。
「こうしている間にも時間は過ぎ、我々のチームは他のチームに追い越されていっているのだ! その者が協力しないというなら、他の者と入れ替えてもらいたい」
バカ王子、クイズの答えを見ているコークスさんを利用しようと思わないんだ。何が何でも上位を狙いたいんだと思ってたんだけど、意外とフェア精神あるみたい。
でもなあ……。
「アンローダー国のラテライト王子でしたら、交代していただけると思うんですけど」
「舞花様の悋気に触れた国ではないですか。チームを組んで巻き添えを食らうつもりはありません」
「アンローダー国に怒ったつもりはありませんよ。それに、コンディータ王女たちとは和解しました」
「だが、無断で他人の部屋に押し入る非常識な王女の国の者と馴れ合いたくはない」
「……それ、兄様には言われたくないと思うけど」
フィラ王女がぼそっと言う。めちゃくちゃ同意したいところだけど、話が脱線するからここは我慢。
「ラテライト王子は大変思慮深い、聡明な方ですよ。チームを組めば大きな力となると思いますけど。他にはチームを組めなかった方はいないんです」
ダイアス王子はぐっと言葉をつまらせる。チームを作るときに、かなり苦労したんだろう。彼も他の参加者たちから敬遠されてるのは同じ。他にチームメンバーになってくれる人はいないとわかってるんだ。
ダイアス王子はうつむき、苦しげに語りだした。
「我々は、何としてもソルバイト陛下に直接申し述べなくてはならないことがあるのだ。招待を受けたときはこれで拝謁たまわれると思ったのに、いざディオファーンを訪れれば、面談どころか、お側に近付くこともできない。事は一刻を争うというのに」
「それは西の王国ビトリファイのことですか?」
つついてみれば、ダイアス王子は勢いよく顔を上げて話に食らいついてきた。
「舞花様はご存知なのか!?」
「はい。ソルバイト陛下から伺っています。ビトリファイに不穏な動きがあると。小競り合いが続いて、いつ戦線が拡大してもおかしくないそうですね。ですがディオファーンが表立って動けばビトリファイを刺激し戦争に発展しかねないので、リグナシカの方々と内々に協議していると聞いています」
「どうしてそのことを、今まで私に教えてくださらなかったのだ!?」
「兄様。父様も宰相も、何度も兄様に教えました。それを兄様が聞いてなかっただけです。『今すぐにでもディオファーンの強力な後ろ楯を得られなければ、我が国はおしまいだ』と言って」
だから、フィラ王女を陛下に嫁がせようと考えたのね。やり方が非常にマズかったみたいだけど、国のことを考えてたのか。
「いや、私は聞いていない!」
ダイアス王子は反論する。顔が赤いのは、何か心当たりがあったからかな。
それはともかく。ダイアス王子が聞く耳を持ってくれてよかった。タイミングが合わないと、何を何度話されても耳に入らないってことあるよね。
あたしのほうに目を向けたダイアス王子は、気まずそうに目を泳がせていた。あたしはにっこり笑って話しかける。
「ソルバイト陛下は、リグナシカのこともちゃんと考えてくださってますよ。詳しいことはフィラ王女もご存知のようですから、一度きちんと話をお聞きになるといいと思います」
しっかし十二、三歳とは……めちゃくちゃ高飛車だったのに急にしおらしくなったのもうなずけるわ。大人になるにつれいろいろ考えちゃって、非を認めるのが難しくなっていくから。
それにしても、あたしってばほんっとに大人げないことしてたのね!
コンディータ王女たちがディオファーンの貴族に話しかけられてクイズの隠し場所に向かったのを見送ってから、あたしは近くの壁に拳をついてうなだれる。フォージにそでを引っ張られたけど、顔を上げる気力がない。
「ごめん、フォージ。トラブル発生とかじゃなければ、ちょっとの間そっとしておいてもらえないかな?」
「失礼いたしました。それではのちほど改めて伺いますね」
その声に聞き覚えがあって、あたしは勢いよく振り返る。
「ラテライト王子……どうしてあの子たちの年齢を教えてくださらなかったんですか?」
「王族としての自覚を持つことに、年齢は関係ありません。今回のように、他国に招待されたのでしたらなおさらです。今回のことで、あの子たちに大変貴重な勉強となりました。勉強の一言ですませられる程度に収めてくださり、舞花様にはとても感謝しています。ありがとうございました」
話し終えると、ラテライト王子は深々と頭を下げる。
この世界の人たちは基本的に頭を下げない。下げるのは主人に対してか、よっぽど身分が高い相手に対してだけだ。
「やめてください。あたしは王子様に頭を下げていただくような、そんな身分の人間じゃありません」
「ソルバイト陛下の婚約者様ではないですか。友好国の一王子にすぎない私からすれば、雲の上の御人ですよ。ですが、舞花様が婚約者様でなくても、私は頭を下げていたと思います。舞花様は、コンディータたちに重要なことを教えてくださいました。この先、あの子たちは他人を見た目で判断することなく、誰に対しても一定のマナーを守ることでしょう」
あたしの正体を見抜いたラテライト王子でも、見た目はやっぱり〝舞花様〟らしくないと思ってたのね、ははは……。
それはそれで別に構わないんだけど、ディオファーン以外のひとたちから見てもあたしは美人の類にはなれないんだなぁとちょっと凹む。
ラテライト王子はくすりと笑って言った。
「失礼ながら、見た目より年上とは思っていましたが、よもや二十四歳とは思いませんでした」
「多分二十五歳になってますけどね。ところで、ラテライト王子はおいくつですか?」
「十六歳です」
……もう何も言うまい。
うなだれるあたしに、ラテライト王子は笑いをこらえたような声音で言った。
「ヘマータ様とウェルティ様をお待たせしているので、そろそろ失礼します」
準備で協力してくれた彼女たちは、あぶれた参加者とチームを組むことでも協力してくれている。
ラテライト王子は妹さんたちのせいで他の王子王女たちに避けられていたから、交流会で陛下が他の国の王子たちと引き合わせたのにな。会話できたのはあの場限りで、今もまだ孤立しているのかもしれない。
ラテライト王子はすまなそうにほほえんだ。
「ソルバイト陛下と舞花様にお膳立てしていただいたのに、交流会ののち、他国の方々と親交を深めることができませんでした。申し訳ありません」
「妹さんたちの評判を落としたのはあたしですから。こちらこそごめんなさい」
「謝らないでください。妹たちは自ら評判を落とす振る舞いをしたのですし、紹介いただいた方々とは最初のうちは友好を築けていたんです。互いの国の特産品をやりとりできればいいと語り合い国家間で協議する場を設けようという話まで出たのですが、その後相手の方々がよそよそしくなっていきまして。きっと、我が国と取引するつもりはないと国の方々から言われ、私と距離をとることにしたのだと思います。それは私や我が国の力不足のせいであって、舞花様のせいではありません。それに、一人あぶれていたからこそヘマータ様とウェルティ様がチームに誘ってくださったんです。おかげさまで大変楽をさせていただいて、他のチームに申し訳ないくらいです」
「いえいえ。誰とチームを組むかもゲームの一部ですから、申し訳なく思う必要はありませんよ。ヘマータサマとウェルティとチームを組んだ利点を存分に活用してください」
ちょっとおどけて言うと、ラテライト王子は「あはは」と声を立てて笑い、調子を合わせてくれる。それから王子様らしい爽やかな笑みを浮かべた。
「ヘマータ様とウェルティ様は順位にこだわらないそうなので、のんびり楽しませていただいてます」
ヘマータサマの姿が見えたので、あたしは声をかける。
「ヘマータサマ、楽しんでくれている?」
「第二ポイントは通過したので、これから二階へ行くところです」
ヘマータサマがいつもの無表情で淡々と答える。そういうことを聞いてるんじゃないんだけどな。
ウェルティの姿は見えない。きっとフォージを避けてるんだろう。準備を手伝ってくれているときはそんなそぶりはなかったんだけど、今もまだ心を読まれることを怖がってるんだろう。
第二ポイントを通過したのにラテライト王子たちが一階にとどまっていたのは、妹さんたちのことが気になっていたからに違いない。それでも彼女たちに協力しなかったのは、成長を見守りたかったからかな? 辛抱強い、いいお兄ちゃんだ。
思うこといろいろあれど、それらを口には出さずに、フォージと二人、彼らを見送る。
三バカ──いや、ラテライト王子の妹さんたちも含め、チーム全部が第二ポイントに並んだのを見届けたところで、あたしはフォージと一緒に二階へ上がった。
すでに半数以上のチームが来ている二階は、かなり騒がしいことになっていた。
「クイズが七問に増えてるぞ!?」
「ノーズ国の首都にかかる最大の橋の名前? 聞いた覚えはあるが……ええと、何といったかな」
「王女、貴国のことについて伺いたいのですが」
「はい、喜んで。その代わりと言っては何ですが、この暗号を見ていただけますでしょうか?」
うんうん、うまい具合に取引してる。でも、そのやり方が通用するのは、せいぜいこの階だけですよ。駆け引きや打算だけでは三階より上は進めませんからね。──と心の中で言いながら、あたしはフォージと一緒に、できるだけ壁際を歩く。
それでもめざとい人たちは、あたしたちに話しかけてきた。
「この問題の答えを教えてください!」
「チームメンバー意外に協力を求めてもいいということは、舞花様にお聞きしてもいいということですよね?」
「ごめんなさい。あたし、クイズの答えほとんど知らないんです。他の方々に聞いてください」
「え? クイズを作ったのはあなたでしょう?」
「違いますー。あたしはクイズの作成をお願いしただけで、問題も答えも見てないんです」
「じゃあクイズを作ったのは誰です!?」
「それはナイショでーす」
そんなやり取りを繰り返しながら、クイズの回答を求めて話しかけてくる人たちを振り切っていく。
その途中で、ラジアル君とお父上お母上のチームを見かけた。
「〝ステム国の旧王都で、今も繁栄を続けている都市の名前は?〟~? わっかんねーよ!」
ぼやき声を上げるラジアル君を、お母上がたしなめる。
「これ。言葉遣いをきちんとなさい」
叱ってるんだけど、楽しそうに目を細めている。お父上はそんなお母上を愉快そうにたしなめる。
「まあ、いいじゃないか。ラジアルの人となりがみなに知れる、いい機会になる」
「オレじゃ国王は務まらないってみんなに知れ渡るってことだよね? 父上」
「調子に乗っていると、ソルバイト陛下をお支えする臣下としてもふさわしくないと思われてしまうぞ」
「そこはちゃんと上手くやるよ!」
「そう簡単に切り替えできるかしら?」
仲良し親子を、他の人たち──主にディオファーンの貴族たちが注目している。お父上とラジアル君が国王になるつもりはないって明言したあと、彼らとどう接したらいいのかわからなくなっているようだ。遠巻きにして、気にはなるけど話しかけるきっかけを見付けられずにいるらしい。まあ、これまでいろいろあったもん。気長にいくしかないよね。──とのんびり構えようとしたそのときだった。
「おまえは我々のチームのメンバーではないのか!?」
トラブル発生!? と思って見てみれば、人目はばからず怒鳴っていたのはリグナシカ国のバカ王子だった。
「知っているのなら何故答えない!?」
怒鳴られてるのは、コークスさん。でも、全然こたえた様子がない。
「ぼくに聞いては、ゲームが面白くなくなると思うんですが……」
困ったような笑みを浮かべるコークスさんに、バカ王子は怒鳴り散らした。
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騒がしいなあ。周りの人たちが迷惑そうに注目してるの、気付いてないのかな?
あたしは近付いていって声をかけた。
「ダイアス王子、少し声を落としてくださいますか? みなさんに丸聞こえですよ」
「侍女ふぜいが話しかけるな!」
「兄様! その方、舞花様です!」
フィラ王女が慌ててバカ王子に言う。
そのバカな兄はぎょっとしてあたしを見、それから取り繕うように横柄に言った。
「舞花様がそのような恰好をしておられるからいけないのです。ソルバイト陛下の婚約者なら婚約者で、それにふさわしい格好をしていただかなくては」
「に、兄様……!」
兄を止められず、フィラ王女はもはや涙目だ。バカな兄を持ってると苦労するねぇ。あたしは同情を込めて話しかける。
「フィラ王女、心配なさらなくていいですよ。お兄さんがあたしに何を言おうが、それでリグナシカ国の立場が悪くなるっていうことはありませんから」
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「フィラ、何故そんな顔をする!?」
叱りつけるように言うバカ王子に、フィラ王女は言い返した。
「兄様が舞花様に無礼な物言いをして、それを謝らないからじゃないですか! 舞花様がどれほど寛大なことをおっしゃってくださったか、兄様は全然わかってない! 舞花様に対する無礼はソルバイト陛下とディオファーンへの侮辱にもなるのよ!?」
「馬鹿なことを言うな! 私は舞花様に無礼など働いていない! 舞花様がふさわしい恰好をなさっていないのがいけないのだ!」
「兄様! まだそれを言うのですか!?」
エスカレートしてきたきょうだい喧嘩に、あたしは割って入った。
「ダイアス王子のおっしゃることも一理あります。ですが、あたしは今日、イベントスタッフとして働いているんです。舞花としての恰好をしていたら動きにくいですし、皆さんあたしのことをスタッフだと思ってくださらないでしょ? イベントに関する疑問質問を気軽に問い合わせてもらいたいのもあって、あえて他のスタッフと同じ恰好をしてるんです」
「ならば伺おう。チームメンバーの一人が非協力的な場合、その者には罰が科せられるのか? その者に協力するよう舞花様が命じてくださるのか?」
罰とか命じるとか、そんな言葉を聞いたもんだから、顔が引きつっちゃうよ。
「コークスさんはスタッフの一人と思ってください。どうしても三人集まれない方々とチームを組んで、参加できない方がいなくなるよう協力してくれているんです。ですので、コークスさんにはできるだけ頼らず、お二人が主体になってゲームを進めていただけたらと思います」
「ぼくはクイズとその答えを全部見ちゃったから、ぼくがクイズの答えを言ったらズルになっちゃうしね」
あたしはぎょっとした。
「いつの間に!?」
「クイズを暗号が示す場所に隠すときだよ。時間があったから、フラックスと一緒に全部目を通しちゃった」
コークスさん~! そういうことはもっと早く言ってくださいよ!
そんな気持ちが顔や態度に出てしまったのか、コークスさんはすまなそうな笑みを浮かべた。
「単なる数合わせだと思ってたから引き受けちゃったんだけど、話しておけばよかったよね。ごめん」
いや、コークスさんは悪くない。あたしは気持ちを切り替える。
「いえ、責任者としてのあたしの不手際です。ごめんなさい」
コークスさんとあたしが謝り合っていると、バカ王子が苛立たしげに口を挟んでくる。
「こうしている間にも時間は過ぎ、我々のチームは他のチームに追い越されていっているのだ! その者が協力しないというなら、他の者と入れ替えてもらいたい」
バカ王子、クイズの答えを見ているコークスさんを利用しようと思わないんだ。何が何でも上位を狙いたいんだと思ってたんだけど、意外とフェア精神あるみたい。
でもなあ……。
「アンローダー国のラテライト王子でしたら、交代していただけると思うんですけど」
「舞花様の悋気に触れた国ではないですか。チームを組んで巻き添えを食らうつもりはありません」
「アンローダー国に怒ったつもりはありませんよ。それに、コンディータ王女たちとは和解しました」
「だが、無断で他人の部屋に押し入る非常識な王女の国の者と馴れ合いたくはない」
「……それ、兄様には言われたくないと思うけど」
フィラ王女がぼそっと言う。めちゃくちゃ同意したいところだけど、話が脱線するからここは我慢。
「ラテライト王子は大変思慮深い、聡明な方ですよ。チームを組めば大きな力となると思いますけど。他にはチームを組めなかった方はいないんです」
ダイアス王子はぐっと言葉をつまらせる。チームを作るときに、かなり苦労したんだろう。彼も他の参加者たちから敬遠されてるのは同じ。他にチームメンバーになってくれる人はいないとわかってるんだ。
ダイアス王子はうつむき、苦しげに語りだした。
「我々は、何としてもソルバイト陛下に直接申し述べなくてはならないことがあるのだ。招待を受けたときはこれで拝謁たまわれると思ったのに、いざディオファーンを訪れれば、面談どころか、お側に近付くこともできない。事は一刻を争うというのに」
「それは西の王国ビトリファイのことですか?」
つついてみれば、ダイアス王子は勢いよく顔を上げて話に食らいついてきた。
「舞花様はご存知なのか!?」
「はい。ソルバイト陛下から伺っています。ビトリファイに不穏な動きがあると。小競り合いが続いて、いつ戦線が拡大してもおかしくないそうですね。ですがディオファーンが表立って動けばビトリファイを刺激し戦争に発展しかねないので、リグナシカの方々と内々に協議していると聞いています」
「どうしてそのことを、今まで私に教えてくださらなかったのだ!?」
「兄様。父様も宰相も、何度も兄様に教えました。それを兄様が聞いてなかっただけです。『今すぐにでもディオファーンの強力な後ろ楯を得られなければ、我が国はおしまいだ』と言って」
だから、フィラ王女を陛下に嫁がせようと考えたのね。やり方が非常にマズかったみたいだけど、国のことを考えてたのか。
「いや、私は聞いていない!」
ダイアス王子は反論する。顔が赤いのは、何か心当たりがあったからかな。
それはともかく。ダイアス王子が聞く耳を持ってくれてよかった。タイミングが合わないと、何を何度話されても耳に入らないってことあるよね。
あたしのほうに目を向けたダイアス王子は、気まずそうに目を泳がせていた。あたしはにっこり笑って話しかける。
「ソルバイト陛下は、リグナシカのこともちゃんと考えてくださってますよ。詳しいことはフィラ王女もご存知のようですから、一度きちんと話をお聞きになるといいと思います」
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ピッコマの漫画からここにたどり着きました(笑)続編が読みたかったので、すごく嬉しいです!漫画は詰め込み感が気になりましたが溺愛が大好きなので、楽しく読みました❤️
感想をありがとうございます! 返信が遅くなってすみません。
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マンガの方をちょっと読んで…
フラックス?て人の王家に得たいの知れない血が入るのは認められない的なのって本音ですよね?王様なのに簡単に媚薬もられて薬系は毒薬含めならされてそうなもんだけど普通に効いてるしあのまま他のに手を出してたら
すぐ結婚とか国乗っ取るの簡単だなと思ってしまいました😨王様は名ばかりで力さえ利用出来ればいいみたいな?個人の意思全く無視(笑)事がすんだ後も画策した連中に罰もなにもないし主人公も騙されて怖い思いしたのに文句も言わないし皆、上から目線だし
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パチさん、感想をありがとうございます!
コミカライズ版をご購読ありがとうございます!
主人公や王様のことをとても心配し、親身になってくださってありがとうございます!
コミカライズ版はページ制限が厳しいため、所々端折られています。ご了承いただけると幸いです。
毒味に関するご指摘については、原作にて書いたように思います。ご納得いただける内容になっているかどうか定かではありませんが(汗) もし原作をお読みいただけるのでしたら、文庫版をお勧めしたいです。現在更新中の続編とのつなぎに当たる短編は、単行本版にも電子書籍版にも収録されていません。
フラックスが考えていることについては、続編にてこれから書く予定です。そこに国の乗っ取りに関して何らかのご返答を書き込めたらいいなと思っています。コミカライズ版といくつか設定が違いますが、その辺りはスルーしていただければ、原作をお読みいただいてなくてもわかるようになっていると思います。
私も長々と書いてしまってすみません。興味を持っていただけましたら、書籍と続編をお読みいただけると嬉しいです。