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プロローグ エロ裟婆へ下る
仙犬エロ ~我輩はエロである~
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我輩の名はエロ。
崑崙山の麓で、夢幻洞を主宰する夢幻仙様に仕えている仙犬である。
仙犬とは言っても、姿形は普通の犬である。純白の毛並み、狼のようなキリッと立った耳、そして、柴犬のように丸まった尾は、まるで、某通信会社のCM で見る北海道犬のようだ。ただ、我輩体は大して大きくない。大体、猫を1回り大きくしたくらいである。
我輩は仙人様に仕えているとは言っても、特段何かをしている訳ではない。いつもは、仙木の森を麒麟が駆け抜け、彩雲流れる空の上で朱雀や鳳凰が鳴きかわす中、甘露を飲み陽光を浴びながら、まどろみを貪って暮らしている。
ここは争いもなければ飢えもなく、疫病もなければほぼ無限の長寿を享受できる。猫並みに小さいとはいえ、我輩だって数えるのが煩わしくなるほどの歳を重ねている。
今日だって、数えきれないほど迎えた幽玄な毎日の1コマになるはずだったのだ。
何が原因でそうなったのか解らぬが、我輩はここ夢幻洞と裟婆を繋いでいる渾沌門が開いているのを見つけた。
こんなことは、今まで1度もなかった。いつもなら、門の向こうは無限の透明だったからである。しかし、今日は違っていた。門の向こうには、薄暗い板張りの部屋が存在していたのである。
これには、さすがの我輩も驚いた。と同時に、門の向こうの薄暗い部屋に興味も湧いた。
我輩は渾沌門へと足を進めた。おっかなびっくり門を進んだ。
······、······?
門を遮るものは何もなかった。目に見えない壁とかに弾かれることもなく、我輩は門をくぐり抜けた······
崑崙山の麓で、夢幻洞を主宰する夢幻仙様に仕えている仙犬である。
仙犬とは言っても、姿形は普通の犬である。純白の毛並み、狼のようなキリッと立った耳、そして、柴犬のように丸まった尾は、まるで、某通信会社のCM で見る北海道犬のようだ。ただ、我輩体は大して大きくない。大体、猫を1回り大きくしたくらいである。
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今日だって、数えきれないほど迎えた幽玄な毎日の1コマになるはずだったのだ。
何が原因でそうなったのか解らぬが、我輩はここ夢幻洞と裟婆を繋いでいる渾沌門が開いているのを見つけた。
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これには、さすがの我輩も驚いた。と同時に、門の向こうの薄暗い部屋に興味も湧いた。
我輩は渾沌門へと足を進めた。おっかなびっくり門を進んだ。
······、······?
門を遮るものは何もなかった。目に見えない壁とかに弾かれることもなく、我輩は門をくぐり抜けた······
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