上 下
10 / 95
第一部 チートが暴く世界 1章 楽しきチート・ライフ

1-10. 世界最大の責任

しおりを挟む
 自分のステータスを眺めてみると、MPや魔力、知力の値は一般的な冒険者の魔術師をもう超えていた。しかし、俺は魔法の使い方を知らない。これはちょっともったいないのではないだろうか?

 俺はこっそり孤児院の裏庭で魔法が出るか試してみた。

 心を落ち着け、目の前の木をにらみ、手のひらを前に突き出して叫んだ。
「ファイヤーボール! ……。」
 しかし、何も起こらない。
「あれ? どうやるんだろう?」
 俺はいろいろと試行錯誤を繰り返す。
「ファイヤーボール! ……、ダメか……」

 すると、後ろからいきなり声をかけられる。
「な~に、やってんの?」
「うわぁ!」
 驚き慌てる俺。
「なんでいつもそう驚くのよ!」
 ドロシーが綺麗な銀髪を揺らしながら、プリプリしながら立っていた。
「後ろからいきなり声かけないでよ~」
 俺はドキドキする心臓を押さえながら言った。
「魔法の練習?」
「うん、できるかなーと思ったけど、全然ダメだね」
「魔法使いたいならアカデミーに通わないとダメよ」
「アカデミー……。孤児じゃ無理だね……」
「孤児ってハンデよね……」
 ドロシーがため息をつく。

「院長に教わろうかなぁ……」
「え? なんで院長?」
 ドロシーは不思議がる。
「あー、院長だったら知ってるかなって……」
 院長が魔術師な事は、俺以外気づいていないらしい。
「さすがにそれは無理じゃない? あ、丁度院長が来たわよ、いんちょ――――!」
 ドロシーは院長を呼ぶ。
「あら、どうしたの?」
 院長はニコニコしながらやってきた。

「院長って魔法使えるんですか?」
「えっ!?」
 目を丸くして驚く院長。
「ユータが院長に魔法教わりたいんですって!」
 院長は俺をジッと見る。
「もし、使えるならお願いしたいな……って」
 俺はモジモジしながら言った。
「ざーんねん。私は魔法なんて使えないわ」
 にこやかに言う院長。
「ほらね」
 ドロシーは得意げに言う。

「あ、ユータ君、ちょっと院長室まで来てくれる? 渡す物あるのよ」
 院長はそう言って俺にウインクをした。
「はい、渡す物ですね、わかりました」
 俺は院長の思惑を察し、淡々と答えた。

          ◇

 二人で院長室に入ると、院長は、
「そこに腰かけて。今、お茶を入れるわね」
 そう言って、ポットのお茶をカップに入れてテーブルに置いた。

「いきなりすみません」
 俺は頭を下げる。
「いいのよ。誰に聞いたの?」
 院長はニッコリとほほ笑みながらお茶を一口飲んだ。

「ギルドに出入りしているので、そういううわさを聞きまして」
 俺は適当に嘘をつく。
「ふぅん。で、魔法を教わりたいってことね?」
「はい」
 院長は額に手を当て、目をつぶって何かをじっと考えていた。
 重苦しい時間が流れる。

「ダメ……、ですか?」
 院長は大きく息をつくと、口を開いた。
「私ね……、魔法で多くの人を殺してしまったの……」
「えっ!?」
 意外なカミングアウトに俺は凍り付いた。
「十数年前だわ、魔物の大群がこの街に押し寄せてきたの。その時、私も召集されてね、城壁の上から魔法での援護を命令されたわ」
「それは知りませんでした」
「あなたがまだ赤ちゃんの頃の話だからね。それで、私はファイヤーボールをポンポン撃ってたわ。魔力が尽きたらポーションでチャージしてまたポンポンと……」
 院長は窓の外を眺めながら淡々と言った。
「もう大活躍よ。城壁から一方的に放たれるファイヤーボール……、多くの魔物を焼いたわ。司令官はもっと慎重にやれって指示してきたけど、大活躍してるんだからと無視したの。天狗になってたのよね……」
「そして……、特大のファイヤーボールを放とうとした瞬間、矢が飛んできて……、肩に当たったわ。倒れながら放たれた特大の火の玉……どうなったと思う?」
「え? どうなったんですか?」
「街の中の……、木造の住宅密集地に……落ちたわ……」
 院長は震えながら頭を抱えた。
「うわぁ……」
「多くの人が亡くなって……しまったの……」
 俺はかける言葉を失った。
 院長はハンカチで目頭を押さえながら言った。
「魔物との戦いには勝ったし、矢を受けたうえでの事故だから不問にされ、表彰され、二つ名ももらったわ……。でも、調子に乗って多くの人を殺した事実は、私には耐えられなかったのよ。その事故で身寄りを失った子がここに入るって聞いて、私は魔術師を引退してここで働き始めたの……。せめてもの罪滅ぼしに……」
 沈黙の時間が流れた……。俺は一生懸命に言葉を探す。

「で、でも、院長の活躍があったから街は守られたんですよね?」
「そうかもしれないわ。でも、人を殺した後悔って理屈じゃないのよ。心が耐えられないの」
 そう言われてしまうと、俺にはかける言葉がなかった。
「いい、ユータ君。魔法は便利よ、そして強力。でも、『大いなる力は大いなる責任を伴う』のよ。強すぎる力は必ずいつか悲劇を生むわ。それでも魔法を習いたいかしら?」
 院長は俺の目をまっすぐに見つめる。
 なるほど、これは難問だ。俺は今まで『強くなればなるほどいい』としか考えてこなかった。しかし、確かに強い力は悲劇をも呼んでしまう。
 鑑定スキルがあれば商売はうまくいく。きっと一生食いっぱぐれはないだろう。それで十分ではないだろうか?
 なぜ俺は強くなりたいのだろう?
 俺はうつむき、必死に考える。

「教えるのは構わないわ。あなたには素質がありそう。でも、悲劇を受け入れる覚悟はあるかってことなのよ」
 院長は淡々と言う。

 目をつぶり、俺は今までの人生を振り返った。特に無様に死んだ前世……。思い返せば俺はそこそこいい大学に合格してしまったことで慢心し、満足してしまい、向上心を失ったのが敗因だったかもしれない。結果、就活に失敗し、人生転落してしまった。人は常に向上心を持ち、挑戦をし続けない限りダメなのだ。たとえそれが悲劇を呼ぶとしても、前に進む事を止めてはならない。

 俺は院長をまっすぐに見つめ、言った。
「私は、やらない後悔よりも、やった後での後悔を選びたいと思います」

 院長はそれを聞くと、目をつぶり、ゆっくりとうなずいた。
「覚悟があるなら……いいわ」
「忠告を聞かずにすみません。でも、この人生、できること全部やって死にたいのです」
 俺はそう言い切った。
「それじゃ、ビシビシしごくわよ!」
 院長が今まで見たこと無いような鋭い目で俺を見た。
「わ、わかりました。お願いします」
 俺はちょっとビビりながら頭を下げた。

 こうして俺は魔法を習うことになり、毎晩、院長室へ秘かに通うようになった。

       ◇

 鬼のしごきを受けつづけること半年――――。

 一通りの初級魔法を叩きこまれ、俺は卒業を迎えた。ファイヤーボールも撃てるし、空も飛べるし、院長には感謝しかない。
 そして……。日々上がる俺のレベルはついに二百を超えていた。一般人でレベル百を超える人がほとんどいない中、その倍以上のレベルなのだ。多分、人間としてはトップクラスの強さになっているだろう。

 俺は翌日、朝早く孤児院を抜け出すとまだ薄暗い空へと飛んだ。実は、まだ、魔力を全力で使ったことがなかったので、人里離れた所で試してみようと思ったのだ。レベル二百の魔法って、全力出したらどんなことになるのだろうか?
 隠ぺい魔法をかけて、見つからないようにし、ふわりと街の上空を飛んでみる。最初は怖かったが徐々に慣れてきたので、速度を上げてみる。
 朝もやの中、どんどんと小さくなる孤児院や街の建物……。朝の冷たい風の中、俺はどんどんと高度を上げていく。
 すると、いきなりもやを抜け、朝日が真っ赤に輝いた。
 ぽつぽつと浮かぶ雲が赤く輝き、雲の織りなす影が光の筋を放射状に放ち、まるで映画のワンシーンのような幻想的な情景を浮かび上がらせていた。

「うわぁ……、綺麗……」

 神々しく輝く真紅の太陽が俺を照らす。
 前世では部屋にこもって無様ぶざまに死んだ俺が今、空を自由に飛んでこの美しい風景を独り占めにしている。俺は胸が熱くなって涙がポロリとこぼれた。

 俺はこの景色を一生忘れないだろう。
 今度こそ、絶対成功してやるのだ。この人類最高峰の力を駆使してガッチリと幸せをつかみ取るのだ!

 俺は朝日にガッツポーズして気合を入れ、全魔力を使ってカッ飛んで行った。

        ◇

 しばらく飛ぶと海になり、小さな無人島を見つけたので、そこで魔法の確認を行ってみる。試しにファイヤーボールを全力で海に撃ってみた
 俺は院長に教わった通りに目をつぶり、深呼吸をして、意識を心の底に落としていく。そして、心にさざめく魔力の揺らめきの一端に意識を集中させ、それを右腕へグイーンとつなげた。魔力が腕を伝わって流れてくる。俺はほとばしってくる魔力に合わせ、叫んだ。

「ファイヤーボール!」
 魔力は俺の手のひらで炎のエネルギーとなって渦巻き、巨大な火の玉を形成する。直後、すさまじい速度ですっ飛んでいき、海面に当たって大爆発を起こした。
 激しい閃光の直後、衝撃波が俺を襲う。

「ぐわぁ!」
 何だこの威力は!?

 海面が沸騰し、激しい湯気が立ち込め、ショックで魚がプカプカと浮かんでくる。
 俺は院長が言っていた『大いなる力は大いなる責任を伴う』という言葉を思い出し、ゾッとしてしまった。すでに俺は、気軽に爆弾をポンポン放ることができる危険人物になってしまっているのだ。
 こんな力、誰にも知られてはならない。知られてしまったらきっとこの力を利用しようとする連中が出てきてしまうだろう。そうしたらきっとロクな事にならない。
 俺は人前では魔法を使わないようにしようと心に決めた。

 職業が『商人』なので高度な魔法は無理かと思っていたが、どうもそんなことはなかった。MPや魔力、知力の伸びが低いだけで、頑張れば普通に魔法は使えたのだ。もちろん、経験不足で発動までの時間が長かったり、精度がいまいちであり院長には全然及ばないが、威力だけで言うならばステータス通りの威力は出るらしい。
 つまり、同レベルの魔術師には敵うべくもないが、レベルが半分くらいの魔術師には勝てるかもしれない。という事は、レベルをガンガン上げ続けたら世界最強の魔術師になってしまうということだ。
 世界最大の責任を伴ってしまうという事が一体何を引き起こすのか……。俺は水平線を眺めながら、大きく息をつくとしばらく考え込んだ。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

異世界あるある 転生物語  たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?

よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する! 土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。 自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。 『あ、やべ!』 そして・・・・ 【あれ?ここは何処だ?】 気が付けば真っ白な世界。 気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ? ・・・・ ・・・ ・・ ・ 【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】 こうして剛史は新た生を異世界で受けた。 そして何も思い出す事なく10歳に。 そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。 スキルによって一生が決まるからだ。 最低1、最高でも10。平均すると概ね5。 そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。 しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。 そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。 追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。 だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。 『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』 不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。 そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。 その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。 前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。 但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。 転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。 これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな? 何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが? 俺は農家の4男だぞ?

異世界でトラック運送屋を始めました! ◆お手紙ひとつからベヒーモスまで、なんでもどこにでも安全に運びます! 多分!◆

八神 凪
ファンタジー
   日野 玖虎(ひの ひさとら)は長距離トラック運転手で生計を立てる26歳。    そんな彼の学生時代は荒れており、父の居ない家庭でテンプレのように母親に苦労ばかりかけていたことがあった。  しかし母親が心労と働きづめで倒れてからは真面目になり、高校に通いながらバイトをして家計を助けると誓う。  高校を卒業後は母に償いをするため、自分に出来ることと言えば族時代にならした運転くらいだと長距離トラック運転手として仕事に励む。    確実かつ時間通りに荷物を届け、ミスをしない奇跡の配達員として異名を馳せるようになり、かつての荒れていた玖虎はもうどこにも居なかった。  だがある日、彼が夜の町を走っていると若者が飛び出してきたのだ。  まずいと思いブレーキを踏むが間に合わず、トラックは若者を跳ね飛ばす。  ――はずだったが、気づけば見知らぬ森に囲まれた場所に、居た。  先ほどまで住宅街を走っていたはずなのにと困惑する中、備え付けのカーナビが光り出して画面にはとてつもない美人が映し出される。    そして女性は信じられないことを口にする。  ここはあなたの居た世界ではない、と――  かくして、異世界への扉を叩く羽目になった玖虎は気を取り直して異世界で生きていくことを決意。  そして今日も彼はトラックのアクセルを踏むのだった。

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す

紅月シン
ファンタジー
 七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。  才能限界0。  それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。  レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。  つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。  だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。  その結果として実家の公爵家を追放されたことも。  同日に前世の記憶を思い出したことも。  一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。  その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。  スキル。  そして、自らのスキルである限界突破。  やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。 ※小説家になろう様にも投稿しています

おいでませ異世界!アラフォーのオッサンが異世界の主神の気まぐれで異世界へ。

ゴンべえ
ファンタジー
独身生活を謳歌していた井手口孝介は異世界の主神リュシーファの出来心で個人的に恥ずかしい死を遂げた。 全面的な非を認めて謝罪するリュシーファによって異世界転生したエルロンド(井手口孝介)は伯爵家の五男として生まれ変わる。 もちろん負い目を感じるリュシーファに様々な要求を通した上で。 貴族に転生した井手口孝介はエルロンドとして新たな人生を歩み、現代の知識を用いて異世界に様々な改革をもたらす!かもしれない。 思いつきで適当に書いてます。 不定期更新です。

~唯一王の成り上がり~ 外れスキル「精霊王」の俺、パーティーを首になった瞬間スキルが開花、Sランク冒険者へと成り上がり、英雄となる

静内燕
ファンタジー
【カクヨムコン最終選考進出】 【複数サイトでランキング入り】 追放された主人公フライがその能力を覚醒させ、成り上がりっていく物語 主人公フライ。 仲間たちがスキルを開花させ、パーティーがSランクまで昇華していく中、彼が与えられたスキルは「精霊王」という伝説上の生き物にしか対象にできない使用用途が限られた外れスキルだった。 フライはダンジョンの案内役や、料理、周囲の加護、荷物持ちなど、あらゆる雑用を喜んでこなしていた。 外れスキルの自分でも、仲間達の役に立てるからと。 しかしその奮闘ぶりは、恵まれたスキルを持つ仲間たちからは認められず、毎日のように不当な扱いを受ける日々。 そしてとうとうダンジョンの中でパーティーからの追放を宣告されてしまう。 「お前みたいなゴミの変わりはいくらでもいる」 最後のクエストのダンジョンの主は、今までと比較にならないほど強く、歯が立たない敵だった。 仲間たちは我先に逃亡、残ったのはフライ一人だけ。 そこでダンジョンの主は告げる、あなたのスキルを待っていた。と──。 そして不遇だったスキルがようやく開花し、最強の冒険者へとのし上がっていく。 一方、裏方で支えていたフライがいなくなったパーティーたちが没落していく物語。 イラスト 卯月凪沙様より

【改稿版】休憩スキルで異世界無双!チートを得た俺は異世界で無双し、王女と魔女を嫁にする。

ゆう
ファンタジー
剣と魔法の異世界に転生したクリス・レガード。 剣聖を輩出したことのあるレガード家において剣術スキルは必要不可欠だが12歳の儀式で手に入れたスキルは【休憩】だった。 しかしこのスキル、想像していた以上にチートだ。 休憩を使いスキルを強化、更に新しいスキルを獲得できてしまう… そして強敵と相対する中、クリスは伝説のスキルである覇王を取得する。 ルミナス初代国王が有したスキルである覇王。 その覇王発現は王国の長い歴史の中で悲願だった。 それ以降、クリスを取り巻く環境は目まぐるしく変化していく…… ※アルファポリスに投稿した作品の改稿版です。 ホットランキング最高位2位でした。 カクヨムにも別シナリオで掲載。

異世界に召喚されたが勇者ではなかったために放り出された夫婦は拾った赤ちゃんを守り育てる。そして3人の孤児を弟子にする。

お小遣い月3万
ファンタジー
 異世界に召喚された夫婦。だけど2人は勇者の資質を持っていなかった。ステータス画面を出現させることはできなかったのだ。ステータス画面が出現できない2人はレベルが上がらなかった。  夫の淳は初級魔法は使えるけど、それ以上の魔法は使えなかった。  妻の美子は魔法すら使えなかった。だけど、のちにユニークスキルを持っていることがわかる。彼女が作った料理を食べるとHPが回復するというユニークスキルである。  勇者になれなかった夫婦は城から放り出され、見知らぬ土地である異世界で暮らし始めた。  ある日、妻は川に洗濯に、夫はゴブリンの討伐に森に出かけた。  夫は竹のような植物が光っているのを見つける。光の正体を確認するために植物を切ると、そこに現れたのは赤ちゃんだった。  夫婦は赤ちゃんを育てることになった。赤ちゃんは女の子だった。  その子を大切に育てる。  女の子が5歳の時に、彼女がステータス画面を発現させることができるのに気づいてしまう。  2人は王様に子どもが奪われないようにステータス画面が発現することを隠した。  だけど子どもはどんどんと強くなって行く。    大切な我が子が魔王討伐に向かうまでの物語。世界で一番大切なモノを守るために夫婦は奮闘する。世界で一番愛しているモノの幸せのために夫婦は奮闘する。

処理中です...