2 / 52
2. はいチーズ!
しおりを挟む
「あぁっ! マジかよ……」
瑛士は混乱の中、頭を抱え込む。
ピン! チュィィィン……。
サイボストルは少女に反応し、無慈悲にも少女に照準を向けた。
猫のために危険をかえりみずに飛び出してしまった少女は、いまや恐るべき死の淵にあった。
瑛士は、父を失ったばかりで、その心の傷はまだ生々しい。これ以上命を失うことには耐えられそうになかった。
クソッ!
瑛士は飛び出すと、少女とは逆の方向に走りながらプラズマブラスターをサイボストルに向かって投げつけた。
「ヘイヘーイ! こっちだ」
サイボストルはプラズマブラスターに反応してピョンと跳ね、あっさりとかわすと今度は瑛士に照準を合わせる。
チュィィィンというモーターの高速回転音が不気味に廃墟に響き渡った。
クッ!
瑛士はヘッドスライディングのように、崩落して傾いた壁の裏にすっと跳び込む。直後、サイボストルの銃口が火を吹いた。
パパパパンパン!
壁の石膏ボードは砕かれ、破片が瑛士の上にバラバラと降り注ぐ。
うひぃ!
瑛士は頭を抱えてしゃがみ込むが、サイボストルは壁を全部破壊しつくして炙り出すつもりのようだった。
「チクショウ! 逃げ場所間違えた!」
このままでは殺されてしまう。次の障害物にまで逃げたいが、とても無事に行ける気がしない。
くぅぅ……。
万事休す。でもこれで少女が逃げ切れたならそれも悪くない人生だったかもしれない……。
瑛士は粉々になっていく石膏ボードの破片を浴びながら、今までの短かった人生を思い返した。
と、その時、信じられない声が響き渡る。
「きゃははは! はいチーズ!」
へっ!?
サイボストルの攻撃が止み、そっと様子をうかがうと、何と少女がサイボストルにスマホカメラを向けて笑っている。
サイボストルはシュタッと軽く跳んで銃口を少女に向けた。
「バカッ! 逃げろよ!」
瑛士は叫ぶが、少女は楽しそうにシャッターを切った。
パシャーッ!
シャッター音が廃ビル内に響き渡る――――。
刹那、スマホが黄金色の輝きに包まれると、不思議な光の腕が躍動的に飛び出し、まるで生きているかのように踊った。透明で柔らかなサイリウムを思わせる触手は、青白く神秘的な光を放ちながら、サイボストルに向かって一直線に伸び、次々にガッシリと金属ボディをつかんでいった。
サイボストルは銃を発砲するが、腕に捕まれた状態では弾が正常に飛ばず、暴発してしまう。
はぁっ!?
瑛士の目は驚愕に見開かれた。ただのスマホがシャッターを切っただけで恐るべきサイボストルを圧倒しているのだ。光を纏う力強い腕からはキラキラと輝く光の微粒子が噴き出してきて廃墟をほのかに照らし、神聖さすら感じさせる。瑛士にはそれはまさに人類を救うために現れた『神の腕』のように見えた。
光る腕に捕らわれてサイボストルは身動きが取れず、苦しそうにもがいたが、腕は徐々に力を加えていく。
ベキッ! ゴキッ! グシャッ!
不気味な破砕音が廃墟に響き渡る。
最期、キュゥゥゥ、というサイボストルの断末魔の悲鳴ともとれる音が漏れ、ぐちゃぐちゃにつぶされた金属の塊から、ボスッ! と黒煙が上がった。
「きゃははは! 一丁上がりぃ!」
腕はすぅっと消えていき、少女は楽しそうに腕を突き上げる。
瑛士は、まるでキツネに化かされたかのように呆然と立ち尽くす。スマホカメラがどうやってサイボストルを打ち倒せるのか? これまで耳にしたこともない、現実離れした出来事に彼の頭は疑問でいっぱいだった。まるでファンタジーの世界で天使が現れたかのようであったが、神など信じない彼には、まるで現実感が湧かない。
瑛士は大きく息をつくと、少女に歩み寄る。
「ねぇねぇ、それ……何なの?」
「ん? カメラだよ?」
少女はキョトンとしながら首をかしげる。
「いやいや、カメラって写真を撮る道具じゃないか。でも、サイボストルを潰せちゃってるよ?」
「くふふふ……。何だろうね?」
少女は嬉しそうに笑う。
「ま、魔法……なの?」
瑛士は恐る恐る聞いてみた。まるでファンタジーの世界の神秘の力のように見えたのだ。
「魔法なんてこの世にないよ! 科学だよ科学。この世に科学で説明できないものなどないんだから。きゃははは!」
少女は屈託のない笑顔を見せる。
しかし、科学と言われてもカメラでロボットを潰す技術など聞いたことがない。瑛士は渋い顔をして首をひねる。
「いや、そんな技術見たことないんだけど……」
「ふふーん、じゃあキミはもうちょっと科学を勉強する必要があるってことだねっ」
少女は手を腰につけ、ドヤ顔でポーズを作ると、人差し指を振る。
瑛士は渋い顔で首を振ると、聞き方を変えた。
「じゃあさ、またサイボストルが出てきたら同じように倒せるの?」
「うん、電池が続く限りね」
ニコニコと楽しそうな少女。
強化されたサイボストルはレジスタンスにとって深刻な脅威だった。原理は分からないが、それをスマホで無力化できるのであればとんでもない福音である。
瑛士は少女に駆け寄るとその手をギュッと握りしめた。
「そしたらさ、仲間に……なってくれないか?」
レジスタンスはもはやじり貧で、自分たちが倒れたらもはやこの世界はAIの完全なる支配に堕ちてしまう。人類の希望のため、彼女のスマホが必要だったのだ。
「仲間……?」
少女は自分の唇に人差し指を当て、くびを傾げる。
「さっきのサイボストルたちをスマホでバンバン倒して欲しいんだよ! 頼むよ!」
瑛士は少女の碧い瞳をまっすぐに見つめ、熱を込めて口説いた。
「奴らを倒すのね? いいよ。くふふふ……、僕壊すのだぁい好き」
少女はニヤリと小悪魔の笑みを見せる。
瑛士はその邪悪な雰囲気に戸惑いを隠せなかったが、AIに支配され続ける狂った世界を正すにはなりふりは構っていられないのだ。
「あ、ありがとう。それじゃ君は僕らのレジスタンスチーム【ネオレジオン】の一員だ。一緒にAIを倒して人類の世界を取り戻そう! 僕は瑛士、よろしくね」
瑛士はややひきつった笑顔でギュッと手を握った。
「僕はシアンだよ。よろしくぅ」
シアンは楽しそうにそう言うと、ブンブンと握手した手を振る。
瑛士はその嬉しそうな笑顔に、絶望の暗闇を貫く希望の光が見えた気がした。
瑛士は混乱の中、頭を抱え込む。
ピン! チュィィィン……。
サイボストルは少女に反応し、無慈悲にも少女に照準を向けた。
猫のために危険をかえりみずに飛び出してしまった少女は、いまや恐るべき死の淵にあった。
瑛士は、父を失ったばかりで、その心の傷はまだ生々しい。これ以上命を失うことには耐えられそうになかった。
クソッ!
瑛士は飛び出すと、少女とは逆の方向に走りながらプラズマブラスターをサイボストルに向かって投げつけた。
「ヘイヘーイ! こっちだ」
サイボストルはプラズマブラスターに反応してピョンと跳ね、あっさりとかわすと今度は瑛士に照準を合わせる。
チュィィィンというモーターの高速回転音が不気味に廃墟に響き渡った。
クッ!
瑛士はヘッドスライディングのように、崩落して傾いた壁の裏にすっと跳び込む。直後、サイボストルの銃口が火を吹いた。
パパパパンパン!
壁の石膏ボードは砕かれ、破片が瑛士の上にバラバラと降り注ぐ。
うひぃ!
瑛士は頭を抱えてしゃがみ込むが、サイボストルは壁を全部破壊しつくして炙り出すつもりのようだった。
「チクショウ! 逃げ場所間違えた!」
このままでは殺されてしまう。次の障害物にまで逃げたいが、とても無事に行ける気がしない。
くぅぅ……。
万事休す。でもこれで少女が逃げ切れたならそれも悪くない人生だったかもしれない……。
瑛士は粉々になっていく石膏ボードの破片を浴びながら、今までの短かった人生を思い返した。
と、その時、信じられない声が響き渡る。
「きゃははは! はいチーズ!」
へっ!?
サイボストルの攻撃が止み、そっと様子をうかがうと、何と少女がサイボストルにスマホカメラを向けて笑っている。
サイボストルはシュタッと軽く跳んで銃口を少女に向けた。
「バカッ! 逃げろよ!」
瑛士は叫ぶが、少女は楽しそうにシャッターを切った。
パシャーッ!
シャッター音が廃ビル内に響き渡る――――。
刹那、スマホが黄金色の輝きに包まれると、不思議な光の腕が躍動的に飛び出し、まるで生きているかのように踊った。透明で柔らかなサイリウムを思わせる触手は、青白く神秘的な光を放ちながら、サイボストルに向かって一直線に伸び、次々にガッシリと金属ボディをつかんでいった。
サイボストルは銃を発砲するが、腕に捕まれた状態では弾が正常に飛ばず、暴発してしまう。
はぁっ!?
瑛士の目は驚愕に見開かれた。ただのスマホがシャッターを切っただけで恐るべきサイボストルを圧倒しているのだ。光を纏う力強い腕からはキラキラと輝く光の微粒子が噴き出してきて廃墟をほのかに照らし、神聖さすら感じさせる。瑛士にはそれはまさに人類を救うために現れた『神の腕』のように見えた。
光る腕に捕らわれてサイボストルは身動きが取れず、苦しそうにもがいたが、腕は徐々に力を加えていく。
ベキッ! ゴキッ! グシャッ!
不気味な破砕音が廃墟に響き渡る。
最期、キュゥゥゥ、というサイボストルの断末魔の悲鳴ともとれる音が漏れ、ぐちゃぐちゃにつぶされた金属の塊から、ボスッ! と黒煙が上がった。
「きゃははは! 一丁上がりぃ!」
腕はすぅっと消えていき、少女は楽しそうに腕を突き上げる。
瑛士は、まるでキツネに化かされたかのように呆然と立ち尽くす。スマホカメラがどうやってサイボストルを打ち倒せるのか? これまで耳にしたこともない、現実離れした出来事に彼の頭は疑問でいっぱいだった。まるでファンタジーの世界で天使が現れたかのようであったが、神など信じない彼には、まるで現実感が湧かない。
瑛士は大きく息をつくと、少女に歩み寄る。
「ねぇねぇ、それ……何なの?」
「ん? カメラだよ?」
少女はキョトンとしながら首をかしげる。
「いやいや、カメラって写真を撮る道具じゃないか。でも、サイボストルを潰せちゃってるよ?」
「くふふふ……。何だろうね?」
少女は嬉しそうに笑う。
「ま、魔法……なの?」
瑛士は恐る恐る聞いてみた。まるでファンタジーの世界の神秘の力のように見えたのだ。
「魔法なんてこの世にないよ! 科学だよ科学。この世に科学で説明できないものなどないんだから。きゃははは!」
少女は屈託のない笑顔を見せる。
しかし、科学と言われてもカメラでロボットを潰す技術など聞いたことがない。瑛士は渋い顔をして首をひねる。
「いや、そんな技術見たことないんだけど……」
「ふふーん、じゃあキミはもうちょっと科学を勉強する必要があるってことだねっ」
少女は手を腰につけ、ドヤ顔でポーズを作ると、人差し指を振る。
瑛士は渋い顔で首を振ると、聞き方を変えた。
「じゃあさ、またサイボストルが出てきたら同じように倒せるの?」
「うん、電池が続く限りね」
ニコニコと楽しそうな少女。
強化されたサイボストルはレジスタンスにとって深刻な脅威だった。原理は分からないが、それをスマホで無力化できるのであればとんでもない福音である。
瑛士は少女に駆け寄るとその手をギュッと握りしめた。
「そしたらさ、仲間に……なってくれないか?」
レジスタンスはもはやじり貧で、自分たちが倒れたらもはやこの世界はAIの完全なる支配に堕ちてしまう。人類の希望のため、彼女のスマホが必要だったのだ。
「仲間……?」
少女は自分の唇に人差し指を当て、くびを傾げる。
「さっきのサイボストルたちをスマホでバンバン倒して欲しいんだよ! 頼むよ!」
瑛士は少女の碧い瞳をまっすぐに見つめ、熱を込めて口説いた。
「奴らを倒すのね? いいよ。くふふふ……、僕壊すのだぁい好き」
少女はニヤリと小悪魔の笑みを見せる。
瑛士はその邪悪な雰囲気に戸惑いを隠せなかったが、AIに支配され続ける狂った世界を正すにはなりふりは構っていられないのだ。
「あ、ありがとう。それじゃ君は僕らのレジスタンスチーム【ネオレジオン】の一員だ。一緒にAIを倒して人類の世界を取り戻そう! 僕は瑛士、よろしくね」
瑛士はややひきつった笑顔でギュッと手を握った。
「僕はシアンだよ。よろしくぅ」
シアンは楽しそうにそう言うと、ブンブンと握手した手を振る。
瑛士はその嬉しそうな笑顔に、絶望の暗闇を貫く希望の光が見えた気がした。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説

フルタイム・オンライン ~24時間ログインしっぱなしの現実逃避行、または『いつもつながっている』~
於田縫紀
SF
大学を卒業した3月末に両親が事故で死亡。保険金目当ての伯母一家のせいで生活が無茶苦茶に。弁護士を入れてシャットアウトした後、私は生命維持装置付の最高級VR機器を購入し、腐った現実から逃げ出した。
アルビオン王国宙軍士官物語(クリフエッジシリーズ合本版)
愛山雄町
SF
ハヤカワ文庫さんのSF好きにお勧め!
■■■
人類が宇宙に進出して約五千年後、地球より数千光年離れた銀河系ペルセウス腕を舞台に、後に“クリフエッジ(崖っぷち)”と呼ばれることになるアルビオン王国軍士官クリフォード・カスバート・コリングウッドの物語。
■■■
宇宙暦4500年代、銀河系ペルセウス腕には四つの政治勢力、「アルビオン王国」、「ゾンファ共和国」、「スヴァローグ帝国」、「自由星系国家連合」が割拠していた。
アルビオン王国は領土的野心の強いゾンファ共和国とスヴァローグ帝国と戦い続けている。
4512年、アルビオン王国に一人の英雄が登場した。
その名はクリフォード・カスバート・コリングウッド。
彼は柔軟な思考と確固たる信念の持ち主で、敵国の野望を打ち砕いていく。
■■■
小説家になろうで「クリフエッジシリーズ」として投稿している作品を合本版として、こちらでも投稿することにしました。
■■■
小説家になろう、カクヨム、ノベルアップ+でも投稿しております。
My² Gene❇︎マイジーン ~URAZMARY~
泥色の卵
SF
【お知らせ】
他サイトで完結したので、定期的に投稿していきます。
【長期連載】
1話大体3〜5分で読めます。
▼あらすじ
My² Gene 第1部
広大な銀河の中。“My Gene”という何でも願いを叶える万能遺伝子が存在するとの御伽話があった。
ある星に薄金髪で能天気な学生が暮らしていた。彼の名はサンダー・パーマー=ウラズマリー。
電撃系の遺伝子能力を操る彼は、高等部卒業試験に向けて姉のような師匠と幼馴染の力を借りて奮闘していた。
そんな中ウラズマリーは突然何者かにさらわれ、“My Gene”と彼との関係を聞かされる。
そして彼は“My Gene”を探すために銀河へと旅立つことを決意する。
これは、電撃の能力を操る青年『ウラズマリー』が、仲間と共に万能遺伝子『My Gene』を巡って織りなす壮大な物語。
異能力×スペースアドベンチャー!!
第一部「万能遺伝子と宵闇の光」【完結】
現在第二部「血を喰らう獣」も連載中です。
-------------------------------------
少年漫画風な冒険もの小説です。
しっかりと読んでいただけるような物語を目指します。
楽しんでいただけるように頑張りますのでよろしくお願いします。
少数でも誰かにハマって面白いとおもっていただけたら嬉しいです。
第一章時点では純粋な冒険物語として見ていただけたらと思います。
チート、無双、ハーレムはありません。
【おそらく楽しんでいただける方】
・少年漫画とかが好きな方
・異能力バトルが好きな方
・細かめの戦闘描写がいける方
・仲間が増えていく冒険ものが好きな方
・伏線が好きな方
・ちょっとダークなのが好きな方
章が進むと色んな種類の悪い人や死の表現がでます。苦手な方は薄目での閲覧をお願いいたします。
誤字脱字や表現おかしいところは随時更新します。
ヒューマンエラーの多いザ・ヒューマンですのでご勘弁を…
※各話の表紙を随時追加していっています
異能力×スペースアドベンチャー×少年漫画風ストーリー!!
練りに練った物語です。
文章は拙いですが、興味を持っていただいた方に楽しんでいただけただけるよう執筆がんばります。
本編 序盤は毎日21〜24時くらいまでの間
間話 毎日21〜24時くらいまでの間
(努力目標)
一章が終わるごとに調整期間をいただく場合があります。ご了承ください。
古参読者であることが自慢できるほどの作品になれるよう努力していきますのでよろしくお願いいたします。

―異質― 邂逅の編/日本国の〝隊〟、その異世界を巡る叙事詩――《第一部完結》
EPIC
SF
日本国の混成1個中隊、そして超常的存在。異世界へ――
とある別の歴史を歩んだ世界。
その世界の日本には、日本軍とも自衛隊とも似て非なる、〝日本国隊〟という名の有事組織が存在した。
第二次世界大戦以降も幾度もの戦いを潜り抜けて来た〝日本国隊〟は、異質な未知の世界を新たな戦いの場とする事になる――
日本国陸隊の有事官、――〝制刻 自由(ぜいこく じゆう)〟。
歪で醜く禍々しい容姿と、常識外れの身体能力、そしてスタンスを持つ、隊員として非常に異質な存在である彼。
そんな隊員である制刻は、陸隊の行う大規模な演習に参加中であったが、その最中に取った一時的な休眠の途中で、不可解な空間へと導かれる。そして、そこで会った作業服と白衣姿の謎の人物からこう告げられた。
「異なる世界から我々の世界に、殴り込みを掛けようとしている奴らがいる。先手を打ちその世界に踏み込み、この企みを潰せ」――と。
そして再び目を覚ました時、制刻は――そして制刻の所属する普通科小隊を始めとする、各職種混成の約一個中隊は。剣と魔法が力の象徴とされ、モンスターが跋扈する未知の世界へと降り立っていた――。
制刻を始めとする異質な隊員等。
そして問題部隊、〝第54普通科連隊〟を始めとする各部隊。
元居た世界の常識が通用しないその異世界を、それを越える常識外れな存在が、掻き乱し始める。
〇案内と注意
1) このお話には、オリジナル及び架空設定を多数含みます。
2) 部隊規模(始めは中隊規模)での転移物となります。
3) チャプター3くらいまでは単一事件をいくつか描き、チャプター4くらいから単一事件を混ぜつつ、一つの大筋にだんだん乗っていく流れになっています。
4) 主人公を始めとする一部隊員キャラクターが、超常的な行動を取ります。ぶっ飛んでます。かなりなんでも有りです。
5) 小説家になろう、カクヨムにてすでに投稿済のものになりますが、そちらより一話当たり分量を多くして話数を減らす整理のし直しを行っています。
太陽の花が咲き誇る季節に。
陽奈。
SF
日本が誇る電波塔《東京スカイツリー》
それは人々の生活に放送として深く関わっていた。
平和に見える毎日。そんなある日事件は起こる。
無差別に破壊される江都東京。
運命を惑わされた少女の戦いが始まろうとしている。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる