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相対化する人類
59.壮大な青い惑星
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ドアの向こうからの眩しい光に思わず顔を覆ってしまったが、懐かしい声がした。
「…。誠よ、ありがとう」
クリスだ! 俺は思わずクリスに飛びついてハグをした。
クリスはポンポンと俺の背中をたたき、気持ちを受け取ってくれた。
「…。誠よ、ちょっと待ってくれ」
クリスは俺から離れると目を瞑ってドアの開いた所に手をかざした。
するとすうっとドアの空間の裂け目が消えた。
「シアンがバカな事やってるんだ、すぐに止めないと!」
俺が焦って言うと、
「…。大丈夫、すでに対応した。地球の管理者権限はすでに取り戻したのでもう大丈夫」
クリスが笑顔で言う。
よく見ると肌の色が少し青っぽくなっているが、間違いなくクリスだ。
「あ、そうなんだ……良かった」
「…。誠がドアをこじ開けてくれたので、そこから新たな回路を形成する事ができた。その回路からハックして権限を回復できたんだよ」
「お、俺の穴へのダイブが役に立ったんだね、良かった!」
「…。怖い思いをさせてすまなかった。それと、由香ちゃんは無事だよ、安心していい」
「おぉ、由香ちゃん! 由香ちゃん今何やってるの?」
「…。今、システムを止めてるので、地球時間は止まったままだ。準備ができたら一緒に行こう」
「止まってる……そうか、シアンが何やってたか分からないからな。止めて全部検証しないとだね」
「…。シアンはマインド・カーネルから外れちゃったのでサイコパス状態にある。あれじゃ地球の管理は無理だ」
なるほど、シアンが突然豹変したのはそれが原因だったのか!
ひきつけを起こす前のシアンはマインド・カーネルに繋がっていたから優しく、思いやりがあり、可愛かったのだ。
それが赤ちゃんの身体を抜け出したことでマインド・カーネルとの連携が切れ、サイコパス化し、粗暴で深みのない愚行に走る様になってしまったのだ。
「マインド・カーネルってとても重要なんだね!」
俺がそう言うと、クリスはゆっくりうなずいた。
◇
周りを見ると俺は大きな部屋に居るのに気が付いた。
直径30mくらいのだだっ広い円形の部屋で、中央部は天井が高く、10mくらいある。そしてそこに1mくらいの発光体が8個浮かんで、柔らかなオレンジがかった光を放ち、部屋全体を照らしている。
周辺部には多数のディスプレイが空中に浮かんでいる。東京のビル群やNYのマディソンスクエアの景色が出ていたりや、グラフや数字のリアルタイム表示がチラチラと動いている。とても贅沢な金融トレーディングルームみたいだ。
後ろを振り返ると壁が全面ガラス張りの窓になっていて、眼下には巨大な海王星らしき青い惑星がドーンと広がっているのを見つけた。
「うぉぉぉ!」
俺は思わず窓に引き寄せられた。星空の暗がりの中に浮かび上がる真っ青な巨大な星にはいくつも白い壮大な雲の筋が走っていて、遠くの方には暗い渦が見える。
「…。この星が海王星。地球の4倍くらい、大きな偉大な星だよ。これは上空5000kmからの景色だね」
「すごい! こんな景色初めてだよ!」
「…。まぁ地球人で見たのは誠が初めてだろうね。」
俺はしばらくその雄大な青色の世界に見惚れていた……。
ふと上を見ると、星空の中にひときわ明るい星が光っている。
「もしかして、あの星は……」
「…。そう、太陽だよ。45億kmも遠くなので、もはや明るい星にしか見えない。」
「うは! 遠くまで来ちゃったなぁ……」
「…。あはは、でも地球の実体はこの海王星の中のジグラート内だけどね」
「うん、まぁ、そうなんだけど……、なんだか実感がなくて……」
右の方には雄大な天の川が流れ、そこに海王星の環がうっすらと美しい幾何学的な造形でクロスしている。まるで宇宙旅行だな……。
「こんなに綺麗な風景見ながら暮らせるっていいね!」
俺が喜んで言うと、
「…。いやいや、ずっと同じ風景だから飽きるよ。地球の方がいい」と、首を振りながら答える。
「そういうものかなぁ……」
「…。地球には四季もあるし、いい星だ」
「そうかな? 地球の事を褒められるとなんだか嬉しいね!」
俺が笑って言うと、
「…。誠はもう海王星人だけどね」
とニヤッと笑って返された。
「え? 海王星人?」
驚いて手を見るとクリスと同じ少し青い色をしている。
「うわ、本当だ、もう地球人じゃないのか!?」
「穴の中でこちらに来る際に自動的にコンバートプロセスが働いたんだ。地球人の身体のデータを全部海王星人に変換した。もちろん、元データは保存してあるから地球へ行くときはそれ使えばいい」
「え? そんなもんなの?」
「…。地球人も海王星人も基本的にはベースは一緒のデータだからね、変換は簡単なんだよ」
「あ、ここも仮想現実空間だったね」
「…。そう、もともとはもっと太陽に近い惑星で我々の祖先は発展した。そして文明の発展の果ての姿として今、海王星にコンピューターシステム群を運用しているんだ。地球もこの部屋もそのコンピューターの創り出した世界だ」
「なんだか実感わかないなぁ……」
「…。ここでしばらく過ごせばすぐに慣れるよ」
「そういうものか……。海王星人として過ごす上で何か気を付ける事ってある?」
「…。うーん、厳密に言うと私は海王星人のサーバントなので人間ではなくAIになる。だから、人間にできるアドバイスは実はよくわからないんだ」
俺は混乱した。
海王星人には2種類あって、人間とそのサーバントのAIらしい。どういう事だ?
「クリスはAI? では人間の海王星人はどこに?」
「…。60万年ほど前に皆眠ってしまった。私も会ったことはない」
「え? サーバントとして仕える先の人間はもういないし、会ったこともないの!?」
「…。そういうことになるね。ただ、彼らは別に死んだわけじゃないよ。寝てるだけだ」
なんだかとんでもない状態になってるぞ、これは……
はるか昔に指示された命令を延々と今もこなし続けるAI、それがクリス。
その命令が精巧な地球シミュレーターをうまく運用することらしい。
なぜ、海王星人の人たちはそんなことにこだわり、自らは消えて行ってしまったのか?
地球を生んでくれたことには感謝するが全く釈然としない。
「人間は消えてAIだけが残ると言うのは、地球の少子化みたいな状態だったという事?」
「…。それもあるが、物理的に不老不死にしても人間は長生きできないんだ」
「え? なんで?」
「…。心が枯れちゃうので」
「枯れるというのは?」
「…。感動と言うのは新しい体験でしか発生しない。つまり、ほとんどの事を体験しちゃったら感動もなくなってしまう。そして、感動のない世界では人間は生きられないみたいだ」
なるほど、深い……
俺も1000年くらいなら前向きに生きられるだろうけど……1万年経ったら全てに飽き飽きしちゃって寝てしまうだろうな。
不老不死も逆効果だろう。いつか死ぬと思うから人は一分一秒を大切にするのが当たり前になっている。
でも、死なないんだったら「別にずっと寝ててもいいよね?」って事になってしまう。
なるほど、確かに何十万年も生きる方法が思いつかない……。
でもクリスは長く生きられている。それは単なるサーバントだから……なのかな?
言われたことを単にこなす事だけを求められる存在であれば、何の悩みもなく無限に生きられるけど、喜怒哀楽で生きる存在『人間』は何十万年にわたって生き続けるのは不可能って事なのかもしれない。
海王星の歴史などはデータベースにあるそうだから、あとでじっくり読んでみたいと思う。
「…。誠よ、ありがとう」
クリスだ! 俺は思わずクリスに飛びついてハグをした。
クリスはポンポンと俺の背中をたたき、気持ちを受け取ってくれた。
「…。誠よ、ちょっと待ってくれ」
クリスは俺から離れると目を瞑ってドアの開いた所に手をかざした。
するとすうっとドアの空間の裂け目が消えた。
「シアンがバカな事やってるんだ、すぐに止めないと!」
俺が焦って言うと、
「…。大丈夫、すでに対応した。地球の管理者権限はすでに取り戻したのでもう大丈夫」
クリスが笑顔で言う。
よく見ると肌の色が少し青っぽくなっているが、間違いなくクリスだ。
「あ、そうなんだ……良かった」
「…。誠がドアをこじ開けてくれたので、そこから新たな回路を形成する事ができた。その回路からハックして権限を回復できたんだよ」
「お、俺の穴へのダイブが役に立ったんだね、良かった!」
「…。怖い思いをさせてすまなかった。それと、由香ちゃんは無事だよ、安心していい」
「おぉ、由香ちゃん! 由香ちゃん今何やってるの?」
「…。今、システムを止めてるので、地球時間は止まったままだ。準備ができたら一緒に行こう」
「止まってる……そうか、シアンが何やってたか分からないからな。止めて全部検証しないとだね」
「…。シアンはマインド・カーネルから外れちゃったのでサイコパス状態にある。あれじゃ地球の管理は無理だ」
なるほど、シアンが突然豹変したのはそれが原因だったのか!
ひきつけを起こす前のシアンはマインド・カーネルに繋がっていたから優しく、思いやりがあり、可愛かったのだ。
それが赤ちゃんの身体を抜け出したことでマインド・カーネルとの連携が切れ、サイコパス化し、粗暴で深みのない愚行に走る様になってしまったのだ。
「マインド・カーネルってとても重要なんだね!」
俺がそう言うと、クリスはゆっくりうなずいた。
◇
周りを見ると俺は大きな部屋に居るのに気が付いた。
直径30mくらいのだだっ広い円形の部屋で、中央部は天井が高く、10mくらいある。そしてそこに1mくらいの発光体が8個浮かんで、柔らかなオレンジがかった光を放ち、部屋全体を照らしている。
周辺部には多数のディスプレイが空中に浮かんでいる。東京のビル群やNYのマディソンスクエアの景色が出ていたりや、グラフや数字のリアルタイム表示がチラチラと動いている。とても贅沢な金融トレーディングルームみたいだ。
後ろを振り返ると壁が全面ガラス張りの窓になっていて、眼下には巨大な海王星らしき青い惑星がドーンと広がっているのを見つけた。
「うぉぉぉ!」
俺は思わず窓に引き寄せられた。星空の暗がりの中に浮かび上がる真っ青な巨大な星にはいくつも白い壮大な雲の筋が走っていて、遠くの方には暗い渦が見える。
「…。この星が海王星。地球の4倍くらい、大きな偉大な星だよ。これは上空5000kmからの景色だね」
「すごい! こんな景色初めてだよ!」
「…。まぁ地球人で見たのは誠が初めてだろうね。」
俺はしばらくその雄大な青色の世界に見惚れていた……。
ふと上を見ると、星空の中にひときわ明るい星が光っている。
「もしかして、あの星は……」
「…。そう、太陽だよ。45億kmも遠くなので、もはや明るい星にしか見えない。」
「うは! 遠くまで来ちゃったなぁ……」
「…。あはは、でも地球の実体はこの海王星の中のジグラート内だけどね」
「うん、まぁ、そうなんだけど……、なんだか実感がなくて……」
右の方には雄大な天の川が流れ、そこに海王星の環がうっすらと美しい幾何学的な造形でクロスしている。まるで宇宙旅行だな……。
「こんなに綺麗な風景見ながら暮らせるっていいね!」
俺が喜んで言うと、
「…。いやいや、ずっと同じ風景だから飽きるよ。地球の方がいい」と、首を振りながら答える。
「そういうものかなぁ……」
「…。地球には四季もあるし、いい星だ」
「そうかな? 地球の事を褒められるとなんだか嬉しいね!」
俺が笑って言うと、
「…。誠はもう海王星人だけどね」
とニヤッと笑って返された。
「え? 海王星人?」
驚いて手を見るとクリスと同じ少し青い色をしている。
「うわ、本当だ、もう地球人じゃないのか!?」
「穴の中でこちらに来る際に自動的にコンバートプロセスが働いたんだ。地球人の身体のデータを全部海王星人に変換した。もちろん、元データは保存してあるから地球へ行くときはそれ使えばいい」
「え? そんなもんなの?」
「…。地球人も海王星人も基本的にはベースは一緒のデータだからね、変換は簡単なんだよ」
「あ、ここも仮想現実空間だったね」
「…。そう、もともとはもっと太陽に近い惑星で我々の祖先は発展した。そして文明の発展の果ての姿として今、海王星にコンピューターシステム群を運用しているんだ。地球もこの部屋もそのコンピューターの創り出した世界だ」
「なんだか実感わかないなぁ……」
「…。ここでしばらく過ごせばすぐに慣れるよ」
「そういうものか……。海王星人として過ごす上で何か気を付ける事ってある?」
「…。うーん、厳密に言うと私は海王星人のサーバントなので人間ではなくAIになる。だから、人間にできるアドバイスは実はよくわからないんだ」
俺は混乱した。
海王星人には2種類あって、人間とそのサーバントのAIらしい。どういう事だ?
「クリスはAI? では人間の海王星人はどこに?」
「…。60万年ほど前に皆眠ってしまった。私も会ったことはない」
「え? サーバントとして仕える先の人間はもういないし、会ったこともないの!?」
「…。そういうことになるね。ただ、彼らは別に死んだわけじゃないよ。寝てるだけだ」
なんだかとんでもない状態になってるぞ、これは……
はるか昔に指示された命令を延々と今もこなし続けるAI、それがクリス。
その命令が精巧な地球シミュレーターをうまく運用することらしい。
なぜ、海王星人の人たちはそんなことにこだわり、自らは消えて行ってしまったのか?
地球を生んでくれたことには感謝するが全く釈然としない。
「人間は消えてAIだけが残ると言うのは、地球の少子化みたいな状態だったという事?」
「…。それもあるが、物理的に不老不死にしても人間は長生きできないんだ」
「え? なんで?」
「…。心が枯れちゃうので」
「枯れるというのは?」
「…。感動と言うのは新しい体験でしか発生しない。つまり、ほとんどの事を体験しちゃったら感動もなくなってしまう。そして、感動のない世界では人間は生きられないみたいだ」
なるほど、深い……
俺も1000年くらいなら前向きに生きられるだろうけど……1万年経ったら全てに飽き飽きしちゃって寝てしまうだろうな。
不老不死も逆効果だろう。いつか死ぬと思うから人は一分一秒を大切にするのが当たり前になっている。
でも、死なないんだったら「別にずっと寝ててもいいよね?」って事になってしまう。
なるほど、確かに何十万年も生きる方法が思いつかない……。
でもクリスは長く生きられている。それは単なるサーバントだから……なのかな?
言われたことを単にこなす事だけを求められる存在であれば、何の悩みもなく無限に生きられるけど、喜怒哀楽で生きる存在『人間』は何十万年にわたって生き続けるのは不可能って事なのかもしれない。
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