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いつかのさけ

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 それは岡崎にも言えたことであったが、お互いにその変化には気付いておらず、一部の者が察していた程度であった。

 片倉と若松はそのうちに入っていた。

 そして二人はどうにかして岡崎と桂木をくっつけようと気を遣い、何かしらを企てていくようになったが、今日も含めて全て空回りで終わっている。

 どうしたら上手くいくものか、とただひたすら考えていた。

「現状の二人を見ていると、もどかしくてしょうがないんですよね。一歩進めば、お互いに幸せだと思うんですけど」

「確かに」

「だからって、俺たちが何かできるのかって言われたら二人きりの空間を作るだけですけどね」

「……二人が話してる、隣にいるの辛い」

「先に出てってすみません。でも、若松さんなら気付いてくれると思ってました」

 不満そうな若松はそう言われ、すぐにいつも通りの様子に戻った。

 自分もタバコを吸おうと胸元から取り出し、ライターで火を点ける。

 ゆっくりと吸い、今溜まっている不安と共に吐き出していく。
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