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いつかのさけ

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 そしてようやく決めたところで、店員がお通しと酒を持ってやって来た。

「こちらお通しになります。こんにゃくの煮物でございます」

 唐辛子が少し入ったそれは、程よい辛みがしてきそうな煮物であった。

 その光景に目を奪われている桂木であったが、メインはこれではなかった。

 枡が置かれていき、その中へグラスが置かれる。そして酒の入った大きな緑色のボトルが四人の前に置かれる。

「こちら、本日のおすすめの七力しちりきでございます」

 ボトルを開け、グラスの中へ注がれていく。溢れ出したものは枡が受け止めていき、少しでも動かせば溢れてしまうところでようやく止められた。

 四人分注ぎ終えたところで、店員は立ち去ろうとした。

「すみません。注文してもいいですか?」

 岡崎はそっとメニューを取り、四人で選んだものを注文していった。そうしてようやく店員は去っていった。
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