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恋がしたいと言ってきた。
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「カテリーナ、恋をした事があるか?」
この国の王子ウィルフレッド殿下が仰った
私はウィルフレッド殿下の婚約者候補なのです
貴族の結婚とは家同士の問題であり本人達の気持ちは考慮などされない。
婚約中に相手のいいところを少しでも見つけて緩やかでもいい恋心?愛情?を抱ければそれで良いのだと教育されてきました
そんな質問を投げかけてきたと言うことは、殿下は私に恋心を抱いていないと言うことだろう。
「いえ、そのような気持ちはまだ経験したことはございません」
かくゆう私も殿下に恋心を持ち合わせていない…
「私は恋をしたいのだ」
ほぉっと胸に手を当てて自分に酔っているようだ…
「胸がときめいたり、笑いかけられただけで嬉しくなったり、寄り添いあったり、相手のことを考えただけで眠れなくなったり…そんな経験もしたことないまま、結婚をしてもいいのだろうか?相手のことを思い切なくなるような気持ちを知ったら結婚生活もうまくいきそうではないか?カテリーナそう思うだろう?」
「まぁ、殿下がそう仰るのであれば、そうなのかも?しれませんね…」
この夢みがちな乙女心を持つ方は、クリムソン王国の第一王子であらせられる私の父はクリムソン王国の宰相を務めていることから、小さな頃から王宮に連れてこられ、殿下の友達兼、婚約者候補の一人として現在お茶を飲んでいる。
あっ。そうそう…わたくしはバルト侯爵が娘カテリーナと申します。年齢は十四歳です。今年から王立学園に通う事になります。
貴族の子供達は王立学園に通う事となり、将来の貴族社会を担う人材として教育されます。学園では身分など関係なく一生徒となります。
令嬢が学園に通う年齢は十五歳から。
デビュタントの年齢となります。
そして、令息が学園に通う年齢は十三歳から
ウィルフレッド殿下は十六歳で、既に学園に通っておられるので、人脈作りを滞りなくされているとのことです。
殿下の婚約者候補の一人でもある、公爵令嬢マドレーヌ様からお聞きしました。
マドレーヌ様はウィルフレッド殿下と同じ歳の十六歳で優しいお方。勉強会という名で殿下の宿題を手伝って差し上げているとの事です…
「聞いているのか?」
殿下の夢みがちな声が聞こえた
「えぇ、勿論でございます」
「恋をしたらデートで忙しくなるかもしれん。カテリーナとの時間も減る事になる。今年入学予定者の生徒の中に私の恋の相手がいるかもしれない。決して邪魔をするなよ」
など言って胸を弾ませている様子の殿下だった。
この国の王子ウィルフレッド殿下が仰った
私はウィルフレッド殿下の婚約者候補なのです
貴族の結婚とは家同士の問題であり本人達の気持ちは考慮などされない。
婚約中に相手のいいところを少しでも見つけて緩やかでもいい恋心?愛情?を抱ければそれで良いのだと教育されてきました
そんな質問を投げかけてきたと言うことは、殿下は私に恋心を抱いていないと言うことだろう。
「いえ、そのような気持ちはまだ経験したことはございません」
かくゆう私も殿下に恋心を持ち合わせていない…
「私は恋をしたいのだ」
ほぉっと胸に手を当てて自分に酔っているようだ…
「胸がときめいたり、笑いかけられただけで嬉しくなったり、寄り添いあったり、相手のことを考えただけで眠れなくなったり…そんな経験もしたことないまま、結婚をしてもいいのだろうか?相手のことを思い切なくなるような気持ちを知ったら結婚生活もうまくいきそうではないか?カテリーナそう思うだろう?」
「まぁ、殿下がそう仰るのであれば、そうなのかも?しれませんね…」
この夢みがちな乙女心を持つ方は、クリムソン王国の第一王子であらせられる私の父はクリムソン王国の宰相を務めていることから、小さな頃から王宮に連れてこられ、殿下の友達兼、婚約者候補の一人として現在お茶を飲んでいる。
あっ。そうそう…わたくしはバルト侯爵が娘カテリーナと申します。年齢は十四歳です。今年から王立学園に通う事になります。
貴族の子供達は王立学園に通う事となり、将来の貴族社会を担う人材として教育されます。学園では身分など関係なく一生徒となります。
令嬢が学園に通う年齢は十五歳から。
デビュタントの年齢となります。
そして、令息が学園に通う年齢は十三歳から
ウィルフレッド殿下は十六歳で、既に学園に通っておられるので、人脈作りを滞りなくされているとのことです。
殿下の婚約者候補の一人でもある、公爵令嬢マドレーヌ様からお聞きしました。
マドレーヌ様はウィルフレッド殿下と同じ歳の十六歳で優しいお方。勉強会という名で殿下の宿題を手伝って差し上げているとの事です…
「聞いているのか?」
殿下の夢みがちな声が聞こえた
「えぇ、勿論でございます」
「恋をしたらデートで忙しくなるかもしれん。カテリーナとの時間も減る事になる。今年入学予定者の生徒の中に私の恋の相手がいるかもしれない。決して邪魔をするなよ」
など言って胸を弾ませている様子の殿下だった。
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