47 / 55
婚約者ルイス
責められたリージア
しおりを挟む
結婚式は卒業して半年以降一年以内に決まった。
半年以降はロブレス家からの強い意向
一年以内はマルロー家からの強い意向だった。
(ロブレスは一年以降と粘ったがそこはマルロー家の迫力に負けて半年以降となった)
「それでは卒業後の半年経ったら式を挙げようね、リージア」
ルイスが確かめるようにリージアを見るので
「はい」
と返事するしか無かった。だってみんな怖いんだもん…
お兄様は返事をしたら返事をしたで舌打ちをするし、ルイスの両親は
「良かった!決まって」
笑顔で有無を言わさない威圧感…
お父様とお母様は無言だし、泣いてもいいですか?
「ロブレス伯爵にお願いしたい事があります」
ルイスの父が神妙な顔つきで話を始めた
「伯爵家の護衛を疑っているわけではありませんが、うちからもリージアちゃんに護衛をつけさせて貰えませんか?」
「それは願ってもいない事ですが、なぜ?」
なんとなく父も理解しているような雰囲気である
「それは、」
チラリとリージアを見て話をやめた、聞かれたくないのかもしれない、そう言う時は聞いてはいけないのだろう、気にはなるが、仕方あるまい
「あのねルイス様が来られるから、クッキーを焼いたの、お部屋でお茶をしましょう?お父様よろしいですか?」
ルイスが来るので朝早起きをしてクッキーを焼いたシェフに手伝ってもらいながら…
「あぁそうしなさい、扉は開けておくように!」
顔が赤くなるリージア
そそくさと二人でリージアの部屋へ行く
「ルイスさん、うちもデリカシーが欠けてるみたい…」
恥ずかしそうにルイスを見る
苦笑いをされ
「心配なんだろうね、年頃の娘だし?街のどこの誰か分からないような店に入り浸るような素行不良な娘だしね」
「本当に…話だけ聞いていたら、そんな風に思えてきた」
しゅんと肩を落とす
「いや!ちゃんと侍女も護衛もいたじゃないか!護衛は外で見張って、侍女もちゃんと距離を取っていたし、さすが伯爵家だと思ったよ!僕がリージアの頭に手を触れた時なんてすごい迫力で睨まれていたんだ!」
必死に誤解を解こうとするルイス
「でもあの時婚約していたし、ルイスさんの店に入り浸っていたのは良くなかったわよね…」
「店でただ話をしていただけだ!」
「よく考えたら、怒られても仕方がないわよね、男の人の店に行って二人でいたんだもの…」
「あくまでも、店だから!やましいことは一切なかった!」
必死なルイス
「もしよ、私がまた街に行ってお気に入りの店ができて、入り浸っている先が男の店主だったらどうする?」
「絶対、行かせない!その店潰すか?」
「…ほら素行不良なのよ」
「違う!リージアが僕以外の男といるのが嫌なんだよ!カイン殿にも妬くのに、他人なんて絶対無理だ、スイーツならどれだけでも作るからお願いだからそんな事言わないで」
「…うん」
「リージアの卒業までは待つつもりだったけど、長くて、辛い…」
がっかりしているようで可哀想にも思えるが、この後邸にいるのもあと数年と思うと寂しく思う。
今は両親との関係が良好の上ずっと支えてくれていた兄と別れるのもつらい
父も母も婚約解消後は優しく、しかも好きにさせてくれている。
親孝行ではないが一緒にいる時間を大切にしたい
「長期のお休みにはマルロー家に遊びに行くから、」
「そんなに会えないの?辛い…」
「私も辛いけど、ルイスさんお仕事あるでしょう?」
「なんでうちはあんな辺鄙な所にあるんだ…なんとか…する、タウンハウスでの仕事もある、年の半分…三分の一は王都に滞在する様に頼んでみる、結婚をやめるなんて言われたら僕多分生きていけない、辛いけど待ちます」
がくりと下を向いてしまうルイス
木刀を持っているルイスはあんなに男らしくてかっこいいのに今は可愛く見える
こんなギャップを見せられたらもっと好きになる
「ルイスさんしか私を貰ってくれる人なんていないもの」
顔を上げてリージアを見る
「そんな事ないと思うけど…そう言う事にしておいて」
そっとリージアの頬に手を当て顔を近づけるとお茶の用意が出来たようでメイドにノックされお預けをくらった犬のような顔をするルイスだった
半年以降はロブレス家からの強い意向
一年以内はマルロー家からの強い意向だった。
(ロブレスは一年以降と粘ったがそこはマルロー家の迫力に負けて半年以降となった)
「それでは卒業後の半年経ったら式を挙げようね、リージア」
ルイスが確かめるようにリージアを見るので
「はい」
と返事するしか無かった。だってみんな怖いんだもん…
お兄様は返事をしたら返事をしたで舌打ちをするし、ルイスの両親は
「良かった!決まって」
笑顔で有無を言わさない威圧感…
お父様とお母様は無言だし、泣いてもいいですか?
「ロブレス伯爵にお願いしたい事があります」
ルイスの父が神妙な顔つきで話を始めた
「伯爵家の護衛を疑っているわけではありませんが、うちからもリージアちゃんに護衛をつけさせて貰えませんか?」
「それは願ってもいない事ですが、なぜ?」
なんとなく父も理解しているような雰囲気である
「それは、」
チラリとリージアを見て話をやめた、聞かれたくないのかもしれない、そう言う時は聞いてはいけないのだろう、気にはなるが、仕方あるまい
「あのねルイス様が来られるから、クッキーを焼いたの、お部屋でお茶をしましょう?お父様よろしいですか?」
ルイスが来るので朝早起きをしてクッキーを焼いたシェフに手伝ってもらいながら…
「あぁそうしなさい、扉は開けておくように!」
顔が赤くなるリージア
そそくさと二人でリージアの部屋へ行く
「ルイスさん、うちもデリカシーが欠けてるみたい…」
恥ずかしそうにルイスを見る
苦笑いをされ
「心配なんだろうね、年頃の娘だし?街のどこの誰か分からないような店に入り浸るような素行不良な娘だしね」
「本当に…話だけ聞いていたら、そんな風に思えてきた」
しゅんと肩を落とす
「いや!ちゃんと侍女も護衛もいたじゃないか!護衛は外で見張って、侍女もちゃんと距離を取っていたし、さすが伯爵家だと思ったよ!僕がリージアの頭に手を触れた時なんてすごい迫力で睨まれていたんだ!」
必死に誤解を解こうとするルイス
「でもあの時婚約していたし、ルイスさんの店に入り浸っていたのは良くなかったわよね…」
「店でただ話をしていただけだ!」
「よく考えたら、怒られても仕方がないわよね、男の人の店に行って二人でいたんだもの…」
「あくまでも、店だから!やましいことは一切なかった!」
必死なルイス
「もしよ、私がまた街に行ってお気に入りの店ができて、入り浸っている先が男の店主だったらどうする?」
「絶対、行かせない!その店潰すか?」
「…ほら素行不良なのよ」
「違う!リージアが僕以外の男といるのが嫌なんだよ!カイン殿にも妬くのに、他人なんて絶対無理だ、スイーツならどれだけでも作るからお願いだからそんな事言わないで」
「…うん」
「リージアの卒業までは待つつもりだったけど、長くて、辛い…」
がっかりしているようで可哀想にも思えるが、この後邸にいるのもあと数年と思うと寂しく思う。
今は両親との関係が良好の上ずっと支えてくれていた兄と別れるのもつらい
父も母も婚約解消後は優しく、しかも好きにさせてくれている。
親孝行ではないが一緒にいる時間を大切にしたい
「長期のお休みにはマルロー家に遊びに行くから、」
「そんなに会えないの?辛い…」
「私も辛いけど、ルイスさんお仕事あるでしょう?」
「なんでうちはあんな辺鄙な所にあるんだ…なんとか…する、タウンハウスでの仕事もある、年の半分…三分の一は王都に滞在する様に頼んでみる、結婚をやめるなんて言われたら僕多分生きていけない、辛いけど待ちます」
がくりと下を向いてしまうルイス
木刀を持っているルイスはあんなに男らしくてかっこいいのに今は可愛く見える
こんなギャップを見せられたらもっと好きになる
「ルイスさんしか私を貰ってくれる人なんていないもの」
顔を上げてリージアを見る
「そんな事ないと思うけど…そう言う事にしておいて」
そっとリージアの頬に手を当て顔を近づけるとお茶の用意が出来たようでメイドにノックされお預けをくらった犬のような顔をするルイスだった
25
お気に入りに追加
2,259
あなたにおすすめの小説

《完結》愛する人と結婚するだけが愛じゃない
ぜらいす黒糖
恋愛
オリビアはジェームズとこのまま結婚するだろうと思っていた。
ある日、可愛がっていた後輩のマリアから「先輩と別れて下さい」とオリビアは言われた。
ジェームズに確かめようと部屋に行くと、そこにはジェームズとマリアがベッドで抱き合っていた。
ショックのあまり部屋を飛び出したオリビアだったが、気がつくと走る馬車の前を歩いていた。

【完結】真実の愛に目覚めたと婚約解消になったので私は永遠の愛に生きることにします!
ユウ
恋愛
侯爵令嬢のアリスティアは婚約者に真実の愛を見つけたと告白され婚約を解消を求められる。
恋する相手は平民であり、正反対の可憐な美少女だった。
アリスティアには拒否権など無く、了承するのだが。
側近を婚約者に命じ、あげくの果てにはその少女を侯爵家の養女にするとまで言われてしまい、大切な家族まで侮辱され耐え切れずに修道院に入る事を決意したのだが…。
「ならば俺と永遠の愛を誓ってくれ」
意外な人物に結婚を申し込まれてしまう。
一方真実の愛を見つけた婚約者のティエゴだったが、思い込みの激しさからとんでもない誤解をしてしまうのだった。

婚約者様は大変お素敵でございます
ましろ
恋愛
私シェリーが婚約したのは16の頃。相手はまだ13歳のベンジャミン様。当時の彼は、声変わりすらしていない天使の様に美しく可愛らしい少年だった。
あれから2年。天使様は素敵な男性へと成長した。彼が18歳になり学園を卒業したら結婚する。
それまで、侯爵家で花嫁修業としてお父上であるカーティス様から仕事を学びながら、嫁ぐ日を指折り数えて待っていた──
設定はゆるゆるご都合主義です。

貴方を愛する事はありません、絶対に
ひよこ1号
恋愛
男爵令嬢のクララは、伯爵令息との婚約を邪魔されて、ある醜聞塗れの侯爵の愛人にされてしまう。耐え忍ぶ日々に、救いの天使が現れた。※視点はクララ、ダニエル、シェリーで切り替わりますので、苦手な方はご注意を。※短編「愛する事はないと言ってくれ」https://www.alphapolis.co.jp/novel/556320410/970881015/episode/8394041の続編ですが、単体でもお読み頂けると思います。※相変わらずダニエルは屑ですのでご注意下さい

離れ離れの婚約者は、もう彼の元には戻らない
月山 歩
恋愛
婚約中のセシーリアは隣国より侵略され、婚約者と共に逃げるが、婚約者を逃すため、深い森の中で、離れ離れになる。一人になってしまったセシーリアは命の危機に直面して、自分の力で生きたいと強く思う。それを助けるのは、彼女を諦めきれない幼馴染の若き王で。

断罪される前に市井で暮らそうとした悪役令嬢は幸せに酔いしれる
葉柚
恋愛
侯爵令嬢であるアマリアは、男爵家の養女であるアンナライラに婚約者のユースフェリア王子を盗られそうになる。
アンナライラに呪いをかけたのはアマリアだと言いアマリアを追い詰める。
アマリアは断罪される前に市井に溶け込み侯爵令嬢ではなく一市民として生きようとする。
市井ではどこかの王子が呪いにより猫になってしまったという噂がまことしやかに流れており……。

私は側妃なんかにはなりません!どうか王女様とお幸せに
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のキャリーヌは、婚約者で王太子のジェイデンから、婚約を解消して欲しいと告げられた。聞けば視察で来ていたディステル王国の王女、ラミアを好きになり、彼女と結婚したいとの事。
ラミアは非常に美しく、お色気むんむんの女性。ジェイデンが彼女の美しさの虜になっている事を薄々気が付いていたキャリーヌは、素直に婚約解消に応じた。
しかし、ジェイデンの要求はそれだけでは終わらなかったのだ。なんとキャリーヌに、自分の側妃になれと言い出したのだ。そもそも側妃は非常に問題のある制度だったことから、随分昔に廃止されていた。
もちろん、キャリーヌは側妃を拒否したのだが…
そんなキャリーヌをジェイデンは権力を使い、地下牢に閉じ込めてしまう。薄暗い地下牢で、食べ物すら与えられないキャリーヌ。
“側妃になるくらいなら、この場で息絶えた方がマシだ”
死を覚悟したキャリーヌだったが、なぜか地下牢から出され、そのまま家族が見守る中馬車に乗せられた。
向かった先は、実の姉の嫁ぎ先、大国カリアン王国だった。
深い傷を負ったキャリーヌを、カリアン王国で待っていたのは…
※恋愛要素よりも、友情要素が強く出てしまった作品です。
他サイトでも同時投稿しています。
どうぞよろしくお願いしますm(__)m

婚約者をないがしろにする人はいりません
にいるず
恋愛
公爵令嬢ナリス・レリフォルは、侯爵子息であるカリロン・サクストンと婚約している。カリロンは社交界でも有名な美男子だ。それに引き換えナリスは平凡でとりえは高い身分だけ。カリロンは、社交界で浮名を流しまくっていたものの今では、唯一の女性を見つけたらしい。子爵令嬢のライザ・フュームだ。
ナリスは今日の王家主催のパーティーで決意した。婚約破棄することを。侯爵家でもないがしろにされ婚約者からも冷たい仕打ちしか受けない。もう我慢できない。今でもカリロンとライザは誰はばかることなくいっしょにいる。そのせいで自分は周りに格好の話題を提供して、今日の陰の主役になってしまったというのに。
そう思っていると、昔からの幼馴染であるこの国の次期国王となるジョイナス王子が、ナリスのもとにやってきた。どうやらダンスを一緒に踊ってくれるようだ。この好奇の視線から助けてくれるらしい。彼には隣国に婚約者がいる。昔は彼と婚約するものだと思っていたのに。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる