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婚約者ルイス
責められたリージア
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結婚式は卒業して半年以降一年以内に決まった。
半年以降はロブレス家からの強い意向
一年以内はマルロー家からの強い意向だった。
(ロブレスは一年以降と粘ったがそこはマルロー家の迫力に負けて半年以降となった)
「それでは卒業後の半年経ったら式を挙げようね、リージア」
ルイスが確かめるようにリージアを見るので
「はい」
と返事するしか無かった。だってみんな怖いんだもん…
お兄様は返事をしたら返事をしたで舌打ちをするし、ルイスの両親は
「良かった!決まって」
笑顔で有無を言わさない威圧感…
お父様とお母様は無言だし、泣いてもいいですか?
「ロブレス伯爵にお願いしたい事があります」
ルイスの父が神妙な顔つきで話を始めた
「伯爵家の護衛を疑っているわけではありませんが、うちからもリージアちゃんに護衛をつけさせて貰えませんか?」
「それは願ってもいない事ですが、なぜ?」
なんとなく父も理解しているような雰囲気である
「それは、」
チラリとリージアを見て話をやめた、聞かれたくないのかもしれない、そう言う時は聞いてはいけないのだろう、気にはなるが、仕方あるまい
「あのねルイス様が来られるから、クッキーを焼いたの、お部屋でお茶をしましょう?お父様よろしいですか?」
ルイスが来るので朝早起きをしてクッキーを焼いたシェフに手伝ってもらいながら…
「あぁそうしなさい、扉は開けておくように!」
顔が赤くなるリージア
そそくさと二人でリージアの部屋へ行く
「ルイスさん、うちもデリカシーが欠けてるみたい…」
恥ずかしそうにルイスを見る
苦笑いをされ
「心配なんだろうね、年頃の娘だし?街のどこの誰か分からないような店に入り浸るような素行不良な娘だしね」
「本当に…話だけ聞いていたら、そんな風に思えてきた」
しゅんと肩を落とす
「いや!ちゃんと侍女も護衛もいたじゃないか!護衛は外で見張って、侍女もちゃんと距離を取っていたし、さすが伯爵家だと思ったよ!僕がリージアの頭に手を触れた時なんてすごい迫力で睨まれていたんだ!」
必死に誤解を解こうとするルイス
「でもあの時婚約していたし、ルイスさんの店に入り浸っていたのは良くなかったわよね…」
「店でただ話をしていただけだ!」
「よく考えたら、怒られても仕方がないわよね、男の人の店に行って二人でいたんだもの…」
「あくまでも、店だから!やましいことは一切なかった!」
必死なルイス
「もしよ、私がまた街に行ってお気に入りの店ができて、入り浸っている先が男の店主だったらどうする?」
「絶対、行かせない!その店潰すか?」
「…ほら素行不良なのよ」
「違う!リージアが僕以外の男といるのが嫌なんだよ!カイン殿にも妬くのに、他人なんて絶対無理だ、スイーツならどれだけでも作るからお願いだからそんな事言わないで」
「…うん」
「リージアの卒業までは待つつもりだったけど、長くて、辛い…」
がっかりしているようで可哀想にも思えるが、この後邸にいるのもあと数年と思うと寂しく思う。
今は両親との関係が良好の上ずっと支えてくれていた兄と別れるのもつらい
父も母も婚約解消後は優しく、しかも好きにさせてくれている。
親孝行ではないが一緒にいる時間を大切にしたい
「長期のお休みにはマルロー家に遊びに行くから、」
「そんなに会えないの?辛い…」
「私も辛いけど、ルイスさんお仕事あるでしょう?」
「なんでうちはあんな辺鄙な所にあるんだ…なんとか…する、タウンハウスでの仕事もある、年の半分…三分の一は王都に滞在する様に頼んでみる、結婚をやめるなんて言われたら僕多分生きていけない、辛いけど待ちます」
がくりと下を向いてしまうルイス
木刀を持っているルイスはあんなに男らしくてかっこいいのに今は可愛く見える
こんなギャップを見せられたらもっと好きになる
「ルイスさんしか私を貰ってくれる人なんていないもの」
顔を上げてリージアを見る
「そんな事ないと思うけど…そう言う事にしておいて」
そっとリージアの頬に手を当て顔を近づけるとお茶の用意が出来たようでメイドにノックされお預けをくらった犬のような顔をするルイスだった
半年以降はロブレス家からの強い意向
一年以内はマルロー家からの強い意向だった。
(ロブレスは一年以降と粘ったがそこはマルロー家の迫力に負けて半年以降となった)
「それでは卒業後の半年経ったら式を挙げようね、リージア」
ルイスが確かめるようにリージアを見るので
「はい」
と返事するしか無かった。だってみんな怖いんだもん…
お兄様は返事をしたら返事をしたで舌打ちをするし、ルイスの両親は
「良かった!決まって」
笑顔で有無を言わさない威圧感…
お父様とお母様は無言だし、泣いてもいいですか?
「ロブレス伯爵にお願いしたい事があります」
ルイスの父が神妙な顔つきで話を始めた
「伯爵家の護衛を疑っているわけではありませんが、うちからもリージアちゃんに護衛をつけさせて貰えませんか?」
「それは願ってもいない事ですが、なぜ?」
なんとなく父も理解しているような雰囲気である
「それは、」
チラリとリージアを見て話をやめた、聞かれたくないのかもしれない、そう言う時は聞いてはいけないのだろう、気にはなるが、仕方あるまい
「あのねルイス様が来られるから、クッキーを焼いたの、お部屋でお茶をしましょう?お父様よろしいですか?」
ルイスが来るので朝早起きをしてクッキーを焼いたシェフに手伝ってもらいながら…
「あぁそうしなさい、扉は開けておくように!」
顔が赤くなるリージア
そそくさと二人でリージアの部屋へ行く
「ルイスさん、うちもデリカシーが欠けてるみたい…」
恥ずかしそうにルイスを見る
苦笑いをされ
「心配なんだろうね、年頃の娘だし?街のどこの誰か分からないような店に入り浸るような素行不良な娘だしね」
「本当に…話だけ聞いていたら、そんな風に思えてきた」
しゅんと肩を落とす
「いや!ちゃんと侍女も護衛もいたじゃないか!護衛は外で見張って、侍女もちゃんと距離を取っていたし、さすが伯爵家だと思ったよ!僕がリージアの頭に手を触れた時なんてすごい迫力で睨まれていたんだ!」
必死に誤解を解こうとするルイス
「でもあの時婚約していたし、ルイスさんの店に入り浸っていたのは良くなかったわよね…」
「店でただ話をしていただけだ!」
「よく考えたら、怒られても仕方がないわよね、男の人の店に行って二人でいたんだもの…」
「あくまでも、店だから!やましいことは一切なかった!」
必死なルイス
「もしよ、私がまた街に行ってお気に入りの店ができて、入り浸っている先が男の店主だったらどうする?」
「絶対、行かせない!その店潰すか?」
「…ほら素行不良なのよ」
「違う!リージアが僕以外の男といるのが嫌なんだよ!カイン殿にも妬くのに、他人なんて絶対無理だ、スイーツならどれだけでも作るからお願いだからそんな事言わないで」
「…うん」
「リージアの卒業までは待つつもりだったけど、長くて、辛い…」
がっかりしているようで可哀想にも思えるが、この後邸にいるのもあと数年と思うと寂しく思う。
今は両親との関係が良好の上ずっと支えてくれていた兄と別れるのもつらい
父も母も婚約解消後は優しく、しかも好きにさせてくれている。
親孝行ではないが一緒にいる時間を大切にしたい
「長期のお休みにはマルロー家に遊びに行くから、」
「そんなに会えないの?辛い…」
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「ルイスさんしか私を貰ってくれる人なんていないもの」
顔を上げてリージアを見る
「そんな事ないと思うけど…そう言う事にしておいて」
そっとリージアの頬に手を当て顔を近づけるとお茶の用意が出来たようでメイドにノックされお預けをくらった犬のような顔をするルイスだった
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