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婚約者ルイス
ルイスの母
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「めちゃくちゃ綺麗なのに可愛くて良い子じゃない!王子はなんで婚約を解消したの?バカなの?」
母がルイスに言った
なんで!なんで!と聞いてくる
「好きの裏返しで素直になれなくて拗れてたんだ、リージアは素直に嫌われていると思っていて何年も前から婚約解消をしたくてたまたま街で店をしている僕の店に来て、手伝うことになって、」
「きゃーロマンスー!アベルの言った通りね」
何を言ったんだ…大体の想像はつくけど
「…それで棚ぼただったのね!我が家の救世主よリージアちゃんは、あなた頑張ったわね!引きが強いというか…」
こんなに褒められたことが我が人生であっただろうか…いやあったか。アベルを拾った時か
アベルは十数年前の隣国との争いで、隣国側の兵士だった。ルイスよりも少し年上で怪我をして動けなかったところをルイスが助けた。
聞くところによると帰るところもないとの事だった。珍しい青色の髪の毛のまだ少年といっても良いくらいだった。
それならうちにおいでよ。とルイスがアベルを連れて帰ってきた。
身寄りもないらしく、うちでルイスと共に剣術を磨き今のアベルがいる。
歳はアベルが三歳ほど上だが正確には分からないとの事だ。アベルが聖剣と呼ばれ隣国から恐れられているのはおかしな話だが、アベルはルイスに仕えると言っている。
いずれ妻になるリージアも命をかけて守ると冗談めかして言っていたが、本気だろう。
「あなたパパに似てイケメンなのに、残念な子だと思っていたけれど、本当に運が強いわね、絶対にリージアちゃんを離さないでね!馬鹿な王子の二の舞だけはゴメンよ!」
そこには自信があるリージアを手放す気はさらさらない!もしリージアが離れていったらもう生きていく価値がない…
「それはない!土下座をしてでも結婚してもらうよ」
笑うルイスだが
「引くわよ!」
母にドン引きされた。気持ち悪いものを見るような顔をする
「そうですか…やめておきます、リージアは僕の戦っているところにギャップを感じて惚れ直したと言ってましたよ、はあっ可愛い」
「あなたの口からそんな言葉を聞くなんて、ママ泣きそう…嬉しい」
大袈裟に泣き真似をする母に呆れるが
「そうだ、リージアの部屋とても気に入ってましたよ、リージアは自分でパステルカラーは似合わないと言ってますが、似合いますよね?」
「リージアちゃんは王都にいる時は、冷たい雰囲気だったんじゃないかしら?王子の婚約者だし凛としていなくてはいけなかったんでしょうね、厳しく教育もされたでしょうしね、なんとなく分かるわ。王都では可愛いというか美しく手本のような令嬢なんでしょうね」
すごい、その通りだった、母もまた王都出身だからだろうか、気持ちが分かるのだろう
「そんなような事を言ってました」
「肩の力を抜いて、あなたといる時が素のリージアちゃんなんでしょうね…やるわねぇルイス!本当に嬉しいわ、あの子がうちの娘になるなんて」
「こんな両親を見て素敵だと言ってくれましたよ」
「良い子ね、あなたを二年間好きにさせて良かったわ!」
「反対したくせに!」
「今となってはあなたの強運に感謝よ」
「リージアはたまには令嬢の皮を脱ぎたいそうですよ」
「あら!うちは歓迎します」
「でしょうね」
「ルイスお願い!もっとリージアちゃんの洋服をデザインさせて!」
「リージアの趣味もあるでしょうに…」
「好みを聞いてデザインするのは?」
「…それなら」
辺境にはデザイナーがいない。
母が趣味でデザインをしている。
生地は国内問わず買い漁っているようだ。
お針子を何人も邸で雇い、みんなの服が仕立てられる。
母は娘が欲しかったようでとてつもなくいきいきとしている。
今後はリージアのドレスが優先で作られるだろう。
もし、孫ができたら邸は服で埋もれるんじゃないかな?でもそれもありか
将来のことを思い胸が熱くなった
母がルイスに言った
なんで!なんで!と聞いてくる
「好きの裏返しで素直になれなくて拗れてたんだ、リージアは素直に嫌われていると思っていて何年も前から婚約解消をしたくてたまたま街で店をしている僕の店に来て、手伝うことになって、」
「きゃーロマンスー!アベルの言った通りね」
何を言ったんだ…大体の想像はつくけど
「…それで棚ぼただったのね!我が家の救世主よリージアちゃんは、あなた頑張ったわね!引きが強いというか…」
こんなに褒められたことが我が人生であっただろうか…いやあったか。アベルを拾った時か
アベルは十数年前の隣国との争いで、隣国側の兵士だった。ルイスよりも少し年上で怪我をして動けなかったところをルイスが助けた。
聞くところによると帰るところもないとの事だった。珍しい青色の髪の毛のまだ少年といっても良いくらいだった。
それならうちにおいでよ。とルイスがアベルを連れて帰ってきた。
身寄りもないらしく、うちでルイスと共に剣術を磨き今のアベルがいる。
歳はアベルが三歳ほど上だが正確には分からないとの事だ。アベルが聖剣と呼ばれ隣国から恐れられているのはおかしな話だが、アベルはルイスに仕えると言っている。
いずれ妻になるリージアも命をかけて守ると冗談めかして言っていたが、本気だろう。
「あなたパパに似てイケメンなのに、残念な子だと思っていたけれど、本当に運が強いわね、絶対にリージアちゃんを離さないでね!馬鹿な王子の二の舞だけはゴメンよ!」
そこには自信があるリージアを手放す気はさらさらない!もしリージアが離れていったらもう生きていく価値がない…
「それはない!土下座をしてでも結婚してもらうよ」
笑うルイスだが
「引くわよ!」
母にドン引きされた。気持ち悪いものを見るような顔をする
「そうですか…やめておきます、リージアは僕の戦っているところにギャップを感じて惚れ直したと言ってましたよ、はあっ可愛い」
「あなたの口からそんな言葉を聞くなんて、ママ泣きそう…嬉しい」
大袈裟に泣き真似をする母に呆れるが
「そうだ、リージアの部屋とても気に入ってましたよ、リージアは自分でパステルカラーは似合わないと言ってますが、似合いますよね?」
「リージアちゃんは王都にいる時は、冷たい雰囲気だったんじゃないかしら?王子の婚約者だし凛としていなくてはいけなかったんでしょうね、厳しく教育もされたでしょうしね、なんとなく分かるわ。王都では可愛いというか美しく手本のような令嬢なんでしょうね」
すごい、その通りだった、母もまた王都出身だからだろうか、気持ちが分かるのだろう
「そんなような事を言ってました」
「肩の力を抜いて、あなたといる時が素のリージアちゃんなんでしょうね…やるわねぇルイス!本当に嬉しいわ、あの子がうちの娘になるなんて」
「こんな両親を見て素敵だと言ってくれましたよ」
「良い子ね、あなたを二年間好きにさせて良かったわ!」
「反対したくせに!」
「今となってはあなたの強運に感謝よ」
「リージアはたまには令嬢の皮を脱ぎたいそうですよ」
「あら!うちは歓迎します」
「でしょうね」
「ルイスお願い!もっとリージアちゃんの洋服をデザインさせて!」
「リージアの趣味もあるでしょうに…」
「好みを聞いてデザインするのは?」
「…それなら」
辺境にはデザイナーがいない。
母が趣味でデザインをしている。
生地は国内問わず買い漁っているようだ。
お針子を何人も邸で雇い、みんなの服が仕立てられる。
母は娘が欲しかったようでとてつもなくいきいきとしている。
今後はリージアのドレスが優先で作られるだろう。
もし、孫ができたら邸は服で埋もれるんじゃないかな?でもそれもありか
将来のことを思い胸が熱くなった
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