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婚約者ルイス
マルロー家
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学園はテストも終わり長期休暇に入ろうとしていた
テスト結果はもちろん上位だった
王子妃教育や伯爵家での教育の成果だ
あれから王宮に行くことはなく、王妃様から手紙を頂戴した
マルロー家との縁談に対して祝福をされた
そしてフェリクスの事で謝られたが、こちらも意固地になっていた事もあり申し訳ない気持ちだった。
フェリクスから一度謝罪の手紙を受け取った。フェリクスはどうやら私の事が好きだったらしい…正直驚いた。
分かりにくすぎて、いや、わかるかい!
とても反省したようで(リカルド曰く真面目に執務に没頭していて気持ちが悪いとの事)お咎め的な事はないみたいだ。
これにはホッとした…
オブラートに包んでルイスさんにも話をした
「そうか、好きの裏返しというやつか…」
と呟いたがよく聞こえなかった
長期休暇に入るのでこの期にマルロー家へ挨拶に行く事になった。
辺境の地というだけあって移動に一週間もかかった!遠い…
その間ルイスと一緒に移動をしていたのだけど、マルロー家に向かう道中でここの領地の特産は~だの、ここの町には~など観光案内までしてくれて飽きずに移動が出来た。
はじめてのテント泊も体験した。
今の時期は暖かくていいが、冬は過酷だろうな…と思った
たまに聞こえる動物の鳴き声が恐ろしかったが、睡魔に負けて寝てしまった。
案外図太いようだと思った
スッキリした顔で朝食を食べているとルイスが笑いながら頼もしいと褒めて?くれた
そしてとうとうマルロー家の領地へと着いた
王都に比べるともちろん町は小さいが、辺境というだけあって、隣国の文化も入ってきていたのでちょっとした異国風だ…
度々襲撃されるという町や村には驚いたが、皆明るく楽しそうだった。
タウンハウスのマルローの使用人にも通じるものがあるのでそういう土地柄なんだろう
しばらくするとルイスから
「あのさ、引かないでね、両親と会っても」
はて??首を傾げるリージア
「もうすぐ着くから先に言っておく」
ルイスの宣言通り本邸に到着した。
黒い岩のような佇まいのとってもとっても大きなちょっとした襲撃なら耐えられそうな建物だった
「すごぉーい!」
驚くリージアにルイスが申し訳なさそうに
「ごめんね、豪華ではなくてしかも厳つい」
「なんで?かっこいいよ!」
にこっと笑うリージアにたじろぐルイス
「やっぱり変わっているよリージアは…」
玄関ドアを開けられて中に入ると、使用人とワイルドな男たちがわんさか待ちかねていた
頭を押さえるルイス
「おかえりをお待ちしておりました」
執事と思われる男性が深々と頭を下げた
「ただいま、なるべく人数は控えてくれと言ったのに…こちらはリージア、ロブレス伯爵令嬢で僕の…婚約者」
紹介された
「はじめまして、ロブレス伯爵が娘リージアと申します。皆さんどうぞよろしくお願いいたします」
笑顔で挨拶する。するとタウンハウスでの悪夢再び
「あの坊ちゃんが婚約者を、マルロー家の、いや国の救世主でございます」
泣き出す執事に背後からもすすり泣く声が…
やはり腰が引けてしまった
「やめてくれよ!引かれているじゃないか、逃げられたらお前たちを呪うからな!」
ルイスが執事達に怒ったように言うも
「リージア様、どうか坊ちゃんをよろしくお願いします」
全員に頭を下げられた。威圧感たるや否や…
「はい、こちらこそよろしくお願いします」
なんとか笑顔で返す
「天使だ…天使だ…」
と声が聞こえて大きな拍手で迎えられた
ルイスを見ると顔を赤くしてまた頭を押さえていた
「なんだ!騒がしい」
ルイスに似たイケメンダンディーと優しそうなマダムが現れた、ルイスの両親だろう
「まぁ!あなたがリージアちゃんね!」
ささっとリージアの前にきて手を取られた
「はじめまして、私はロブレス伯爵が娘リージアと申します、お会いできて嬉しいです」
淑女の礼をしようとするがマダムに手を取られていた
うんうんと隣で頷くダンディー
「これ、うちの両親…母上リージアの手を離してくれる?」
「いやよ!うちは女の子がいないから嬉しくて、仲良くしましょうね!ちょっとねうち、むさ苦しいけどリージアちゃんのおかげで明るくなりそうね、あなた!」
優しく明るく美しいマダムがとても可愛く思えた
「うむ、ルイスを頼んだよ、リージアちゃん、さぁこんなところでなんだから、茶でも飲もう、ルイス準備を」
ここでもルイスが準備をするんだ…
「あっ、私もお手伝い、」
リージアが言いかけたがマダムが
「良いの良いの、行きましょう」
応接室へと連行された
テスト結果はもちろん上位だった
王子妃教育や伯爵家での教育の成果だ
あれから王宮に行くことはなく、王妃様から手紙を頂戴した
マルロー家との縁談に対して祝福をされた
そしてフェリクスの事で謝られたが、こちらも意固地になっていた事もあり申し訳ない気持ちだった。
フェリクスから一度謝罪の手紙を受け取った。フェリクスはどうやら私の事が好きだったらしい…正直驚いた。
分かりにくすぎて、いや、わかるかい!
とても反省したようで(リカルド曰く真面目に執務に没頭していて気持ちが悪いとの事)お咎め的な事はないみたいだ。
これにはホッとした…
オブラートに包んでルイスさんにも話をした
「そうか、好きの裏返しというやつか…」
と呟いたがよく聞こえなかった
長期休暇に入るのでこの期にマルロー家へ挨拶に行く事になった。
辺境の地というだけあって移動に一週間もかかった!遠い…
その間ルイスと一緒に移動をしていたのだけど、マルロー家に向かう道中でここの領地の特産は~だの、ここの町には~など観光案内までしてくれて飽きずに移動が出来た。
はじめてのテント泊も体験した。
今の時期は暖かくていいが、冬は過酷だろうな…と思った
たまに聞こえる動物の鳴き声が恐ろしかったが、睡魔に負けて寝てしまった。
案外図太いようだと思った
スッキリした顔で朝食を食べているとルイスが笑いながら頼もしいと褒めて?くれた
そしてとうとうマルロー家の領地へと着いた
王都に比べるともちろん町は小さいが、辺境というだけあって、隣国の文化も入ってきていたのでちょっとした異国風だ…
度々襲撃されるという町や村には驚いたが、皆明るく楽しそうだった。
タウンハウスのマルローの使用人にも通じるものがあるのでそういう土地柄なんだろう
しばらくするとルイスから
「あのさ、引かないでね、両親と会っても」
はて??首を傾げるリージア
「もうすぐ着くから先に言っておく」
ルイスの宣言通り本邸に到着した。
黒い岩のような佇まいのとってもとっても大きなちょっとした襲撃なら耐えられそうな建物だった
「すごぉーい!」
驚くリージアにルイスが申し訳なさそうに
「ごめんね、豪華ではなくてしかも厳つい」
「なんで?かっこいいよ!」
にこっと笑うリージアにたじろぐルイス
「やっぱり変わっているよリージアは…」
玄関ドアを開けられて中に入ると、使用人とワイルドな男たちがわんさか待ちかねていた
頭を押さえるルイス
「おかえりをお待ちしておりました」
執事と思われる男性が深々と頭を下げた
「ただいま、なるべく人数は控えてくれと言ったのに…こちらはリージア、ロブレス伯爵令嬢で僕の…婚約者」
紹介された
「はじめまして、ロブレス伯爵が娘リージアと申します。皆さんどうぞよろしくお願いいたします」
笑顔で挨拶する。するとタウンハウスでの悪夢再び
「あの坊ちゃんが婚約者を、マルロー家の、いや国の救世主でございます」
泣き出す執事に背後からもすすり泣く声が…
やはり腰が引けてしまった
「やめてくれよ!引かれているじゃないか、逃げられたらお前たちを呪うからな!」
ルイスが執事達に怒ったように言うも
「リージア様、どうか坊ちゃんをよろしくお願いします」
全員に頭を下げられた。威圧感たるや否や…
「はい、こちらこそよろしくお願いします」
なんとか笑顔で返す
「天使だ…天使だ…」
と声が聞こえて大きな拍手で迎えられた
ルイスを見ると顔を赤くしてまた頭を押さえていた
「なんだ!騒がしい」
ルイスに似たイケメンダンディーと優しそうなマダムが現れた、ルイスの両親だろう
「まぁ!あなたがリージアちゃんね!」
ささっとリージアの前にきて手を取られた
「はじめまして、私はロブレス伯爵が娘リージアと申します、お会いできて嬉しいです」
淑女の礼をしようとするがマダムに手を取られていた
うんうんと隣で頷くダンディー
「これ、うちの両親…母上リージアの手を離してくれる?」
「いやよ!うちは女の子がいないから嬉しくて、仲良くしましょうね!ちょっとねうち、むさ苦しいけどリージアちゃんのおかげで明るくなりそうね、あなた!」
優しく明るく美しいマダムがとても可愛く思えた
「うむ、ルイスを頼んだよ、リージアちゃん、さぁこんなところでなんだから、茶でも飲もう、ルイス準備を」
ここでもルイスが準備をするんだ…
「あっ、私もお手伝い、」
リージアが言いかけたがマダムが
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応接室へと連行された
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