真実の愛のお相手に婚約者を譲ろうと頑張った結果、毎回のように戻ってくる件

さこの

文字の大きさ
上 下
35 / 55

家族に報告します

しおりを挟む
その後両親と兄に報告をすることになった

「ルイスさんに告白をされまして…」
顔が赤くなるリージアを前に
「「「うんうん、それで?」」」
興味津々の三人
「嬉しい気持ちの方が勝りまして」
「「「うんうん、それで?」」」
早く言え!とばかりに前のめりになる三人

「婚約のお話を受けたいのですが、私だけの話ではなくて、お父さ、」
「もちろん、オッケーだ!二人ともどうだ?」
話の途中なんだけど…父も喜んでいる様だ
「私はリージアの気持ちを汲んであげたいわ」
微笑む母はもう祝福ムードだ
「家柄は問題ないし、青の聖剣がいる家だ…羨ましい」
なんの話だ?兄よ…
「なぁ、ルイスさんってずっと言っているが、もしかして街のパ」
カインの口を押さえてにこりと笑う
「それ、あとで言うからお願い、黙って」
小さな声で制すると頷かれた

「まさか私の誕生日にこんないい話が舞い込むとは…」
リカルドと話をしていたルイスの元へと行き両親も兄も喜んでいるみたいと伝えると、嬉しそうな顔をして、次はルイスの家に挨拶に来て欲しいとのことだった。
既に両親には話をしてあり、会うのを楽しみにしているとの事だった

「断ったらどうするつもりだったの?」
勝手に話を進められている様で、拗ねる様に言った
「断られても、うん。とリージアが言うまで粘るつもり、だった」
顔を赤くして口籠るルイスが可愛かった

「ふふふっ、ルイスさん可愛い」
とびっきりの笑顔でルイスを揶揄う所をリカルドに見られる

「リージアの笑顔は久しぶりに見た、その方がいい」
リカルドが笑いリージアの頭を撫でた
久しぶりに見た顔だった、最近はいつも怒った様な顔をしていたから
「…リカルド兄様」
つい昔のように呼んでしまった

「懐かしいなその呼び方は、幸せになれリージア、ディオン頼んだぞ、リージアは私の大事な妹なんだ」
優しい口調だった

「あぁ、安心して欲しい、リージアは僕が幸せにする」
しっかりとした男らしい口調でリカルドに告げる

あのルイスさんから歯が浮くようなセリフを吐かれ顔が赤くなった…もう耳も。いや身体中が火傷寸前だ

後ろに控えていたアベルが揶揄う
「へー、ルイスもやるなぁ…両親が聞いたら喜ぶだろうなぁ、少し盛って報告しとこう。リカルドは残念だったな」
にやにや笑うアベル
「余計なことを言ったら殺すぞ、良いか?」
リカルドがアベルを睨むその目…冷たくて恐ろしく背筋が凍った

「言わないよ、ほらリージアちゃんが怖がっている」
なんのこともないように、アベルがリカルドに言う
「怖かったか、それはすまないアベルの口を縫い付けておこう」
リカルドに自然と謝られる
「ふふふ、リカルド兄様とこうやってお話しするのも久しぶりですね」
最近は怖くて近寄れなかった
「愚弟の事があったからな…リージアの顔を見るのが申し訳なくて」
顔を顰め髪をくしゃっとさせた
「知っていたの?」
驚くリージア

「まぁな、陛下たちは知らないから安心して良い、解消したいならとっとと相談して欲しかったよ…カインに言ったら、リージアなりに考えた結果だと言われた」
「だって、」
「まぁいい、終わった話だ。リージアはディオンの家にいけ、驚くから」
リカルドはにんまりと意地悪い顔をした



しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

《完結》愛する人と結婚するだけが愛じゃない

ぜらいす黒糖
恋愛
オリビアはジェームズとこのまま結婚するだろうと思っていた。 ある日、可愛がっていた後輩のマリアから「先輩と別れて下さい」とオリビアは言われた。 ジェームズに確かめようと部屋に行くと、そこにはジェームズとマリアがベッドで抱き合っていた。 ショックのあまり部屋を飛び出したオリビアだったが、気がつくと走る馬車の前を歩いていた。

【完結】真実の愛に目覚めたと婚約解消になったので私は永遠の愛に生きることにします!

ユウ
恋愛
侯爵令嬢のアリスティアは婚約者に真実の愛を見つけたと告白され婚約を解消を求められる。 恋する相手は平民であり、正反対の可憐な美少女だった。 アリスティアには拒否権など無く、了承するのだが。 側近を婚約者に命じ、あげくの果てにはその少女を侯爵家の養女にするとまで言われてしまい、大切な家族まで侮辱され耐え切れずに修道院に入る事を決意したのだが…。 「ならば俺と永遠の愛を誓ってくれ」 意外な人物に結婚を申し込まれてしまう。 一方真実の愛を見つけた婚約者のティエゴだったが、思い込みの激しさからとんでもない誤解をしてしまうのだった。

婚約者様は大変お素敵でございます

ましろ
恋愛
私シェリーが婚約したのは16の頃。相手はまだ13歳のベンジャミン様。当時の彼は、声変わりすらしていない天使の様に美しく可愛らしい少年だった。 あれから2年。天使様は素敵な男性へと成長した。彼が18歳になり学園を卒業したら結婚する。 それまで、侯爵家で花嫁修業としてお父上であるカーティス様から仕事を学びながら、嫁ぐ日を指折り数えて待っていた── 設定はゆるゆるご都合主義です。

貴方を愛する事はありません、絶対に

ひよこ1号
恋愛
男爵令嬢のクララは、伯爵令息との婚約を邪魔されて、ある醜聞塗れの侯爵の愛人にされてしまう。耐え忍ぶ日々に、救いの天使が現れた。※視点はクララ、ダニエル、シェリーで切り替わりますので、苦手な方はご注意を。※短編「愛する事はないと言ってくれ」https://www.alphapolis.co.jp/novel/556320410/970881015/episode/8394041の続編ですが、単体でもお読み頂けると思います。※相変わらずダニエルは屑ですのでご注意下さい

離れ離れの婚約者は、もう彼の元には戻らない

月山 歩
恋愛
婚約中のセシーリアは隣国より侵略され、婚約者と共に逃げるが、婚約者を逃すため、深い森の中で、離れ離れになる。一人になってしまったセシーリアは命の危機に直面して、自分の力で生きたいと強く思う。それを助けるのは、彼女を諦めきれない幼馴染の若き王で。

断罪される前に市井で暮らそうとした悪役令嬢は幸せに酔いしれる

葉柚
恋愛
侯爵令嬢であるアマリアは、男爵家の養女であるアンナライラに婚約者のユースフェリア王子を盗られそうになる。 アンナライラに呪いをかけたのはアマリアだと言いアマリアを追い詰める。 アマリアは断罪される前に市井に溶け込み侯爵令嬢ではなく一市民として生きようとする。 市井ではどこかの王子が呪いにより猫になってしまったという噂がまことしやかに流れており……。

私は側妃なんかにはなりません!どうか王女様とお幸せに

Karamimi
恋愛
公爵令嬢のキャリーヌは、婚約者で王太子のジェイデンから、婚約を解消して欲しいと告げられた。聞けば視察で来ていたディステル王国の王女、ラミアを好きになり、彼女と結婚したいとの事。 ラミアは非常に美しく、お色気むんむんの女性。ジェイデンが彼女の美しさの虜になっている事を薄々気が付いていたキャリーヌは、素直に婚約解消に応じた。 しかし、ジェイデンの要求はそれだけでは終わらなかったのだ。なんとキャリーヌに、自分の側妃になれと言い出したのだ。そもそも側妃は非常に問題のある制度だったことから、随分昔に廃止されていた。 もちろん、キャリーヌは側妃を拒否したのだが… そんなキャリーヌをジェイデンは権力を使い、地下牢に閉じ込めてしまう。薄暗い地下牢で、食べ物すら与えられないキャリーヌ。 “側妃になるくらいなら、この場で息絶えた方がマシだ” 死を覚悟したキャリーヌだったが、なぜか地下牢から出され、そのまま家族が見守る中馬車に乗せられた。 向かった先は、実の姉の嫁ぎ先、大国カリアン王国だった。 深い傷を負ったキャリーヌを、カリアン王国で待っていたのは… ※恋愛要素よりも、友情要素が強く出てしまった作品です。 他サイトでも同時投稿しています。 どうぞよろしくお願いしますm(__)m

婚約者をないがしろにする人はいりません

にいるず
恋愛
 公爵令嬢ナリス・レリフォルは、侯爵子息であるカリロン・サクストンと婚約している。カリロンは社交界でも有名な美男子だ。それに引き換えナリスは平凡でとりえは高い身分だけ。カリロンは、社交界で浮名を流しまくっていたものの今では、唯一の女性を見つけたらしい。子爵令嬢のライザ・フュームだ。  ナリスは今日の王家主催のパーティーで決意した。婚約破棄することを。侯爵家でもないがしろにされ婚約者からも冷たい仕打ちしか受けない。もう我慢できない。今でもカリロンとライザは誰はばかることなくいっしょにいる。そのせいで自分は周りに格好の話題を提供して、今日の陰の主役になってしまったというのに。  そう思っていると、昔からの幼馴染であるこの国の次期国王となるジョイナス王子が、ナリスのもとにやってきた。どうやらダンスを一緒に踊ってくれるようだ。この好奇の視線から助けてくれるらしい。彼には隣国に婚約者がいる。昔は彼と婚約するものだと思っていたのに。

処理中です...