28 / 55
ルイスさんの店
しおりを挟む
「こんにちはルイスさん」
フェリクスに腹が立ってあの後授業をサボって街に出た
「久しぶりだね、制服姿ってことは学園は終わったの?」
ううんと首を振る
「サボったの」
「へー、素行が悪いんだねお嬢様」
くすくすと笑う
「うん、いい子でいるのやめた」
笑顔で返す
「どうしたことやら…何か飲みますか?」
今度は呆れた様子だ
「美味しいお茶と、美味しいケーキが食べたい」
「はいはい、お待ちくださいね」
カウンターに座り頬杖をつく
「あれ?リージアちゃんじゃないか」
ルイスの友人で役者のアベルが来たようだ
「アベルさん、こんにちは」
立ち上がり挨拶をする
「制服姿とは新鮮で良いね、学園は終わったの?」
「サボりました」
「そうか、じゃあ一緒にお茶を飲もう」
ルイスにリージアと同じものを注文するアベルがカウンターの椅子を一つ空けて座った
ルイスがお茶とケーキを出してくれた
「はい新作のケーキだよ」
ふわっふわのきめ細かい生地で卵たっぷりと言う感じの優しいケーキだ
それに合わせてフレーバーティーも出された
「やっぱりルイスさんの淹れてくださるお茶は美味しいです」
さっきフェリクスと飲んだお茶とは違う
「で、どうしたの?家に帰りたくないの?」
アベルに言われ
「そんなんじゃないけど…」
足をぶらぶらとさせた。令嬢らしくはない仕草をしてもルイスもアベルも咎めないので居心地が良いなーとしみじみ思いながら
「そうだ!ルイスさんに報告しなきゃ、あのね婚約解消したの」
「「えっ?!」」
ルイスとアベルの声がハモる
キョトンとするリージア
「な、何?」
「いや、なんでもない」
ルイスが答える
「リージアちゃんの相手なら身分も高そうだよ、ね…?」
アベルが答える
「うん、そうなんだけど、もうね無理だったの、幼い頃からその人の家に嫁ぐ事になっていて厳しく教育されてね、両親の愛情は妹にぜーんぶ持っていかれて、寂しかったんだけど言えなくて…この前両親と和解したの!それでいかに相手が嫌だったかを説明したら、父と兄が相手の家に話をしてくれて、やっと解消になったの」
簡潔に説明出来たはずだ!リージアの説明に驚く二人
「え?なに?」
うまく説明したはずだけど…?
「それで?相手の何がダメだったの?」
アベルから話の続きを促される
「初対面で、私に恋をすることはないって言われて、」
「はぁっ?なんだそれ!」
ルイスが怒る
「リージアちゃん続きを」
ルイスをキッと、睨むアベル
「好きな人が出来たってね毎回報告してくるの!それでその子の好みの茶会を開けだの、チケットを取れだのって言われて成功したら婚約解消をしてくれるって言ったのに、大成功したのに解消してくれなくて、こっちからしたの!」
「よくその子の好みがわかったね、リサーチしたの?」
アベルに聞かれる、聞き上手だ
「だって相手は義妹だったんだもん」
「「はぁっ?!」」
ルイスとアベルの声がハモる
「え?なに、」
キョロキョロと二人の顔を交互に見る
「妹?あの子だよね?似てなかったけど!」
「義理の妹だもの、彼が好きになるのは私と正反対の可愛い系の癒し系なのよ」
「いや、リージアちゃん可愛いから」
アベルに真剣に言われ
「うん、確かに、頑張り屋さんだし、切羽詰まった感はなんとも言えず可愛い」
ルイスも同感といった感じで答える
顔がピンクに染まるリージア
「そんな…お世辞と分かっていても嬉しいですけども」
「そう言うところも可愛い」
「飾ってない感じがとても好印象で可愛い」
「もう、揶揄うのはやめてくださいっ!」
その日は解散となった
フェリクスに腹が立ってあの後授業をサボって街に出た
「久しぶりだね、制服姿ってことは学園は終わったの?」
ううんと首を振る
「サボったの」
「へー、素行が悪いんだねお嬢様」
くすくすと笑う
「うん、いい子でいるのやめた」
笑顔で返す
「どうしたことやら…何か飲みますか?」
今度は呆れた様子だ
「美味しいお茶と、美味しいケーキが食べたい」
「はいはい、お待ちくださいね」
カウンターに座り頬杖をつく
「あれ?リージアちゃんじゃないか」
ルイスの友人で役者のアベルが来たようだ
「アベルさん、こんにちは」
立ち上がり挨拶をする
「制服姿とは新鮮で良いね、学園は終わったの?」
「サボりました」
「そうか、じゃあ一緒にお茶を飲もう」
ルイスにリージアと同じものを注文するアベルがカウンターの椅子を一つ空けて座った
ルイスがお茶とケーキを出してくれた
「はい新作のケーキだよ」
ふわっふわのきめ細かい生地で卵たっぷりと言う感じの優しいケーキだ
それに合わせてフレーバーティーも出された
「やっぱりルイスさんの淹れてくださるお茶は美味しいです」
さっきフェリクスと飲んだお茶とは違う
「で、どうしたの?家に帰りたくないの?」
アベルに言われ
「そんなんじゃないけど…」
足をぶらぶらとさせた。令嬢らしくはない仕草をしてもルイスもアベルも咎めないので居心地が良いなーとしみじみ思いながら
「そうだ!ルイスさんに報告しなきゃ、あのね婚約解消したの」
「「えっ?!」」
ルイスとアベルの声がハモる
キョトンとするリージア
「な、何?」
「いや、なんでもない」
ルイスが答える
「リージアちゃんの相手なら身分も高そうだよ、ね…?」
アベルが答える
「うん、そうなんだけど、もうね無理だったの、幼い頃からその人の家に嫁ぐ事になっていて厳しく教育されてね、両親の愛情は妹にぜーんぶ持っていかれて、寂しかったんだけど言えなくて…この前両親と和解したの!それでいかに相手が嫌だったかを説明したら、父と兄が相手の家に話をしてくれて、やっと解消になったの」
簡潔に説明出来たはずだ!リージアの説明に驚く二人
「え?なに?」
うまく説明したはずだけど…?
「それで?相手の何がダメだったの?」
アベルから話の続きを促される
「初対面で、私に恋をすることはないって言われて、」
「はぁっ?なんだそれ!」
ルイスが怒る
「リージアちゃん続きを」
ルイスをキッと、睨むアベル
「好きな人が出来たってね毎回報告してくるの!それでその子の好みの茶会を開けだの、チケットを取れだのって言われて成功したら婚約解消をしてくれるって言ったのに、大成功したのに解消してくれなくて、こっちからしたの!」
「よくその子の好みがわかったね、リサーチしたの?」
アベルに聞かれる、聞き上手だ
「だって相手は義妹だったんだもん」
「「はぁっ?!」」
ルイスとアベルの声がハモる
「え?なに、」
キョロキョロと二人の顔を交互に見る
「妹?あの子だよね?似てなかったけど!」
「義理の妹だもの、彼が好きになるのは私と正反対の可愛い系の癒し系なのよ」
「いや、リージアちゃん可愛いから」
アベルに真剣に言われ
「うん、確かに、頑張り屋さんだし、切羽詰まった感はなんとも言えず可愛い」
ルイスも同感といった感じで答える
顔がピンクに染まるリージア
「そんな…お世辞と分かっていても嬉しいですけども」
「そう言うところも可愛い」
「飾ってない感じがとても好印象で可愛い」
「もう、揶揄うのはやめてくださいっ!」
その日は解散となった
23
お気に入りに追加
2,259
あなたにおすすめの小説

【完結】愛したあなたは本当に愛する人と幸せになって下さい
高瀬船
恋愛
伯爵家のティアーリア・クランディアは公爵家嫡男、クライヴ・ディー・アウサンドラと婚約秒読みの段階であった。
だが、ティアーリアはある日クライヴと彼の従者二人が話している所に出くわし、聞いてしまう。
クライヴが本当に婚約したかったのはティアーリアの妹のラティリナであったと。
ショックを受けるティアーリアだったが、愛する彼の為自分は身を引く事を決意した。
【誤字脱字のご報告ありがとうございます!小っ恥ずかしい誤字のご報告ありがとうございます!個別にご返信出来ておらず申し訳ございません( •́ •̀ )】

彼と婚約破棄しろと言われましても困ります。なぜなら、彼は婚約者ではありませんから
水上
恋愛
「私は彼のことを心から愛しているの! 彼と婚約破棄して!」
「……はい?」
子爵令嬢である私、カトリー・ロンズデールは困惑していた。
だって、私と彼は婚約なんてしていないのだから。
「エリオット様と別れろって言っているの!」
彼女は下品に怒鳴りながら、ポケットから出したものを私に投げてきた。
そのせいで、私は怪我をしてしまった。
いきなり彼と別れろと言われても、それは無理な相談である。
だって、彼は──。
そして勘違いした彼女は、自身を破滅へと導く、とんでもない騒動を起こすのだった……。
※この作品は、旧作を加筆、修正して再掲載したものです。

断罪される前に市井で暮らそうとした悪役令嬢は幸せに酔いしれる
葉柚
恋愛
侯爵令嬢であるアマリアは、男爵家の養女であるアンナライラに婚約者のユースフェリア王子を盗られそうになる。
アンナライラに呪いをかけたのはアマリアだと言いアマリアを追い詰める。
アマリアは断罪される前に市井に溶け込み侯爵令嬢ではなく一市民として生きようとする。
市井ではどこかの王子が呪いにより猫になってしまったという噂がまことしやかに流れており……。

旦那様は離縁をお望みでしょうか
村上かおり
恋愛
ルーベンス子爵家の三女、バーバラはアルトワイス伯爵家の次男であるリカルドと22歳の時に結婚した。
けれど最初の顔合わせの時から、リカルドは不機嫌丸出しで、王都に来てもバーバラを家に一人残して帰ってくる事もなかった。
バーバラは行き遅れと言われていた自分との政略結婚が気に入らないだろうと思いつつも、いずれはリカルドともいい関係を築けるのではないかと待ち続けていたが。

離れ離れの婚約者は、もう彼の元には戻らない
月山 歩
恋愛
婚約中のセシーリアは隣国より侵略され、婚約者と共に逃げるが、婚約者を逃すため、深い森の中で、離れ離れになる。一人になってしまったセシーリアは命の危機に直面して、自分の力で生きたいと強く思う。それを助けるのは、彼女を諦めきれない幼馴染の若き王で。
【掌編集】今までお世話になりました旦那様もお元気で〜妻の残していった離婚受理証明書を握りしめイケメン公爵は涙と鼻水を垂らす
まほりろ
恋愛
新婚初夜に「君を愛してないし、これからも愛するつもりはない」と言ってしまった公爵。
彼は今まで、天才、美男子、完璧な貴公子、ポーカーフェイスが似合う氷の公爵などと言われもてはやされてきた。
しかし新婚初夜に暴言を吐いた女性が、初恋の人で、命の恩人で、伝説の聖女で、妖精の愛し子であったことを知り意気消沈している。
彼の手には元妻が置いていった「離婚受理証明書」が握られていた……。
他掌編七作品収録。
※無断転載を禁止します。
※朗読動画の無断配信も禁止します
「Copyright(C)2023-まほりろ/若松咲良」
某小説サイトに投稿した掌編八作品をこちらに転載しました。
【収録作品】
①「今までお世話になりました旦那様もお元気で〜ポーカーフェイスの似合う天才貴公子と称された公爵は、妻の残していった離婚受理証明書を握りしめ涙と鼻水を垂らす」
②「何をされてもやり返せない臆病な公爵令嬢は、王太子に竜の生贄にされ壊れる。能ある鷹と天才美少女は爪を隠す」
③「運命的な出会いからの即日プロポーズ。婚約破棄された天才錬金術師は新しい恋に生きる!」
④「4月1日10時30分喫茶店ルナ、婚約者は遅れてやってきた〜新聞は星座占いを見る為だけにある訳ではない」
⑤「『お姉様はズルい!』が口癖の双子の弟が現世の婚約者! 前世では弟を立てる事を親に強要され馬鹿の振りをしていましたが、現世では奴とは他人なので天才として実力を充分に発揮したいと思います!」
⑥「婚約破棄をしたいと彼は言った。契約書とおふだにご用心」
⑦「伯爵家に半世紀仕えた老メイドは伯爵親子の罠にハマり無一文で追放される。老メイドを助けたのはポーカーフェイスの美女でした」
⑧「お客様の中に褒め褒めの感想を書ける方はいらっしゃいませんか? 天才美文感想書きVS普通の少女がえんぴつで書いた感想!」

【完結】真実の愛に目覚めたと婚約解消になったので私は永遠の愛に生きることにします!
ユウ
恋愛
侯爵令嬢のアリスティアは婚約者に真実の愛を見つけたと告白され婚約を解消を求められる。
恋する相手は平民であり、正反対の可憐な美少女だった。
アリスティアには拒否権など無く、了承するのだが。
側近を婚約者に命じ、あげくの果てにはその少女を侯爵家の養女にするとまで言われてしまい、大切な家族まで侮辱され耐え切れずに修道院に入る事を決意したのだが…。
「ならば俺と永遠の愛を誓ってくれ」
意外な人物に結婚を申し込まれてしまう。
一方真実の愛を見つけた婚約者のティエゴだったが、思い込みの激しさからとんでもない誤解をしてしまうのだった。

【完結】婚約破棄される未来見えてるので最初から婚約しないルートを選びます
21時完結
恋愛
レイリーナ・フォン・アーデルバルトは、美しく品格高い公爵令嬢。しかし、彼女はこの世界が乙女ゲームの世界であり、自分がその悪役令嬢であることを知っている。ある日、夢で見た記憶が現実となり、レイリーナとしての人生が始まる。彼女の使命は、悲惨な結末を避けて幸せを掴むこと。
エドウィン王子との婚約を避けるため、レイリーナは彼との接触を避けようとするが、彼の深い愛情に次第に心を開いていく。エドウィン王子から婚約を申し込まれるも、レイリーナは即答を避け、未来を築くために時間を求める。
悪役令嬢としての運命を変えるため、レイリーナはエドウィンとの関係を慎重に築きながら、新しい道を模索する。運命を超えて真実の愛を掴むため、彼女は一人の女性として成長し、幸せな未来を目指して歩み続ける。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる