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ピクニックをプロデュース
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「若い令嬢が喜ぶサンドイッチ…この前の変わったものが好きな子かな?王子と一緒にいた」
こくんと頷くリージアは、ルイスが出してくれた花が咲くお茶に夢中だ
「その子の好きなものは何?」
カウンターに両腕をつきラフな姿勢のルイス
「甘いものです」
「ざっくりだな」
苦笑いするルイス
「フルーツサンドはどう?パンにチョコで工夫して柄を付けて、クリームを塗って甘さを出してフルーツの断面を見せるように切ったら更に映えるよ」
サラサラと紙にペンを走らせる
サンドイッチの設計図の様なものだ、とても分かりやすい!そして絵が上手い
「あとは、ジャムを作ってクッキーに乗せたり炭酸で割っても美味しいし、見た目も綺麗だよねぇ暑くなってきたから」
「うんうん良いですね!作ってみたいです、教えてください!」
見たこともなく味の想像もつかないサンドイッチだがルイスが考えるのだ、美味しいに決まっている
ルイスのおかげでピクニックの準備はまずまずだ!
「また近いうちにお邪魔しますっ」
お礼を言い席を立つ、昼過ぎに来たはずが時計を見るとあっという間に時間が過ぎている
次はネクタイだ!
「お嬢様、次は定休日に来てくれる?」
「はい、お休みのところ申し訳ございません、それでは!」
ネクタイ、ネクタイとぶつぶつ唱えながら、侍女と護衛を連れていつもの商店へと行く
「これとこれとこれと、あとこれ」
ついでにネクタイピンも選んだ
「邸に届けてください、妹が選びますのでお願いします」
にこりと店主に笑顔を見せる
「お嬢様いつもありがとうございます」
深々と頭を下げる初老の店主
「いいえ、ここに来れば素敵なものがたくさんありますもの、選ぶのが大変です」
ふふっと笑うリージア
「何をおっしゃいますか、お嬢様が選ばれたものは生地も最新のもので、入手したばかりのものです、柄もこれから流行になるでしょう」
えっ、そうなの…何も知らずに直感で選んでしまった…額に汗が滲んできた…ふぅ
「それではお願いしますね」
挨拶をして店を出る
もうすぐ夕方だ…早く帰らなきゃ!
足早に街を歩き馬車に乗り邸へと戻る
家族揃って晩餐を取りその後母にお茶に誘われたが疲れていたので断った。
「お兄様少し良い?」
元気のないリージア
「あぁもちろん、やつの話か?」
察しのいいことで…いや今はそれしかないか
「うん」
カインの部屋でお茶をする事にした
「解消してくれなかった…」
しゅんとするリージア
「またかよ、やつは何を望んでいるんだよ」
怒りを隠せないカイン
「ピクニックですって…ルシアが行きたいらしいのよ、喜ばせたいと言われて、プロデュースしなきゃならないの」
リージアは心の底からため息を吐いた
「もう最後、最後っていつが最後か分からないし、もうフェリクス殿下の顔を見たくないのよ、これを機にお父様にも話をします」
決心したような顔でカインに伝える
「分かった、父上に言う時は俺も付き合うよ」
「うん」
「でもさ、ピクニックに婚約者でもないルシアと行くとなると、大変じゃないか?」
不思議に思うカイン
「前もその前もその前の前も…あの人はうまく偽装するの、だからバレないの、周りの人達はヒヤヒヤしてます…」
疲労の色が見えるリージア
「ルシアもルシアであの人に渡すプレゼントを選べと言ってくるし…もう嫌」
「似た二人だな、振り回されるリージアが不憫でならん」
同情した顔つきのカイン
「俺何か手伝えることある?」
「サンドイッチを作るからこの前のキッチンを使いたいの、使用許可を…またルイスさんが来てくれるとは限らないし、今度の定休日にサンドイッチの特訓に行ってきます」
気合十分のリージア、これで最後だ!
「…またあの男か、気に入らない」
こくんと頷くリージアは、ルイスが出してくれた花が咲くお茶に夢中だ
「その子の好きなものは何?」
カウンターに両腕をつきラフな姿勢のルイス
「甘いものです」
「ざっくりだな」
苦笑いするルイス
「フルーツサンドはどう?パンにチョコで工夫して柄を付けて、クリームを塗って甘さを出してフルーツの断面を見せるように切ったら更に映えるよ」
サラサラと紙にペンを走らせる
サンドイッチの設計図の様なものだ、とても分かりやすい!そして絵が上手い
「あとは、ジャムを作ってクッキーに乗せたり炭酸で割っても美味しいし、見た目も綺麗だよねぇ暑くなってきたから」
「うんうん良いですね!作ってみたいです、教えてください!」
見たこともなく味の想像もつかないサンドイッチだがルイスが考えるのだ、美味しいに決まっている
ルイスのおかげでピクニックの準備はまずまずだ!
「また近いうちにお邪魔しますっ」
お礼を言い席を立つ、昼過ぎに来たはずが時計を見るとあっという間に時間が過ぎている
次はネクタイだ!
「お嬢様、次は定休日に来てくれる?」
「はい、お休みのところ申し訳ございません、それでは!」
ネクタイ、ネクタイとぶつぶつ唱えながら、侍女と護衛を連れていつもの商店へと行く
「これとこれとこれと、あとこれ」
ついでにネクタイピンも選んだ
「邸に届けてください、妹が選びますのでお願いします」
にこりと店主に笑顔を見せる
「お嬢様いつもありがとうございます」
深々と頭を下げる初老の店主
「いいえ、ここに来れば素敵なものがたくさんありますもの、選ぶのが大変です」
ふふっと笑うリージア
「何をおっしゃいますか、お嬢様が選ばれたものは生地も最新のもので、入手したばかりのものです、柄もこれから流行になるでしょう」
えっ、そうなの…何も知らずに直感で選んでしまった…額に汗が滲んできた…ふぅ
「それではお願いしますね」
挨拶をして店を出る
もうすぐ夕方だ…早く帰らなきゃ!
足早に街を歩き馬車に乗り邸へと戻る
家族揃って晩餐を取りその後母にお茶に誘われたが疲れていたので断った。
「お兄様少し良い?」
元気のないリージア
「あぁもちろん、やつの話か?」
察しのいいことで…いや今はそれしかないか
「うん」
カインの部屋でお茶をする事にした
「解消してくれなかった…」
しゅんとするリージア
「またかよ、やつは何を望んでいるんだよ」
怒りを隠せないカイン
「ピクニックですって…ルシアが行きたいらしいのよ、喜ばせたいと言われて、プロデュースしなきゃならないの」
リージアは心の底からため息を吐いた
「もう最後、最後っていつが最後か分からないし、もうフェリクス殿下の顔を見たくないのよ、これを機にお父様にも話をします」
決心したような顔でカインに伝える
「分かった、父上に言う時は俺も付き合うよ」
「うん」
「でもさ、ピクニックに婚約者でもないルシアと行くとなると、大変じゃないか?」
不思議に思うカイン
「前もその前もその前の前も…あの人はうまく偽装するの、だからバレないの、周りの人達はヒヤヒヤしてます…」
疲労の色が見えるリージア
「ルシアもルシアであの人に渡すプレゼントを選べと言ってくるし…もう嫌」
「似た二人だな、振り回されるリージアが不憫でならん」
同情した顔つきのカイン
「俺何か手伝えることある?」
「サンドイッチを作るからこの前のキッチンを使いたいの、使用許可を…またルイスさんが来てくれるとは限らないし、今度の定休日にサンドイッチの特訓に行ってきます」
気合十分のリージア、これで最後だ!
「…またあの男か、気に入らない」
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