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運命のお茶会
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お茶会当日
「お姉様のドレスの方が素敵じゃないですか!狡い狡い」
駄々をこねるルシア
「これは王妃様から贈られたものだからルシアにはあげられないのよ」
困った顔をするリージア
時間がない、もう邸を出ないと間に合わなくなる
「ルシアの黄色のドレスもとても可愛いわよ?まるでお日様みたいに温かい気持ちになれるもの」
「えへ!そうですか?たしかにお姉様は冷たい雰囲気ですから黄色は似合わないですよねっ」
グサリとナイフが刺さる一撃だ…可愛いドレスは似合わない
「そ、そのリボンもとても可愛いわよ…」
「これは…気になっている人がいて…その方の瞳の色なんですぅ」
フェリクスの色か、なるほど…よくそんな色を堂々と付けられるものだと尊敬してしまう。あの男の瞳の色…ゾクっとした、これは寒気だ
「ルシアは好きな男性がいるの?」
近くにいた母が話に入ってきた
「はい、お兄様にも紹介しろと言われましたので、近々お連れしますね」
チラッとこちらを見て笑顔で答えるルシア
「それは楽しみね、リージア貴女早くいかなきゃお手伝いに遅れちゃうわよ?」
ウィンクして早くいけと合図をしてくる母
逃がしてくれたのか…ありがたい
急いで馬車に乗り込む
「お母様、お姉様って下働きと変わりませんね?」
「あら、そんなことを言うものではありませんよ、ルシアもお姉様を見習ってきちんと教師の言うことを聞かなきゃダメよ」
「私、最終チェックのために部屋に戻ります」
逃げるように自室に駆け込む
「なによ!お母様まで小言を言うなんて…」
「これでよし!っと」
テーブルに飾る花を王妃様が選んで、それを飾るのがリージアの仕事だ。
王妃様が選んだ花に少しだけ色味を足すようにアレンジした。
今回は若い令嬢が招待されているので、可愛らしい雰囲気になった。
後は任せるわねと言われた為だ
「あら、素敵じゃない、テーブルクロスにも合っているわね」
ご機嫌な様子を見せる王妃様
「ありがとうございます、そう言っていただけると、お手伝いの甲斐があります」
王妃様はこういう時にお世辞は言わない、認められたような気分で嬉しくなる
フェリクスは嫌いだが王妃様は別だ、陛下のことも尊敬をしている、なぜこんな人徳ある王妃様からあんなやつが育ったか不思議でならない…
お茶会が始まり、王妃様主催でフェリクスの婚約者と言うこともありリージアは忙しない
いろんなところに目を光らせ、嫌味がないようにと手伝いをする。
チラリとルシアを見ると友達と談笑をしているようだ、一安心
お菓子が減ったテーブルにはメイドに頼み、お菓子を追加するように、お花が好きな令嬢には庭園を見て回るように手配する
王妃様も楽しそうに令嬢達の話を聞いているようだ、気がつくとルシアも仲間に?!入っていた!
妙なことを言わないか心配でリージアも会話に入ることにした
「ルシアさんはリージアの義妹ですものね、これからお相手を探すのでしょう?誰でも良いと言うわけではありません、王家の親族になるわけですからね」
王妃様がルシアに話しかける
「はーい、その辺は問題ありませんっ」
語尾を伸ばすな!言い方に気をつけて!ハラハラするリージア
「そうなの?お相手がいるのね?」
「はいっ!」
「決まったら、教えて頂戴ね、伯爵にも言っておくわね」
「はーい」
お願いだからお口にチャックをして頂戴…
ハラハラが止まらない…
心配そうな顔をしていると
「どうしたの、リージア?ルシアさんのお相手が気になるの?」
王妃様に声をかけられる
話を変えなければ…
「皆さん楽しんでいらっしゃるのでわたくしまで嬉しくなりまして、ほほほ」
と大した返しも出来なかったが、王妃様が気を利かせてルシアとの会話を終えてくれた
王妃様は素晴らしい!
「お姉様のドレスの方が素敵じゃないですか!狡い狡い」
駄々をこねるルシア
「これは王妃様から贈られたものだからルシアにはあげられないのよ」
困った顔をするリージア
時間がない、もう邸を出ないと間に合わなくなる
「ルシアの黄色のドレスもとても可愛いわよ?まるでお日様みたいに温かい気持ちになれるもの」
「えへ!そうですか?たしかにお姉様は冷たい雰囲気ですから黄色は似合わないですよねっ」
グサリとナイフが刺さる一撃だ…可愛いドレスは似合わない
「そ、そのリボンもとても可愛いわよ…」
「これは…気になっている人がいて…その方の瞳の色なんですぅ」
フェリクスの色か、なるほど…よくそんな色を堂々と付けられるものだと尊敬してしまう。あの男の瞳の色…ゾクっとした、これは寒気だ
「ルシアは好きな男性がいるの?」
近くにいた母が話に入ってきた
「はい、お兄様にも紹介しろと言われましたので、近々お連れしますね」
チラッとこちらを見て笑顔で答えるルシア
「それは楽しみね、リージア貴女早くいかなきゃお手伝いに遅れちゃうわよ?」
ウィンクして早くいけと合図をしてくる母
逃がしてくれたのか…ありがたい
急いで馬車に乗り込む
「お母様、お姉様って下働きと変わりませんね?」
「あら、そんなことを言うものではありませんよ、ルシアもお姉様を見習ってきちんと教師の言うことを聞かなきゃダメよ」
「私、最終チェックのために部屋に戻ります」
逃げるように自室に駆け込む
「なによ!お母様まで小言を言うなんて…」
「これでよし!っと」
テーブルに飾る花を王妃様が選んで、それを飾るのがリージアの仕事だ。
王妃様が選んだ花に少しだけ色味を足すようにアレンジした。
今回は若い令嬢が招待されているので、可愛らしい雰囲気になった。
後は任せるわねと言われた為だ
「あら、素敵じゃない、テーブルクロスにも合っているわね」
ご機嫌な様子を見せる王妃様
「ありがとうございます、そう言っていただけると、お手伝いの甲斐があります」
王妃様はこういう時にお世辞は言わない、認められたような気分で嬉しくなる
フェリクスは嫌いだが王妃様は別だ、陛下のことも尊敬をしている、なぜこんな人徳ある王妃様からあんなやつが育ったか不思議でならない…
お茶会が始まり、王妃様主催でフェリクスの婚約者と言うこともありリージアは忙しない
いろんなところに目を光らせ、嫌味がないようにと手伝いをする。
チラリとルシアを見ると友達と談笑をしているようだ、一安心
お菓子が減ったテーブルにはメイドに頼み、お菓子を追加するように、お花が好きな令嬢には庭園を見て回るように手配する
王妃様も楽しそうに令嬢達の話を聞いているようだ、気がつくとルシアも仲間に?!入っていた!
妙なことを言わないか心配でリージアも会話に入ることにした
「ルシアさんはリージアの義妹ですものね、これからお相手を探すのでしょう?誰でも良いと言うわけではありません、王家の親族になるわけですからね」
王妃様がルシアに話しかける
「はーい、その辺は問題ありませんっ」
語尾を伸ばすな!言い方に気をつけて!ハラハラするリージア
「そうなの?お相手がいるのね?」
「はいっ!」
「決まったら、教えて頂戴ね、伯爵にも言っておくわね」
「はーい」
お願いだからお口にチャックをして頂戴…
ハラハラが止まらない…
心配そうな顔をしていると
「どうしたの、リージア?ルシアさんのお相手が気になるの?」
王妃様に声をかけられる
話を変えなければ…
「皆さん楽しんでいらっしゃるのでわたくしまで嬉しくなりまして、ほほほ」
と大した返しも出来なかったが、王妃様が気を利かせてルシアとの会話を終えてくれた
王妃様は素晴らしい!
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