24 / 57
エミリオ
しおりを挟む
「エミリオ様、どんなドレスが良いと思いますか?」
リリアナがエミリオに聞く
王家主催の夜会のドレスの打ち合わせだ。
「んー、どうだろう、リリアナは何でも似合うから好きなものを選びな」
愛想のない返事だ
「エミリオ様に合わせたいのです、エミリオ様の衣装は何色ですか?」
エミリオの興味を引きたいリリアナ
「まだ考え中なんだ」
「そうなんですの?」
ぷくっと頬を膨らませ、恨めしい顔をするリリアナ
「何色が好きなんだろう…」
ポツリと呟くエミリオ上の空だ
その様子を見てデザイナーが
「リリアナ様のお好きな色でドレスをお作りしたしましょうか?殿下にはチーフなどで合わせて頂いて…」
「エミリオ様、エミリオ様ったら、聞いてますの?」
リリアナがエミリオの腕を揺する
「あぁ、良いんじゃない?」
小さな声で答えるエミリオ
「もうっ!赤のドレスにするわ」
「はい、分かりました華やかなリリアナ様にお似合いですわね」
デザイナーが気を使うようにリリアナを褒める
「最高のドレスを作って頂戴ね」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
リリアナと分かれてなんとなく例の水色の花を見たくなる。
夜しか咲かない不思議な花を思い庭に足を踏み入れる
王族のプライベートゾーンであるバラ園の方から声が聞こえてくるので足を向ける
エクトルとフェリシアだ
なんとなくぎこちない雰囲気がする
「フェリシア?」
声のする方に顔を向けるフェリシア
エミリオの存在に気が付きすぐさま、立ち上がる
「第二王子殿下」
淑女の礼をするフェリシア
「顔を上げて楽にして」
「は、はい」
「この前も言ったがエミリオと呼んでくれ」
「えっ、とそれはやはり、畏れ多くて」
しどろもどろで返答するフェリシア
「兄上何か用事でも?私とフェリシアとの時間を邪魔しないで貰えますか?」
横目でエクトルを睨みつけ
「フェリシア、困っている事はない?無理やり婚約させられて可哀想に」
フェリシアの席の近くによりテーブルに手をつく…エミリオの顔が…近い
「いえ、無理やりでは、ないですよ」
ぎこちなくもにこりと微笑むフェリシア
「私はエクトルの相手はアリシア嬢だと聞いていたんだけどね、どう言うことか説明してくれる?」
フェリシアの目をじっと見てくる
「私とお姉様は名前が似ていますもの…どこかで聞き間違えてしまわれたのでしょうか?」
頬に手を当て困った顔つきをする
「エクトルとアリシア嬢は二人で会っていたよね?知ってるよね?」
「はい、失礼ですが…エクトル殿下のお人柄を見て下さいました、私は学生で何も分からなくて…つい姉に頼ってしまいました。この事は兄も知っております。誤解を受ける様な行為をしてしまいまして申し訳ございませんでした」
深々と頭を下げるフェリシア
「姉妹だもんね、婚約者が変わってもしょうがないのか…」
「兄上、良い加減にして下さい!」
フェリシアの肩を抱き自分の元へ引き寄せる
「ふーんじゃあさ、私とエクトルが変わっても問題ないって事?」
にやっとフェリシアに笑いかける
「ふざけた事を言うのはやめてください!フェリシア行こう!」
エミリオを置いて歩き出すエクトルとフェリシア
「ふーん、やっぱりフェリシアに変わったんじゃないか」
リリアナがエミリオに聞く
王家主催の夜会のドレスの打ち合わせだ。
「んー、どうだろう、リリアナは何でも似合うから好きなものを選びな」
愛想のない返事だ
「エミリオ様に合わせたいのです、エミリオ様の衣装は何色ですか?」
エミリオの興味を引きたいリリアナ
「まだ考え中なんだ」
「そうなんですの?」
ぷくっと頬を膨らませ、恨めしい顔をするリリアナ
「何色が好きなんだろう…」
ポツリと呟くエミリオ上の空だ
その様子を見てデザイナーが
「リリアナ様のお好きな色でドレスをお作りしたしましょうか?殿下にはチーフなどで合わせて頂いて…」
「エミリオ様、エミリオ様ったら、聞いてますの?」
リリアナがエミリオの腕を揺する
「あぁ、良いんじゃない?」
小さな声で答えるエミリオ
「もうっ!赤のドレスにするわ」
「はい、分かりました華やかなリリアナ様にお似合いですわね」
デザイナーが気を使うようにリリアナを褒める
「最高のドレスを作って頂戴ね」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
リリアナと分かれてなんとなく例の水色の花を見たくなる。
夜しか咲かない不思議な花を思い庭に足を踏み入れる
王族のプライベートゾーンであるバラ園の方から声が聞こえてくるので足を向ける
エクトルとフェリシアだ
なんとなくぎこちない雰囲気がする
「フェリシア?」
声のする方に顔を向けるフェリシア
エミリオの存在に気が付きすぐさま、立ち上がる
「第二王子殿下」
淑女の礼をするフェリシア
「顔を上げて楽にして」
「は、はい」
「この前も言ったがエミリオと呼んでくれ」
「えっ、とそれはやはり、畏れ多くて」
しどろもどろで返答するフェリシア
「兄上何か用事でも?私とフェリシアとの時間を邪魔しないで貰えますか?」
横目でエクトルを睨みつけ
「フェリシア、困っている事はない?無理やり婚約させられて可哀想に」
フェリシアの席の近くによりテーブルに手をつく…エミリオの顔が…近い
「いえ、無理やりでは、ないですよ」
ぎこちなくもにこりと微笑むフェリシア
「私はエクトルの相手はアリシア嬢だと聞いていたんだけどね、どう言うことか説明してくれる?」
フェリシアの目をじっと見てくる
「私とお姉様は名前が似ていますもの…どこかで聞き間違えてしまわれたのでしょうか?」
頬に手を当て困った顔つきをする
「エクトルとアリシア嬢は二人で会っていたよね?知ってるよね?」
「はい、失礼ですが…エクトル殿下のお人柄を見て下さいました、私は学生で何も分からなくて…つい姉に頼ってしまいました。この事は兄も知っております。誤解を受ける様な行為をしてしまいまして申し訳ございませんでした」
深々と頭を下げるフェリシア
「姉妹だもんね、婚約者が変わってもしょうがないのか…」
「兄上、良い加減にして下さい!」
フェリシアの肩を抱き自分の元へ引き寄せる
「ふーんじゃあさ、私とエクトルが変わっても問題ないって事?」
にやっとフェリシアに笑いかける
「ふざけた事を言うのはやめてください!フェリシア行こう!」
エミリオを置いて歩き出すエクトルとフェリシア
「ふーん、やっぱりフェリシアに変わったんじゃないか」
2
お気に入りに追加
822
あなたにおすすめの小説
【完結】伯爵令嬢の格差婚約のお相手は、王太子殿下でした ~王太子と伯爵令嬢の、とある格差婚約の裏事情~
瀬里
恋愛
【HOTランキング7位ありがとうございます!】
ここ最近、ティント王国では「婚約破棄」前提の「格差婚約」が流行っている。
爵位に差がある家同士で結ばれ、正式な婚約者が決まるまでの期間、仮の婚約者を立てるという格差婚約は、破棄された令嬢には明るくない未来をもたらしていた。
伯爵令嬢であるサリアは、高すぎず低すぎない爵位と、背後で睨みをきかせる公爵家の伯父や優しい父に守られそんな風潮と自分とは縁がないものだと思っていた。
まさか、我が家に格差婚約を申し渡せるたった一つの家門――「王家」が婚約を申し込んでくるなど、思いもしなかったのだ。
婚約破棄された令嬢の未来は明るくはないが、この格差婚約で、サリアは、絶望よりもむしろ期待に胸を膨らませることとなる。なぜなら婚約破棄後であれば、許されるかもしれないのだ。
――「結婚をしない」という選択肢が。
格差婚約において一番大切なことは、周りには格差婚約だと悟らせない事。
努力家で優しい王太子殿下のために、二年後の婚約破棄を見据えて「お互いを想い合う婚約者」のお役目をはたすべく努力をするサリアだが、現実はそう甘くなくて――。
他のサイトでも公開してます。全12話です。
余命宣告を受けたので私を顧みない家族と婚約者に執着するのをやめる事にしました 〜once again〜
結城芙由奈
恋愛
【アゼリア亡き後、残された人々のその後の物語】
白血病で僅か20歳でこの世を去った前作のヒロイン、アゼリア。彼女を大切に思っていた人々のその後の物語
※他サイトでも投稿中
森に捨てられた令嬢、本当の幸せを見つけました。
玖保ひかる
恋愛
[完結]
北の大国ナバランドの貴族、ヴァンダーウォール伯爵家の令嬢アリステルは、継母に冷遇され一人別棟で生活していた。
ある日、継母から仲直りをしたいとお茶会に誘われ、勧められたお茶を口にしたところ意識を失ってしまう。
アリステルが目を覚ましたのは、魔の森と人々が恐れる深い森の中。
森に捨てられてしまったのだ。
南の隣国を目指して歩き出したアリステル。腕利きの冒険者レオンと出会い、新天地での新しい人生を始めるのだが…。
苦難を乗り越えて、愛する人と本当の幸せを見つける物語。
※小説家になろうで公開した作品を改編した物です。
※完結しました。
【完結】許婚の子爵令息から婚約破棄を宣言されましたが、それを知った公爵家の幼馴染から溺愛されるようになりました
八重
恋愛
「ソフィ・ルヴェリエ! 貴様とは婚約破棄する!」
子爵令息エミール・エストレが言うには、侯爵令嬢から好意を抱かれており、男としてそれに応えねばならないというのだ。
失意のどん底に突き落とされたソフィ。
しかし、婚約破棄をきっかけに幼馴染の公爵令息ジル・ルノアールから溺愛されることに!
一方、エミールの両親はソフィとの婚約破棄を知って大激怒。
エミールの両親の命令で『好意の証拠』を探すが、侯爵令嬢からの好意は彼の勘違いだった。
なんとかして侯爵令嬢を口説くが、婚約者のいる彼女がなびくはずもなく……。
焦ったエミールはソフィに復縁を求めるが、時すでに遅し──
二度目の婚約者には、もう何も期待しません!……そう思っていたのに、待っていたのは年下領主からの溺愛でした。
当麻月菜
恋愛
フェルベラ・ウィステリアは12歳の時に親が決めた婚約者ロジャードに相応しい女性になるため、これまで必死に努力を重ねてきた。
しかし婚約者であるロジャードはあっさり妹に心変わりした。
最後に人間性を疑うような捨て台詞を吐かれたフェルベラは、プツンと何かが切れてロジャードを回し蹴りしをかまして、6年という長い婚約期間に終止符を打った。
それから三ヶ月後。島流し扱いでフェルベラは岩山ばかりの僻地ルグ領の領主の元に嫁ぐ。愛人として。
婚約者に心変わりをされ、若い身空で愛人になるなんて不幸だと泣き崩れるかと思いきや、フェルベラの心は穏やかだった。
だって二度目の婚約者には、もう何も期待していないから。全然平気。
これからの人生は好きにさせてもらおう。そう決めてルグ領の領主に出会った瞬間、期待は良い意味で裏切られた。
妹に全てを奪われた令嬢は第二の人生を満喫することにしました。
バナナマヨネーズ
恋愛
四大公爵家の一つ。アックァーノ公爵家に生まれたイシュミールは双子の妹であるイシュタルに慕われていたが、何故か両親と使用人たちに冷遇されていた。
瓜二つである妹のイシュタルは、それに比べて大切にされていた。
そんなある日、イシュミールは第三王子との婚約が決まった。
その時から、イシュミールの人生は最高の瞬間を経て、最悪な結末へと緩やかに向かうことになった。
そして……。
本編全79話
番外編全34話
※小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しています。
なんで私だけ我慢しなくちゃならないわけ?
ワールド
恋愛
私、フォン・クラインハートは、由緒正しき家柄に生まれ、常に家族の期待に応えるべく振る舞ってまいりましたわ。恋愛、趣味、さらには私の将来に至るまで、すべては家名と伝統のため。しかし、これ以上、我慢するのは終わりにしようと決意いたしましたわ。
だってなんで私だけ我慢しなくちゃいけないと思ったんですもの。
これからは好き勝手やらせてもらいますわ。
「君以外を愛する気は無い」と婚約者様が溺愛し始めたので、異世界から聖女が来ても大丈夫なようです。
海空里和
恋愛
婚約者のアシュリー第二王子にべた惚れなステラは、彼のために努力を重ね、剣も魔法もトップクラス。彼にも隠すことなく、重い恋心をぶつけてきた。
アシュリーも、そんなステラの愛を静かに受け止めていた。
しかし、この国は20年に一度聖女を召喚し、皇太子と結婚をする。アシュリーは、この国の皇太子。
「たとえ聖女様にだって、アシュリー様は渡さない!」
聖女と勝負してでも彼を渡さないと思う一方、ステラはアシュリーに切り捨てられる覚悟をしていた。そんなステラに、彼が告げたのは意外な言葉で………。
※本編は全7話で完結します。
※こんなお話が書いてみたくて、勢いで書き上げたので、設定が緩めです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる