75 / 106
第二章
パパの秘密
しおりを挟む
まだ情報が揃わないか…
流石にマルベリー王家の話となるとデマも多いのが実状だ。
時間がなくなってくるな。このままでは間に合わないか……
「旦那様、陛下がお呼びです」
「……分かった、今行く」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
コンコンコンと王の執務室をノックする
「入れ」
扉を開くとモルガン・アランの二人が居た
「失礼します。お呼びとの事ですが?」
「まぁ座れ」
「では失礼して」
ソファに腰掛ける。相変わらず座り心地の良いソファである。
「どうだ?その後の情報は」とモルガン
「まだ全部ピースが揃いません、デマも多く振り分けが大変です」
「侯爵、話は伺いましたがマリーを連れてマルベリー王国へ行くと言うのは本当ですか?」
「ピースが揃えばそのつもりでしたが、その前に向こうがやってくるでしょうね」
「ほぅ。誰がくる?」
「王太子が決まっていないので御大がくる」
「ローズマリアに会いにか?」
「恐らくな。実はレオナルド王子から手紙を貰って内密にやり取りをしている。アルベルト王子には気をつけろと言っていたな。今レオナルド王子がアルベルト王子の罪を暴くのに右往左往しているとの事で、うちの諜報も貸したんだよ」
「おまえマルベリーに貸しを作るのか?」
「レオナルド王子はいい男だぞ。いずれはマルベリーの国王になってほしいと思っている」
「ほう?お前がそこまで言うとはな。アラン、ローズマリアを先に婚約者にして良かったな!取られるところだったぞ」
「……まだ安心できませんけどね」
「アラン王子の誕生日でマリーを紹介する前に全て終わらせなきゃいけない、マルベリー国王にマリーを会わせるよ」
「それでマリーは大丈夫なんでしょうか?」
「大丈夫だろ?守られるばかりは嫌なんだってさ。意外とあの子は強い子だよ?」
「一ヶ月後だぞ?間に合うのか?」
「大丈夫だろ?あとはマリーに任せるよ!自分の将来のことだ、しっかりとケリをつけないと王妃の器にはなれん」
「その、失敗したらどうなる?」
「その時はその時ですよ!」
はっはっはっと笑うリオネル
……モルガンとアランは思った。この男、絶対面白がっている、と。
「あ!アルベルト王子の事は嫌いだから潰すのに力を貸してるんだよ?間違えないでね!」
と怪しく笑う。
さすがこの国一の情報を持つ侯爵家。
この事を知っているのはごく一部の人間だけだ。この男と付き合うにはやましい事があってはいけない。もしあるとしたらそれは……いや考えないでおこう
侯爵の仕事は官僚である。表向きは
裏の顔は諜報を使って国内外の怪しい動きを探る事だ。
娘に甘い優男ではなくとにかく優秀なのだ。
なのでこの男に認められれば出世は間違いないとまで言われている。
この男に認められた息子は中々のものだとモルガンは思っている
「お前も、リエムも相変わらずだな……」
「リエムはなんて言って、モルガンを脅したんだ?」
「昔のことをネチネチと言われただけだが、しつこくてな!」
「はっはっはっ!王を脅すなんて流石だな!あいつは」
「お前とリエムは良いコンビだな」
「リエムはなぜがフランソワを気に入っていてな、将来はフランソワが諜報に回るかもな。次男だしそれもいいか?その時はアラン王子の側近にでもしとくか?」
「フランさえ良ければ……」とアラン
「私の持っている爵位をフランソワに譲渡する予定だから、身分的に問題はないよな?あいつは面白いぞ、オススメだ」
「おまえ!息子の将来だぞ。面白いってなんだよ」
「ユーリウスは面白味にかけるからな。真面目な男だし、裏切りもせんだろ?俺の跡を継ぐのはユーリウスだからそこは楽しみだ!あっ!この事はマリーには言わないでくださいよ、アラン王子!言ったらどうなるかわかりませんよ?」
「肝に銘じておきます」
「王子も脅すんだな」
流石にマルベリー王家の話となるとデマも多いのが実状だ。
時間がなくなってくるな。このままでは間に合わないか……
「旦那様、陛下がお呼びです」
「……分かった、今行く」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
コンコンコンと王の執務室をノックする
「入れ」
扉を開くとモルガン・アランの二人が居た
「失礼します。お呼びとの事ですが?」
「まぁ座れ」
「では失礼して」
ソファに腰掛ける。相変わらず座り心地の良いソファである。
「どうだ?その後の情報は」とモルガン
「まだ全部ピースが揃いません、デマも多く振り分けが大変です」
「侯爵、話は伺いましたがマリーを連れてマルベリー王国へ行くと言うのは本当ですか?」
「ピースが揃えばそのつもりでしたが、その前に向こうがやってくるでしょうね」
「ほぅ。誰がくる?」
「王太子が決まっていないので御大がくる」
「ローズマリアに会いにか?」
「恐らくな。実はレオナルド王子から手紙を貰って内密にやり取りをしている。アルベルト王子には気をつけろと言っていたな。今レオナルド王子がアルベルト王子の罪を暴くのに右往左往しているとの事で、うちの諜報も貸したんだよ」
「おまえマルベリーに貸しを作るのか?」
「レオナルド王子はいい男だぞ。いずれはマルベリーの国王になってほしいと思っている」
「ほう?お前がそこまで言うとはな。アラン、ローズマリアを先に婚約者にして良かったな!取られるところだったぞ」
「……まだ安心できませんけどね」
「アラン王子の誕生日でマリーを紹介する前に全て終わらせなきゃいけない、マルベリー国王にマリーを会わせるよ」
「それでマリーは大丈夫なんでしょうか?」
「大丈夫だろ?守られるばかりは嫌なんだってさ。意外とあの子は強い子だよ?」
「一ヶ月後だぞ?間に合うのか?」
「大丈夫だろ?あとはマリーに任せるよ!自分の将来のことだ、しっかりとケリをつけないと王妃の器にはなれん」
「その、失敗したらどうなる?」
「その時はその時ですよ!」
はっはっはっと笑うリオネル
……モルガンとアランは思った。この男、絶対面白がっている、と。
「あ!アルベルト王子の事は嫌いだから潰すのに力を貸してるんだよ?間違えないでね!」
と怪しく笑う。
さすがこの国一の情報を持つ侯爵家。
この事を知っているのはごく一部の人間だけだ。この男と付き合うにはやましい事があってはいけない。もしあるとしたらそれは……いや考えないでおこう
侯爵の仕事は官僚である。表向きは
裏の顔は諜報を使って国内外の怪しい動きを探る事だ。
娘に甘い優男ではなくとにかく優秀なのだ。
なのでこの男に認められれば出世は間違いないとまで言われている。
この男に認められた息子は中々のものだとモルガンは思っている
「お前も、リエムも相変わらずだな……」
「リエムはなんて言って、モルガンを脅したんだ?」
「昔のことをネチネチと言われただけだが、しつこくてな!」
「はっはっはっ!王を脅すなんて流石だな!あいつは」
「お前とリエムは良いコンビだな」
「リエムはなぜがフランソワを気に入っていてな、将来はフランソワが諜報に回るかもな。次男だしそれもいいか?その時はアラン王子の側近にでもしとくか?」
「フランさえ良ければ……」とアラン
「私の持っている爵位をフランソワに譲渡する予定だから、身分的に問題はないよな?あいつは面白いぞ、オススメだ」
「おまえ!息子の将来だぞ。面白いってなんだよ」
「ユーリウスは面白味にかけるからな。真面目な男だし、裏切りもせんだろ?俺の跡を継ぐのはユーリウスだからそこは楽しみだ!あっ!この事はマリーには言わないでくださいよ、アラン王子!言ったらどうなるかわかりませんよ?」
「肝に銘じておきます」
「王子も脅すんだな」
0
お気に入りに追加
689
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢でも素材はいいんだから楽しく生きなきゃ損だよね!
ペトラ
恋愛
ぼんやりとした意識を覚醒させながら、自分の置かれた状況を考えます。ここは、この世界は、途中まで攻略した乙女ゲームの世界だと思います。たぶん。
戦乙女≪ヴァルキュリア≫を育成する学園での、勉強あり、恋あり、戦いありの恋愛シミュレーションゲーム「ヴァルキュリア デスティニー~恋の最前線~」通称バル恋。戦乙女を育成しているのに、なぜか共学で、男子生徒が目指すのは・・・なんでしたっけ。忘れてしまいました。とにかく、前世の自分が死ぬ直前まではまっていたゲームの世界のようです。
前世は彼氏いない歴イコール年齢の、ややぽっちゃり(自己診断)享年28歳歯科衛生士でした。
悪役令嬢でもナイスバディの美少女に生まれ変わったのだから、人生楽しもう!というお話。
他サイトに連載中の話の改訂版になります。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
転生者はチートな悪役令嬢になりました〜私を死なせた貴方を許しません〜
みおな
恋愛
私が転生したのは、乙女ゲームの世界でした。何ですか?このライトノベル的な展開は。
しかも、転生先の悪役令嬢は公爵家の婚約者に冤罪をかけられて、処刑されてるじゃないですか。
冗談は顔だけにして下さい。元々、好きでもなかった婚約者に、何で殺されなきゃならないんですか!
わかりました。私が転生したのは、この悪役令嬢を「救う」ためなんですね?
それなら、ついでに公爵家との婚約も回避しましょう。おまけで貴方にも仕返しさせていただきますね?
記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした
結城芙由奈@12/27電子書籍配信中
ファンタジー
池で溺れて死にかけた私は意識を取り戻した時、全ての記憶を失っていた。それと同時に自分が周囲の人々から陰で悪女と呼ばれ、嫌われている事を知る。どうせ記憶喪失になったなら今から心を入れ替えて生きていこう。そして私はさらに衝撃の事実を知る事になる―。
逃げて、追われて、捕まって
あみにあ
恋愛
平民に生まれた私には、なぜか生まれる前の記憶があった。
この世界で王妃として生きてきた記憶。
過去の私は貴族社会の頂点に立ち、さながら悪役令嬢のような存在だった。
人を蹴落とし、気に食わない女を断罪し、今思えばひどい令嬢だったと思うわ。
だから今度は平民としての幸せをつかみたい、そう願っていたはずなのに、一体全体どうしてこんな事になってしまたのかしら……。
2020年1月5日より 番外編:続編随時アップ
2020年1月28日より 続編となります第二章スタートです。
**********お知らせ***********
2020年 1月末 レジーナブックス 様より書籍化します。
それに伴い短編で掲載している以外の話をレンタルと致します。
ご理解ご了承の程、宜しくお願い致します。
【完結】辺境伯令嬢は新聞で婚約破棄を知った
五色ひわ
恋愛
辺境伯令嬢としてのんびり領地で暮らしてきたアメリアは、カフェで見せられた新聞で自身の婚約破棄を知った。真実を確かめるため、アメリアは3年ぶりに王都へと旅立った。
※本編34話、番外編『皇太子殿下の苦悩』31+1話、おまけ4話
旦那様は大変忙しいお方なのです
あねもね
恋愛
レオナルド・サルヴェール侯爵と政略結婚することになった私、リゼット・クレージュ。
しかし、その当人が結婚式に現れません。
侍従長が言うことには「旦那様は大変忙しいお方なのです」
呆気にとられたものの、こらえつつ、いざ侯爵家で生活することになっても、お目にかかれない。
相変わらず侍従長のお言葉は「旦那様は大変忙しいお方なのです」のみ。
我慢の限界が――来ました。
そちらがその気ならこちらにも考えがあります。
さあ。腕が鳴りますよ!
※視点がころころ変わります。
※※2021年10月1日、HOTランキング1位となりました。お読みいただいている皆様方、誠にありがとうございます。
悪役令嬢は推し活中〜殿下。貴方には興味がございませんのでご自由に〜
みおな
恋愛
公爵家令嬢のルーナ・フィオレンサは、輝く銀色の髪に、夜空に浮かぶ月のような金色を帯びた銀の瞳をした美しい少女だ。
当然のことながら王族との婚約が打診されるが、ルーナは首を縦に振らない。
どうやら彼女には、別に想い人がいるようで・・・
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる