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その23(美しすぎる三人)

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慣れない会場の雰囲気に呑まれそう……
前世のアラサーの記憶なんてなんの役にも立たないわ……。
お家に帰りたい。

立食形態のお茶会で座席は決まっていないので、三人で話をしている。
三人お揃いの銀髪が珍しいのかしら…何だか目立ってる?

会場を見ていても銀の髪っていないものね。先ほどのお母様のお兄様がブロッサム家の血?だって言ってたわね…。
レアなカラーなのかしら?

それにしてもお兄様もフランもイケてるのよ!!周りの子たちは幼い雰囲気なんだけど、この二人は違うのよ!さすがお父様の子ね。この二人に囲まれていたら、流石に目立つわね。
フランの腕をキュッと掴む。

それにしても、ソフィア王女のお友達探しって大イベントね。
子供達が多いこと…何十人いるのよ?
流石に貴族の子女よね。みなさん大人しくまってるんだもん。
前世の子供時代ってこんなんじゃなかったわよ!女子が多いと騒がしかったわね。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー


「兄様あいつら姉様の事見すぎじゃない?」
「あぁ。そうだな………」
「お茶会が本格的に始まってから気をつけなきゃだね」
「あぁ。そうだな………」
「どうしたの?兄様!しっかりしてよ!」
「お前、なんか感じない?視線」
「ん?視線なんて無視だよ。やる事あるでしょ?」
「視線が痛いって事、本当にあるんだな」
「無視しなよ」
「なんだろな……お前といたら安心するわ」

いつもの茶会の数倍の視線を感じるんだよな。
うちの妹は可愛い、なんなら弟も顔はいい。
毎回令嬢には囲まれるんだけど、マリーを見ていたら他の令嬢に目が行かないんだよ…。
ポンっとマリーの頭に触れる

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ヒソヒソヒソ………

「ブロッサム侯爵家のご兄弟よ」
「素敵よね」
「間に挟まれている女の子が噂の……」
「きっとそうですわね。」
「間違いないよ。銀の髪の毛なんて珍しいからね」
「美しい………」
「可愛い………」
「お近づきになりたい」
「殿下の婚約者候補筆頭という噂は本当かしら?」
「ソフィア王女殿下の友達候補と聞きましたが?」
「お体が弱いという事でご遠慮なさっていると言うお話ですわよ」
「こちらにも分があるんじゃないか!」
「挨拶だけでも!!」
「そうだな。名前だけでも覚えて帰ってもらおう」
「なんて、仲の良いご兄弟なのかしら……。弟君なんてずっと寄り添っておられますわよ」
「本当ですわね。あら?お兄様も負けずと寄り添ってますわね…」
「それにしても三人ともお美しい…」
「三人ともまだ決まったお相手は居ないという事ですよ。」
「殿下の婚約者よりも、わたくしは……」
「ちょっと抜け駆け禁止よ!」
「そうよ!そうよ!」
「なぁ、後から皆んなで挨拶に行こうではないか、私一人だと気後してしまうんだが…」
「女神すぎる侯爵令嬢だな……」
「あぁ。どうか殿下の婚約者に選ばれませんように……」
「チャンスはあるよな?」
「先ずはユーリウス殿から攻略するか?」

ヒソヒソヒソ…………

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
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