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ライラの苛立ち

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~ライラ視点~

何度かお茶会に誘われたけど、どこに行ってもシルヴィアさんとその義兄の話題ばっかり!面白くもない


 憂さ晴らしに買い物でもしようといつもの衣料品店に足を向けると予約のない方は受け付けません!とぴしゃり締め出される


「何よ!あんなに買い物をあげたのに!もう来ないわよ?いいのね?」

お待ちしております」

スタッフが言った!こんな失礼な店もう二度と来ない!
宝飾店へ行くわ!綺麗な宝石は目の保養にもなるもの!新作も出てるかもしれないし

「これ良いわね!色違いでかしら?」

やっぱり宝石は癒されるわ~。


「ありがとうございます。お支払いはどうされますか?」

「はっ?何を言っているの?いつも通りよ、決まっているじゃないの」

 飲み物も出されないし、個室にも通されないしこの店員マナーがなっていないわ!

「はて?いつも通りとは?初めてご来店のお客様は初回限り前払いにてお支払い頂いておりますが、その、金額的にすぐお支払いできるようには…思えませんでしたので…」

微笑みを浮かべながら説明する店員っ!

「あなた私を知らないの?よく来てたでしょ!」

「ご令嬢お一人で、ですか?」

「それは…違うけど、他の店員を出しなさい!分かるはずよ」

あぁ、失礼な店員だわ!気分が悪いったら


「私がこの店の店長で店主でございます。これが私共の店の方針でございますので、お気に召さないようでございましたら、お帰りはあちらの扉からーー」

 指された方を見るとドアマンが扉を開けていた、帰れと言っているの?

「お客様がお帰りですよ」

 その他店員が扉に集合し皆笑みを浮かべていた…こいつら全員私を侮辱している!

「もう二度と来ないからねこんな店!言いふらしてやるわ」

頭を下げ見送られた


「何よ!何よ!むかつくわぁ~またあの女の嫌がらせね」

別の宝飾店へ行っても態度は同じだった


「お嬢様、そ、そろそろ帰りませんと、旦那様に怒られますよ…」

「分かってるわよ!全くどいつもこいつも」

イライラして侍女に当たってしまったけど、まぁ良いわ

 馬車が止まっている路地まで歩いていたら、憎きシルヴィアとその義兄がカフェでお茶をしていた。
 こんなに人に嫌がらせをして優雅にお茶を飲むなんて、信じられない!ずかずかとシルヴィアに向かい言ってやったわ!


「この性悪女!あんたなんてにぃ様と、我がビルト伯爵家と釣り合わないんだから!自分の置かれている立場を分かってないのね!にぃ様との結婚は許さないから、ふんっ!」


あ~スッキリした。人通りの多い場所だから今頃恥ずかしい思いをしているでしょうね、これだから身の程知らずの商人の娘は困るのよ…ざまぁないわね


******

 その後、街へ行きライラがカフェに入ろうとすると、席が空いているにも関わらず

「満席でございます」と断られる事になる


「またあの女の嫌がらせかしら!買い物も出来ないし、カフェにも入れないじゃないの!」







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