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…何かおかしいでしょ!
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~ライラ視点~
「ビルト家のライラ様ですわね?お兄様のラウロ様の婚約者は、あのシルヴィア様でしたわよね!」
「えぇ!そうです」
わぁ!由緒正しきビルト伯爵家ですもの。にぃ様の事をご存知なのね!
「今度私の開くお茶会にいらっしゃいません?お近づきになりたいわ」
ご挨拶されたのは、なんと!侯爵家のエリー様。私とお近きなりたいなんて!
******
「ようこそいらっしゃいました、ライラ様」
招かれた侯爵家ではお庭でお茶をするようで、色とりどりのお花が咲き誇っていました
他にも三人の令嬢が招待をされていて、おしゃれで、洗練されていてお友達になれるのがとても嬉しいですわね!
まずは自己紹介、伯爵家・子爵家・男爵家あまり聞いたことのないお家ばかりですね…うちは由緒正しきビルト伯爵家ですのに…エリー様は意外と、家柄に拘らない方なのかもしれませんね……?
お話は流行りのスイーツや、ドレス、気になる男性のお名前で盛り上がっていました
「そういえば先日のシルヴィア様のドレスはとても素晴らしかったですわね~」
「えぇ、首飾りもとても素敵でしたわね」
「どちらで仕立てたのかしら?素敵な生地を使っていらして。ね!ライラ様はご存知でらっしゃる?」
「…いいえ」
「あ、あら、そうですの?」
「え、エリー様、このお茶とても美味しいですわね、どうされましたの?」
「これでしょう?実はね…シルヴィア様から教えていただいて、購入してまいりましたの!街で散策をされた際に、エドヴァルド様と入ったカフェのものらしいのですが、とても気に入ったと言っておられてね、すぐにそのお店へ行きましたのよ~」
「まぁ!ライラ様はもちろんご存知ですわよね?」
「え、えぇ、も、もちろんですわよ…」
知らない!知らない!まったくお茶くらい持ってきなさいよっ!
「先日、今人気のあの絨毯を見にいきましたところ、なんと予約でいっぱいで十年もかかると言われましたのよ~。シルヴィア様は目の付け所が素晴らしいですわよね。夫人と外国に行った際に気に入って購入してきた物で、女性らしい図柄がこちらで大人気!職人も我が国に呼んだそうですわよ」
「職人によってお値段も変わるそうですものね~シルヴィア様は目の付け所が違いますものね、そう思いませんか?ライラ様?」
エリー様がそこまで言う絨毯をあの女がまた隠しているってこと?本当っせこい!
「目の付け所は商人の娘ですから、そこは褒めれるところですわよね!」
「「「「……商人ですか?」」」」
「えぇ!シルヴィアさんは単なる商人の娘ですわよ?ご存知ありません?」
あの女商人の娘ということを隠しているってこと?みんなを騙しているのね
「ベック伯爵家の御令嬢ですわよ?確かに商売もされていますけれど、私たちのドレスや、このお菓子の材料、それにこのカップはベック伯爵の事業のおかげで手に入れることが出来ておりますのよ。
外国からの輸入品も我が国を豊かにしていますし…伯爵夫人は流行の最先端をお作りしています…シルヴィア様も率先して慈善事業をしておられたり…
まさかご存じないとは…仰いませんわよね…?」
みんなが信じられないと言う顔をしていた!
「このお菓子とても美味しいですわね!」
話題を変える男爵令嬢、中々気がつく子じゃないの!
「それもシルヴィア様が開発から職人と携わっている物ですのよ、中のナッツは隣国からの輸入品でとても食感が良くて我が家ではみんな気に入ってますのよ、もちろんライラ様はご存知ですわよね」
「ベック伯爵家とご縁が繋げるなんて本当に羨ましいですわよ?シルヴィア様と義理であっても姉妹になれるなんて…夢のようですわよね~憧れますわ~」
「それに、エドヴァルド様の素敵なことと言ったら…」
ぽわ~っとした顔を見せる令嬢達…
「あの眼鏡に隠れた甘いお顔が…きゃっ。想像しただけでドキドキしてしまいますわ」
「殿方のお話はそれくらいにして、次回の夜会のドレスはどうなさるの?」
「ライラ様の先日着ていらしたドレスは、マダム・ローズのクチュールでしたわよね?」
「えぇ!よくご存知ですのね」
そうよ!そうよ!有名店よ!予約が取れないので有名でしょう?
「シルヴィア様のお母様が出資しているお店で予約が取れない事で有名ですもの…やはりシルヴィア様にお願いをして、仕立てられたのですか?」
…あの女。また邪魔をしてっ!
「そうですわね…シルヴィアさんが、是非にと言うので……」
「まぁ!なんて羨ましい。予約が取れないこともそうですけど、一着仕立てるのに半年は待つのに」
うちが由緒正しきビルト伯爵だからに決まってますでしょう?にぃ様が話をつけてくださったの!貴女達には分かりませんわよね
「ふふっ三着ほど仕立てましたのよ?」
「さすがシルヴィア様ですわね!マダム・ローズのドレスは一着を少なく見積もっても、平民一年分のお給料はするのではないですか?」
たった一人分の一年の給料?
なーんだ、そんな金額由緒正しきビルト伯爵家はすぐ出してくれるわよ。平民一年分の給料よ?
それにしてもさっきからシルヴィアさんの話ばっかり聞き飽きちゃった!成金に擦り寄ろうとしているのかしら…
「ーーーーでね、あの時シルヴィア様がーー」
「ーー素晴らしいですねーー」
「ーーーーベック伯爵様がーー」
「ーー知ってますわ、外国のーー」
「ーー前国王陛下のーーーー」
眠たいわ…興味のない話ばかり。お茶会って以外とつまらない
「ビルト家のライラ様ですわね?お兄様のラウロ様の婚約者は、あのシルヴィア様でしたわよね!」
「えぇ!そうです」
わぁ!由緒正しきビルト伯爵家ですもの。にぃ様の事をご存知なのね!
「今度私の開くお茶会にいらっしゃいません?お近づきになりたいわ」
ご挨拶されたのは、なんと!侯爵家のエリー様。私とお近きなりたいなんて!
******
「ようこそいらっしゃいました、ライラ様」
招かれた侯爵家ではお庭でお茶をするようで、色とりどりのお花が咲き誇っていました
他にも三人の令嬢が招待をされていて、おしゃれで、洗練されていてお友達になれるのがとても嬉しいですわね!
まずは自己紹介、伯爵家・子爵家・男爵家あまり聞いたことのないお家ばかりですね…うちは由緒正しきビルト伯爵家ですのに…エリー様は意外と、家柄に拘らない方なのかもしれませんね……?
お話は流行りのスイーツや、ドレス、気になる男性のお名前で盛り上がっていました
「そういえば先日のシルヴィア様のドレスはとても素晴らしかったですわね~」
「えぇ、首飾りもとても素敵でしたわね」
「どちらで仕立てたのかしら?素敵な生地を使っていらして。ね!ライラ様はご存知でらっしゃる?」
「…いいえ」
「あ、あら、そうですの?」
「え、エリー様、このお茶とても美味しいですわね、どうされましたの?」
「これでしょう?実はね…シルヴィア様から教えていただいて、購入してまいりましたの!街で散策をされた際に、エドヴァルド様と入ったカフェのものらしいのですが、とても気に入ったと言っておられてね、すぐにそのお店へ行きましたのよ~」
「まぁ!ライラ様はもちろんご存知ですわよね?」
「え、えぇ、も、もちろんですわよ…」
知らない!知らない!まったくお茶くらい持ってきなさいよっ!
「先日、今人気のあの絨毯を見にいきましたところ、なんと予約でいっぱいで十年もかかると言われましたのよ~。シルヴィア様は目の付け所が素晴らしいですわよね。夫人と外国に行った際に気に入って購入してきた物で、女性らしい図柄がこちらで大人気!職人も我が国に呼んだそうですわよ」
「職人によってお値段も変わるそうですものね~シルヴィア様は目の付け所が違いますものね、そう思いませんか?ライラ様?」
エリー様がそこまで言う絨毯をあの女がまた隠しているってこと?本当っせこい!
「目の付け所は商人の娘ですから、そこは褒めれるところですわよね!」
「「「「……商人ですか?」」」」
「えぇ!シルヴィアさんは単なる商人の娘ですわよ?ご存知ありません?」
あの女商人の娘ということを隠しているってこと?みんなを騙しているのね
「ベック伯爵家の御令嬢ですわよ?確かに商売もされていますけれど、私たちのドレスや、このお菓子の材料、それにこのカップはベック伯爵の事業のおかげで手に入れることが出来ておりますのよ。
外国からの輸入品も我が国を豊かにしていますし…伯爵夫人は流行の最先端をお作りしています…シルヴィア様も率先して慈善事業をしておられたり…
まさかご存じないとは…仰いませんわよね…?」
みんなが信じられないと言う顔をしていた!
「このお菓子とても美味しいですわね!」
話題を変える男爵令嬢、中々気がつく子じゃないの!
「それもシルヴィア様が開発から職人と携わっている物ですのよ、中のナッツは隣国からの輸入品でとても食感が良くて我が家ではみんな気に入ってますのよ、もちろんライラ様はご存知ですわよね」
「ベック伯爵家とご縁が繋げるなんて本当に羨ましいですわよ?シルヴィア様と義理であっても姉妹になれるなんて…夢のようですわよね~憧れますわ~」
「それに、エドヴァルド様の素敵なことと言ったら…」
ぽわ~っとした顔を見せる令嬢達…
「あの眼鏡に隠れた甘いお顔が…きゃっ。想像しただけでドキドキしてしまいますわ」
「殿方のお話はそれくらいにして、次回の夜会のドレスはどうなさるの?」
「ライラ様の先日着ていらしたドレスは、マダム・ローズのクチュールでしたわよね?」
「えぇ!よくご存知ですのね」
そうよ!そうよ!有名店よ!予約が取れないので有名でしょう?
「シルヴィア様のお母様が出資しているお店で予約が取れない事で有名ですもの…やはりシルヴィア様にお願いをして、仕立てられたのですか?」
…あの女。また邪魔をしてっ!
「そうですわね…シルヴィアさんが、是非にと言うので……」
「まぁ!なんて羨ましい。予約が取れないこともそうですけど、一着仕立てるのに半年は待つのに」
うちが由緒正しきビルト伯爵だからに決まってますでしょう?にぃ様が話をつけてくださったの!貴女達には分かりませんわよね
「ふふっ三着ほど仕立てましたのよ?」
「さすがシルヴィア様ですわね!マダム・ローズのドレスは一着を少なく見積もっても、平民一年分のお給料はするのではないですか?」
たった一人分の一年の給料?
なーんだ、そんな金額由緒正しきビルト伯爵家はすぐ出してくれるわよ。平民一年分の給料よ?
それにしてもさっきからシルヴィアさんの話ばっかり聞き飽きちゃった!成金に擦り寄ろうとしているのかしら…
「ーーーーでね、あの時シルヴィア様がーー」
「ーー素晴らしいですねーー」
「ーーーーベック伯爵様がーー」
「ーー知ってますわ、外国のーー」
「ーー前国王陛下のーーーー」
眠たいわ…興味のない話ばかり。お茶会って以外とつまらない
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