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言葉を失いました…
しおりを挟む後日請求書が届きました
…どう言う事でしょうか…?
金蔓である事は理解してましたけど、
衣料品店、宝飾店へ行った後にカフェでお茶をして別れた後に、更に別の宝飾店での買い物…
宝飾店では私に請求書を送るようにと言われたらしく怪訝に思ったが婚約者様から命令された。との事でした
これくらいの金額はなんともないのですが、私の知らない所で名前を使われるのは、あまりいい気分ではありません。
しかし私の名前である以上、支払いに行くように、邸のものを遣わせました
なんと言う事でしょう…!
支払いに遣わせた先でも、またライラ様が買い物をされていたようです。
支払い先はもちろん私の名前で…
いくら家族になるとはいえ、気分が悪いです。ラウロ様がこんな人だったとは知りませんでした
その後、ラウロ様からお礼の為と言うお茶のお誘いがあり、お邪魔をすることになりましたが、気がすすみません。
ラウロ様やライラ様がお礼だなんて…
取り敢えず差し支えの無い、大人しめのドレスを着て行くことにします
******
ビルト伯爵邸に到着すると、着飾ったライラ様がお出迎えをしてくださいました。
以前と比べると随分華やかな印象になったように思えます。
少し垢抜けた印象と言う感じですね…
「いらっしゃい、シルヴィアさん」
「本日はお招きいただきましてありがとうございます」
お土産のお菓子とお茶を侍女から受け取り、ライラ様に渡しました
「最近お気に入りのお茶ですの、よろしかったらどうぞ。お口にあうと良いのですが」
「あら、気を遣ってもらって悪いわね、こちらへどうぞ、にぃ様もお待ちです」
渡したお菓子をメイドにぽんっとおざなりな扱いで渡し、案内されました
「これから私のサロンになるのよ、シルヴィアさんがはじめてのお客様、と言うわけ」
「まぁ、それは光栄ですわね」
これから社交界へデビューしてお友達も出来るでしょうから、サロンは必要ですね
伯爵様も可愛い娘ができて、さぞかしお喜びのことでしょう
扉を開けられサロンへ足を踏み入れますと、驚きの光景が目に入ってきました…
「これは…」
思わず手を口に当てて、次の言葉を失ってしまいました……。
「やぁ、シルヴィア今日は時間よりも早くきたのだな。この前注意した事をちゃんと理解したのか」
ラウロ様がソファから立ち上がり出迎えてくださりますが……
あなたが座っていたソファセットは……
お茶の準備がされているテーブルは……
その下に敷いてある絨毯は……
飾り棚まで……
全てにおいて私が嫁ぐために準備をしている家具でした
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