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イヤな女
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~ジルベルト~
「ジルベルト何かあったのか?」
個室に入りルシアンに言われた。顔色が悪いぞ。と。
「苦手な令嬢に会った」
レストランに入る前に会ってしまった令嬢の話した。
「……あぁ、あの方ね。ジルがお茶会に来なくなったから寂しがっていたわよ。久しぶりに見かけたから嬉しかったのでしょうね」
「獲物を見つけたハイエナみたいだった」
黒い気持ちがどんどんと出てくる。イヤな思い出しかない。
「……ハイエナって……きっとあの方、ジルに好意を持っているのよ」
「は……? 好意を持っている人間に嫌味を言うものなのか? 僕にはさっぱり分からないし分かりたくない」
フローリア嬢の言っている意味が理解できなかった。
「昔からジルベルの周りを彷徨いていて、ジルベルトが一人になるのを見計らって話しかけていたよな」
「イヤミを言うために、一人になったところを狙ったんだろう」
「花冠をジルベルトに載せていたよな」
「その後、花が女の子より似合うと言われた」
「散策に誘われて一緒に行ったじゃないか」
「無理やり連れ出されたんだ。その後噴水に落とされて、代わりの服を用意すると連れられた部屋にはドレスが用意してあったんだぞ!」
「……そうだったな。それからジルベルトは領地に帰ったんだったな」
「原因の一つだ」
「……男装した令嬢だなんて言われていた事もあったものね。ジルはそれだけ注目されていたのよ」
されなくて結構! 変な空気になってしまった!
「オフィーリアの知らない話はやめよう。ごめん、昔の話なんだ」
オフィーリアは僕達の幼少時代を知らない。
「えっと、皆さん昔から仲が良かったのですね」
気を遣わせてしまった!
「そうねぇ。私には友人と呼べる人はいなかったけれど、ルシアンがいてくれてルシアンはジルとだけは仲が良かったから私もジルといる事が多かったの。それからジルは領地に戻っちゃったけれど、相変わらずの関係ね」
「そうだな。茶会でもフローリアとジルベルトといることが多かった。ジルベルトは幼い頃から会うことも多かったから幼馴染で腐れ縁だな」
「良いですね、そういう関係性って」
幼馴染……オフィーリアはあの男を思い出したのだろうか。学園であの男を見かけるとオフィーリアを見ているんだよな……すごく嫌だ!
男装した令嬢だなんてオフィーリアに聞かれたくなかった。あのオンナが言い始めたんだよな。あのオンナは一つ下だったから来年学園に入ってくるのか……考えただけでイヤになるが学年が違うから校舎は別になるだろう。来年はオフィーリアと同じクラスだと良いんだが……
食事を終えてレストランを後にした。
「美味しかったね。ジルベルト様元気がありませんね……先ほどの令嬢の件?」
「あぁ、ごめん。考え事をしていたんだ」
「そうなの? 余計な事は言わないでおこうと思うんだけど……あの令嬢、本当はジルベルト様と仲良くしたいと思っているんじゃないのかな?」
「……仲良くしたい相手にする態度ではない。自分をバカにする相手と仲良くしたいと思う?」
僕の着替えにドレスを寄越してくるようなオンナだ! 我儘で自分勝手で人をバカにするような令嬢となんて仲良くなりたくない。
「……思わない」
「だろう? 例えば好意を持っているのならそんな態度を取らない。僕は絶対そんな事をしない。ごめん、この話はやめようか。せっかくみんなで遊びにきたんだから楽しもう」
その後は植物園に行きオフィーリアは白い花に興味を示していた。その後植物園内カフェのテラスで休憩をすることになった。オフィーリアはジェラートを注文していて美味しそうに食べていた。こんな細い身体のどこに入るんだ……そう思うほど楽しそうに味わっていた。
「ここのミルクジェラートも美味しかったです」
「近くに牧場があるから新鮮なミルクが入るみたいだね。領地のジェラートとはやはり味が違うのかい?」
「そうですね。こちらのジェラートも美味しかったですけれど領地のものはもっと濃厚でそれでいてさっぱりしています」
僕達の会話を聞いていたオーナーが話しかけてきた。
「もしかしてそのジェラートを出している店はカルメル領にある店ではないですか?」
「はい、そうです。ご存知でしたか?」
「もちろん。ってお嬢様ではないですか! 僕は去年までカルメル領にいてお嬢様が美味しそうにジェラートを食べる姿に感銘を受けもっと沢山の人にカルメル領の美味しさを広めたい。と思って王都へ来て独立したのです」
オフィーリアが美味しそうに食べる顔を見て独立? なんだが妙に腹立たしいな。僕の知らないオフィーリアを知っているとか!
「まぁ、それは嬉しいですわ」
「おぼっちゃまはお元気ですか?」
「えぇ。おかげさまですっかり元気よ……それもこれも皆んなが良くしてくれたからだわ」
面白くない……
「ジルベルト何かあったのか?」
個室に入りルシアンに言われた。顔色が悪いぞ。と。
「苦手な令嬢に会った」
レストランに入る前に会ってしまった令嬢の話した。
「……あぁ、あの方ね。ジルがお茶会に来なくなったから寂しがっていたわよ。久しぶりに見かけたから嬉しかったのでしょうね」
「獲物を見つけたハイエナみたいだった」
黒い気持ちがどんどんと出てくる。イヤな思い出しかない。
「……ハイエナって……きっとあの方、ジルに好意を持っているのよ」
「は……? 好意を持っている人間に嫌味を言うものなのか? 僕にはさっぱり分からないし分かりたくない」
フローリア嬢の言っている意味が理解できなかった。
「昔からジルベルの周りを彷徨いていて、ジルベルトが一人になるのを見計らって話しかけていたよな」
「イヤミを言うために、一人になったところを狙ったんだろう」
「花冠をジルベルトに載せていたよな」
「その後、花が女の子より似合うと言われた」
「散策に誘われて一緒に行ったじゃないか」
「無理やり連れ出されたんだ。その後噴水に落とされて、代わりの服を用意すると連れられた部屋にはドレスが用意してあったんだぞ!」
「……そうだったな。それからジルベルトは領地に帰ったんだったな」
「原因の一つだ」
「……男装した令嬢だなんて言われていた事もあったものね。ジルはそれだけ注目されていたのよ」
されなくて結構! 変な空気になってしまった!
「オフィーリアの知らない話はやめよう。ごめん、昔の話なんだ」
オフィーリアは僕達の幼少時代を知らない。
「えっと、皆さん昔から仲が良かったのですね」
気を遣わせてしまった!
「そうねぇ。私には友人と呼べる人はいなかったけれど、ルシアンがいてくれてルシアンはジルとだけは仲が良かったから私もジルといる事が多かったの。それからジルは領地に戻っちゃったけれど、相変わらずの関係ね」
「そうだな。茶会でもフローリアとジルベルトといることが多かった。ジルベルトは幼い頃から会うことも多かったから幼馴染で腐れ縁だな」
「良いですね、そういう関係性って」
幼馴染……オフィーリアはあの男を思い出したのだろうか。学園であの男を見かけるとオフィーリアを見ているんだよな……すごく嫌だ!
男装した令嬢だなんてオフィーリアに聞かれたくなかった。あのオンナが言い始めたんだよな。あのオンナは一つ下だったから来年学園に入ってくるのか……考えただけでイヤになるが学年が違うから校舎は別になるだろう。来年はオフィーリアと同じクラスだと良いんだが……
食事を終えてレストランを後にした。
「美味しかったね。ジルベルト様元気がありませんね……先ほどの令嬢の件?」
「あぁ、ごめん。考え事をしていたんだ」
「そうなの? 余計な事は言わないでおこうと思うんだけど……あの令嬢、本当はジルベルト様と仲良くしたいと思っているんじゃないのかな?」
「……仲良くしたい相手にする態度ではない。自分をバカにする相手と仲良くしたいと思う?」
僕の着替えにドレスを寄越してくるようなオンナだ! 我儘で自分勝手で人をバカにするような令嬢となんて仲良くなりたくない。
「……思わない」
「だろう? 例えば好意を持っているのならそんな態度を取らない。僕は絶対そんな事をしない。ごめん、この話はやめようか。せっかくみんなで遊びにきたんだから楽しもう」
その後は植物園に行きオフィーリアは白い花に興味を示していた。その後植物園内カフェのテラスで休憩をすることになった。オフィーリアはジェラートを注文していて美味しそうに食べていた。こんな細い身体のどこに入るんだ……そう思うほど楽しそうに味わっていた。
「ここのミルクジェラートも美味しかったです」
「近くに牧場があるから新鮮なミルクが入るみたいだね。領地のジェラートとはやはり味が違うのかい?」
「そうですね。こちらのジェラートも美味しかったですけれど領地のものはもっと濃厚でそれでいてさっぱりしています」
僕達の会話を聞いていたオーナーが話しかけてきた。
「もしかしてそのジェラートを出している店はカルメル領にある店ではないですか?」
「はい、そうです。ご存知でしたか?」
「もちろん。ってお嬢様ではないですか! 僕は去年までカルメル領にいてお嬢様が美味しそうにジェラートを食べる姿に感銘を受けもっと沢山の人にカルメル領の美味しさを広めたい。と思って王都へ来て独立したのです」
オフィーリアが美味しそうに食べる顔を見て独立? なんだが妙に腹立たしいな。僕の知らないオフィーリアを知っているとか!
「まぁ、それは嬉しいですわ」
「おぼっちゃまはお元気ですか?」
「えぇ。おかげさまですっかり元気よ……それもこれも皆んなが良くしてくれたからだわ」
面白くない……
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