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第18話
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「で、お姉さんなんだって?」
「いえ、ただの確認です。姉貴は心配性なので」
「瞬太だから心配なんじゃないか?」
「え?」
原田先輩が何でそんなこと言うのかと思った。
「お前は危なっかしいからな」
原田先輩に促されて、隣に座り直した。そしたら、
「ほら、のこのこと男の家に上がり込んで、無防備だろ」
とかなんとかいいながら後ろから抱きしめられた。
どう反応していいかわからない。
「抵抗するか、離れるかしろよ」
「え?」
「じゃないと襲うぞ」
ばっと体を翻したら、先輩はため息をついた。
「下心ある奴に近付いたら危険だからな」
危険なのは原田先輩の方なんじゃ。っていうかそれをわからせたいのだろうか。
今度はあごの下を左手でもたれて、原田先輩の顔が俺の間近まで近付いてきた。
「抵抗しないのかよ」
キスする寸前くらいに先輩は言う。
「だって」
抵抗したってする人はするし、しない人は元々しない。
流されてるのかもしれない。これが酒の力?
「酔っぱらってんのか?」
「むしろ先輩の方がじゃないですか?」
「何だよそれ」
先輩の顔が俺から離れていった。何故か寂しく感じるのは、俺が酔っぱらってるせい?
先輩はまたちゃぶ台の反対側に向き合って座った。
酔っぱらってなんかいない。まだまだいける。そう思って俺はワインを飲み出した。ビールは苦いけど、ワインは好きだ。
「お前酒の好みが変わってる」
そうなのだろうか。
「ビール飲めないのにワイン好きなんだな」
「俺の勝手じゃないですか」
「最初の飲み会の時飲めば良かったのに」
「え?」
「荘助、あいつは1口でも駄目らしいからソフトドリンクだったけど、お前は飲めるんだろ?」
だって20歳前だからって最初から飲ませてくれなかった。
あれ、そういえば先輩たちは?
「原田先輩っていくつですか?」
「へ?」
「よく考えたら、2年生でまだ19の人もいますよね」
今は18歳が成年だけど、酒飲めるのは20歳になってからだし。
「実は誕生日12月なんだよな」
え? 意外だ。
「しかも荘助の方が誕生日早いんだ」
じゃあ先輩まだお酒飲めないじゃん。
「なのに堂々と……」
「あはは。お前も人のこと言えないだろ」
「俺は公の場では飲んでないですもん」
姉貴に勧められて高3くらいから酒を飲み出したけど、最初はおいしいとも思えなかった。
元カレと色々あって眠れない時にお酒飲んでみたら眠れたことがあって、それから少しずつ飲むようになったのだ。段々おいしいと思えるようになった。姉貴はかなり飲むけど、俺はそこまで量は飲めない。
「どうかしたか?」
「いえ、大丈夫です」
前ほど元カレのこと考えても気持ち悪くなくなったのは何でだろう。原田先輩のおかげ?
ワインを調子に乗って飲み過ぎたのか、トイレに行きたくなった。
「トイレ借りていいですか?」
「いいけど」
先輩が場所を案内してくれて、俺も立ち上がったらちょっとふらっとした。
「おい、大丈夫か?」
「だ、大丈夫です」
やっぱり飲み過ぎたかもしれない。でも、トイレを出たら少しすっきりした。
「大丈夫か?」
「ちょっと酔いがさめました」
「ならいいけど」
スマホで時間を見たら、結構な時間だった。いい加減帰らないと姉貴が心配する。
「あの、俺」
「帰るんなら送ってくよ」
「いや、それはさすがに」
せっかく家にいるのに俺送ってったら往復無駄じゃんと思った。
「一人で帰るのはまずいだろ。それとも泊まってく?」
「いえ、帰ります」
「冗談だよ。即答されるとさすがの俺でも傷つくんだけど」
そんなこと知らない。
「ちょっと待ってて」
と、先輩が言って部屋を出ていった。
やっぱり送ってくれるつもりかな。いい加減悪いから、遠慮したいのだけど。
口直しに水もらっていいかな。と思ったら、テーブルに水が用意されていた。先輩気が利くな。
ごくごくっとだいぶ口に入れたところで気付いた。これ水じゃない。なんか苦いというか酒くさい。あれ?
その後の記憶がなかった。
「いえ、ただの確認です。姉貴は心配性なので」
「瞬太だから心配なんじゃないか?」
「え?」
原田先輩が何でそんなこと言うのかと思った。
「お前は危なっかしいからな」
原田先輩に促されて、隣に座り直した。そしたら、
「ほら、のこのこと男の家に上がり込んで、無防備だろ」
とかなんとかいいながら後ろから抱きしめられた。
どう反応していいかわからない。
「抵抗するか、離れるかしろよ」
「え?」
「じゃないと襲うぞ」
ばっと体を翻したら、先輩はため息をついた。
「下心ある奴に近付いたら危険だからな」
危険なのは原田先輩の方なんじゃ。っていうかそれをわからせたいのだろうか。
今度はあごの下を左手でもたれて、原田先輩の顔が俺の間近まで近付いてきた。
「抵抗しないのかよ」
キスする寸前くらいに先輩は言う。
「だって」
抵抗したってする人はするし、しない人は元々しない。
流されてるのかもしれない。これが酒の力?
「酔っぱらってんのか?」
「むしろ先輩の方がじゃないですか?」
「何だよそれ」
先輩の顔が俺から離れていった。何故か寂しく感じるのは、俺が酔っぱらってるせい?
先輩はまたちゃぶ台の反対側に向き合って座った。
酔っぱらってなんかいない。まだまだいける。そう思って俺はワインを飲み出した。ビールは苦いけど、ワインは好きだ。
「お前酒の好みが変わってる」
そうなのだろうか。
「ビール飲めないのにワイン好きなんだな」
「俺の勝手じゃないですか」
「最初の飲み会の時飲めば良かったのに」
「え?」
「荘助、あいつは1口でも駄目らしいからソフトドリンクだったけど、お前は飲めるんだろ?」
だって20歳前だからって最初から飲ませてくれなかった。
あれ、そういえば先輩たちは?
「原田先輩っていくつですか?」
「へ?」
「よく考えたら、2年生でまだ19の人もいますよね」
今は18歳が成年だけど、酒飲めるのは20歳になってからだし。
「実は誕生日12月なんだよな」
え? 意外だ。
「しかも荘助の方が誕生日早いんだ」
じゃあ先輩まだお酒飲めないじゃん。
「なのに堂々と……」
「あはは。お前も人のこと言えないだろ」
「俺は公の場では飲んでないですもん」
姉貴に勧められて高3くらいから酒を飲み出したけど、最初はおいしいとも思えなかった。
元カレと色々あって眠れない時にお酒飲んでみたら眠れたことがあって、それから少しずつ飲むようになったのだ。段々おいしいと思えるようになった。姉貴はかなり飲むけど、俺はそこまで量は飲めない。
「どうかしたか?」
「いえ、大丈夫です」
前ほど元カレのこと考えても気持ち悪くなくなったのは何でだろう。原田先輩のおかげ?
ワインを調子に乗って飲み過ぎたのか、トイレに行きたくなった。
「トイレ借りていいですか?」
「いいけど」
先輩が場所を案内してくれて、俺も立ち上がったらちょっとふらっとした。
「おい、大丈夫か?」
「だ、大丈夫です」
やっぱり飲み過ぎたかもしれない。でも、トイレを出たら少しすっきりした。
「大丈夫か?」
「ちょっと酔いがさめました」
「ならいいけど」
スマホで時間を見たら、結構な時間だった。いい加減帰らないと姉貴が心配する。
「あの、俺」
「帰るんなら送ってくよ」
「いや、それはさすがに」
せっかく家にいるのに俺送ってったら往復無駄じゃんと思った。
「一人で帰るのはまずいだろ。それとも泊まってく?」
「いえ、帰ります」
「冗談だよ。即答されるとさすがの俺でも傷つくんだけど」
そんなこと知らない。
「ちょっと待ってて」
と、先輩が言って部屋を出ていった。
やっぱり送ってくれるつもりかな。いい加減悪いから、遠慮したいのだけど。
口直しに水もらっていいかな。と思ったら、テーブルに水が用意されていた。先輩気が利くな。
ごくごくっとだいぶ口に入れたところで気付いた。これ水じゃない。なんか苦いというか酒くさい。あれ?
その後の記憶がなかった。
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