12 / 29
第12話
しおりを挟む
先輩に促され、向き合って座った。
「なんか頼め。奢るから」
「何でここ」
「話あるから、ちょっと付き合えよ」
「はあ」
俺は仕方なくメニューを見るが、頭に入ってこない。
先輩はどういうつもりでここに? キスのいいわけでもするつもり?
「決めたか?」
「あ、じゃあコーヒーフロート」
「お前そういうの好きなの?」
「苦いコーヒーにアイスの甘みが」
「通だな」
とか言いながら先輩はコーラを頼んだ。実は炭酸苦手だ。
「先輩こそそんな苦いのよく飲めますね」
「コーヒーの方がにがいだろ」
「コーヒーは苦みがおいしいんです。コーラなんてほぼ炭酸だけじゃないですか。無意味に甘いし」
「コーラ苦手なのか?」
「コーラっていうか炭酸が」
「あはは」
「じゃあビールも飲めない?」
「あんなまずいもの誰が開発したんだって思います」
「あの苦みがおいしいんだけどな」
なんてニコニコと言う。さっきのお返しだろうか。
「先輩コーヒー苦手なんですか?」
「別に。飲めるけど。まあどっちかっていうと紅茶の方が好きだけど」
「ダージリン? アッサム? アールグレー?」
「お前紅茶好きなの?」
「はい。アップル、オレンジペコーなんかもフルーティーでおいしいんですよ」
「俺は何でもいいよ」
「茶葉によって全然違いますからね。そんないい加減な」
「わかったわかった。うんちくはいいから」
そんなこと言い合っているうちにコーヒーフロートとコーラが来た。
このアイスとコーヒーのマッチングが最高なんだよな。
アイスをすくいながらアイスコーヒーを飲んでたら視線を感じた。
「そういう顔するんだな」
「へ?」
「もっと普段からそうしてればいいのに。いつも仏頂面」
「ほっといてください」
何。先輩は俺のことけなしに来たの?
「まあそういうとこもかわいいけど」
は? 今なんて?
「お世辞は口だけにしてください」
「本気で思ってるんだけど」
先輩は俺の目をじっと見て言う。目をそらすべきか迷ってたら、咳払いして先輩がもう一度口を開いた。
「俺の話、聞いてくれる?」
話ってなんだろう。改まってすることなの?
「はあ」
と返事をすると、ため息をつかれた。
「あんま聞きたくないって面」
「別にそういうわけじゃ」
ただ、急になんなのかと思って。
「じゃあ話すけど。前に俺が失恋したって言ったの覚えてる?」
失恋? 何の話?
「覚えてないみたいだな。ま、いいけど。実はさ、1年の時、荘助、相良荘助知ってるよな? あいつのこと好きだったんだ」
え? 急に言われたことについていけない。というより待って。相良荘助って相良先輩のことだよな? もっと上の加持先輩と付き合ってるっていう。じゃあ、原田先輩振られたの?
「って言っても気持ちすら伝えてないけど」
どういうことだかよくわからない。
違う。俺が驚いたのは、最初にちらっとそう思ったからだ。失恋したとか原田先輩が言ってたのを聞いて、あの二人のどちらかが好きだったのかななんて勝手に思ってたから。まさか本当にそうだったなんて。そもそも原田先輩ってノンケじゃないの?
「あの、1つだけいいですか?」
「なんだ?」
「原田先輩ってノンケじゃなかったんですか?」
「お前はさ、ずっとそう思ってたの?」
「その、別に。ただ、そんなにゲイとかポロポロいるわけないって」
「まあ確かにそうかもな。別に女がいけないってわけでもないし」
へ?
「女の人と付き合ってた?」
「若気の至りだよ」
と苦笑したように言った。
「だって相良先輩」
「話、続けていいか?」
俺は仕方なくうなずく。
「加持先輩は間違いなくノンケだったんだ。彼女もいたし。だからうまくいくはずないって思ってた。加持先輩のことで荘助から相談受けたりしてさ、いずれこっち向いてくれないかなって思ってた」
そういうことか。
「荘助に女装させたのも俺だけど、一時期女装した荘助を加持先輩が女だと思ってて、大変なことになってた」
何その漫画みたいな話。
「でも、結局何があったか知らないけど、うまくいっちゃうしさ。俺って何のために慰めたりしてたのかなってさ。むなしくなって」
「慰めたりしてたんですか?」
「下心ありありでな。そういうのうまくいかないよな」
下心? 俺にもあるとか言ってなかったか? え? つまりどういう……。
「お前が魚クラブに入ってきた時、くそ生意気なガキだなって思ったんだけどさ」
何それ。
「くそ生意気ですみません」
「ふくれるなよ。でも、お前と言い合ってんの楽しかったんだ」
は?
「俺さ、あいつら見てるの正直つらくて、魚クラブに顔出すのもやめようかなと思ってて。でもそんな時にお前みたいなのがノーテンキに入ってきて少し救われたというか」
「はあ」
そんなこと言われても。褒められてるのかけなされてるのかわからない。
「何でそんなに素直じゃないのかなって見てたら面白くて。かわいくて。気付いたらあいつのことどうでも良くなってた」
やっぱりなんか褒められている気がしない。
「そんなこと言われても」
「ありがとう。っていうか」
「お礼言われることなんか」
俺何もしてないし。
「まあ。そうだな。そのままでいいってことだよ」
そのままって言われたって。
「頑固だし、ツンデレっていうかツンツンだし、人の言うこと一切聞かないし、かわいくないけど、ほっとけないっていうか」
今の絶対褒めてないでしょ? ツンデレって姉貴にも言われたけど、ツンツンとデレデレが合わさった言葉らしい。ツンツンは自覚あるけど、デレデレなんかしてないもん。
「そういう顔もいいけどさ、もっと笑ってよ」
「は?」
「お前の笑顔向けられるのが俺だけな存在になりたいなっていうか」
何言ってんのかわからない。
「なあ、俺のこと好きになって」
は?
「じゃなかった。逆だった。好きだよ」
何言って……。
「そんなの錯覚です」
俺は間髪入れずに言った。
ただ、たまたま俺が魚クラブに入っただけで。俺じゃなくても誰でも良かったはずだから。
「お前な」
先輩に呆れたように言われても、俺には関係ない。
「だって、そんなの、あり得ない」
俺はずっと迷惑しかかけてない。原田先輩に何もした覚えがない。俺に好きになる要素があるなんて思えない。ってさっきもそんなこと考えた。
「何であり得ないんだよ」
「俺のどこが」
「言っただろ。くそ生意気でかわいくてほっとけない」
「そんなの」
くそ生意気はともかく、そんなの俺じゃない。勘違いだ。
「まだ信じらんねえのかよ」
「だって」
「あの男ならいいのかよ」
は?
「お前を自分のもの扱いしてたりして、めちゃくちゃむかついた。何様だと思って」
先輩?
「しかも、お前はあいつとキスしたり、それ以上のことしてたのかって思ったら」
「そんなのしてません」
「嘘言うな」
先輩がちょっと怖くて恐る恐る言った。
「キスしか……」
「だからそれが」
先輩の言葉を最後まで聞かずに口からこぼれた。
「初めて好きって言われて、うれしくて。舞い上がって。なのに」
信じてたのに。
「女の人にも言ってた」
「結城」
「本当はただやりたかっただけなのかって思って」
そのために付き合ったんじゃないかってずっと思ってた。
「さっきだって、多分女の人に振られたりして、俺のとこ来ただけじゃないかと思ったから」
正直なところ、顔も見たくなかったのに。
「そんな奴のこと忘れろ」
先輩が口を挟んでくる。
「俺が忘れさせてやるから」
「先輩は何でそんなに自信過剰なんですか?」
何でそんなこと言えるの?
「俺が簡単に好きになるとでも思って」
「思ってねえよ」
怒ったように言われた。
「自信なんかあるかよ」
だってそんな風に忘れさせてやるなんて普通言えない。
「ただ、ちょっとでも気付いて欲しかった。何も言わないで黙って掻っさらわれるなんて、同じ後悔したくないから」
それは相良先輩のこと? でも、そんなこと言われても、俺困る。
「俺」
「興味ないとか、そんな価値ないとか聞きたくないから」
何も言ってないのに一気にまくし立てられて、言うことがなくなった。
「とりあえず覚えてろ。そんでゆっくり考えてくれよ」
「だって」
「だってもでもも禁止」
「でも」
って言おうとして慌てて口をつぐむ。じゃあ他に何て言えば。
「そのまんまでいいって言ってんだろ」
そのまんま?
「覚えとけよ」
なんて捨て台詞みたいなことを言って先輩は話を終わらせた。
支払いの時、俺も払うって言ったのに聞いてくれなかった。
「それくらいかっこつけさせろよな」
とか、店を出た後でぶつぶつ言っていた。
「なんか頼め。奢るから」
「何でここ」
「話あるから、ちょっと付き合えよ」
「はあ」
俺は仕方なくメニューを見るが、頭に入ってこない。
先輩はどういうつもりでここに? キスのいいわけでもするつもり?
「決めたか?」
「あ、じゃあコーヒーフロート」
「お前そういうの好きなの?」
「苦いコーヒーにアイスの甘みが」
「通だな」
とか言いながら先輩はコーラを頼んだ。実は炭酸苦手だ。
「先輩こそそんな苦いのよく飲めますね」
「コーヒーの方がにがいだろ」
「コーヒーは苦みがおいしいんです。コーラなんてほぼ炭酸だけじゃないですか。無意味に甘いし」
「コーラ苦手なのか?」
「コーラっていうか炭酸が」
「あはは」
「じゃあビールも飲めない?」
「あんなまずいもの誰が開発したんだって思います」
「あの苦みがおいしいんだけどな」
なんてニコニコと言う。さっきのお返しだろうか。
「先輩コーヒー苦手なんですか?」
「別に。飲めるけど。まあどっちかっていうと紅茶の方が好きだけど」
「ダージリン? アッサム? アールグレー?」
「お前紅茶好きなの?」
「はい。アップル、オレンジペコーなんかもフルーティーでおいしいんですよ」
「俺は何でもいいよ」
「茶葉によって全然違いますからね。そんないい加減な」
「わかったわかった。うんちくはいいから」
そんなこと言い合っているうちにコーヒーフロートとコーラが来た。
このアイスとコーヒーのマッチングが最高なんだよな。
アイスをすくいながらアイスコーヒーを飲んでたら視線を感じた。
「そういう顔するんだな」
「へ?」
「もっと普段からそうしてればいいのに。いつも仏頂面」
「ほっといてください」
何。先輩は俺のことけなしに来たの?
「まあそういうとこもかわいいけど」
は? 今なんて?
「お世辞は口だけにしてください」
「本気で思ってるんだけど」
先輩は俺の目をじっと見て言う。目をそらすべきか迷ってたら、咳払いして先輩がもう一度口を開いた。
「俺の話、聞いてくれる?」
話ってなんだろう。改まってすることなの?
「はあ」
と返事をすると、ため息をつかれた。
「あんま聞きたくないって面」
「別にそういうわけじゃ」
ただ、急になんなのかと思って。
「じゃあ話すけど。前に俺が失恋したって言ったの覚えてる?」
失恋? 何の話?
「覚えてないみたいだな。ま、いいけど。実はさ、1年の時、荘助、相良荘助知ってるよな? あいつのこと好きだったんだ」
え? 急に言われたことについていけない。というより待って。相良荘助って相良先輩のことだよな? もっと上の加持先輩と付き合ってるっていう。じゃあ、原田先輩振られたの?
「って言っても気持ちすら伝えてないけど」
どういうことだかよくわからない。
違う。俺が驚いたのは、最初にちらっとそう思ったからだ。失恋したとか原田先輩が言ってたのを聞いて、あの二人のどちらかが好きだったのかななんて勝手に思ってたから。まさか本当にそうだったなんて。そもそも原田先輩ってノンケじゃないの?
「あの、1つだけいいですか?」
「なんだ?」
「原田先輩ってノンケじゃなかったんですか?」
「お前はさ、ずっとそう思ってたの?」
「その、別に。ただ、そんなにゲイとかポロポロいるわけないって」
「まあ確かにそうかもな。別に女がいけないってわけでもないし」
へ?
「女の人と付き合ってた?」
「若気の至りだよ」
と苦笑したように言った。
「だって相良先輩」
「話、続けていいか?」
俺は仕方なくうなずく。
「加持先輩は間違いなくノンケだったんだ。彼女もいたし。だからうまくいくはずないって思ってた。加持先輩のことで荘助から相談受けたりしてさ、いずれこっち向いてくれないかなって思ってた」
そういうことか。
「荘助に女装させたのも俺だけど、一時期女装した荘助を加持先輩が女だと思ってて、大変なことになってた」
何その漫画みたいな話。
「でも、結局何があったか知らないけど、うまくいっちゃうしさ。俺って何のために慰めたりしてたのかなってさ。むなしくなって」
「慰めたりしてたんですか?」
「下心ありありでな。そういうのうまくいかないよな」
下心? 俺にもあるとか言ってなかったか? え? つまりどういう……。
「お前が魚クラブに入ってきた時、くそ生意気なガキだなって思ったんだけどさ」
何それ。
「くそ生意気ですみません」
「ふくれるなよ。でも、お前と言い合ってんの楽しかったんだ」
は?
「俺さ、あいつら見てるの正直つらくて、魚クラブに顔出すのもやめようかなと思ってて。でもそんな時にお前みたいなのがノーテンキに入ってきて少し救われたというか」
「はあ」
そんなこと言われても。褒められてるのかけなされてるのかわからない。
「何でそんなに素直じゃないのかなって見てたら面白くて。かわいくて。気付いたらあいつのことどうでも良くなってた」
やっぱりなんか褒められている気がしない。
「そんなこと言われても」
「ありがとう。っていうか」
「お礼言われることなんか」
俺何もしてないし。
「まあ。そうだな。そのままでいいってことだよ」
そのままって言われたって。
「頑固だし、ツンデレっていうかツンツンだし、人の言うこと一切聞かないし、かわいくないけど、ほっとけないっていうか」
今の絶対褒めてないでしょ? ツンデレって姉貴にも言われたけど、ツンツンとデレデレが合わさった言葉らしい。ツンツンは自覚あるけど、デレデレなんかしてないもん。
「そういう顔もいいけどさ、もっと笑ってよ」
「は?」
「お前の笑顔向けられるのが俺だけな存在になりたいなっていうか」
何言ってんのかわからない。
「なあ、俺のこと好きになって」
は?
「じゃなかった。逆だった。好きだよ」
何言って……。
「そんなの錯覚です」
俺は間髪入れずに言った。
ただ、たまたま俺が魚クラブに入っただけで。俺じゃなくても誰でも良かったはずだから。
「お前な」
先輩に呆れたように言われても、俺には関係ない。
「だって、そんなの、あり得ない」
俺はずっと迷惑しかかけてない。原田先輩に何もした覚えがない。俺に好きになる要素があるなんて思えない。ってさっきもそんなこと考えた。
「何であり得ないんだよ」
「俺のどこが」
「言っただろ。くそ生意気でかわいくてほっとけない」
「そんなの」
くそ生意気はともかく、そんなの俺じゃない。勘違いだ。
「まだ信じらんねえのかよ」
「だって」
「あの男ならいいのかよ」
は?
「お前を自分のもの扱いしてたりして、めちゃくちゃむかついた。何様だと思って」
先輩?
「しかも、お前はあいつとキスしたり、それ以上のことしてたのかって思ったら」
「そんなのしてません」
「嘘言うな」
先輩がちょっと怖くて恐る恐る言った。
「キスしか……」
「だからそれが」
先輩の言葉を最後まで聞かずに口からこぼれた。
「初めて好きって言われて、うれしくて。舞い上がって。なのに」
信じてたのに。
「女の人にも言ってた」
「結城」
「本当はただやりたかっただけなのかって思って」
そのために付き合ったんじゃないかってずっと思ってた。
「さっきだって、多分女の人に振られたりして、俺のとこ来ただけじゃないかと思ったから」
正直なところ、顔も見たくなかったのに。
「そんな奴のこと忘れろ」
先輩が口を挟んでくる。
「俺が忘れさせてやるから」
「先輩は何でそんなに自信過剰なんですか?」
何でそんなこと言えるの?
「俺が簡単に好きになるとでも思って」
「思ってねえよ」
怒ったように言われた。
「自信なんかあるかよ」
だってそんな風に忘れさせてやるなんて普通言えない。
「ただ、ちょっとでも気付いて欲しかった。何も言わないで黙って掻っさらわれるなんて、同じ後悔したくないから」
それは相良先輩のこと? でも、そんなこと言われても、俺困る。
「俺」
「興味ないとか、そんな価値ないとか聞きたくないから」
何も言ってないのに一気にまくし立てられて、言うことがなくなった。
「とりあえず覚えてろ。そんでゆっくり考えてくれよ」
「だって」
「だってもでもも禁止」
「でも」
って言おうとして慌てて口をつぐむ。じゃあ他に何て言えば。
「そのまんまでいいって言ってんだろ」
そのまんま?
「覚えとけよ」
なんて捨て台詞みたいなことを言って先輩は話を終わらせた。
支払いの時、俺も払うって言ったのに聞いてくれなかった。
「それくらいかっこつけさせろよな」
とか、店を出た後でぶつぶつ言っていた。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
目が覚めたら、カノジョの兄に迫られていた件
水野七緒
BL
ワケあってクラスメイトの女子と交際中の青野 行春(あおの ゆきはる)。そんな彼が、ある日あわや貞操の危機に。彼を襲ったのは星井夏樹(ほしい なつき)──まさかの、交際中のカノジョの「お兄さん」。だが、どうも様子がおかしくて──
※「目が覚めたら、妹の彼氏とつきあうことになっていた件」の続編(サイドストーリー)です。
※前作を読まなくてもわかるように執筆するつもりですが、前作も読んでいただけると有り難いです。
※エンドは1種類の予定ですが、2種類になるかもしれません。
【BL】国民的アイドルグループ内でBLなんて勘弁してください。
白猫
BL
国民的アイドルグループ【kasis】のメンバーである、片桐悠真(18)は悩んでいた。
最近どうも自分がおかしい。まさに悪い夢のようだ。ノーマルだったはずのこの自分が。
(同じグループにいる王子様系アイドルに恋をしてしまったかもしれないなんて……!)
(勘違いだよな? そうに決まってる!)
気のせいであることを確認しようとすればするほどドツボにハマっていき……。
【完結】遍く、歪んだ花たちに。
古都まとい
BL
職場の部下 和泉周(いずみしゅう)は、はっきり言って根暗でオタクっぽい。目にかかる長い前髪に、覇気のない視線を隠す黒縁眼鏡。仕事ぶりは可もなく不可もなく。そう、凡人の中の凡人である。
和泉の直属の上司である村谷(むらや)はある日、ひょんなことから繁華街のホストクラブへと連れて行かれてしまう。そこで出会ったNo.1ホスト天音(あまね)には、どこか和泉の面影があって――。
「先輩、僕のこと何も知っちゃいないくせに」
No.1ホスト部下×堅物上司の現代BL。
真面目系委員長の同室は王道転校生⁉~王道受けの横で適度に巻き込まれて行きます~
シキ
BL
全寮制学園モノBL。
倉科誠は真面目で平凡な目立たない学級委員長だった。そう、だった。季節外れの王道転入生が来るまでは……。
倉科の通う私立藤咲学園は山奥に位置する全寮制男子高校だ。外界と隔絶されたそこでは美形生徒が信奉され、親衛隊が作られ、生徒会には俺様会長やクール系副会長が在籍する王道学園と呼ぶに相応しいであろう場所。そんな学園に一人の転入生がやってくる。破天荒な美少年の彼を中心に巻き起こる騒動に同室・同クラスな委員長も巻き込まれていき……?
真面目で平凡()な学級委員長が王道転入生くんに巻き込まれ何だかんだ総受けする青春系ラブストーリー。
一部固定CP(副会長×王道転入生)もいつつ、基本は主人公総受けです。
こちらは個人サイトで数年前に連載していて、途中だったお話です。
今度こそ完走させてあげたいと思いたってこちらで加筆修正して再連載させていただいています。
当時の企画で書いた番外編なども掲載させていただきますが、生暖かく見守ってください。
選択的ぼっちの俺たちは丁度いい距離を模索中!
きよひ
BL
ぼっち無愛想エリート×ぼっちファッションヤンキー
蓮は会話が苦手すぎて、不良のような格好で周りを牽制している高校生だ。
下校中におじいさんを助けたことをきっかけに、その孫でエリート高校生の大和と出会う。
蓮に負けず劣らず無表情で無愛想な大和とはもう関わることはないと思っていたが、一度認識してしまうと下校中に妙に目に入ってくるようになってしまう。
少しずつ接する内に、大和も蓮と同じく意図的に他人と距離をとっているんだと気づいていく。
ひょんなことから大和の服を着る羽目になったり、一緒にバイトすることになったり、大和の部屋で寝ることになったり。
一進一退を繰り返して、二人が少しずつ落ち着く距離を模索していく。
告白ゲーム
茉莉花 香乃
BL
自転車にまたがり校門を抜け帰路に着く。最初の交差点で止まった時、教室の自分の机にぶら下がる空の弁当箱のイメージが頭に浮かぶ。「やばい。明日、弁当作ってもらえない」自転車を反転して、もう一度教室をめざす。教室の中には五人の男子がいた。入り辛い。扉の前で中を窺っていると、何やら悪巧みをしているのを聞いてしまった
他サイトにも公開しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる