上 下
12 / 25
BLゲームが始まりました!

あれぇ…?クラスが……

しおりを挟む


 時間的に入学式が終わったから保健室を出る。でも、こんな事態考えてなかったからこのあとどう行動すればいいか分からない。

「ケリー様……どこに行けばよろしいのでしょうか…」

「その無駄な敬語やめろ。はぁ…あらかじめウィルに聞いといて良かった…。ついてきて」

 盛大にため息を疲れて優秀さを発揮した。流石ケリー。あらかじめ聞いてるとか神ってるよ!
 手、というか腕を引っ張られて階段を登っていく。二階上がって人が賑わっているところにつく。なんか周りの極小数の人達が私の手元を凝視していて、とっても恥ずかしい。いたたまれない。

「Aクラスか……」

「じゃあ私、Bクラスだから…「何言ってるんだ?リリスもAクラスだぞ?」

 あれぇ?私、ゲームだったらBクラスだったはずなんだけど…。なんかのバグ…?クラス名簿を見てみると確かに私の名前が書いてあった。ちなみにケリーとウィル様の名前も。

「成績順でクラスが決まるんだからAクラスに決まってるだろ」

 心底おかしそうに、呆れたようにして言うケリーに合点が言った。
 通りで成績優秀な攻略対象たちがひとクラスに集まるはずだ。よく考えたらバランスおかしいもんね(顔面偏差値と成績が)

 Aクラスに向かって歩きながら「なんで成績順でクラスが決まるのか」理由を聞くと、アホな人と秀才が同じクラスだと学力のレベルが違うから二人を同じクラスにするのではなく成績優秀な人をひとまとめにしたほうが良いのでは?と数年前の教師が言ってやってみた所、勉強のペースが大幅にアップして偏差値が、高くなったから現在も導入しているらしい。

 ゲームではなかった裏事情があることにびっくりした。これって昔の人が独自に考えたんだよね。
 昔の人はよくそんなことおもいついたなぁ。
 もしかして転生者?発言出来る度胸がすごいなぁ。色々考えたんだなぁ、昔の人は……と思ったところその人は今も生きてるらしい。
 ケリーにからかわれてなんか恥ずかしくなった。何が「色々考えたんだなぁ、昔の人は」だよ!何キャラだよ、私!

 羞恥に悶ながら歩いているとようやくクラスが見えた。無駄に広いんだよ、この校舎。歩くのも一苦労だよ、精神的に。(体力はめっちゃあるんです、剣の稽古のときに鍛えられましたから)

 教室に入ったら見知った顔が結構居た。やっぱり学力は昔から教育を受けてる貴族が多かった。平民で入れてるのは極小数でよっぽどの勉強オタク(勉強好き)だろう。

 私の愛しの心のアイドル、イズミ君が居て、イズミ君は絶賛身分が近しい人たち(男爵、子爵令息とか平民とか)とおしゃべりしてた。可愛い&羨ましい。
 今なら悪役令嬢がハンカチかじって(?)やる、キィーー!羨ましいですわ!ってやれると思う。あと、もうさすがに鼻血は出さないよ。少し耐性がついたからね!順応能力が素晴らしいから、私!

 自由席でどこに座ろうかキョロキョロしてるとそこには一人の(ボッチの)ウィル様が居て手を振っていたから仕方ないから近づいてあげた。(めちゃくちゃ上から目線)

「やぁ、ケリー、リリス」

「こんにちは、ウィル様。ひ、一人で寂しかったですかぁ…?」

「うん、寂しかったかな。だからリリス玩具が来てくれて嬉しいよ」

「いや、ウィル様、ルビがおかしいことになってまっ…イタイイタイっ!!」

 数秒後ウィル様から解放されて涙目になる。
 煽り耐性ゼロだなぁ、ウィル様は。ウィル様は昔の天使さが嘘のような悪魔な子に育っちゃいました。お母さん悲しくて泣いちゃう!!あと普通に痛かったぁー(泣)
 もともと、こういう性格だったらしいから素を見せてくれた=仲良しってことにしといてください。(涙目)
 アイアンクローされた頭を撫でる。
 前、私がアイアンクローって言う単語出したら(いったい私はどういう話をしていたんだろう、思い出せない)「なんだい、それ」と聞かれたからウィル様に実演したら仕返しされたのが始まりだった。痛がっているイケメンも良いと思います。その後のニッコリ笑顔は怖いけどね!

 以降、少しでも煽ったらアイアンクローお仕置きされるのだ。
 無言で見ているケリーが憎い。おい、呆れるな。
 私達とウィル様の親しさは正直異常だ。だから私達には昔、身分を考えて敬えとか言ってくる人がいた。普通に王子様を煽るクソ野郎(私)がいたら普通止めるわな。

 普通だったら貴族の行動として止められるけど王様は「ウィルが笑うなんて珍しいから好きにさせとけ」と黙認してるし、ずっとこの調子なので一緒に時を過ごしていくうちにみんな慣れていく。
 ちなみに一回、どこかの子爵が「身分がどーちゃらこーちゃらで…」となんか約するに皇太子に対して無礼(フレンドリー)過ぎるからとか言ってて煩かったから決闘の制度を使って完膚なきまでに叩きのめしてやった。ムカついたししょうがないよね!

 まあ、それはどうでも良いとしてAクラスにいる大半が慣れた人達だから苦笑してるだけだ。

 こうして私の学園生活はスタートした。
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 皇太子を煽るリリス……処刑確定(笑)煽り耐性がないウィル様は勝ち目が薄いぞー!
 人との付き合いって長くなるたびに人の扱いって雑になっていくよね。(´;ω;`)
 仲良くなった三人組。絶対に強い。(確定)
 ※決闘
 魔法有り、剣有りの一本勝負。

 
しおりを挟む
感想 16

あなたにおすすめの小説

軽い気持ちで超絶美少年(ヤンデレ)に告白したら

夕立悠理
恋愛
容姿平凡、頭脳平凡、なリノアにはひとつだけ、普通とちがうところがある。  それは極度の面食いということ。  そんなリノアは冷徹と名高い公爵子息(イケメン)に嫁ぐことに。 「初夜放置? ぜーんぜん、問題ないわ! だって旦那さまってば顔がいいもの!!!」  朝食をたまに一緒にとるだけで、満足だ。寝室別でも、他の女の香水の香りがしてもぜーんぜん平気。……なーんて、思っていたら、旦那さまの様子がおかしい? 「他の誰でもない君が! 僕がいいっていったんだ。……そうでしょ?」  あれ、旦那さまってば、どうして手錠をお持ちなのでしょうか?  それをわたしにつける??  じょ、冗談ですよね──!?!?

ヤンデレお兄様から、逃げられません!

夕立悠理
恋愛
──あなたも、私を愛していなかったくせに。 エルシーは、10歳のとき、木から落ちて前世の記憶を思い出した。どうやら、今世のエルシーは家族に全く愛されていないらしい。 それならそれで、魔法も剣もあるのだし、好きに生きよう。それなのに、エルシーが記憶を取り戻してから、義兄のクロードの様子がおかしい……?  ヤンデレな兄×少しだけ活発な妹

ヤンデレ旦那さまに溺愛されてるけど思い出せない

斧名田マニマニ
恋愛
待って待って、どういうこと。 襲い掛かってきた超絶美形が、これから僕たち新婚初夜だよとかいうけれど、全く覚えてない……! この人本当に旦那さま? って疑ってたら、なんか病みはじめちゃった……!

【書籍化確定、完結】私だけが知らない

綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
ファンタジー
書籍化確定です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ 目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。 優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。 やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。 記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。 【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ 2024/12/26……書籍化確定、公表 2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位 2023/12/19……番外編完結 2023/12/11……本編完結(番外編、12/12) 2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位 2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」 2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位 2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位 2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位 2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位 2023/08/14……連載開始

ヤンデレ幼馴染が帰ってきたので大人しく溺愛されます

下菊みこと
恋愛
私はブーゼ・ターフェルルンデ。侯爵令嬢。公爵令息で幼馴染、婚約者のベゼッセンハイト・ザンクトゥアーリウムにうっとおしいほど溺愛されています。ここ数年はハイトが留学に行ってくれていたのでやっと離れられて落ち着いていたのですが、とうとうハイトが帰ってきてしまいました。まあ、仕方がないので大人しく溺愛されておきます。

お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。

下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。 またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。 あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。 ご都合主義の多分ハッピーエンド? 小説家になろう様でも投稿しています。

ヤンデレ悪役令嬢の前世は喪女でした。反省して婚約者へのストーキングを止めたら何故か向こうから近寄ってきます。

砂礫レキ
恋愛
伯爵令嬢リコリスは嫌われていると知りながら婚約者であるルシウスに常日頃からしつこく付き纏っていた。 ある日我慢の限界が来たルシウスに突き飛ばされリコリスは後頭部を強打する。 その結果自分の前世が20代後半喪女の乙女ゲーマーだったことと、 この世界が女性向け恋愛ゲーム『花ざかりスクールライフ』に酷似していることに気づく。 顔がほぼ見えない長い髪、血走った赤い目と青紫の唇で婚約者に執着する黒衣の悪役令嬢。 前世の記憶が戻ったことで自らのストーカー行為を反省した彼女は婚約解消と不気味過ぎる外見のイメージチェンジを決心するが……?

夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました

氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。 ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。 小説家になろう様にも掲載中です

処理中です...