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後日談 王妃は試練がいっぱいです!
その頃のユカ様は③ギルフォード視点
しおりを挟むその日は昔、中が良かった友人のパーティーに参加していただけだった。
その中でとっておきのものを見つけた。
(面白い)
彼女を見てそんなことを考えた。
俺、ギルフォードはこの国の第2王子として生まれた。が、すぐに王位争いから身を引いた。
簡単な理由だ。面倒だから。ただそれだけだった。誰かを蹴落として王様になりたいわけでもないからだ。
俺の兄は馬鹿だ。たいした才能も頭脳もない割に権力を盾に威張っている阿呆だ。自分が一番偉い、賢いというのを疑わない。
しかも俺が王位を狙っていると思っているらしく、暗殺者を定期的に送ってくる。王位なんて狙ってないし、いい迷惑だと思っていた。
しかも、この国より栄え、大国なサンライト王国に喧嘩をうっているらしい。元より馬鹿だ、阿呆だと思っていたが流石に行き過ぎている。
この国が滅ぶのも時間の問題かも知れない。
サンライト王国の王は王妃のことをこれでもかと愛してる愛妻家だと有名だ。
そんな王妃に暗殺者を毎日のようにおくるのは兄だけだろう。
そんな中、サンライト王国の子爵である男性からパーティーに誘われたため出ることにしたが凄い人を見つけた。
金髪の縦巻きロールな気の強そうな女の子。
青色とも水色とも取れる色の瞳がつり上がっていて冷たい印象を受けた。
「お初にお目にかかります
ルルリック侯爵家が長女、ユカ・ルルリックと申します。以後お見知りおきを」
「ああ、初めてだね。君みたいなキレイな人に話しかけられて光栄だ」
あえて名前を言わずに相手の出方を伺った。ここで怒るようだったり、喜ぶだけだったら三流だと思ったから。
「ギルフォード様と呼んでも?」
「構わない」
怒るわけでも、喜ぶわけでもなく言葉を返してきた。逃げずに遠巻きにせず近づいてきて俺に話しかけて来たときにはすでに好感度が結構高かったがもっと上がった。
ニヤケが止まらない。
俺はこの子ーユカが気に入った。
侯爵家の人間というのにプライドがないのか、それとも高いからこの姿勢なのかわからないがより気に入った。
彼女はワインを手に取り飲む動作をする。ここでワイン?と思ったのは仕方ないだろう。が数秒後その意味は分かった。
パシャ!
「あ!すいません。手が滑ってしまいましたわ」
「大丈夫だ」
彼女はごく自然にワインを零した。
本当に、一欠片もわざとらしさなどなく青ざめる演技も完璧だったがかけた直後の一瞬の笑みが俺を興奮させた。
彼女はわざと俺にかけた。すいませんとお辞儀する彼女は怖がっている令嬢を完璧に模範していた。
「別室でしみ抜きをしましょうか?」
答えは決まっている。
「じゃあ、お願いしようかな?」
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思ったより長くなりました。次もギルフォード視点です。この国とはアルたちからすると隣国です。よろしくお願いします。(◍•ᴗ•◍)
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