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第二部
第8話 閑話1
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4時30分。本日は休み。
私は覚醒し、ぱちりと瞼を開いた。
小さな頃は寝起きが悪かったものの近年は自然と目が覚める。
隣のベッドで愛しい妹のクレアがすやすやと眠っている。
この天使の安らかな寝顔をずっとみていたいが、彼女には起こして欲しいと言われている。
私はクレアの頭を撫でた。
「ん、んぅ……もぅ、朝?」
姫が目を覚ました。
「おはよう、クレア」
「おはよぉ、サラお姉様……むにゃ」
思わずそのまま二度寝を許しそうになってしまう。
でも、クレアの望みは私と共に朝の鍛錬を行う事で、このまま眠らせたら後で悲しむだろう。
だから私は心を鬼にして、再び彼女の身体を揺らした。
「ふわぁ、お、おきるよぉ」
「一緒に頑張りましょう、クレア」
むくりと体を起こしたクレアの服を全部脱がし、私は運動用の服を彼女に着せた。
******
銀鷲の玉枝亭の裏庭。ある程度の広さがあり多少の訓練なら行う事が出来る。
私も運動着に着替え、格闘術の訓練を行うために目を擦る妹の手を引いて裏庭へ来た。
いつも一人や二人は居るのだが今日は私達以外には誰もいない。
クレアは三姉妹の中だけではなく歴代でもずば抜けて高い魔力量を記録している。
それまでのレコードホルダーはセリスお姉様だったけど……。
対して私は、マラブル家の歴代でもほぼ最低値で、平均的な魔術師よりもやや低い魔力量。二人に比べれば半分にも満たない。
6年前まではその格差を必定以上に意識して、身を扮して少しでも差を縮めようとしていた。
持たざる者である私の強みは、その無能さ故に一族の才ある魔術師達が行う必要の無かった努力や研鑽を最も積み重ねた事であり、今ではその事に対して誇りを持っている。
クレアに唯一不足している経験を与える事が、マラブル家の者としての私の今の役目である。
朝食までの今朝のメニューは、今日は素手での組手。
魔法を行使する際は自身の状態も大きく影響するし、時には魔法が使えない状況だって起こり得るので体術の鍛錬を行いながらマラブル家では身体を鍛えている。
体術に限っては練度の差の分、天才二人より私の方へ軍配が上がる。
が、その素質も言わずもがな二人の方が高い。
鍛錬が終わり、ふうと息をつきながら妹は言った。
「どうすれば、サラお姉様の様に美しくかわす事が出来ますか?」
美しくかわす……私が妹の攻撃をかすりもせず避けていると言う意味だろうか。
「そうね、先ず身体能力は私達に差は無いわ。恐らくだけど立ち合いの際の予測する精度に違いがあるのではないかしら」
経験差とも言える部分である。セリスお姉様やクレアの素質は誰もが認めるものの、その立場上実戦する機会はあまり多くない。
「だから、冒険者になった貴女ならすぐに私なんて追い抜くわ」
本音である。もっとも、幸いにも異なる才能を持つ私は簡単に徒手でも追い抜かされるつもりは無いが。
それでもマラブル家の……最終的に愛しい人の糧になるなら、私は幸せだ。
「サラお姉様のご期待に添える様に私、頑張ります!」
私は可愛い妹の頭を撫で、二人で軽く水浴びをしてから着替えた。
******
6時半。
私達は着替えた後で食堂に降りた。
一階は大広間になっており、目の前の柊通りに繋がる入り口、二階と三階の宿泊部屋に繋がる階段がある。
食堂と言っても通常の食事の他に依頼の斡旋や受注業務、ミーティング、新人冒険者への教育、依頼人との打ち合わせ等多目的に使用されている。
通称親父さんと呼ばれている銀鷲の玉枝亭の亭主と、その娘のフィーユさんがこの宿の従業員であり、現在41名在籍する冒険者達に対したったの二人で切り盛りしている事に驚きだ。
早めに依頼へ向かうためか、既に2つのパーティが朝食を摂っている。
今日は私もクレアも休日なので普段通りの時間なのだが、仲間達からすればとても早起きだと言われる。そんなコトないのに。
「おはようさん。いつものでいいか?」
カウンターの指定席に座ると早速親父さんがメニューを確認してくれたので、私達ははいと答える。
すると一息つく前にフィーユさんが二人分の料理を器用に運び、私達の前に並べた。
「おはよう、二人とも」
偶に別な定食や一品を頼んだりするが一分も経たない内に目の前に運ばれてくる。
予め私達が何を食べるか予想しているのだろうが一度も外したコトが無く非常に不思議だ。
「ご馳走様でした」
クレアは両手を合わせ軽く頭を下げる。何をしてもかわいい。
お粗末様でした、とフィーユさんが後片付けをするとカップ一杯のミルクが代わりに置かれた。
フィルドから北の村で生産しているミルク。
永遠の師であるラフィーナお姉様から教えて頂き、これを飲んだら一族の限界突破をしたと家族に話したら全員が愛飲する様になったが、私は大きくなり過ぎた。
栄養満点で保湿成分も多く含まれる為に今でも毎日飲むが、妹は少しでも胸を大きくしたいと一日コップ3杯分は飲んでいる。おなかだけ壊さないで欲しい。
「今日は一日サラお姉様と一緒なので嬉しいです」
「ふふ、私も――」
ミルクを飲みながらクレアと話していると、背後から急に悪寒を感じた。
「やあ、サラ。今日も君は美しい」
声を聞いた瞬間、鳥肌が立つ。同僚のレントさんである。
妹との幸せなひと時が一変し、内心一気に不機嫌になった。
何と言うか、生理的に無理なのである。イラッとした。
「おはよう、レントさん!」
クレア。そんな男、無視していいのよ。
「……おはようございます」
私の気持ちが伝わったのか、彼は少し後ずさり。
(サラお姉様、急に機嫌が悪くなった気が……)
が、悲しくも同じA級冒険者ライセンスの持ち主で、私よりひと周り年齢が上のこの男は精神を持ち直した様だ。
「いやあ、ツンデレな所も可愛いなぁ。クレアちゃんは美人で巨乳なお姉ちゃんが居て羨ましいぜ!」
妹を巻き込むな。
私はふつふつと怒りが沸き上がり、じっと彼を見る。
(サラお姉様から殺気が……)
レントさんも私の『気』に当てられているためか、首元から汗を垂らし始めている。
それにクレアも怖がっているではないか。
嫌気を通り越し怒りが湧いた。
妹との幸せな時間を邪魔するな。
男は皆ろくでもない。
現に今も私の全身を舐めまわすように視線を向けている。
不快さが沸点を越えた。
「セクハラ発言まで……私の視界から、消・え・て・下さい!」
「ひ、ひいいっ!」
男は一目散に玄関から外へ消えていった。
「まったく……」
一瞬周囲から注目を浴びていたものの、またいつものかと言う感じですぐに各々が元々行っていた行動に戻った。
妹はそんな恥ずかしい私をきらきらと輝く目で視ていた。
「流石サラお嬢様です、A級冒険者のレントさんを威嚇だけ追い払うだなんて!」
「そんなに威張れるコトではないわ」
クレアの前ではクールな姉でありたいと思っているのに、あの男の所為で恥をかいてしまった。
「ホントにレントが嫌いなのね。レントだけじゃなく大半の男に言えるけど……」
おかわりのミルクを運んでくれたフィーユさんが声を掛けてきた。
「基本的に男は不浄な者です。一部良識のある男性がいらっしゃるのも重々承知ですが」
「ふふっ、サラは冒険者になる前から男の人が嫌いだったものね」
冒険者になる前――。
そう言えばあの方は今も元気なのかな。
「そう言えばラフィーナ様はお元気なのでしょうかね」
クレアも同じ事を考えていた様だ。
「元気らしいわよ。二人目も妊娠したらしいし……」
瞬間、再び殺意が湧いた。
あの男……セルヴェ伯爵に対してであり、私がこの世で2番目に嫌いな男性。
優勝者は先程ここを出て行った。
「サラお姉様は、ラフィーナ様とどの様にお知り合いになられたのですか?」
「何度か家に招待したコトはあったけど、ラフィーナお姉様と知り合った経緯は話したコトが無かったわね。良ければ私が冒険者になった経緯も併せて話す?」
是非!
即答し妹の目は再び輝く。
いつの間にかフィーユさんもその隣に座っており彼女の目の前にはエールのジョッキが置かれていた。
まだ早朝なのに。
思わぬギャラリーにやや驚いたが私は静かに語り始めた。
敬愛するラフィーナお姉様との出会いと。
そして私が冒険者になった理由を。
私は覚醒し、ぱちりと瞼を開いた。
小さな頃は寝起きが悪かったものの近年は自然と目が覚める。
隣のベッドで愛しい妹のクレアがすやすやと眠っている。
この天使の安らかな寝顔をずっとみていたいが、彼女には起こして欲しいと言われている。
私はクレアの頭を撫でた。
「ん、んぅ……もぅ、朝?」
姫が目を覚ました。
「おはよう、クレア」
「おはよぉ、サラお姉様……むにゃ」
思わずそのまま二度寝を許しそうになってしまう。
でも、クレアの望みは私と共に朝の鍛錬を行う事で、このまま眠らせたら後で悲しむだろう。
だから私は心を鬼にして、再び彼女の身体を揺らした。
「ふわぁ、お、おきるよぉ」
「一緒に頑張りましょう、クレア」
むくりと体を起こしたクレアの服を全部脱がし、私は運動用の服を彼女に着せた。
******
銀鷲の玉枝亭の裏庭。ある程度の広さがあり多少の訓練なら行う事が出来る。
私も運動着に着替え、格闘術の訓練を行うために目を擦る妹の手を引いて裏庭へ来た。
いつも一人や二人は居るのだが今日は私達以外には誰もいない。
クレアは三姉妹の中だけではなく歴代でもずば抜けて高い魔力量を記録している。
それまでのレコードホルダーはセリスお姉様だったけど……。
対して私は、マラブル家の歴代でもほぼ最低値で、平均的な魔術師よりもやや低い魔力量。二人に比べれば半分にも満たない。
6年前まではその格差を必定以上に意識して、身を扮して少しでも差を縮めようとしていた。
持たざる者である私の強みは、その無能さ故に一族の才ある魔術師達が行う必要の無かった努力や研鑽を最も積み重ねた事であり、今ではその事に対して誇りを持っている。
クレアに唯一不足している経験を与える事が、マラブル家の者としての私の今の役目である。
朝食までの今朝のメニューは、今日は素手での組手。
魔法を行使する際は自身の状態も大きく影響するし、時には魔法が使えない状況だって起こり得るので体術の鍛錬を行いながらマラブル家では身体を鍛えている。
体術に限っては練度の差の分、天才二人より私の方へ軍配が上がる。
が、その素質も言わずもがな二人の方が高い。
鍛錬が終わり、ふうと息をつきながら妹は言った。
「どうすれば、サラお姉様の様に美しくかわす事が出来ますか?」
美しくかわす……私が妹の攻撃をかすりもせず避けていると言う意味だろうか。
「そうね、先ず身体能力は私達に差は無いわ。恐らくだけど立ち合いの際の予測する精度に違いがあるのではないかしら」
経験差とも言える部分である。セリスお姉様やクレアの素質は誰もが認めるものの、その立場上実戦する機会はあまり多くない。
「だから、冒険者になった貴女ならすぐに私なんて追い抜くわ」
本音である。もっとも、幸いにも異なる才能を持つ私は簡単に徒手でも追い抜かされるつもりは無いが。
それでもマラブル家の……最終的に愛しい人の糧になるなら、私は幸せだ。
「サラお姉様のご期待に添える様に私、頑張ります!」
私は可愛い妹の頭を撫で、二人で軽く水浴びをしてから着替えた。
******
6時半。
私達は着替えた後で食堂に降りた。
一階は大広間になっており、目の前の柊通りに繋がる入り口、二階と三階の宿泊部屋に繋がる階段がある。
食堂と言っても通常の食事の他に依頼の斡旋や受注業務、ミーティング、新人冒険者への教育、依頼人との打ち合わせ等多目的に使用されている。
通称親父さんと呼ばれている銀鷲の玉枝亭の亭主と、その娘のフィーユさんがこの宿の従業員であり、現在41名在籍する冒険者達に対したったの二人で切り盛りしている事に驚きだ。
早めに依頼へ向かうためか、既に2つのパーティが朝食を摂っている。
今日は私もクレアも休日なので普段通りの時間なのだが、仲間達からすればとても早起きだと言われる。そんなコトないのに。
「おはようさん。いつものでいいか?」
カウンターの指定席に座ると早速親父さんがメニューを確認してくれたので、私達ははいと答える。
すると一息つく前にフィーユさんが二人分の料理を器用に運び、私達の前に並べた。
「おはよう、二人とも」
偶に別な定食や一品を頼んだりするが一分も経たない内に目の前に運ばれてくる。
予め私達が何を食べるか予想しているのだろうが一度も外したコトが無く非常に不思議だ。
「ご馳走様でした」
クレアは両手を合わせ軽く頭を下げる。何をしてもかわいい。
お粗末様でした、とフィーユさんが後片付けをするとカップ一杯のミルクが代わりに置かれた。
フィルドから北の村で生産しているミルク。
永遠の師であるラフィーナお姉様から教えて頂き、これを飲んだら一族の限界突破をしたと家族に話したら全員が愛飲する様になったが、私は大きくなり過ぎた。
栄養満点で保湿成分も多く含まれる為に今でも毎日飲むが、妹は少しでも胸を大きくしたいと一日コップ3杯分は飲んでいる。おなかだけ壊さないで欲しい。
「今日は一日サラお姉様と一緒なので嬉しいです」
「ふふ、私も――」
ミルクを飲みながらクレアと話していると、背後から急に悪寒を感じた。
「やあ、サラ。今日も君は美しい」
声を聞いた瞬間、鳥肌が立つ。同僚のレントさんである。
妹との幸せなひと時が一変し、内心一気に不機嫌になった。
何と言うか、生理的に無理なのである。イラッとした。
「おはよう、レントさん!」
クレア。そんな男、無視していいのよ。
「……おはようございます」
私の気持ちが伝わったのか、彼は少し後ずさり。
(サラお姉様、急に機嫌が悪くなった気が……)
が、悲しくも同じA級冒険者ライセンスの持ち主で、私よりひと周り年齢が上のこの男は精神を持ち直した様だ。
「いやあ、ツンデレな所も可愛いなぁ。クレアちゃんは美人で巨乳なお姉ちゃんが居て羨ましいぜ!」
妹を巻き込むな。
私はふつふつと怒りが沸き上がり、じっと彼を見る。
(サラお姉様から殺気が……)
レントさんも私の『気』に当てられているためか、首元から汗を垂らし始めている。
それにクレアも怖がっているではないか。
嫌気を通り越し怒りが湧いた。
妹との幸せな時間を邪魔するな。
男は皆ろくでもない。
現に今も私の全身を舐めまわすように視線を向けている。
不快さが沸点を越えた。
「セクハラ発言まで……私の視界から、消・え・て・下さい!」
「ひ、ひいいっ!」
男は一目散に玄関から外へ消えていった。
「まったく……」
一瞬周囲から注目を浴びていたものの、またいつものかと言う感じですぐに各々が元々行っていた行動に戻った。
妹はそんな恥ずかしい私をきらきらと輝く目で視ていた。
「流石サラお嬢様です、A級冒険者のレントさんを威嚇だけ追い払うだなんて!」
「そんなに威張れるコトではないわ」
クレアの前ではクールな姉でありたいと思っているのに、あの男の所為で恥をかいてしまった。
「ホントにレントが嫌いなのね。レントだけじゃなく大半の男に言えるけど……」
おかわりのミルクを運んでくれたフィーユさんが声を掛けてきた。
「基本的に男は不浄な者です。一部良識のある男性がいらっしゃるのも重々承知ですが」
「ふふっ、サラは冒険者になる前から男の人が嫌いだったものね」
冒険者になる前――。
そう言えばあの方は今も元気なのかな。
「そう言えばラフィーナ様はお元気なのでしょうかね」
クレアも同じ事を考えていた様だ。
「元気らしいわよ。二人目も妊娠したらしいし……」
瞬間、再び殺意が湧いた。
あの男……セルヴェ伯爵に対してであり、私がこの世で2番目に嫌いな男性。
優勝者は先程ここを出て行った。
「サラお姉様は、ラフィーナ様とどの様にお知り合いになられたのですか?」
「何度か家に招待したコトはあったけど、ラフィーナお姉様と知り合った経緯は話したコトが無かったわね。良ければ私が冒険者になった経緯も併せて話す?」
是非!
即答し妹の目は再び輝く。
いつの間にかフィーユさんもその隣に座っており彼女の目の前にはエールのジョッキが置かれていた。
まだ早朝なのに。
思わぬギャラリーにやや驚いたが私は静かに語り始めた。
敬愛するラフィーナお姉様との出会いと。
そして私が冒険者になった理由を。
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