ヤンデレ化した元彼に捕まった話

3話

「いっ！…んぅ…」

花音の葛城の手に入りきらない胸が、彼の手によって形を変えられてく。普段の愛撫とは全く違う、花音のことを気遣う気がなく痛みだけを与えようとしている。だが、痛みだけ与えるはずの彼の手は花音に気持ち良さを与え始めた。カリカリと指で引っかかれる乳首硬くなり尖っていく。花音の唇をずっと吸っていた葛城が唇を解き、酷薄な笑みを浮かべて見下ろす。

「乱暴にされた方が良いんだ、もう硬くなってる…玄関先で襲われて興奮してんのか？」

「ち、ちが…」

「違わねーよ」

「あっ…！」

葛城が身を屈め、放置されていたもう片方の乳房に吸い付く。片方ばかりいじられ、触って欲しいとばかりに触れられてもないのにツンと尖って主張していた乳首を吸われ、カリッと甘噛みされると声が抑えられない。音を立てて乳首を吸われ、強い力で引っかかれる。花音の股から何かが漏れた感覚がした。

「エッロい声…別れたい男に乳首いじられたくらいでそんな声出んの？…淫乱」

「っ！…しゃ、喋らないでっ…」

チロチロと舐め口を付けながら喋られると、くすぐったいような背中がゾワゾワする感覚に襲われ身を捩る。葛城はそんな花音を凝視しながら胸を嬲り、右手をスカートの中に滑り込ませた。花音は葛城の狙いを察し慌てて太腿を閉じようとするも遅かった。彼の手が下着のクロッチに触れるとクチ、と水音が聞こえ頬がカァッと熱くなる。

「うわグチョグチョ。いつもより濡れてる、やっぱりこうされた方が好きなんだな」

花音は自分の身体の変化を受け入れたくなくて否定のつもりで首をブンブンと振る。が強情な花音に理解させるかのように、葛城の太い指がクロッチをずらし中に入ってくる。

「ひっ！」

突然の異物感に慄くも、蕩けている隘路は難なく指を受け入れ彼は無遠慮にナカを擦り上げていく。カリッと感じる箇所を擦られると勝手に腰が跳ね、玄関先でとんでもない声を上げそうになり、口を手で塞ぐ。が、苛立ったように眉根を寄せた葛城は指を抜くと何を思ったのか跪き、スカートをめくって中に入り込む。突然のことに呆気に取られた花音は太腿に感じる熱い吐息で彼が何をしようとしてるか察し、両手を外し声を上げた。

「な、なにしてっ」

「何って、舐めるんだよ、ここ」

スカートの中からくぐもった声が聞こえ濡れた下着の上からふぅ、と息を吹きかけられ大袈裟に反応してしまう。そして葛城の言葉を理解した花音は激しく狼狽えた。

「は？ヤダヤダ、絶対辞めて！」

花音は舐められるのが嫌だった。葛城の前の彼氏がそういったことが好きだったのだが、花音は初めてされたことで恥ずかしさのあまり彼の顔面に蹴りを入れたことがある。勿論わざとではないのだがその一度ですっかり嫌われた挙句、暴力女と吹聴され大学ではその後彼氏が出来なかった苦い思い出。葛城にはその辺の事情を話し、絶対舐めないでとお願いしており、彼は忠実に花音の頼みを聞いてくれていた、今までは。

もう花音の頼みを聞く義理はないということか。そもそも今の状況自体異常なのだがそこまで頭が回っていず、どうにか回避しようと太ももを閉じようとするもガシッと掴まれて叶わない。

「お前の希望聞いて舐めないでいてやったただけで、俺はずっと舐めしゃぶって散々喘がせてやりたいと思ってた」

葛城が濡れて張り付いた下着を下ろし、見えないのに彼の視線が注がれているのを感じ勝手に濡れてくる。

「うっわ糸引いてる…すっげぇエロい匂いするし、やば…」

「ひぅっ！」

興奮した声音の葛城は躊躇いなく秘裂に舌を這わせた。上から下になぞりながらジュルジュル、と品のない音を立てて溢れた蜜を啜られる。今まで指でされた愛撫とは全く違う。ぬるりとした感触が指とは違う気持ち良さをもたらしてくる。だが花音はあまりの羞恥に耐えられずスカートの上から葛城の頭を引き剥がそうとするが、手に力が入らない。葛城も花音の抵抗は全く効いておらず、猫がミルクを舐めるような仕草で秘裂を舐め続け下品な音がスカートの中から響く。

「っ！…汚いからっ！やめっ」

「汚くねぇ…舐めても舐めてもきりないな…」

「ひぐっ！」

彼の舌がナカに入り込んでくる。ジュ、ジュと蜜を啜りながら生き物みたいな舌が縦横無尽に動き回り、花音の意識を快楽に染めていく。指で擦られた気持ち良い箇所に舌が触れると花音の腰が跳ねるので、葛城はそこを重点的に苛む。下半身は押さえつけられて動けない代わりに上半身をくねらせて快楽を逃そうとするが、上手くいかない。スカートの中から響く水音、ナカを探るように犯す舌の生々しい感触。花音の思考力はとっくに蕩けていた。玄関だということも忘れ、引っ切り無しに襲う気持ちよさに喘ぎ続けている。

葛城からは見えないが拒絶が色濃く出ていた声がすっかり甘くなり、顔も快楽に犯され蕩けきっている。頬は紅潮し、だらしなく開いた唇からは唾液と嬌声が溢れていた。

「あっ、やっ！だめぇぇっ！」

「あ？嘘つくなよさっきから押し付けてるくせに、もっと舐めて欲しいんだろ？」

無意識だったが葛城に股間を押し付けていた。腰も揺れており気持ちいいと感じているのは丸わかりだ。伊達に数年付き合っていない。葛城は花音の気持ちいい箇所を熟知しているので、そこを容赦なく責め立てており花音はもうされるがままだ。

花音の心はこの行為を受け入れてないのに、ずっと淡白だった彼から強引な真似をされて興奮している節があった。当然認めるわけにはいかないが、それも時間の問題となりつつあった。

「…クリ真っ赤になって膨れてる…なあ、ここ舐めて欲しい？」

「…い、いやだっ…」

掠れた声で拒否するも「分かった、泣くほど気持ちよくしてやる」と花音の答えを無視して腫れ上がった陰核に吸い付いてきた。

「あ、あぁぁぁっっ！」

比べ物にならない快楽が脳天を貫き、目の前が点灯する。達してしまったようだ。

「イッた？…今の声めちゃくちゃエロかった…」

葛城の嬉しそうな声が下から聞こえ、勝手にキュッとナカが締まる。これ以上は駄目だ、今までにない痴態を晒すと花音は察し下腹部に力を入れた。が、葛城が陰核を舐め回し小刻みに唇で吸いつきながら、ナカを指で刺激してくる。同時に責められると訳が分からなくなり視界がぶれてきた。

「まっ…や、ほんとに、だっ、ああっ！！」

「ん？またイキそう？…イケよ」

低い声で命令され、勢いよく陰核を吸われた瞬間目の前が真っ白になり仰け反った。埋め込まれた指を締め付けながら全身が痙攣し、プシュっ、と何かが吹き出す。腰がビクビクと震えるが、がっしりと押さえ込まれながらドプッと溢れた蜜を勿体無い、とばかりに啜られる。

蓄積された快感がパチンと弾け、花音は立ったまま達してしまった。ドアに背中を預け、葛城が太腿を抑えてなければ崩れ落ちていただろう。はぁ、はぁと乱れた呼吸は中々元には戻らず視界もボヤけて、ブワッと玉のような汗が流れている。

ここでやっと葛城がスカートの中から出てきて立ち上がりながら、べったりと蜜で濡れた唇を手の甲で拭う。顔も少し濡れている、さっき吹いた潮だろう。恥ずかしくて今にも死にたい気持ちだが、ぼやけた視界でも葛城が色気に塗れた「雄」な顔をしてるのが分かり、状況も忘れ勝手に胸がキュンとしてナカが締まる。

「んっ…ふぅ…あぅ…」

何も言わずにまた唇を塞がれ、舌を絡ませ吸われる。今度は花音も自ら舌を絡ませに行き、唾液を啜る。そんな花音の耳にカチャカチャという金属音が届くのは遅く、ヒクヒクと淫らに蜜を垂らす蜜口に熱くて硬いものが当てられた時、少しだけ思考がクリアになった。