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8話
しおりを挟む「あっ…それ、ダメっ…やだぁ」
そこを弄られると、今よりもっとおかしくなってしまう。涙声で訴えてもテオドールは辞めてくれない。寧ろ動きが激しくなる。中を指で優しく引っ掻かれたと思ったら、バラバラに動かして刺激された。膨れた蕾をクルクルと円を描くように弄って、グイと押される。同時に刺激されると快感に耐えきれず、リゼットの背中はしなり腰が揺れた。
「変になるからっ!…助けて…」
リゼットの切実な訴えに耳を執拗に嬲っていたテオドールはやっと顔を上げた。蒼い瞳はギラギラと怖いくらいに光っており、リゼットは更に身体を昂らせてしまう。性欲なんて無いと思っていたテオドールがリゼットの身体で興奮してくれている。その事実だけで全身が歓喜で震え、また蜜を滴らせる。テオドールの指はもうすっかりびしょびしょだろう。リゼットは縋るように彼を見上げた。テオドールは口角を微かに上げると
「変になりそう?いいぞ、見ててやるから、もっとおかしくなれ」
無慈悲な宣告にリゼットは青褪める。彼の容赦のなさをこんなところで垣間見ることになるとは、思いもよらなかった。指は中でいやらしく蠢いて、ザラザラした部分を何度も何度も擦り上げられグリグリと抉られる。蕾も同時に引っ掻かれて押され、揺さぶられた。その度にリゼットの口からは嬌声がひっきりなしに漏れて、テオドールが耳に口付けながら「声も可愛い」と囁く。ビクビクと震えながら意識を飛ばしそうになった。
目の前がチカチカと点滅しだして、より大きな快楽の波に襲われることを察する。そうなったらテオドールにどんな醜態を晒すことになるのか、溶け切った頭でもそこだけが引っかかっていた。
唇が触れ合う距離にまでテオドールの顔が近づく。涙と涎でぐしゃぐしゃになった顔を愛しそうに撫でながら
「イきそう?君の…リゼットのイッたところ見せて?」
甘くて熱のこもった声で名前を呼ばれながら、中で指がグイと折り曲がる。その瞬間、リゼットの頭の中は真っ白になる。膣内が収縮して、トロリと蜜を溢れさせ背中が弓形にしなった。
達したリゼットをじっとりと見下ろしていたテオドールは中から指を引き抜いた。突然の喪失感にリゼットの膣内はいやらしく収縮する。蜜でテラテラと光る指をゆっくりと舐めしゃぶりながら、欲に濡れた瞳で上気したリゼットの顔を見下ろしている。
舐め終わったテオドールはそのままリゼットの上から退いて、ソファーに腰掛けた。この先のことを望んでいたリゼットの中は出て行った指よりも、もっと熱くて硬いものを求めて蠢いていた。触れられてもいない胸の先端はすっかり尖り切っていて少し身体を捩るだけで下着と擦れて甘い声が漏れそうなほど、昂っている。
最後までしてくれないのか、はしたない行為だと分かっていてもトロンとした目でテオドールを見つめて
「終わり、ですか」
思っていた以上に掠れて、いやらしい声で先を望んでしまった。テオドールはゆっくりとこちらを向く。もしかしてリゼットの身体を見て、触って萎えてしまったのかもしれない。確かに自分の身体は多少胸が大きいだけで、魅力としては欠けている。それに処女の癖にキスだけでびしょびしょに濡らしている淫乱女だと、軽蔑されてしまったのか。
不安がそのまま顔に出てしまって、それに気づいたテオドールが急いでリゼットを抱き寄せて腕の中に閉じ込める。宥めるように背中をなぞった。
「…君が思ってるようなことは絶対ない。このままリゼットのことを抱きたくてたまらないんだ。さっきも言ったが、薬が完全に抜けてなくて衝動のまま乱暴に抱いてしまう危険がある。傷つけたり、痛い思いを君にさせるなんて耐えられない。ここまでしておいて酷いことを言っている自覚はあるが、今日はここで」
「…良いです」
リゼットは首元に縋りついた。テオドールがピクリと固まる。
「乱暴でも痛くても、めちゃくちゃにしても良いから最後まで抱いてください…」
恐らく後から思い返したら卒倒するだろう。恥ずかしくて死にたくなるかもしれない。それでも今、最後までして欲しかった。痛くても傷つけられても、それが初めて好きになった人から与えられたものなら喜んで受け入れたい。テオドールは葛藤しているのか、黙りこくる。が、やがて口を開いた。
「…分かった」
短く呟くと顔を上げて、リゼットの唇に噛み付いた。
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