115 / 119
あれから7年、経ちました…!(オマケ) 1
しおりを挟む
「ひなぁ、今日のご飯はカレーだね」
「うん!
もう少し煮込んだらできあがりだよぉ」
お鍋の中でグツグツと音を立てているジャガイモや玉ねぎなどの野菜たちが、今にもとろけそうになっている。
牛すじ肉もやわらかくなってきたし、完成まで後少しだ。
「それとカレーの付け合わせには、リンゴサラダだよ!」
「ヤッタね!
サンキュー、ひなぁ」
「ひゃあっ//」
喜んでくれるのは嬉しいんだけどね。
慎吾くんに急に背中から抱きしめられて、お鍋の中をかき混ぜているお玉を手放しそうになってしまったよぉぉ。
「俺、もぅチョー大好きっ」
「う、うんっ//」
それがリンゴサラダが好きって言ってるのかどっちなのかはわからないけど、まぁどっちにしても嬉しいので私も照れてしまうのだ。
今日は世間じゃあブルーマンデーと呼ばれる、月曜日。
お休みだった日曜日の翌日というものは、誰だって学校や仕事に行くのがダレちゃうものだよね。
だけど、私や慎吾くんは違うの。
だって私の仕事は週休2日制で、しかも土日に関係なく出勤しているから月曜日だからダレるって事もない。
そして慎吾くんの仕事は月曜日が休みなので、今日はずっと家にいるのだ。
…あ、慎吾くんの仕事は何かって?
それはね、まだ勤めるようになって2年目の理容師さんなんだよ!
「ひなぁ、ご飯の用意はまだいいからさぁ。
それよりも…っ」
「ゎ…っ//」
ギュウッと抱きしめてきた慎吾くんが、鼻を私の髪に埋めた。
このパターン、もしかして…!
「てゆーか、ひなの髪いいニオイ」
「や 安物のシャンプーだよぉっ」
「俺んとこの店で使ってる奴よりも、ずっといいニオイだよ。
だからきっと、これはひなのニオイだよね」
「そう…なのかなぁ…//」
慎吾くんと出会ってから7年が経っちゃったわけだけど、今やすっかり立派な理容師さんだもんね。
あの時は何だかチャランポランしてる感じもあったんだけど、高校を卒業して理容専門学校に進んだのにはビックリしたよぉ。
しかも、どうして美容師じゃなく理容師になろうとしたのか訊いたら、「美容師の方が寿命が短いから」だって。
私にはわかんないけど、でもちゃんと先の事まで考えてたんだって、感心しちゃったんだからっ
「ひなぁ。
ね、……………いい?」
「な なに、が…っ?//」
ギュウッとくっついては私の顔を見上げてくる慎吾くんに、恥ずかしくってわざととぼけたフリをする。
でも本当は、既に胸は熱くドキドキしちゃってるの。
「ひなってばぁ!何って言わなくてもわかるだろ?
ほら、ひなのニオイ嗅いじゃったら、お腹空いちゃったの」
「う、うんっ///」
「だからさ。
…食べてもいい?ひなの事」
「───────っ///」
慎吾くんに食べられちゃうのは珍しい話でもなければ、特別久し振りだというわけでもない。
だけどこうやって抱きしめられながら顔を寄せて訊かれると、やっぱりドキドキ緊張しちゃうのだ。
だってそれはやっぱり、慎吾くんの事をスゴくスゴく好きなんだからって思うんだぁ。
「うん!
もう少し煮込んだらできあがりだよぉ」
お鍋の中でグツグツと音を立てているジャガイモや玉ねぎなどの野菜たちが、今にもとろけそうになっている。
牛すじ肉もやわらかくなってきたし、完成まで後少しだ。
「それとカレーの付け合わせには、リンゴサラダだよ!」
「ヤッタね!
サンキュー、ひなぁ」
「ひゃあっ//」
喜んでくれるのは嬉しいんだけどね。
慎吾くんに急に背中から抱きしめられて、お鍋の中をかき混ぜているお玉を手放しそうになってしまったよぉぉ。
「俺、もぅチョー大好きっ」
「う、うんっ//」
それがリンゴサラダが好きって言ってるのかどっちなのかはわからないけど、まぁどっちにしても嬉しいので私も照れてしまうのだ。
今日は世間じゃあブルーマンデーと呼ばれる、月曜日。
お休みだった日曜日の翌日というものは、誰だって学校や仕事に行くのがダレちゃうものだよね。
だけど、私や慎吾くんは違うの。
だって私の仕事は週休2日制で、しかも土日に関係なく出勤しているから月曜日だからダレるって事もない。
そして慎吾くんの仕事は月曜日が休みなので、今日はずっと家にいるのだ。
…あ、慎吾くんの仕事は何かって?
それはね、まだ勤めるようになって2年目の理容師さんなんだよ!
「ひなぁ、ご飯の用意はまだいいからさぁ。
それよりも…っ」
「ゎ…っ//」
ギュウッと抱きしめてきた慎吾くんが、鼻を私の髪に埋めた。
このパターン、もしかして…!
「てゆーか、ひなの髪いいニオイ」
「や 安物のシャンプーだよぉっ」
「俺んとこの店で使ってる奴よりも、ずっといいニオイだよ。
だからきっと、これはひなのニオイだよね」
「そう…なのかなぁ…//」
慎吾くんと出会ってから7年が経っちゃったわけだけど、今やすっかり立派な理容師さんだもんね。
あの時は何だかチャランポランしてる感じもあったんだけど、高校を卒業して理容専門学校に進んだのにはビックリしたよぉ。
しかも、どうして美容師じゃなく理容師になろうとしたのか訊いたら、「美容師の方が寿命が短いから」だって。
私にはわかんないけど、でもちゃんと先の事まで考えてたんだって、感心しちゃったんだからっ
「ひなぁ。
ね、……………いい?」
「な なに、が…っ?//」
ギュウッとくっついては私の顔を見上げてくる慎吾くんに、恥ずかしくってわざととぼけたフリをする。
でも本当は、既に胸は熱くドキドキしちゃってるの。
「ひなってばぁ!何って言わなくてもわかるだろ?
ほら、ひなのニオイ嗅いじゃったら、お腹空いちゃったの」
「う、うんっ///」
「だからさ。
…食べてもいい?ひなの事」
「───────っ///」
慎吾くんに食べられちゃうのは珍しい話でもなければ、特別久し振りだというわけでもない。
だけどこうやって抱きしめられながら顔を寄せて訊かれると、やっぱりドキドキ緊張しちゃうのだ。
だってそれはやっぱり、慎吾くんの事をスゴくスゴく好きなんだからって思うんだぁ。
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説
皇太子夫妻の歪んだ結婚
夕鈴
恋愛
皇太子妃リーンは夫の秘密に気付いてしまった。
その秘密はリーンにとって許せないものだった。結婚1日目にして離縁を決意したリーンの夫婦生活の始まりだった。
本編完結してます。
番外編を更新中です。
挙式後すぐに離婚届を手渡された私は、この結婚は予め捨てられることが確定していた事実を知らされました
結城芙由奈
恋愛
【結婚した日に、「君にこれを預けておく」と離婚届を手渡されました】
今日、私は子供の頃からずっと大好きだった人と結婚した。しかし、式の後に絶望的な事を彼に言われた。
「ごめん、本当は君とは結婚したくなかったんだ。これを預けておくから、その気になったら提出してくれ」
そう言って手渡されたのは何と離婚届けだった。
そしてどこまでも冷たい態度の夫の行動に傷つけられていく私。
けれどその裏には私の知らない、ある深い事情が隠されていた。
その真意を知った時、私は―。
※暫く鬱展開が続きます
※他サイトでも投稿中
【完結】俺様御曹司の隠された溺愛野望 〜花嫁は蜜愛から逃れられない〜
雪井しい
恋愛
「こはる、俺の妻になれ」その日、大女優を母に持つ2世女優の花宮こはるは自分の所属していた劇団の解散に絶望していた。そんなこはるに救いの手を差し伸べたのは年上の幼馴染で大企業の御曹司、月ノ島玲二だった。けれど代わりに妻になることを強要してきて──。花嫁となったこはるに対し、俺様な玲二は独占欲を露わにし始める。
【幼馴染の俺様御曹司×大物女優を母に持つ2世女優】
☆☆☆ベリーズカフェで日間4位いただきました☆☆☆
※ベリーズカフェでも掲載中
※推敲、校正前のものです。ご注意下さい
ずぶ濡れで帰ったら彼氏が浮気してました
宵闇 月
恋愛
突然の雨にずぶ濡れになって帰ったら彼氏が知らない女の子とお風呂に入ってました。
ーーそれではお幸せに。
以前書いていたお話です。
投稿するか悩んでそのままにしていたお話ですが、折角書いたのでやはり投稿しようかと…
十話完結で既に書き終えてます。
この度、仮面夫婦の妊婦妻になりまして。
天織 みお
恋愛
「おめでとうございます。奥様はご懐妊されています」
目が覚めたらいきなり知らない老人に言われた私。どうやら私、妊娠していたらしい。
「だが!彼女と子供が出来るような心当たりは一度しかないんだぞ!!」
そして、子供を作ったイケメン王太子様との仲はあまり良くないようで――?
そこに私の元婚約者らしい隣国の王太子様とそのお妃様まで新婚旅行でやって来た!
っていうか、私ただの女子高生なんですけど、いつの間に結婚していたの?!ファーストキスすらまだなんだけど!!
っていうか、ここどこ?!
※完結まで毎日2話更新予定でしたが、3話に変更しました
※他サイトにも掲載中
令嬢のささやかな復讐
みるみる
恋愛
私の婚約者には、永遠に愛する彼女がいます。 彼は会う度に、いかに彼女が素晴らしいかを私に言い聞かせます。 そして彼女と私を比べては、私の事を貶します。 そんな彼にいつかささやかな復讐をしたいと思ってしまう私の心根は、彼が言うようにやはり醜いのでしょうか。
「小説家になろう」にも投稿。
※2020/6/26 アストン視点のお話を別タイトルで投稿しました。良かったら是非読んで下さい(^^)
タイトルは「アストン公爵の回想〜「令嬢のささやかな復讐」のアストン視点〜」です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる