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ファーストフードなんて10年振りです! 1
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「どうしようっ
今時の若い女の子って、どんな服着てるっけ?」
翌朝!
昨夜は緊張してあんまり眠れなかったのだけど、別に寝過ごすどころか眠気も感じないまま早起きをしてしまった。
まるで遠足を楽しみにしている小学生だよぉ!
でもだって、人生初のデートだもん!
楽しみだっていいじゃない!
だけど…年相応のオシャレも出来なければ、持ってる服はみんな値段で選んだような無難なものばかり。
とてもデートで着て行くようなかわいい服なんて、持ってないよぉー!!
子どもから大人まで、どんな年齢の人が履いても違和感のないジーンズに1000円もしないプリントTシャツ。
毎日こんな格好でいるわけだから、急に明日デートなんて約束した所でこうなるのは至極当然な事なのに。
昨日はあまりの事に、そこまで考える余裕なんてなかったよぉ。
「…これが一番かわいいかなぁ。
仕方ない、これで行こ」
恋愛なんて無縁と思っていた私の普段の怠りが起こした事だもの、諦めますよ…。
私はパステルピンク色のTシャツとジーンズに身を包むと、約束の時間をソワソワしながら待った。
「あら、またお友だちと?」
「そう!この間会った時に話してたら意気投合しちゃってさ!
また一緒にランチする約束しちゃったの!」
普段どちらかと言わなくてもインドア人間だった私が、昼間に外に出るなんて言ったらお母さんも違和感を感じるだろう。
ちょっと罪悪感はあるんだけど、またウソをついて出る事にしたんだ。
…だって、私に結婚だとかお見合い写真だとか言ってくるお母さんに「今から高校生の男の子と一緒に、ご飯食べに行ってくる」なんて言えるわけないんだもん!
「お昼もいらないから、ごめんけど…」
「はいはい。
気を付けて、楽しんでらっしゃい」
「仕事行く前には、一旦帰るから」
お財布やらスケジュール帳なんかの入った外出用バッグを手にかけると、私はお母さんに見送られながら家を出た。
結婚しない相手だからって、一緒に遊んじゃダメなんて決まりないもんねっ。
…なんて強気で思いつつも、本当の事は言えないんだけど。
待ち合わせ場所は、以前夕立があって傘を借りたあの本屋さん。
お互い家から近い場所だったって事と、まわりにごちゃごちゃ店のある所よりかはわかりやすいって事でこの場所になったのだ。
私は約束の時間よりも少し早めに行くと、本屋さんの隣にある銀行に寄り、ATMでお金を少しおろした。
何でも好きなものを奢ってあげるみたいな事を言っていたけど、いくら私でも10才以上も年下の男子に本当に奢ってもらおうなんて思っちゃいない。
…なんて。
こんな時に年上の女を気取ってどうするんだか。
単に、念には念をって事で。
でも、だとしたら何の為に今日は行くんだって感じ?
別にいいじゃない、一度くらい若い男の子と遊んじゃっても!
本来の年齢の時に出来なかった青春を、ちょっと遅くなったけど満喫できたらなって。
そう思ってるだけなんだから。
今時の若い女の子って、どんな服着てるっけ?」
翌朝!
昨夜は緊張してあんまり眠れなかったのだけど、別に寝過ごすどころか眠気も感じないまま早起きをしてしまった。
まるで遠足を楽しみにしている小学生だよぉ!
でもだって、人生初のデートだもん!
楽しみだっていいじゃない!
だけど…年相応のオシャレも出来なければ、持ってる服はみんな値段で選んだような無難なものばかり。
とてもデートで着て行くようなかわいい服なんて、持ってないよぉー!!
子どもから大人まで、どんな年齢の人が履いても違和感のないジーンズに1000円もしないプリントTシャツ。
毎日こんな格好でいるわけだから、急に明日デートなんて約束した所でこうなるのは至極当然な事なのに。
昨日はあまりの事に、そこまで考える余裕なんてなかったよぉ。
「…これが一番かわいいかなぁ。
仕方ない、これで行こ」
恋愛なんて無縁と思っていた私の普段の怠りが起こした事だもの、諦めますよ…。
私はパステルピンク色のTシャツとジーンズに身を包むと、約束の時間をソワソワしながら待った。
「あら、またお友だちと?」
「そう!この間会った時に話してたら意気投合しちゃってさ!
また一緒にランチする約束しちゃったの!」
普段どちらかと言わなくてもインドア人間だった私が、昼間に外に出るなんて言ったらお母さんも違和感を感じるだろう。
ちょっと罪悪感はあるんだけど、またウソをついて出る事にしたんだ。
…だって、私に結婚だとかお見合い写真だとか言ってくるお母さんに「今から高校生の男の子と一緒に、ご飯食べに行ってくる」なんて言えるわけないんだもん!
「お昼もいらないから、ごめんけど…」
「はいはい。
気を付けて、楽しんでらっしゃい」
「仕事行く前には、一旦帰るから」
お財布やらスケジュール帳なんかの入った外出用バッグを手にかけると、私はお母さんに見送られながら家を出た。
結婚しない相手だからって、一緒に遊んじゃダメなんて決まりないもんねっ。
…なんて強気で思いつつも、本当の事は言えないんだけど。
待ち合わせ場所は、以前夕立があって傘を借りたあの本屋さん。
お互い家から近い場所だったって事と、まわりにごちゃごちゃ店のある所よりかはわかりやすいって事でこの場所になったのだ。
私は約束の時間よりも少し早めに行くと、本屋さんの隣にある銀行に寄り、ATMでお金を少しおろした。
何でも好きなものを奢ってあげるみたいな事を言っていたけど、いくら私でも10才以上も年下の男子に本当に奢ってもらおうなんて思っちゃいない。
…なんて。
こんな時に年上の女を気取ってどうするんだか。
単に、念には念をって事で。
でも、だとしたら何の為に今日は行くんだって感じ?
別にいいじゃない、一度くらい若い男の子と遊んじゃっても!
本来の年齢の時に出来なかった青春を、ちょっと遅くなったけど満喫できたらなって。
そう思ってるだけなんだから。
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