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__そんなわけで。
煌と夜の約束を取り付けると、先にお店を出てホテルで待っていた。
もちろん安いラブホテルなんかじゃなくて、ちゃんとした高級ホテル。
高い窓から見える外のネオンが、夜の繁華街をキラキラ魅せている。
…こういう雰囲気って、ナニゲに初めてかもっ。
て言うか、男買ったのだって初めてなんだ。
そう思うと、何だかソワソワして部屋の中を行ったり来たりしてしまう。
「…………………」
時計を何度も見上げては、胸がドキドキしてくる。
何でこんなに緊張しちゃうんだろう。
別に初めてなわけじゃないのに、まるで彼氏にヴァージンを捧げる彼女みたい…っ
コンコン
小さく2回鳴ったノックの音に、心臓が飛び出してしまいそうなくらいドキッとした。
すぐにドアにかけより開けてあげると、案の定そこにいたのは私服に着替えた煌だった。
「ま 待ってたわ。
さ、入って」
緊張で上擦ってしまったあたしに笑う事なく、煌は開けたドアから部屋の中にと入ってきた。
パタンとドアを閉めると、ゆっくり振り返って煌と一緒に部屋の奥へ進んだ。
そこには、大きなベッドが部屋の大半を占めている。
「…………………っ」
…やだな。
こんなベッドぐらい、見慣れてる筈なのに。
あたしは動揺を隠すように、冷静を装って煌に話しかけた。
「えっ…と、先払いかな。
いくら?」
「あ…。
はい、だいたい5千から1万って聞いたんだけど、とりあえず5千、かな…」
煌も出張ホストは初めてだから、システムはよく把握してないみたいだ。
安く言ってくれたようだけど、あたしはお財布から1万円札を5枚出すと煌に渡した。
「えっ、ちょっと!
桁が違っ…」
「…オマケよ。
この前のお詫びも込みで」
「でも…っ」
「その代わり、料金分楽しませてよね」
紫苑の為に取っておいたお金が、なかなか使う機会がなくて貯まってた。
だけどまさか先に煌の為に使うなんて、思わなかったな。
「…じゃ…あたし、シャワー浴びてくる」
なかなか緊張がほぐれず、あたしは逃げるように煌を置いてバスルームへと走った。
…はぁぁっ。
どうしちゃったのかな、あたし。
たかが年下の男に、何でこんなに緊張してんだろ。
私服の煌、ジャケットにジーンズって普通すぎてホストって感じとは違うみたい。
ウイッグはそのままなんだけど…あれ、もしかして地毛だったかな。
バスルームに着くと、着ているものをみんな脱ぎ捨て、熱いシャワーにかかった。
…彼氏と別れてもう何年っけ。
以来、男にまともに抱かれるのは初めてだ。
ずっと身体を武器に働いていたけど、今だけはただの女になれる。
それが、こんなにも緊張してしまうものなんてなぁ…。
バスルームから出ると、今度は煌と入れ代わった。
部屋に戻ったあたしは、ふとテーブルの上に目が行った。
…さっき渡した5万円が、しまう事なくそのまま置かれている。
ちょっと奮発しすぎたかな。
とりあえずそのくらいあげとけば、スーツくらいなら新調できるんじゃないかと思ったの。
「…………………」
煌を待っている間、流し場でグラスにお水を汲んで一口飲む。
…煌はどんな顔してあたしを抱くのかな。
どんな言葉であたしを楽しませるんだろう。
「………………っ」
身体が火照ったように、何だか熱い。
シャワー、温度が高すぎたかな。
それとも…。
「…お待たせ」
「あ、うん…っ」
バスルームから帰ってきた煌が声をかけた。
あたしは残ったお水をもう一口飲むと、流しにグラスを置いてベッドルームにと戻った。
「え…煌…?」
煌と夜の約束を取り付けると、先にお店を出てホテルで待っていた。
もちろん安いラブホテルなんかじゃなくて、ちゃんとした高級ホテル。
高い窓から見える外のネオンが、夜の繁華街をキラキラ魅せている。
…こういう雰囲気って、ナニゲに初めてかもっ。
て言うか、男買ったのだって初めてなんだ。
そう思うと、何だかソワソワして部屋の中を行ったり来たりしてしまう。
「…………………」
時計を何度も見上げては、胸がドキドキしてくる。
何でこんなに緊張しちゃうんだろう。
別に初めてなわけじゃないのに、まるで彼氏にヴァージンを捧げる彼女みたい…っ
コンコン
小さく2回鳴ったノックの音に、心臓が飛び出してしまいそうなくらいドキッとした。
すぐにドアにかけより開けてあげると、案の定そこにいたのは私服に着替えた煌だった。
「ま 待ってたわ。
さ、入って」
緊張で上擦ってしまったあたしに笑う事なく、煌は開けたドアから部屋の中にと入ってきた。
パタンとドアを閉めると、ゆっくり振り返って煌と一緒に部屋の奥へ進んだ。
そこには、大きなベッドが部屋の大半を占めている。
「…………………っ」
…やだな。
こんなベッドぐらい、見慣れてる筈なのに。
あたしは動揺を隠すように、冷静を装って煌に話しかけた。
「えっ…と、先払いかな。
いくら?」
「あ…。
はい、だいたい5千から1万って聞いたんだけど、とりあえず5千、かな…」
煌も出張ホストは初めてだから、システムはよく把握してないみたいだ。
安く言ってくれたようだけど、あたしはお財布から1万円札を5枚出すと煌に渡した。
「えっ、ちょっと!
桁が違っ…」
「…オマケよ。
この前のお詫びも込みで」
「でも…っ」
「その代わり、料金分楽しませてよね」
紫苑の為に取っておいたお金が、なかなか使う機会がなくて貯まってた。
だけどまさか先に煌の為に使うなんて、思わなかったな。
「…じゃ…あたし、シャワー浴びてくる」
なかなか緊張がほぐれず、あたしは逃げるように煌を置いてバスルームへと走った。
…はぁぁっ。
どうしちゃったのかな、あたし。
たかが年下の男に、何でこんなに緊張してんだろ。
私服の煌、ジャケットにジーンズって普通すぎてホストって感じとは違うみたい。
ウイッグはそのままなんだけど…あれ、もしかして地毛だったかな。
バスルームに着くと、着ているものをみんな脱ぎ捨て、熱いシャワーにかかった。
…彼氏と別れてもう何年っけ。
以来、男にまともに抱かれるのは初めてだ。
ずっと身体を武器に働いていたけど、今だけはただの女になれる。
それが、こんなにも緊張してしまうものなんてなぁ…。
バスルームから出ると、今度は煌と入れ代わった。
部屋に戻ったあたしは、ふとテーブルの上に目が行った。
…さっき渡した5万円が、しまう事なくそのまま置かれている。
ちょっと奮発しすぎたかな。
とりあえずそのくらいあげとけば、スーツくらいなら新調できるんじゃないかと思ったの。
「…………………」
煌を待っている間、流し場でグラスにお水を汲んで一口飲む。
…煌はどんな顔してあたしを抱くのかな。
どんな言葉であたしを楽しませるんだろう。
「………………っ」
身体が火照ったように、何だか熱い。
シャワー、温度が高すぎたかな。
それとも…。
「…お待たせ」
「あ、うん…っ」
バスルームから帰ってきた煌が声をかけた。
あたしは残ったお水をもう一口飲むと、流しにグラスを置いてベッドルームにと戻った。
「え…煌…?」
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