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リコ
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「……そうだ、オジサン。
よかったらコレ、代わりにもらってよ」
「えっ」
あたしはオジサンの方を向くと、顔を伏せたままチョコを押し付けた。
不器用だからラッピングのリボンも曲がり気味だけど、先輩の事を考えながら一生懸命作ったチョコレート。
あげる事はできなかったけれど、でも捨てちゃうよりはいいかもしれない。
「でもこれ、俺がもらっちゃあ…」
「いいの。オジサンが聞いてくれたおかげで、少し楽になれたから。
あんまり美味しくないかもしれないけど、よかったら食べて。
じゃあね、オジサン」
「あぁっ、ちょっと待っ………!」
本当は先輩に食べてもらいたかったんだけどね。
でもオジサンってあたし好みでちょっとかっこいいし、どことなく先輩に似てる。
だから……これでもう、いいの!!
────────
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───
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よかったらコレ、代わりにもらってよ」
「えっ」
あたしはオジサンの方を向くと、顔を伏せたままチョコを押し付けた。
不器用だからラッピングのリボンも曲がり気味だけど、先輩の事を考えながら一生懸命作ったチョコレート。
あげる事はできなかったけれど、でも捨てちゃうよりはいいかもしれない。
「でもこれ、俺がもらっちゃあ…」
「いいの。オジサンが聞いてくれたおかげで、少し楽になれたから。
あんまり美味しくないかもしれないけど、よかったら食べて。
じゃあね、オジサン」
「あぁっ、ちょっと待っ………!」
本当は先輩に食べてもらいたかったんだけどね。
でもオジサンってあたし好みでちょっとかっこいいし、どことなく先輩に似てる。
だから……これでもう、いいの!!
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