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その駅は、婚約破棄された不幸な令嬢を招き食らう
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しおりを挟むその駅は、何度も若い女性の自殺事件が起きた駅だった。
首都からそう遠くないのに、まわりには何もない田舎としかいいようのない不便な場所にあり、その駅を取り壊し、もっと利便性の高い場所に駅を移そうという話が、なんども出た駅だった。
そして取り壊しの話が出るたびに、必ず反対する人間が現れ、取り壊されずに長い年月残っていた駅だった。
その駅は、世の中が驚くほどはやく発展する中、蒸気機関車が廃止され、その路線が廃止されるその日まで、ずっとそこにあった。
「仲間」を待つ、少女たちとともに。
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