推しは推しなので

ナサヤニ

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アリスside

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次に目覚めた時には過去の事を思い出していた。
そう。私は前世も今と同じような感じだったのね。
でも愛人の娘の方がましだったかしら。

私が結衣の時
物心がつく前にはもう父は毎日会いにきては帰っていく状態だった、母は両親の仲を引き裂いた人の家で働いている。もうそろそろ家族ずっと一緒に住めるわ!といつも言っていた。

1週間ほど父と会えない日が続いたある日、父が迎えにきて大きな家に引っ越した。
そこには私の1つ上の女の子が住んでいた。私の姉だと紹介された。

彼女達がいなければ私たち親子は、もっと裕福な暮らしができていたのに。と思ったがこの子は母が死んで父にも愛されなくていい気味全てが私の物になるのよ!
アリスの時のように、家では愛人の子だといじめられている。助けて欲しいと姉の仲の良い子に助けを求め、お手伝いの人が姉を庇えばクビにした。父は私のする事に何も言わない。姉が父に助けを求めても目を逸らして行ってしまうもの。ふふふっ

ただ父には商才が無かったから、ずっと母がサポートして成り立っていた。それなのに母に小言を言われ煩わしくなった父は他に癒しを求めた。

それに気付いた母は姉に負ける事を極端に嫌った。
勉強、運動何においても姉より劣ると罰が待っていた。
スイミングの競争で負けて3日間ご飯も水も抜きになった時は、死ぬかと思った。
大学を卒業して姉に接触しないように言われた。また1人になった

次に会った時は大地さんと一緒だった
一目で彼が欲しいと思った。母も彼なら認めてくれる。私と姉は同じはずなのにまた1人で幸せになろうとするなんて許せない
少し怪我をさせてやろうと思っただけなのに……大地さんは死んだ
また奪われたもうすぐ私と暮らすはずだったのに。
次々に私の幸せを奪っていく


姉が寝込んでいると聞いて部屋向かう途中母に呼び止められた。
から部屋に行かない方がいいと言われ、全てを察した
母親と同じ毒で死ぬなんて滑稽ね。と笑っていた
「あの人今どこにいるか知ってる??………愛人の家よ。折角令嬢と結婚させて資産が入ったのに、バカな企画ばかりするものだから湯水のようにお金を使って、私がやっと持ち直した所で愛人に子どもができたらしいわ。あの人もあの子ももう目障りだからいらないわ。」

結局私の人生はなんだったのか………
母と父に振り回され姉の物ばかり妬んで………
姉が何をしたのだろうか…
父の裏切りの象徴である私と、仲良くなろうとしてくれていた。姉に陥れてられて事なんて1度もなかった。
罪悪感で押しつぶされそうで、せめて最後は1人じゃないようにと数日姉の元に通った
彼女が好きだった小説を読んでみた
私みたいな女がヒロインで断罪されるお似合いのストーリー読み終わった所で姉が目を覚ましこちらを見て微笑んだ。。

ずっと苦しめてきたのに最後の最後まで……私は無我夢中で罵った姉から何もかも奪った私を許して欲しく無くて。。



嫌な記憶………
私はまた同じような人生を歩むのね。
当然の報いなのかもね


気がついてすぐに小説の中だと分かった。
私が小説の山内結衣だって事もそれからは礼儀作法の他に、教養も身につけるべく家庭教師を雇ってもらいストーリー通りにいかないように留学するのもいいかもしれないと必死に勉強した。
前世で姉に負けないように多くの事を学ばされたので、勉強は結構出来る方で先生方にも褒めて頂いた。

同じく発熱で寝込んでいた従姉妹もひとが変わったように、真面目になったらしい。
我儘も言わず辛くあたっていた使用人にも謝ったのだと伯父に聞いた。
発熱を気に心を入れ替えて、お助けキャラがいて徐々に更生してみんなに望まれる王妃になって行く成り上がりストーリーのはず………彼女もまさか転生者??



兎に角私は、北の修道院なんか絶対にごめんだし追放確定の王子になんかアピールしないわ。
可能性さえ回避する為、先生にも推薦を受け隣国の魔法学園に行く事を決めた。
母に報告すると「そう」とだけ返ってきた。
娘を王妃にしたかった母には悪いが、、セオ王子は追放されるからアプローチしても意味がない。

入学が決まり準備に忙しくしていると、母が部屋を訪ねてきた。
その後ろには母より少し年上ぐらいの男性が立っていて、生き別れになっていたお祖父様だと紹介された。
え?お祖父様?え?え?
この世界の寿命は長くない。

前侯爵であるお祖父様も前王様も無くなっている。
それにその見た目の若さおかしい
思わず後ずさった

孫には嫌われてしまったようだ、、と不気味に笑いながら部屋に入ってきた。
「王妃になるより勉強を選ぶような変な子なんですよ」と苦虫を噛み潰したような顔で言う母に
王妃ねぇ~と笑った顔がバカにしているように見えた。。



パタンッ





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