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しおりを挟む「皇太子そなたには、これまでの行動そして今回の魔力暴走による損害。学園内の事とはいえ、混乱を招いたのだ。お咎めなしとは行かぬ、わかるな?」
王座からこちらを見下ろしているのが
王 ローガン・コールドウェル
王妃 アイラ・コールドウェル
王政会議にて私の処分について話合われる事になったのだ。
「はい。私は周りが見えず皇太子にあるまじき行動をしておりました。覚悟は出来ております」
跪き目を伏せた
「うむ。そなたの皇太子としての地位を保留とし、魔物の侵略で緊張状態にあるウォルカー領へ行ってこい。そして5年で功績をあげてみよ」
この世界は300年に一度魔物の核が出現し、核を壊さなければ魔物は増え続ける
「それが出来なければ廃嫡、そして皇太子の座は弟の物と改めよ。なおリリー嬢との婚約は保留とし、リリー嬢が望めば他の物との結婚を認める」
「承知しました。国王陛下」
「では、皆のもの下がれ」
パタンッ
「セオ。やっと正気に戻ったようだな」
「セオ。私達がどれだけ頭を抱えたか
」
王そして王妃は、親の顔になり心配そうな顔で微笑んでいた。
優秀な弟のレオそして
妹 クレア・コールドウェル
ブラウンヘアーでアメジストの瞳
私とは違い2人とも本当に優秀な兄弟だ
だが兄弟分け隔てなく、平等に愛情深く育ててもらった。
「そなたが思い悩んでいたのは気づいていた。だが、王になる以上自分と向き合う必要があると見守っていたがこんな問題を起こすとは」
「こうなるならもっと貴方に向き合ってあげるべきだったわ、、、」
「実はウォルシュ侯爵には以前から、婚約について相談されていたのよ。彼の姪であるアリス嬢との事だから、妹であるドロシア伯爵夫人に泣きつかれてアリス嬢には類が及ばないようにって言い出した時は呆れたものだけど。リリー嬢の事があるからこちらもあまり強く出れないし、まず彼女に希望を聞く事になったの。それだけの事をしたのだから婚約破棄も辞さない気だったのよ。ぁでもリリー嬢は、あなたが変わってしまった後もあなたを信じるって」
「お互いを尊重し、慈しみ合った日々は変わらないって」
王妃は目元を押さえた
「だからウォルシュ侯爵と話しお前に、チャンスを与える事にしたのだ。今度の舞踏会でリリー嬢を断罪すると言う噂を耳にした、アリス嬢に唆されされていたのも知っている。お前がもし行動に移せば廃嫡の上、辺境の領地にて幽閉。アリス嬢は北の修道院に行く予定だったのだ。」
「ウォルシュ侯爵の事だから、ドロシア夫人には言ってるはずだしアリス嬢からなにか聞いてないの?」
「いえ、初めて聞きました」
「そう、、自分で思い止まったのね。」
冷や汗をかいた
ギリギリのタイミングで前世を思い出したのか、、
「本当に理性を取り戻せて良かった。セオ、レオ、クレア3人をみな平等に愛している。だから本音をいえば、そなたをウォルカー領になど送りたくない。」
「誤解しないで。危険な場所に子どもを送りたいと思う親はいない。あなたが無事戻ることを信じているわ。」
2人の悲痛な顔を見るといかに、自分本意に過ごしてきたか痛感させられる、、、
「父上母上ありがとうございます。一つ聞いてもよろしいでしょうか?」
王は目で続きを促した
「なぜ優秀な弟ではなく、私が皇太子となったのでしょうか?」
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