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第一章 第一部 追放篇

番外編 冒険者パーティ『始まりの光』

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 俺たち、俺レオが率いる冒険者パーティのあの出来事から起きる伝説のような、半日を語っていきたいと思う。

 俺、レオが率いていたBランク冒険者の『始まりの光ビィギニングライト』がある冒険者の依頼から始まる。

 俺たちは、Cランク冒険者達が次々と行方不明になる事への調査としてローダー領の外の魔物がいる森へと足を運んだんだ。

 そこでは、俺を合わせて4人が率いる仲間達、副リーダーのアキネと、アサシンで少し変わり者なケインに、支援魔法を駆使して俺たちをサポートする少しオドオドしたサレナでその森の真ん中付近まで調査をしていた。

 この森の奥にはダンジョンがあってこの森とダンジョンは少し繋がっているという感じの所なのだ、そしてこの周辺の魔物達は俺たちBランク以下のもの達でも手を焼くほどの魔物は存在しないはずなのに、俺たちが少しダンジョンから離れた場所から、ここでは絶対に現れない・・・・・・・魔物AA級のデビルグリズリーが2体も現れたのだ。

 そして不意をつかれたアキネが、負傷を追ってしまったのだ、それに身動きが取れなくなり俺とケインは奴らに向かいあって相対する。

 そして攻防を繰り広げたが一向に勝てる算段が思いつかなくなって諦めそうになった時に、何処からか、真っ黒な炎がデビルグリズリー2体に降り掛かっていく。

 それを見た時に何が起きたのか分からなくなっていた所で、空から赤い髪の美しい女性とプラチナ色の髪の赤髪の女性と同じぐらい綺麗な人が降りてくる。

 その2人が降りてきて、俺たちに心配そうに見つめながら話しかけてくる。

「危ない所でしたね、大丈夫ですか?」

 そう言われて、見つめてくるその瞳はどこまでも吸い込まれそうな感じで俺は、その女性に見惚れてしまっていた。
 それからハッと!なって俺は慌てたように彼女に返事をする。

「あ、ああありがと加勢してくれて」

 そう言うと、もう1人の女性が少し怪訝そうにこちらに来て声をあげる。

「ならまずは、皆さんの治療をしませんとね。エレイルさんも入ってください」

「いや、私は────」

 そう言おうとした赤髪の女性の人の腕を握って捕まえるようにくっつくそして、眩い光が俺たちの周りを覆う。そしたら皆の傷が見る見るうちに無くなっていく。

 俺は後ろを振り返って見ると向こうにいたアキネとサレナも驚いた様子だった。まぁそれは間違いないだろう、実際凄いことなのは確かなのだ、ここまでの範囲を、癒す事のできる人なんて限られた神官しかいない。

 回復が終わって俺たちは、立ち上がり改めて2人に声をかける。

「ありがとう本当に何から何まで、俺はこの冒険者パーティーのリーダーで剣士リオだそして俺の隣の奴が」

「ケインだ、宜しく....」

 そう言ってから、回復したであろう二人が俺たちの方へと歩み寄ってくる。

「もう助からないかと思ったよ、ありがとう私は、このパーティーの副リーダーで魔法使いのアキネ宜しくね。」

「わ、私は補助魔法使いや回復魔法専門のサレナ、よ、よろしく」

 そう言って俺たちは、深々と頭を下げてお礼の言葉を紡ぐ。そう言ってから俺たちに合わせて2人も挨拶をする。

「私は、今は旅をしてる最中のエレイルっていうのそして私の腕を掴んでる子が」

「僧侶のオリビエと言います。」

 そう言って俺に目線を注いでくるオリビエさんは取られまいとしたような感じでエレイルさんの腕に胸を押し付けるようにする。

 それから、俺はアキネに目線をやると驚いた表情をしていることが分かった。隣にいるサレナも同様に驚いていて、なにか言おうとしている所で、エレイルさんが話す。

「今はちょっと分け合ってお忍びだから、私たちの事は詮索しないで貰えると助かるな。」

 そう言うエレイルさんにアキネとサレナは慌てたように呟く

「うん!分かったよエレイルさん、助けて貰ったんだからそれぐらいわけないよ。」

「う、うん!私も言わない、よ?」

「俺も恩人に対してそんな無粋なことしないよ。な?ケイン」

「コクコク....」

 そう言って俺たちは、彼女達に言葉をかける。
 すると、エレイルさんは、微笑みながらいう。

「ありがと、でもここら辺でデビルグリズリーなんてちょっと信じられないね」

 それは本当にそうなのだ、ここらではあんな大きな魔物は出現したりしないことは長年ここでやって身としては間違いないのだ。

 そして俺はこの一瞬で倒しただろうエレイルさんに俺たちがギルドで依頼した内容を、教えようと思いその内容を話す。

「最近ここいら一帯で、行方不明が続失していてな、俺たちはBランク冒険者なんだけど、その調査で、ここに来たら、あんなAA級の魔物と遭遇するなんて思わなかったぜ。」

 そう言うとエレイルさんが

「それは最近なの?」

 そう呟いて、少し心配そうにしながら聞いてくる。それに応えるように俺は

「いや、行方不明が出てきたのは1週間程前だったな。」

 そう告げると、アキネが続けて詳しい内容を話してくれる。

「うん、最初はCランクの人たちが何人も居なくなっておかしかったからBランク~Aランク冒険者に依頼が回ってきて、私たちは今回で2つ目のパーティーになるよ。」

 それを聞いてエレイルさんは

「そうなのね、なら私たちを貴方たちの町に案内してくれないかしら?
 なにか手伝えることがあるかもしれないし、こう関わって何もしないのは何だか嫌なのよ。ねオリビエ?」

 そういってオリビエさんに振るエレイルに対してオリビエさんも

「エレイルは優しいね、勿論いいよ、貴方たちもいいかしら?」

 そう言われて俺たちは、この出会いに感謝しながら嬉しさの余り驚いたように告げる。

「え!?協力してくれるんですが!?凄く嬉しいです!!」

「助かるぜ!!なら早速町まで案内するよ!」

 それから俺たちと一緒に町まで歩いて帰るのだった。



 ◆◇◆◇◆



 エレイルさん達と話している内に、俺たちの拠点がある町ローダー領につく、橋を渡って俺たちは門を潜り入ると、周りから少しだけこちらに視線を示すような、感じの人達がいた。

 それはそのはず、俺たちの中にとびっきりの美少女二人がいるのだから、そしてやっぱりと言わんばかりにアキネが声をあげる。

「やっぱり、エレイルもオリビエさんも美少女ですから、目線が凄いですね。」

 そう言うアキネに対して、エレイルさんは少し戸惑った様子ではあるが、慣れたように落ち着いている、そして言わずもがなオリビエさんは堂々としていて、気にしてないと言った雰囲気だ。

 向こうの方では、エレイルさんとアキネが、何やら声を潜めて話している。まぁ女性同士の会話を、聞き耳立てるのは流石にどうかと思ったので、聞かないが後でそれとなくアキネに聞いておこう。

 そうして歩いて俺たちが拠点にしている、冒険者ギルドへとつく、俺たちが中に入ると、見知った冒険者達が俺たちを囲むように、近づいてきて話しかける

『大丈夫だったか!?』
『調査でお前達まで居なくなったらと思うと...俺らは...』
『アキネ!サレナ!無事でよかったよぉぉ!』
『お前らなら生きて帰ってくると信じてたからな!!』

 そう駆け寄ってきてくれる。付き合いが長い奴らに俺は帰ってきたのだと思えた。だけど、その周りのヤツらは、俺たちの労いの言葉を終えると、俺たちの後ろにいるエレイルさんとオリビエさんに目線が注がれる。

 俺は少しバツが悪いように、ちょっとどう説明すればいいか悩んだ末にちょっとおチャラけたようにこう応える。

「いや、今無事でいられるのは、少なからず、ここにいる2人のおかけなんだよ。それにもしこの2人が居なかったら、俺たちはあの森でデビルグリズリーにの餌食だったからな。」

 そう応えたら、皆がざわめくようにして話始める。そして皆が騒いでいる時に、奥の方から、この冒険者ギルドのギルドマスターであるノルトの姐さんがこちらに近づいてくる。

 ここのギルマスである姐さんは、前まではAAAランク冒険者で2人パーティを組んでいた凄腕の双剣使い、でもある戦いによって右目と、パーティメンバー出会った、恋人の1人を失ってしまい、冒険者を引退後にこの支部のギルマスに迎え入れられたと言う経緯がある。

 事務仕事も優秀で、この冒険者ギルドで、悪く言う者はいないが、たまに荒くれ者は、存在する。でもこのギルドでは仲間意識が高い為、そういった暴動や不正するような輩は存在しない。

 そんなこんなでかなりいい人なのである。
 そして俺たちの所に急ぐように近づいてきて皆を労うように言葉をかける。

「リオやアキネに皆無事帰ってきてくれて嬉しいぞ。」

「あ、ギルマス!!ホント無事に帰って来れて良かったよぉ!!」

「姐さん、すまない奥の方まで行くつもりだったんですけど、あんな敵に遭遇しちまったせいで。」

 そう言うと首を縦に降って申し訳なさそうに姐さんは告げる

「いや、お前達が無事なら何よりだ、だがお前達後ろの2人は誰なのか教えてはくれないか?」

 そう言う姐さんは、視線をエレイルさんとオリビエに注がれる。そして2人は落ち着たように姐さんに自己紹介を始める。

「初めまして、ローダー領のギルドマスターさん、私はエレイル隣にいるのが───」

「オリビエよ、よろしくね。」

 そう言ってから、姐さんは伺うようにしていた警戒心をといて姉さんも自己紹介を始める。

「ああ、初めましてお2人とも私はこのローダー領のギルドマスターを務める元AAAランク冒険者のノルト・クラリネだ。
 早速で悪いのだがお前達...リオのパーティはここで待っていてくれ、こちらの2人・・・・・・に詳細を聞くからここで皆と話をしておいてくれ。」

 そう言われて、俺はえ?と思ったので姐さんに告げる。

「え?大丈夫なんですか?俺たちも話に混ざった方が────」

 そう言って遮るようにアキネが俺に話しかけてくる。

「リオォォ~ギルマスがこう言ってるんだからいいのよ。それに私お腹減ってるから皆で食べようよ。」

 そう言いながら俺の腕を引っ張って行くケインやサレナも少しやれやれと言った感じで俺を見る。

 それからの俺たちは、ギルド内の酒場で料理を頼み、アキネがエレイルさんと話していた事を聞くために皆で机を囲む。

「それでなんなんだよ。皆俺だけ除け者とかちょっとショックなんだが....」

「なんで、あんたは今の今まで分からないかなぁ~、あのやり取りでケインもわかったって言うのに、いいリオ!これは内緒事だから、くれぐれも騒がないでね!!いい?」

「あ、ああ分かったよ。」

 そう言って一息ついてアキネが話始める。

「オリビエという名前に違和感は感じてたよね?」

「ああ、どこかで聞いた名前だとは思ってたよ。確か聖女様と同じ名前だとは思ってた。」

「それでなんで((ボソッ...ごほん!その聖女様があのオリビエ様なのよ、あの勇者パーティの」

「え?....マジ?」

 そう言うと皆がコクリと頷いて少し呆れたような視線をする。

「それにあの隣にいた赤髪のエレイルさんだけど、王国全土で有名な人よ。それも分からない?3年前のある出来事なんだけど。ヒントはスタンピードよ」

 そう言われて俺はハッとする。

「え、もしかして【氷の魔女】って言われる人か?でも炎魔法使ってたけど....」

「はぁ~、情報能力はあるのになんで分からないのよ。エレイルさんはね、勇者パーティで数々の魔法を習得してる人よ、それに特徴的な髪をしてるんだから、わかるでしょ。」

 俺はそう言われて、俺は見る目がないのかなんて落ち込むが、ケインが肩を優しく叩いてくれる。男二人は今まで分かってなかった事を改めて、反省するのだった。



 ◆◇◆◇◆



 それから20分後にギルマスが急いで掛けてくるのが見えて何やら招集をかけている。

「どうしたんだろうな?」

「多分だけど、エレイルさんやオリビエさんの協力のために、ここにいる高ランク冒険者達を集めてるんじゃないかな?」

 そう言うアキネ、そして――――

『ギルドマスターの私から招集する!!ここの中にAAランク以上の冒険者パーティが居たら集まってくれることを願う!!これより、緊急の依頼をします。
 1週間前から原因不明の冒険者行方不明の原因が分かったのでそれを防ぐためAAランク以上のメンバーはいたら、私の所に来てくれ。以上だ』

 そう叫ぶ姐さんは、少しだけ緊張を走らせていた、それに俺たちは―――

「姐さん、俺達はどうすればいい?Aランクより下の方は、見た感じだと戦力にはならなさそうだけど」

「ありがとうお前たち、できることならこの街の住人を守ってやってくれないか?、いつ起こるかわからないが、大規模なスタンピードが起きるかもしれない。
 できるだけこの町の事はどうにかしたいからな、それとお前たちはあの方達のことは把握していると思うが、できる限り公にしないと約束して欲しい。」

 そう言われる俺達はこくりと頷いて、ここにいるギルド内の面々に何が起きるのかを、少し詳細を隠して皆に話す。

 それからは、みな慌ただしくしていたら、AAランク冒険者が3チーム集まっていた。

 いずれも歴戦と名高い面々が揃っていた。
 まず、ここのギルド内でも別格の強さの冒険者パーティ『紅き咆哮』数多くの依頼をこなし、町の人達にも愛されている存在

 そして、次に有名な女性だけのパーティで『銀月』というリーダーが銀色の髪で、色んな戦術を駆使して、巧みに相手を欺きながら戦うパーティ的な存在

 そして最後に、見た目や格好は少し奇抜な其れこそ悪い人のような格好をしているが、町の子供にめっぽう好かれている、パーティ『シャイニングヘッド』という、リーダーはその名前にふさわしいほどに、後光が降り注げば光り輝く頭シャイニングヘッドをしている。実力は言わずもがなで、槍の速さは随一と言っていいだろう。

 そんなこの町を愛する面々が集結していた。

 大規模なスタンピードが予測されている事は、間違えないと思う。それにあのエレイルさんやオリビエさんがそんなデマをゆうはずも無い。

 そしてギルマスがその者達に、話をしていた。
 多分今回の事とエレイルさんやオリビエさんのことを言っているのだろう。

 そして、数分程して、エレイルさん達が2階から降りてくる。それを見ていた俺たちに、エレイルさんの目線が俺たちに向けられて、少し柔らかい笑顔を見せてくれる。

 それに見惚れてしまっていたが、ハッとなって慌てふためいてしまう。それは後ろにいたオリビエが笑顔なのだが、少しその笑顔が怖く感じてしまった。

 何故かは分からないが、そんな雰囲気を纏っていた。

 そして、俺たちは外へ出てこの町の騎士や兵士たちに加わって住民達を避難するように動く。

 それからは、エレイルさんと『銀月』のパーティは森へと向い、『紅き咆哮』と『シャイニングヘッド』はこの町の防衛に回っていた。

 森の方では、前に見た赤黒い炎ではなく、地獄の焔のような赤色がなく純粋な黒炎のような焔を森は焼くことなく、それは生きているかのように魔物だけを燃やしていく。

 それを見ながら溢《あぶ》れてきた大量に押し寄せてくる魔物達を騎士や兵士、俺たち冒険者で協力しながら、殲滅していく。

 もしかすると、エレイルさんは全て無に返すことは出来るのかもしれないが、俺たちや他の人々にもある程度素材や報酬の他に足しにすることのできるように選別して放ってくれているのかもしれない。

 それは言わずもがな、最初に大量のC~D相当の魔物が推しおせてきた後に、AからB級の、魔物マンティコアやミノタウロス等が来てA級以上の魔物や強そうな個体をあの焔で焼き尽くしていた。

 まぁそんなこんなで、選別されて溢れた魔物達を皆で殲滅していくにつれて押し寄せて来る数も減ってきた。

 気づけば、押し寄せて来ていた魔物達はパタリと止まった。それからは町ではスタンピードが収まったことに対して、喜びを表すように皆が笑顔ではしゃいでいた。

 俺たち、『始まりの光』も少し疲れてはいたが、皆で喜びを分かち合いながら過ごす。

 そして騒動を収めたであろうエレイルさんとオリビエさんは、皆が騒いでいる中森の奥から出てきて、何事も無かったようにあの時助けてもらった時のように、笑顔を見せて歩み寄って来るのだった。



◆◇◆◇◆◇◆

〈あとがき〉

今回の番外編は、あの時であった冒険者パーティの面々の視点として話を書いてみました。

次の番外編は....見てからのお楽しみ(*•̀ᴗ•́*)
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