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22話

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 はぁ~、これが妹様が言っていた奏音様。顔もさることながらフェロモンも匂いも顔も全てが完璧。

 えっちすぎ。


「メイドさん、そのパンって毎日手作りですか?」


「いえ、3日ごとに作り置きです」


 すごいなぁ~と奏音さまは関心してくれる。


 あぁ、私がとまではいかないけど妹様か姉様が結婚してくれないかなぁ。

 そしたら私の奉仕先はどちらか一方と奏音様に。生涯召使に。そしたら生でもワンチャン…?


 いやいや、うん。いやないない。さすがに夢を馳せすぎ。

 でも、妹様は今のところ一番仲が良さそうだし結婚もワンチャン?


「すっごいお上手ですね。何年ほどやられているんです?」


「4年ほどです。就職してからずっと」


「失礼ですが…年齢はおいくつですか?」


「20です。16からここに勤めておりました」


「すごいですね。家業なんですか?」


「はい。我々相良家は代々一ノ瀬家のお手伝いとして生活をしております」


「わぁ、大変でしょう」


「いえいえ」


 すごい、私男性と会話できてる!


 えへへ、私のこともいつか抱いてくれるかな。





 ///






 んっ、もう7:30か


「桜~、もう7:30だよ」


「はぁあああああ」


 桜は大きな溜息をつく。


「ほら、奏音くん起こしに行かなきゃ」


「そうだった。早く着替えていこう」


 現金なやつめ。

 昨日私と桜が夜まで男性のタイプを語り合ったのが原因だがすごい眠い。

 先顔洗って髪といでからいこ。


「てか華音、中1にしてはでかくない?」


 くっ、コンプレックスを指摘して…


「こんな脂肪の塊削ぎたい。普段は隠してるけど奏音がいないならしんどいしパッド取りたいよ」


「だろーね。じゃなきゃわざわざパッドする意味ないでしょ」


「そりゃ」


 そんな雑談をしながら手洗い場に向かう。

 ぱっぱと済ませて早くいこう。寝顔も拝みたいし。


「てか桜メイクしてないんだね。素でその可愛さならそりゃ人気も出るよ」


「まぁ。華音もしてるものかと思ってた」


 うー、さむさむ。

 4月なのにこの寒さって異様でしょ。


「これでいいや」


「私も」


 互いに顔を見合わせて行き先を確かめ合う。

 忍者のように静かに目的地に向かう。


「ここだね」


「うん」


 そっと扉を開いた先には…



 誰もいなかった。


「えっ?えっ?えっ?」


「奏音は?どこ?ねぇ!」


 私たちが混乱していると後ろからメイドが笑いながらやってきた。


「妹様に桜様、驚きすぎですよ」


「ちょ、ちょっと。奏音は?」


「食事室に。早くいらっしゃってください」


 このメイド…仕組んでたな?

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