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14話

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「えー、お前らの体育を担当する青松桂だ。よろしく」


パチパチパチパチ


 一時間目は国語で先生も戸崎先生で同じだったため省略、二時間目の今が体育だ。男子と女子が別れてないのは男子が俺しかいないからだろうか。

 青松先生はキリッとした目とスリムな体、あとポニーテールが特徴的な先生だ。


「AD混合クラスということでDクラスに一応言っておくが体育は男子に対するセクハラはしやすいが、した瞬間体育の成績は1になる上男子との接点は無くなると思っておけ。絶対に嫌われるぞ」


ザワザワ


 あぁ~...いや別にセクハラなんてする人は居ないだろ。うん。

 てかそこでザワザワする必要なかったろ。


「うるさいぞ~。今日は一発目ということで体力測定を行う。二人一組になってほしいんだが...」


 え、いや無理無理。俺友達華音さんと桜さんしかいないし。多分二人はそこで組むだろうし。


「まぁ入って二日目だし仲いい人なんていないよな。そんなときのためにクジを持ってきたんだ。もし組みたい人がいるならその人と組んでおいてくれ」


 じゃあ俺はクジに並ぶか。

 華音さんと桜さんは思ったとおりそこで組んでいた。まぁそうだよな。


「んっ、君もクジ引くのか。てっきり男子は幼馴染といっしょに入ってくるものだと思っていたが...」


 青松先生がそう言ってきた。余計なお世話だよ!


「箱入りだったんで幼馴染なんて作らせてもらえなくて」


「あぁ~。まぁそうか」


 察してくれ青松先生!俺みたいな陰キャに幼馴染がいても中学まで仲が言い訳ないだろ!


「全員クジ引いたか~。数字同じ人がペアだからな~」


 俺のは...13番か。


「一条くん13番?」


 ニコニコした女の子が近寄ってきた。


「うん。君も?」


「そう!え~一条くんとペアなのめっちゃうれしい!」


「えっと~...」


 やばい、名前が出てこない。


「小西涼!よろしく~!」


「涼さんね、よろしく!」


 いきなり下の名前を呼ぶという俺の中でも難易度が高いことをしてもとくに反応を示さない。若干寂しいような嬉しいような...


「全員ペアが確認できたら一緒に準備運動とかしろよ~5分後から始めるしな~」


 5分もくれるのか。普通2分くらいだと思ってたわ。


「順番交代で前屈する?」


「おっけー。じゃあ最初僕押すね」


「よろしく!」


 涼さんの体やわらかっ!すっごい前行くじゃん。


「ヨガとかやってたの?」


「いやバレエしてたんだ~」


 バレエすげえ。確かに柔らかいイメージあるなバレエって。


「じゃあ交代しよっか」


「はいっ!」


 ひっさしぶりに前屈するなぁ。


「いたっ!」


「まだまだいけるいける!」


 いやまて痛い痛い痛い。前世のラノベとかで前屈のときに胸があたって~みたいなの見たけど主人公やわらかすぎな!きつ~!!


「一条くんもやわらかいけどそれこそヨガとかやってた?」


「なっ...にも!」


 痛すぎて答えれないってこんなの。


「はーいおつかれ。すっごい柔らかいし男性向けバレエとかはじめてみたら?」


「いやむりだわこれ...」


 きっつ...


「準備運動できたな~、じゃあこっちに並べ~」

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